ルート営業。私たちの売ろうとした製品は、明らかに時代遅れのものだった|私の転職体験談
転職前
- 職業
- オフィス機器会社
- 職種
- 営業
- 従業員規模
- 300名
- 年収
- 300万円
転職後
- 職業
- IT
- 職種
- 営業
- 従業員規模
- 500名
- 年収
- 300万円
目次
あささんの転職ストーリー
1これまでの私
オフィス機器を売り込むルート営業。

大学を卒業後、とある製造メーカーのルート営業の職に就きました。
その会社では業務用のオフィス機器を扱っていました。
休日は土日、残業は毎日2~3時間ほど。
平均的なサラリーマンで、大きな不満も無ければやりがいもそこまで感じない日々でした。
私にとって、「売り込み」という仕事はなかなか苦労とストレスを感じさせるものでした。
勤めて3年が経った頃、私より歳の若い新入社員に成績を越されたことも度々ありました。
働きながら常に、「自分は向いてないんじゃないか……」という焦りと焦燥感がありました。
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2転職のきっかけ
社の発展をかけた新製品、のはずが……。

ある時、社内で新製品を作ることになり、営業チームは取引先を中心に市場調査を行うことになったのです。
私も担当している顧客先を複数社回ったのですが、調査結果を見た時に、誰もがそのことに気づきました。
それは市場全体の転換期とも言うべきでしょうか。
私たちがこれから世に出そうとする製品は競合他社の新サービスに大分後れを取っており、もはや顧客のニーズからは外れたものだったのです。
しかし今さら生産を中止するわけにもいかない状況でした。 結果、会社の発展を目指して作った(はずだった)新製品が、かえって会社の負債として圧し掛かったわけです。
思えば少し前から、「うちの会社、ちょっとヤバそうだよね」という話を聴いていました。
その時は「まあ今が調子悪くても、いつか持ち直すだろう」程度にしか思っていませんでしたが、それからはとてもそう思えませんでした。
結局、「会社がヤバい」というのは業績だけでなくパフォーマンスや品質も含めてのことだったのです。
「泥船」。
社内の誰かが言っていたことです。
そして、その表現は私が当時会社に抱いた印象とぴったりでした。
そして私は「ここは安全じゃない」と思い、別の会社に転職しようと決意したのです。
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3転職活動中
私がなかなか転職活動をうまく進められなかった理由は。

転職活動を始めた私でしたが、はじめは「転職時期ははっきり決めずに、良い会社が見つかった時でいいだろう」ぐらいのスタンスでした。
しかし、活動は思うように進みません。
なんというか、すべてが苦痛で面倒なのです。
求人を探しても、どれも興味を持てません。企業メッセージもなんだか全てきれいごとを言っているように見えてしまう。
そもそも、自分自身が何をやりたいのかもボンヤリしていていて、それに合う求人を見つけられない。
このままではまずいと、一度、プロのアドバイスをもらおうと転職エージェントに登録しました。
私が利用したのは、エン転職エージェントでした。
はじめの面談で担当エージェントから「どんな会社に転職したいと考えていますか?」と質問されたとき、私は改めて自分の転職方針があいまいであることを認識しました。──その質問に、すぐに答えられなかったからです。
- 私
-
「…業種にはこだわらないので、安定性がある会社に転職がしたいです」
──かろうじて絞り出した回答でしたが、本当に何も考えていない転職者の回答だと我ながら思ったものです。
ですが、担当エージェントの方はその後も詳しくヒアリングをしてくれて、私が関心を持てそうな求人をいくつかピックアップしてくれたのです。
これにはとても驚きましたね。
さすが、プロだと。
もっと早く利用すればよかったと思いました。
また、働きながらの転職活動でしたので、面接スケジュールなどを代わりに取り付けてくれたのは大変にありがたかったです。
また、模擬面接では「退職理由をポジティブに言い換える表現法」など、自分では分からなかったアドバイスも参考になりました。
◇ ◇ ◇
転職活動でエージェントを利用するのは、良い面も悪い面もあると思います。
紹介される求人の数が比較的少なかったのは、少し不満でした。
正社員のものも少なかったです。
その代わり、福利厚生や休日・残業時間の整備などが行き届いた企業が多く、求人の質自体は高かったです。
その人の身の丈に合った求人を紹介するのが、エージェントの基本なのでしょう。
また、エージェントを利用したからといって、当然すぐに転職先が決まるわけではありません。 その後も何度か応募して、落とされて、、を繰り返しました。
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4転職後
新しい職場で、待ち受けていた状況は。

具体的な社名は伏せさせていただきますが、エージェントさんから紹介され、内定をいただいたのは、某大手IT企業でした。
勤務形態は契約社員からのスタートでしたが、会社の知名度、扱う製品の認知度ともに、私の希望にあった会社でした。
想像していた通りの優秀な方揃いの現場で、お客様からの要望はすぐに開発に反映されるスピード感がありました。
私は再び営業職での採用だったのですが、扱う製品は「この製品を売りたい!」と思えるものでした。
しかし、他の営業の人達との関係はそれほどすぐに深まりませんでした。
なんというか、皆とてもドライなのです。
とくに、あまり製品に思い入れの無い様子は残念でなりませんでした。
あくまで数字が大切、といった考え方なのでしょう。
「せっかくこうして品質の高い製品に関われているのだから、もっと愛情を持って売り込んだでほしい」などと、新参者ながらそう思ってしまうこともありました。
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5その後、どうなったか。
現在の私。これから、目指したいこと。

転職をして半年が過ぎて、大分仕事にも慣れました。
前職の経験もあってか、キャッチアップも早くできたと思います。
肝心の売上はどうかというと、そちらはまだまだ伸び悩んでいて、古くからの営業の人たちと比べるととても寂しい数値です。
「この差を、どう埋めていくべきか」が、目下の私の課題です。
ここをクリアできなければ、「製品への愛情が大事」という私の持論など絵空事に過ぎなくなってしまいます。
なんとか満足いく結果をだして、私自身の成長にもつなげていきたいです。
そして、いち早く「正社員」になること。それが直近の、私の目標です。