ネイルサロンから事務職へ。私にとって大切なのは「憧れの仕事」よりも「職場環境」だった|転職体験談
転職前
- 職業
- ネイリスト
- 職種
- サービス業
- 従業員規模
- 60人
- 年収
- 150万円
転職後
- 職業
- 運送会社
- 職種
- 経理
- 従業員規模
- 60人
- 年収
- 230万円
目次
ユリさんの転職ストーリー
1これまでの私
憧れのネイルサロンに勤めて。

美容の専門学校に通い、卒業後にネイルサロンに勤め始めました。
もともと志していた道なので、採用が決まった時は本当に嬉しかったです。
最初はすぐにはネイルの仕事はさせてはもらえず、受付業務とDMや予約表の作成など、裏方的な業務ばかりだったのですが、それでもやる気を持って働くことができていました。
一番のやる気の素は、受付業務を通して出会えるお客様の笑顔。
嫌なことがあっても、「頑張ろう」と前向きな気持ちになることができました。
閉店後は自主的に居残りをして、ネイルの練習をしていました。
お給料は手取りで13万程度。
それでも実家暮らしでしたので、少しずつの貯金をしつつの生活を送れていました。
本当に、親には感謝です。
2転職のきっかけ
3年経つと見える世界も変わる。

働き始めて3年ころからでしょうか。
その頃にはネイルの仕事も任せてもらえるようにはなったのですが、だんだんと別の不安が出てきたのです。
一つには会社の待遇について。
社会保険も有給も残業代もないところでした。
また、ある政治団体に所属している会社だったため、毎月給料から勝手に、政治新聞の会費を引き抜かれるのです。
ネイルサロンではたまにキャンペーンを行っていました。
その宣伝について、「一人につきこれくらい」というノルマを課せられるのですが、達成できなかった際は売れ残った商品を自腹で買い取る、という変なルールもありました。
人によっては、それでトータル10万円近くを支払うはめになった方もいます。
もう一つの悩みは、店長の人柄でした。
スタッフに向って怒鳴り散らすことは日常茶飯事。
ひどいときは、ほとんど誹謗中傷に近い言葉を吐き、その後、相手のことをしばらく無視したりなど、学生のいじめのようなことを平気でするような方でした。
こうした不安や不満が少しずつ、3年にわたって積み重なり、ついには
- 私
-
もう、別の仕事に転職しよう。
と、思うようになってしまいました。
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3転職活動中
選んだのは未経験の「経理」。

転職にあたっては「indeed」というサイトを使いました。
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はじめはサービス業メインで探していたのですが、どこも給与が低かったり休みが不規則なので、他の職種を視野に入れるようにしました。
そこで私が選んだのは、経理の仕事です。
友人が経理の仕事をしてたまに仕事の話を聞かされていて、デスクワークへの憧れのようなものもあったのです。
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ですが、資格は当然持っていなかったので、まずは独学で簿記の資格勉強を始めるところからのスタートでした。
無職の状態でしたが、ここでもまた「実家暮らし」にあやかって。
両親も資格取得を応援してくれて、とても助かりました。
その甲斐もあってか、試験は一回で合格。
それからようやく転職活動です。
「資格があればなんとかなる」と思っていたのですが、全然そんなことはなかったです。
結局、簿記検定の資格よりも実務経験のほうが大事ということなのでしょう。応募した求人の殆どは書類審査で落とされました。
経理の友人からは、「事務職も受けてみては」と言われて更に応募を増やしていって、それでようやくいくつか面接まで選考が進むケースもでてくるようになりましたが、それでもなかなか採用には至らず。
あるとき、また別の友人が「知り合いに、事務職を募集している会社がある」と紹介してくれて、面接を受けたところようやくそこで内定を貰えました。
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4転職後
新しい会社で。

新しい職場は、運送会社です。
そこで、事務職の仕事を任されることになりました。
良かったことは、同僚が皆優しい方ばかりだったこと。
仕事でミスをした時も怒鳴ることなく優しく指導してくれて、おかげで前職とは比べ物にならないくらいの良い精神状態で業務に臨めました。
社員同士のコミュニケーションも盛んで、オフィスにいる時間も「楽しい」と思える職場です。
あと、私が独学で学んだことも若干は役立っていて、苦労して資格を取ってよかったと思いました。
ネイリストはあこがれの職ではありましたが、仕事へのあこがれだけでなく、どんな人と、どんな環境で働くか、それが大切だということに気づきました。
5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。

転職は新しい仕事、新しい人、新しい価値観に触れられる良い機会だと思います。
入社からしばらく経つ今でも、新しいことの連続です。
その一方で、残念なことも無くはありません。
一日中オフィスでの仕事ですので、前職にはあった、お客様との触れ合いは無くなってしまいました。
たまに、「あのままネイリストの仕事を続けていたら、どうなっていたのだろう」と考えることがあります。
──でもそれは、考えても仕方のないことです。
今ある、与えられた場でしっかり業務をこなしていくしかないのでしょう。
◇ ◇ ◇
ようやく仕事も一通りこなせるようになった今、「仕事の効率化」について考えるようになりました。
たとえば経理の仕事で帳簿を扱うのですが、うちの会社では帳簿をすべて手書きで行っています。
正直、とても不便だと思います。
ですので、データとして管理できるようなシステムを、上司に提言していきたいと思っています。
入社したとき、私はデスクワーク自体がはじめての状態でした。
そのときに職場の皆さんが私を助けてくれて、今の私がいます。
仕事が慣れた今、今度は私が皆さんの役に立てるよう働きかけていかなくては──、そんな想いで仕事に励んでいます。
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