転職体験談:「好きなことを仕事にできたら」──事務職から、クリエイティブ職へ。
転職前
- 職業
- サービス業
- 職種
- 事務職
- 従業員規模
- 70人
- 年収
- 400万円
- 会社名
転職後
- 職業
- 広告代理業
- 職種
- クリエイター
- 従業員規模
- 20人
- 年収
- 380万円
- 会社名
目次
mamiさんの転職ストーリー
1これまでの私
「好きなことを、仕事にしてみたい」という想い

転職前は、都内で一人暮らし、中小企業で事務員をしていました。
仕事は毎日ほぼ定時に終わりましたので、アフターファイブは趣味の読書や漫画、映画鑑賞、それからイラストを描いたりしていました。
もともと私は漫画やアニメといった分野がとても好きでした。
平日の夜の仕事で疲れていないとき、休日で予定がないときはよくイラストを描いて過ごしました。
仕事の方はというと、労働時間自体は短かったですが業務中はかなり忙しく、息つく暇もないといった感じでした。
とにかく集中して、ミスなく終わらせることを最優先していました。
当時の給料は手取りで28万円程。事務職にしては給料が良かったのと休日もしっかりあって、会社の業績も安定していたので、良い職場で働けていると思っていました。
普通に生活ができ、たまに贅沢ができるという意味ではとても恵まれていましたが、本当は「好きなことを仕事にしてみたい」という気持ちがずっとありました。
私の「好きなこと」とは、クリエイティブの仕事でした。観る人をムムッと唸らせるようなデザインやイラストを、自分の手で手掛けてみたい──そんな想いをいつも持っていました。
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2転職のきっかけ
チャレンジすべきか、どうしようか。

なんとなく「好きなことを仕事にできたら」という気持ちはずっとありつつも、そんなうまい話はないよなぁとどこか諦めていました。
ただ、このまま今の仕事を続けて定年まで働く自分を想像すると、なんとなく暗い気持ちになりました。ときには、「このまま歳を取って死んでいくのだろうか」という恐ろしい気持ちにすらなりました。
振り返って思うと、私のそんな葛藤は大好きなマンガ「いつかティファニーで朝食を」に影響された部分もあるかもしれません。
作中の主人公「麻里子」や友人の「のりちゃん」が自分の生き方を模索して、もがいて悩んで仕事を辞めたり、海外に行って新しい価値観に触れている描写がとても好きで、憧れのような思いもありました。
もうすぐ30歳に差し掛かろうとする年齢になって、(今から新しいことにチャレンジするのは厳しいのかな)という気持ちはどこかにありましたが、それ以上にもやもやした気持ちも大きくなっていって。
私の周りの友人も転職を何度か経験している人が多く、私のもやもや話を聴くと皆が、
- 友人
-
「だったら、やりたい仕事に就くように転職すればいいのに」
と、言ってくるのです。
(たしかに、そうだよな…)と思っていたところ、私がいつか働きたいと思っていたデザイン分野で働いている友人が具体的にどんな仕事をしているのか教えてくれて。
なんだか居ても立っても居られない気持ちになって、私は当時の会社に退職届を出して、転職活動を始めたのです。
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3転職活動中
新型コロナ感染拡大中の、転職活動

転職活動を始めて、最初のうちは「見切り発車だったかもしれない…」と後悔することが多かったです。
私が活動を始めたのは2020年2月の、ちょうど新型コロナが流行りだした頃でした。
面接は当然マスク着用で、とてもやりづらかったです。
- 私
-
(相手の表情が見えないって、こんなに不安なんだ…)
と、よく思ったものです。まあ、不安なのはお互い様なんでしょうけれど。
それ以上に、新型コロナ感染が拡がっていった当時の世の中の不安感、これが大きかったですね。どこに行っても暗い閉塞感がつきまとって、…いや、どこかに行こうと思っても自粛・自粛で行きようもなくて、家にひとり籠る時間がどうしても長くなって。
私の「チャレンジしよう」という気持ちまでどんどん萎んでいくようでした。
転職活動は結構長引きました。3か月くらいでしょうか。
ストレスがたまったら友人や家族と電話するようにして、それが適わなそうなときは映画を観たり、配信ライブを観て、なんとか気を紛らわせました。
最終的に、何社か受けた中で一番自分に合うなと思ったところに内定をいただけました。
広告代理店の会社で、クリエイティブ職の求人でした。──これまでまったく実務経験もなかったのに、採用してもらえたのです。
非常にラッキーでした。
経歴云々より面接官との相性と私のやる気で採用してもらえたのだと思っています。
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4転職後
転職したけど、職場は自宅で、ひとりっきりの業務。

苦労して転職した、やりたかった仕事のクリエイティブ職でしたが、入社後は「違和感」の連続でした。
まず、入社して数か月間はほぼ毎日リモートワークで、ほとんど会社に行けなかったこと。
もちろん歓迎会や懇親会もありません。転職した実感がしばらく湧かなかったです。
(毎回画面越しで話すこの人達は、本当はどんな人なのだろう)、(名前はたまに聞くけどまだ挨拶もしていないあの人とは、いつ顔合わせになるんだろう)そんなことをよく考えて、もしかしたらこのままなじめないままなんじゃないかと不安にもなりました。
ですが、そんな気持ちを察知してか、職場の上司が仕事外でも気軽に連絡をくれたり、なんでも聞きやすい状況を作ってくれました。
3か月ほど経って少しずつオフィス出勤の日が増えてきて、それまでの上司の働きかけもあってか、それからはスムーズに会社の雰囲気や業務になじめて来たと感じられるようになりました。
リモートワーク中では、業務の指示を電話やメールを使ってかなり懇切丁寧にしてくれて、それはとてもありがたかったですね。気持ちが救われたというか。
家にひとり籠りっきりの日も、そこまで孤独を感じずに済みました。
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5その後、どうなったか。
先の見えない不安な時期だからこそ、前向きになれるように。

コロナ禍での転職は、普段と違う状況で誰しも余裕がないので、ある意味相手(募集企業)の資質や本質が見えやすいのではないかと思いました。こういった状況で転職するのがおすすめとはさすがに言えないですが、私は後悔していません。
入社前に感じた会社の印象は、入社後に変わることなく、受け入れることができましたから。
私は今回の転職でたくさんの企業さんを見てきましたが、求職者に対して会社としてどういった対応をするかが「ここまで違うのか」と驚いたものです。
感染リスクをすごく考慮している会社、まったく考えていない会社、リモートワークでのコミュニケーションのメリット・デメリットを把握したうえでうまく立ち回ろうとする会社、まったく無頓着な会社──。
この体験談を書いている現在(2021年3月)もまだ感染状況は落ち着いていませんが、この時期に転職活動をする人は、そういった会社のスタンスも見ておくと良いと思います。
◇ ◇ ◇
とにもかくも、私はクリエイティブ職として、「ずっとやりたかった仕事」を手に入れることができました。
今はまだシンプルなデザインのバナー画像の量産といったようなアシスタント業務がメインですが、せっかくやりたい仕事に就けたので、今後は自分のスキルを高めて年収を上げたいです。
職場の人たちは、「普段から色んなクリエイティブを観て、アイデアを耕していくんだよ」とよく言います。私の趣味も活きる仕事だと思うので、いろいろな作品を観て、そしてたくさんの経験をして、良い仕事に変換していきたいです。
コロナ禍の今だからこそ、私たちはなるべく楽しく過ごせるような工夫が求められていると思います。そして私はそれを仕事として、伝えていけたらいいなと思っています。
今までたくさんの本、漫画、メディアから助けられてきたので、今度は自分が発信する側になって、ひとりでも多くの人が前向きになれるように──。そんな気持ちで、仕事をしています。
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