コロナ禍による新しい生活様式で、私は仕事を変えて運動不足になり、そして彼女と別れた。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 証券会社
- 職種
- 営業
- 従業員規模
- 約10,000人
- 年収
- 700万円
転職後
- 職業
- 外資系コンサル
- 職種
- コンサルタント
- 従業員規模
- 約10,000人
- 年収
- 500万円
目次
はじめさんの転職ストーリー
1これまでの私
振り返れば、思い出はいつも優しい。

転職前の2020年の3月頃まで、証券会社の営業員として7年間働いていました。
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大阪の地で一人暮らしの生活を何年か続けた後、東京にいた彼女に「一緒に住まないか」と誘い、それからは同棲生活でした。彼女とは、ゆくゆく結婚する予定でした。
証券会社の仕事は、非常にきつかったです。
とにかく、売上目標がかなり高い。うちの支店は社内でも一番目標が厳しかったそうです。
数値に追われる日々でしたが、その分のリターンもありました。
いちばんは、給与が上がっていったこと。休日は彼女と食事を奮発したり、旅行に行いったりといった楽しみを持つことができました。
それから、先輩から「男は社会人になってからも身体を鍛えとかないとダメだぞ」と言われて、ジム通いを始めたのもこの時期です。半年ほど経つと、身体も少しずつ引き締まってきました。
思えばこの時期はとても恵まれていました。
望むもの、全てがあった。会社の景気も良く、給料も年々上昇し、そして彼女もいて。だから、私も頑張れていたんだと思います。
2転職のきっかけ
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに。

「解約したい」「証券から資産を引き揚げたい」
担当していたお客様から、そういった要望を受けることが多くなりました。
2020年に入り、新型コロナウイルスの世界的感染拡大を受けて、証券取引に対して危機感を持つ人が増えてきてしまったのです。
実際、当時は相場も日に日に下落していき、それは私たちの営業成績と、そしてお客様との信頼関係の下降にも繋がりました。
この事態は、私にとって相当のストレスですし、ショックでもありました。
明るい兆しは一向に見えませんでしたし、それ以上にこれまで築いてきた信頼や実績が、こうした外的要因で一気に崩れていってしまったからです。
ある時、私は同棲中の彼女に、
- 私
-
「いっそのこと、転職しようと思っているんだ」
と打ち明けました。
すると彼女は、
- 彼女
-
「大丈夫なの?」
と心配そうな表情を見せました。私は彼女を元気づけようと──いや、正直に言うと心配されたことがショックだったのだと思います。そして、それを打ち消すかのように、
- 私
-
「大丈夫に決まってるじゃん。俺はどこ行っても通用するから」
と、根拠のない自信を振りかざし、そして(本気で、転職を目指そう)と改めて決心したのでした。
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3転職活動中
少しずつ、変わりゆく日常。

私が転職をすると決めた時期は、職場の方も今まで以上に混乱を極めていました。
コロナ禍に不安を持ったお客様の問い合せが殺到していたのです。
会社にはテレフォンセンターもありましたが、そこでの対応だけではとてもカバーできないとのことで、私の要る支店にまで対応依頼が度々おりてきました。
誰もが忙しく走り回っている中、私は転職のことについて誰にも相談することができませんでした。
皆が皆、今の状況に対しての不満や業務に関しての愚痴を話していました。
一方の私は、転職のことで頭がいっぱいで、そうした現状の会社に関する話題に気持ちが乗らず、ただただ話半分で相槌をうっていました。
求人探しは毎日の外訪中に転職サイトを使って調べました。
使っていたサービスはAMBIとリクルートエージェント。
リクルートエージェントの方は案内される案件があまり希望とマッチせず、後半はAMBIを中心に、自力で求人探しをしていました。
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証券会社はじめ金融業界には見切りを付けたく、私はコンサル営業系の求人を中心に探しました。
20社くらい応募したでしょうか。そのうち半分以上は書類審査で落とされ、その後も殆どが面接で落とされました。
「希望年収を少し下げないと、決まらないだろう」と思って提示額を200万円程下げてみたところ、ようやくとある外資系コンサル会社から、ひとつ内定を頂きました。
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4転職後
転職後の新しい職場で、待ち受けていた環境は。

私が転職した時期は、まさに緊急事態宣言の真っただ中でした。
転職同期は40人ほどいて、彼らとは内定者サイトで軽く知り合うこともできたので逢うのを楽しみにしていたのですが、ふたを開けてみれば入社一日目からリモートワークでした。
入社式もオンライン開催で、それ以降 研修終了する7月まで一度も出社することなく、そして配属先が決まった8月にようやく出社となりました。
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ようやく会社で会った同期や直属の上司達──。いつもPCの画面越しに見ていた人達でしたが、不思議と「はじめまして」と言葉が出てしまいました。
オンラインで見ていた印象と全く同じ人はほとんどいませんでした。以外に身長が高かったり、体格が良かったり、やせていたり。
ちなみに、私は4ヶ月間の在宅研修の影響で極度の運動不足状態で、8キロも太ってしまいました。去年までジムに頑張って通っていた努力が、水の泡となりました。
5その後、どうなったか。
新しい環境になって、私は多くのものを失った。

新しい会社に入って半年ほどして、私は彼女と別れました。
彼女もコロナ禍の影響で在宅勤務になって、四六時中一緒にいたこともあって喧嘩が多くなってしまったのです。
私も彼女も生活のペースややり方があって、たとえ相手にそのつもりはなくとも互いに「干渉されている」という感覚がぬぐえなかったのでしょう(少なくとも、私はそうでした)。
コロナ禍でなかったとしても、遅かれ早かれ結果は同じだったかもしれません。
ですが、ただでさえ人と会えない時期でしたので、彼女との別れは一層孤独な気持ちになりました。
「もし、コロナが無かったら」を何度考えたことでしょうか。
同期とも切磋琢磨する機会を得られたろうし、研修ももっと身を入れられたでしょうし、ジムにも通い続けられたでしょうし、彼女とも別れなかったかもしれない。
そう考えると、「コロナによって多くのものを奪われてしまった」という感覚に、どうしてもなってしまう自分がいます。
◇ ◇ ◇
コロナ禍で、「新しい生活様式」という言葉が良く言われるようになりました。
今の生活が異常事態ということではなく、これがこれからのスタンダードになっていく、ということでしょう。
言わんとしていることは分かりますが、心から納得できるかというと、そこには相応の難しさがあると思います。
私はコロナ禍中の転職もあって、日々の日常がめまぐるしく変化しました。そして、そのことで心身共に疲れていってしまった。今は、そこから少しずつ回復してきている──といったところでしょうか。
たくさんのことを失ったと思いますが、つまりそのこと自体が、「新しい環境になった」ということなのでしょう。
自分をそこに適応していくことから始めようと、今は考えております。
まずは、鈍った身体を動かす習慣をつけて、それから仕事では新しい働き方を身につけて。その後、新しい彼女も見つけられれば──と思っています。