私の転職体験談:33歳。DTPオペから、未経験でWebデザイナーに転職!
転職前
- 職業
- 印刷会社
- 職種
- DTPオペレーター
- 従業員規模
- 約800人
- 年収
- 400万円
- 会社名
転職後
- 職業
- Web制作会社
- 職種
- Webデザイナー
- 従業員規模
- 5名
- 年収
- 600万円
- 会社名
目次
祐介さんの転職ストーリー
1これまでの私
当時、私は33歳でした。

結婚して3年目の頃──。
私は、板橋にある比較的大きめの印刷会社で、DTPオペレーターの仕事をやっていました。
ようやく生活に余裕が生まれるようになり、中野にあるボロアパートから同じく中野にあるキレイなマンションに引っ越すことができました。
給料は手取り30万円弱。
家賃、生活費、わずかな貯金を除くとほとんど残りませんでしたが、
残ったお金はすべて趣味で使うようにしていました。
趣味は本と音楽です。
小説は伊藤計劃や飛浩隆といったSFが好きで、音楽はJazzをよく聴いていました。
アーロン・ゴールドバーグとかロバート・グラスパーなどは来日するたびに観に行ったりしていました。
一番の楽しみは、休みの日の夜に妻といろいろなお店に食事に行くこと。
よく妻と息抜きに美味しいお店に行くのですが、そんな習慣もこの頃からのことでした。
2転職のきっかけ
DTPオペレーターの仕事は、もともとやりたかった仕事ではなくて、、

やりたいことが定まらなかった20代前半の頃、就職活動を開始するのが遅れてしまい、25歳でようやく採用してもらえたのが当時の会社だったのです。
生活のためにというのもありましたし、ほかに採用してくれるところもなかったので、そのままそこで働き続けました。
もちろん、たくさん仕事を教えていただけたのでこの会社には感謝しています。
DTPオペレーターという仕事もそれなりに楽しいものでしたし。
ただ、5年間働き続けて30歳を過ぎたときに、漠然とした不安に駆られるようになったのです。
- 私
-
(この会社でこのまま定年を迎えてはいけないのではないだろうか・・・)
印刷業界の景気が年々悪くなっていたということもありますが、そんなことを考えるようになりました。
世の中にはもっとたくさんの仕事があります。
Webの世界では毎年のように面白いサービスが生まれています。
- 私
-
変えるなら今しかないのではないか?
というよりも別の業界へ移るには年齢的にラストチャンスになるのではないだろうか・・・
そう考えて、私はWeb業界への転身にチャレンジすることにしたのです。
3転職中
応募して落とされて・・・を100回くらい繰り返して

33歳という年齢は、転職をする上で決して若いとは言えない年齢です。
そこで私は、転職エージェントを利用してみることにしました。
リクルートエージェントです。
希望職種は、Webデザイナー職。
DTPオペをやっていたのでソフトウェアは使えるし、経験は買ってくれるだろうと思いまして。
──ですが、業界未経験が大きなハンディであったのか、、、まったくうまくいきませんでした。
70社近く書類を送って、書類が通ったのがたった5社。
その5社も、面接で全部落とされました。
- 私
-
経験のある若い人たちには絶対に勝てない。。。
そう痛感しました。
それで私は、やり方を変えることにしました。
それは、「転職サイトでWebデザイナーの求人を探すのではなく、人員の足りていないWeb制作会社を調べる」という方法です。
早速、Webサイトで企業を探していき、可能性のありそうなところに1社ずつ電話しました。
──このやり方、あまりおすすめできません。
そこからさらに2ヶ月近くかかりましたからね(苦笑)
ですが、幸運なことに、とある企業さんが、私の話をそのまま聴いてくれて、そして採用されました。
成功の要因は、、その企業(今現在働いている会社です)が、Webの会社でありながらチラシ制作などの印刷の仕事もたくさん持っていたからです。
私のこれまで培った「印刷の知識と経験」という、強みが活かせたのでしょう。
4転職後
転職後の新しい職場で、待ち受けていた状況は──

新しい職場はたった5名の小さなオフィスでした。
大手企業の大きな案件も扱いますが、マンションの一室で細々とやっていて。
正直、カルチャーショックでしたね。
大きなビルに勤めていた私としましては、あまりに自由すぎて馴染むのに少し時間がかかってしまいました。
会社の雰囲気が、大学のサークルの延長というか、遊びの延長というか、そんな感じなのです。
私の解釈ですが、Webという仕事自体、コツコツとルール通りに作るよりも、遊んで面白くしたほうがうまくいくケースが多い、──そんな性質を持っているように感じています。
当時は、そういった考え方になれるまで、とても苦労しましたね。
ですが、そんな私に対して、若い社員の方たちは手取り足取り、たくさん教えてくれました。
本当にいい環境に恵まれたなと感じています。
5その後、どうなったか。
私が描く、「最高な将来のイメージ」は──

「転職を振り返って・・・」ですか?
そうですね、「自分の強みをもっとわかりやすい形で提示しなければダメなんだ」と痛感しています。
私の場合、DTPオペレーターという仕事だったので印刷物という成果物がありましたが、そういった印刷物を面接の場で提示しても、一般的なWeb業界の方々にはあまり重要視されませんでした。。
やっぱり作り方は全く違いますし、そういった印刷物を見せられてもWeb業界の方々からは判断は付かないのでしょう。
ですので、異業種からの転職は「相手に合わせる」という姿勢が大切だと感じています。
相手が「Web業界」の人間であるならば、Web関連の何かを提示したほうが良いでしょう。
そして、その提示するものが「自分の独りよがりになっていないこと、そして相手にとってわかりやすい内容になっていること」を常に注意することが大事だと思います。
今回の転職活動では、私はそのあたりが大変甘かったですね。
採用頂いた今の会社は、幸いなことに私の話を聞いてくれましたが、それまで全くどの会社からも相手にされず、転職に大変な時間がかかってしまったのは、私のそういった「独りよがりで、相手に合わせていない」行動に原因があったからなのでしょう。
◇ ◇ ◇
今思っていることは、「Web業界でもっと遊んで楽しみたい」ということですね。
Web業界というのは、以前の印刷業界と比べると、本当に色んな意味で「自由」を感じています。
ですが、自由には責任が伴います。
私がまだ知らないこと、学ばなくてはいけないことは沢山残っています。
また、たくさん勉強して経験を積みながらも、常識にとらわれたり、自分の目先の利益だけを考えるような働き方にならないようにしていきたいと思っています。
そして、Webサービスをどんどん作っていきたいです。
人々の役に立つようなサービスや、暮らしが楽になるようなサービス、楽しくてしょうがないようなサービス・・・、近い将来、そんなサービスを沢山世の中に発信していたら──、きっと、最高ですね。