『みんなの転職「体験談」。』
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私の転職体験談:看護師から新しい仕事を始めたくなって。ライター・ワークショップ中心のフリーランサーに

転職前

BEFORE
職業
医療施設勤務
職種
看護師
従業員規模
200万円
年収
300名

転職後

AFTER
職業
フリーランサー
職種
ライター、ワークショッププランナー
従業員規模
1名
年収
120万円

目次

まりあさんの転職ストーリー

1これまでの私

看護師の仕事は、「生活のため」。

看護師の仕事は、「生活のため」。

18歳から看護助手として総合病院に勤務していました。

看護助手だけではこの先が不安だったため、その後看護学校に行き、卒業後は看護師として働きました。

高校を卒業するまでは、父、母、弟との4人暮らしでしたが、病院勤務の際に看護師寮に入り、それからは現在に至るまで一人暮らしです。

本当は、美容師になりたかったんです。

ですが、高校を卒業したら「親には苦労をかけない」と心に決めていたため、お金のかかる美容師ではなく、働きながら奨学金をもらえる看護師になろうと決心したのです。

看護学校は、同じ気持ちの人が多く、苦労している人が多かったので、厳しい実習もありましたがお互い助け合いながら楽しく学べ無事に資格も得られました。

看護師になってからは、小児科、内科、整形外科、外科、脳外科、耳鼻科、眼科、口腔外科などの病棟を回り、働いておりました。

人生の楽しみ」は、休みの日に思いっきり大声を出して歌うことでした。

正直、看護師は好きでなった仕事ではなかったので、やりがいは感じられませんしでた。

「生活のために」やっている──そんな感覚でした。

2転職のきっかけ

「このまま、人生を終わっていいのだろうか」

30代に入った頃から、看護師をしている自分に段々と嫌気が募ってきて

30代に入った頃から、看護師をしている自分に段々と嫌気が募ってきて。それが止まらなくなってきていました。

仕事場ではいい人を気取っている嘘つきな自分。

人の死に対してクールになってしまった自分。

何もかもに驚く事がなくなり、感情がマヒしてしまったような感じで毎日を過ごしていました。

突然不眠症になったのもその頃です。

1ヵ月ろくに眠れず、それでも夜勤をこなす日々、大きな医療事故を起こさなかっただけ良かったと、今になって思っています。

そんな日々の中、一緒に働いていた看護師の人たちが、結婚したり、子どもを産んだり、同じ看護師でも、腎臓専門のセンターに転職したり──、皆どんどん「自分の道」を歩み始め出して。

この時に初めて、私は

(このまま、人生を終わっていいのだろうか…)

と考えるようになりました。

3転職中

やれること、やりたいことが広がっていって。

ケアマネージャーとアロマテラピーの試験を同時に受けて

37歳の時に、看護師の傍らケアマネージャーとアロマテラピーの試験を同時に受けました。

もちろん、転職の準備です。

そして、受かったのがアロマテラピーの試験でした。

その日から、アロマテラピーの学校に通い、他にもできる事がないかと探した結果、パソコン教室に行って、ワードやエクセル、ホームページなどの勉強をしました。

それでもまだ、看護師の仕事は続けていました。

社会人になってから、ずっと続けてきた仕事です。看護師自体を辞めることに対して、(本当に良いのだろうか)という葛藤がすごくありました。

そんな時に、友人から

友人

「アロマテラピー詳しいんだよね。色々、教えて欲しいんだけど」

と言われ、私は看護師の仕事の合間を縫って、無料で教えていました。

それが口コミで広がり、自然とワークショップという形で、人にアロマテラピーを教えるようになったのです。

それと同時に、フリーペーパーに1,000文字くらいのアロマテラピーに関するコラムを頼まれるようになりました。

そして38歳のとき、思い切って看護師を辞めました。

(これだけ、看護師以外のことで私のことを必要としてくれる人が出てきている。きっと、看護師でなくてもやっていけるだろう)

そんな、想いを持って。

4転職後

看護師を辞めた後に、待ち受けていた状況は──。

看護師を辞めてからの生活

看護師を辞めて、一番最初にぶつかった壁は、健康保険国民年金確定申告などを自分でやらなくてはいけなかったことでした。

看護師の仕事しか知らなかった私には、それがとても重荷でした。

確定申告のたびに頭を抱えて、なかなか書き方も覚えられずで、会社に勤めることのメリットやありがたさをその時はじめて知りました。

つまり、「世間知らずな自分」に、ようやく気付けたのです。

アロマテラピーのワークショップにしても同様でした。

看護師だった頃に受講に来てくれる人はたくさんいましたが、そんな状況がずっと続くわけでもなく。また、実際に自分がすべて運営してはじめて、場所代や経費が意外とかかることを知って、そのことでもとても困惑しました。

唯一確実にお金が入るのが、ネット上のライター募集の応募です。それも、何度も原稿をリトライされて、入ってくるお金は月に数万円。

月並みな表現かもしれませんが、「お金をもらうってどれだけ大変なのか」を痛感しました。

5その後、どうなったか。

転職をして、今思うこと。そして、これから先に考えていることは──。

「世間知らずだった自分」に気づけた

転職して、気づけたこと」ですか?

一番は、「世間知らずだった自分」ですね。転職しなければ得られなかったであろう、とても大きな気づきでした。

看護師のままだったら、傲慢で上から目線で、「ありがとう」と言われるのが当たり前だと思っていた日常。
そして、人の死さえも日常だった──その事に気づきました。

あのまま看護師だったら、人が死ぬことがどれだけ大変な事なのか、自分がどれだけ自分勝手だったのかにも無頓着のままだったでしょう。

そして、お金の大切さにも無意識なまま、当たり前のように生活していたと思います。

もちろん、看護師の仕事の経験からも多くのことを得ました。

若い時から、動けない人たちの体を拭き、おむつを取り替え、悩んでいる人の話を聞いてきて。

寝たきりの状態の人がどれだけ多いのかも、そして、何よりも「人は簡単には死ねない」ということも身をもって知りました。

◇ ◇ ◇

看護師を辞めてから、私はワークショップ、出店販売、ライターなど、様々な仕事を経験しました。

新しい経験に多く触れていくなかで、「人生が豊かになっていく」感覚は少なからずあります。

看護師の時とは比べ物にならない収入の低さで、食べていくのがやっとですが、それでも今、心は満たされています。

お金だけ必要なら看護師の仕事は適していると思いますが、あのまま看護師をしていたら、きっと私の心は折れてしまっていたでしょう。

好きでもない仕事を続けている人はえらいと思います。──私には、到底できませんでしたから。

もしかしたら、いつか、「今の生活よりも、また看護師の仕事をしたい」と思える日がくるかもしれません。

その時はまた、転職しようと思っています。

人生は一度きりです。私の人生も一度きり、だからこそ、やらないで後悔するよりも、やって後悔する方がよっぽど良いでしょう。

直近の将来への理想は、「ライターの仕事で、もっと安定した収入を得られること」です。
そうなれたら嬉しいですね。──頑張ります。

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