私の転職体験談:スーパーの従業員から母の病をきっかけに福祉業界への転職を決意。
転職前
- 職業
- サービス
- 職種
- スーパーマーケット従業員
- 従業員規模
- 200人
- 年収
- 450万円
転職後
- 職業
- 福祉
- 職種
- メディカル・ソーシャルワーカー
- 従業員規模
- 50人
- 年収
- 250万円
目次
ズミさんの転職ストーリー
1これまでの私
仕事=生きがいだった私。

私が転職を決意したのは29歳の時です。
当時は佐賀県にある大手スーパーマーケットの総合職として働いていました。
日常の主な業務は、売り場・売り上げ・人事の管理と、店長不在時にはその代理として動いていました。
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役職としては、部門のチーフ兼店長代理になります。
家族構成は私と両親の三人。当時、私は未婚で、勤務地の近くのアパートで独り暮らしをしていました。
朝は6時に出勤し、帰るころには20時を過ぎているのが常で、一日のほとんどを仕事に費やす生活でした。
勤務はシフト制で、月に9日の休みがあるものの、なんだかんだで休日に半日だけ出勤するという状態で、休みはほぼ無いに等しかったと思います。
数少ない休みの日にはフットサルをしたり、サッカーの試合を観に行ったりしていました。学生の時からサッカーが大好きでしたので、それが息抜きになっていましたね。
とにもかくにも、当時の私は仕事一筋でした。
2転職のきっかけ
母の病気を機に、日本の福祉システムについて考え始め……。

とはいえ、
- 私
(ずっと仕事だけの人生でいいのだろうか?)
ということは常々考えていました。
職場の上司との関係も徐々に悪化してきているころで、精神的にも当時の職場で働き続けることが辛くなってきていたんです。
そんな中、決定的な出来事が起こりました。母が脳梗塞で倒れたのです。
幸い早期治療ができたため大事には至らなかったのですが、身体に軽い障がいが残りました。
そこで初めて日本の福祉システムについて考える機会ができて、母のことや、いずれ自分が所帯持ちとなったときに、もっと詳しく知っておかなければいけないと思ったのです。
日に日に福祉・介護について学んでみたいという欲求が生まれ、上司との関係にも嫌気がさしていましたし、転職するにはいい機会だと思いました。
当時付き合っていた恋人にも相談したところ、
- 恋人
「いい決断だと思うよ」
と言ってくれたので、両親にも相談したうえで退職して福祉を学ぶ決心をしました。
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3転職活動中
なかなか転職を認めてくれない上司。

結局、退職するまでに半年以上の月日を要しました。上司がなかなか許可をしてくれなかったためです。
確かに、ほぼ毎日出勤している私が退職するとなると厳しいものがありますからね。
しかし私の意志も固かったので、わずかにある時間を転職活動に費やし、内定を獲得したうえで「辞めざるをえない」状況を作ろうと思いました。
やや強硬な手段ではありましたが、三度目の面談でようやく退職届を受理していただきました。
転職に際して大変だったことは、やはり時間を作ることです。
前職では表向きは「マーケティングリサーチ」と称して、まとめて時間を取って、転職活動に充てていました。
転職活動では、ハローワークの「トライアル雇用制度」を主に利用しましたね。
その結果、福祉施設のソーシャルワーカーとして内定をいただきました。
当然、未経験の分野でしたので、必要な資格などもあり、有休を消化しつつ勉強の時間に充てました。
4転職後
新しい職場で、待ち受けていた状況は。

社会福祉士の資格を取るためには、1年半、通信制の専門学校で学ぶ必要がありました。
ですので転職後しばらくは、職場での勤務と学業を並行して行う状況でしたね。仕事と学業の両立はかなりの信念が無いと、なかなか厳しかったと思います。
しかし新しい職場はとてもアットホームな雰囲気で、学業のためにまとめて休みをいただいた私にも、きちんと理解を示してくださりました。
休みでなく、出勤扱いにして給料まで支払っていただいたのには、感謝してもしきれません。
ただ、これまでとはまったく異なる職種・業界でしたので、当然ギャップもたくさんありました。
できないこともたくさんあり、前職ではそれなりのポストにいて「自分は仕事ができる」という驕りもあったぶん、落ち込みました。
まずは小さなことからコツコツと、できることを増やしていきたいです。
5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。

転職を通して、社会福祉士としての専門知識はもちろんのこと、その他さまざまな経験や知識を学ぶことができました。
また、前職場では当たり前だったことが別の職場では当たり前ではない。それを知れたことで、人間的にも大きく成長できたんじゃないかなと思います。
平社員に戻ったことや収入が減ったことで、生活は少し苦しくなりましたが、目指したい場所に向かって進めているという実感が持てています。 これからも頑張っていきたいです。
◇ ◇ ◇
今では無事、社会福祉士の資格も取得し、メディカル・ソーシャルワーカーとして現場に出ています。
今後のプランとしては、「精神保健福祉士」「社会保険労務士」の資格も取得したいと思っています。
これらの資格を取得することで自分のスキルを磨き、職場へ還元できればと思っています。
今の現職ではなかなか難しいところもあるのですが、福祉について学んだことを活かし、将来的には更生保護にかかわる仕事に携わりたいと思っています。
今はまた次の目標に向かって、着実にできることをこなしていこうと思っています。