転職体験談:接客業から派遣として事務職へ転職。翻訳家という夢を叶えるために。
転職前
- 職業
- 小売店(化粧品販売)
- 職種
- 販売
- 従業員規模
- 2,001~5,000名
- 年収
- 350
- 会社名
転職後
- 職業
- 総合商社
- 職種
- 営業事務
- 従業員規模
- 300
- 年収
- 250万~300万
- 会社名
目次
ぐぅさんの転職ストーリー
1これまでの私
留学を終えた後に、接客業へと就職。

学生時代から海外への関心が強く、大学の長期休みを利用して短期の海外旅行に行っていました。
そうした背景もあり、大学卒業後もすぐには就職しませんでした。かねてから一度経験したいと思っていた「バックパッカーとして世界を周る」ことを、まだ実現できていなかったからです。
学生時代は長くても2ケ月ほどの休みだったので、より長く海外にいるためには一旦卒業する必要がありました。
そして卒業後に一年間バイトでお金を貯めた後、ようやく色々な国を長い時間かけて周ることができました。
帰国後、最初に正社員として働いたのは美容部員のお仕事でした。
もともと化粧品をはじめとする美容関係に興味を持っていたことから、この仕事に就きました。実際に仕事をしてみると、お客様から「ありがとう」という言葉を直接聞くことができるので、非常にモチベーション高く仕事ができていたと思います。
またお給料に関しても、同年代に比べれば多くいただいていたので、その点でも満足していました。
ただしサービス業ということで、店舗の閉店後も仕事が残っています。帰宅時間が22時を過ぎることも珍しくなかったので、体力的にきついと感じることも。ですが年齢も若かったため、それが苦になることはなかったです。
その後、夢だった海外留学のために5年働いた同社を退社。
2年間の留学を経て日本に戻ります。その時の年齢は30歳でした。
日本に帰ってきてから考えることは、やはり就職。
私はふとした思いつきで、実家を出て東京に仕事を探しに行くことにしました。
留学経験から英語を流ちょうに話すことができるので、それを活かした仕事に就きたいと思っていました。けれども、職歴は美容部員のみです。社会人としての経歴は浅いと言わざるを得ません。
そのため、なかなか就職先を見つけられずに苦労しました。
そんな状況の中で採用していただいたのが、高級カーディーラーのレセプション兼営業アシスタントのお仕事でした。お客様とのやり取りが多い職種で、接客好きの私にはぴったりだと思いました。
ちょっとした気遣いに対してお客様からお礼の言葉をいただけたり、喜んでくれたりと、充実感を得られる仕事に出会えたのです。
2転職のきっかけ
やりがいはあるものの、体力的・精神的にしんどくなってきて。

前職では自分の仕事にやりがいとプライドを持って働いていましたが、仕事の忙しさによる生活の変化から転職を考えるようになって。
というのも先のように、受付と営業を兼務していたことから体力的にハードな日々を過ごしていました。時には朝8時半から夜の8時まで昼休憩もなく、常に走り回っているような日も珍しくありませんでした。
法的にはアウトな働き方だったと思いますが、私の職場ではそれを主張できるような雰囲気ではありませんでした。
土日は必ず出勤で、なかなか連休も取れない状況だったので、休日でも以前のようにアクティブに過ごすこともできない状況です。
そんな私の様子を見た彼は、とても心配をしてくれました。
普段はあまり優しい言葉をかけない人だったので、私の置かれている状況がよほど心配だったのでしょう。そこから好きな仕事ではあるものの、現状の働き方に疑問を持つようになったのです。
さらにショックだったのが、お客様から
- お客様
-
最近、顔色悪いけど大丈夫?
・・・と、心配の言葉をかけられたことでした。見た目に疲れが出てしまっていたのです。
これではいけないと、転職を考えるようになりました。
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3転職中
将来を見据えた上で、派遣社員として転職することに。

転職活動は、仕事を続けながら行いました。
主に「女の転職type」など、インターネットの転職サービスを利用して求人を探しました。
その時の年齢は32歳。
探していた職種は事務職で、かつ英語力を活かせるような企業の求人を探していました。ただ事務職としての経験やスキルがほとんどない私は、「応募したい」と思った仕事でも条件を満たせないことが多かったです。
応募できる企業を見つけてエントリーしても、書類選考の時点でつぎつぎに落とされました。
すっかり諦めかけていた時に、私に助言をしてくれたのが留学先で知り合った年上の友人です。
- 年上の
友人 -
たとえどんなに優れた人だったとしても、32歳で事務未経験の人が正社員として最初から採用されるなんて期待できない。それよりも、2年後、3年後を見据えて派遣で経験を積んだほうが良いんじゃない?。正社員にこだわる気持ちもわかるけど、可能性がないものを求めるより確実に自分のしたいことに近づけるよう努力すべきだよ。
その友人も同じように派遣で経験を積んだ後、正社員として働いていました。
私は友人のアドバイスを元に、紹介予定派遣や派遣の案件からも探すことに。
そしてようやく、派遣として事務職への転職が決まったのです。
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4転職後
将来ステップアップを図れる環境で仕事ができて。

新しい職場は労働環境が整っていて、就労条件も自分の望んでいたとおりに対応していただけました。
また、配属された部署の皆さんも新人の私を快く受け入れてくださって、歓迎会まで開いてくれたのです。
知人からは、「派遣社員の女性は、誰が入っても誰がいなくなっても社員の人はほとんど知らないし、関心もない」と聞かされていました。ですがそれは、派遣先の企業次第なのだと体感しましたね。
仕事内容に関しては、自分が希望していた以上の内容の仕事に就くことができています。
英語使用の事務作業はもちろん、技術文書の翻訳も任されているので、非常に満足しています。
ここでの経験は、後に正社員という選択肢を含めたステップアップをはかる際に大きな力になると確信しています。
また、無理のない生活リズムで仕事ができるようになって「心のゆとり」も生まれてきました。その影響からか、私生活も以前のように充実したものになっていて。
仕事後に夜ごはん、さらには翌日のお弁当を作っても自分の時間を持つことができる生活に、とても満足しています。
いらいらしてケンカが絶えなかった彼との生活も、おかげで穏やかになりました。
5転職を振り返って
ビジョンがあるなら実現する為のことだけ考える!──それが一番大事。

今回転職をして思ったのは、「正社員として就職したいというこだわりやプライドは本当に無駄だった」ということです。
これは今後、正社員を目指さないということではありません。
「目指すものがあるなら一時的に派遣社員を選択するのもあり」と感じたのです。
性別や年齢、状況は人それぞれです。
自分の希望を叶えるため、様々な方法・手段をつかい、2年後、3年後を見据えた上で「今の自分が取るべき選択は何か」を考えることが大事だと思います。
その点今回の転職は、自分にとって納得のいくものでした。
ただ、ひとつ後悔していることがあります。それは最初から将来を見据えた職業の選択をしてこなかったことです。
留学から帰国し求職活動をした際も、もともとは「英語を使う機会がある事務で働きたい」というビジョンがありました。
接客業は好きなものの、内心では「経験があるので採用されすい」という気持ちがあったのも事実です。
その時に自分のやりたいことに忠実になって選択肢を広げていたら、自分のビジョン実現に向けて貴重な職務経験を積めていたのではないかと思います。
現在は派遣で就業中ですが、翻訳の力を磨いていずれは正社員として就業したいと考えています。ゆくゆくは「フリーで仕事を受けられる翻訳者になりたい」という気持ちも持っています。
──5年前にはこんな夢のようなことを思いつきもしませんでした。
しかし、その夢が現実的な目標として考えられるようになったのは、今回の転職のおかげです。
新しい職種にチャレンジするのはとても難しく、時に運も必要です。体力も使いますし、プライドもズタズタになることもあります。けれど、目標を見据えて行動すれば、得られるものもたくさんあることを学びました。
少し遠回りになりましたが、今では「翻訳家として今後のキャリアを積んでいく」と心に決めることができました。それを見据えながら毎日を過ごしています。