『みんなの転職「体験談」。』
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「この人みたいになりたい」と尊敬する上司がいた。だから、転職しようと思った。|私の転職体験談

転職前

BEFORE
職業
IT関係
職種
経理
従業員規模
300名
年収
600万

転職後

AFTER
職業
IT関係
職種
経理・財務
従業員規模
200名
年収
600万

目次

福耳さんの転職ストーリー

1これまでの私

「この分野でキャリアを積み上げたい」と認識を変えてくれた上司

イメージ図:上司との会議シーン

転職したのは、2017年1月の頃です。

転職前は新卒で入社したITベンチャーの会社で働いていました。
入社時はディレクター業務を兼ねつつ営業事務や経理を担当していました。

ベンチャー企業らしく幅広い業務を兼務する必要がありましたが、会社規模が大きくなるにつれて私はだんだんと経理寄りのポジションになっていきました。

経理の仕事が私に合っていたか、どうか。
当時の私は、「経理業務は、毎月同じことの繰り返し」という感覚がどうしても拭えず(私の飽きやすい性格もあってのことでしたが)、別の部署に異動したいといつも思っていました。

しかし、ある年に財務部長として中途入社した上司の存在が、私のそうした経理職への価値観を転換させてくれたのです。

会計士の資格をもつその上司は、私に経理財務の魅力や会社における重要性を丁寧に説明してくれました。
話を聞くうちに、私は

(この分野でキャリアを積み上げたい)

と考えるようになりました。

2転職のきっかけ

仕事へのモチベーションと同時に高まった、転職への意思。

イメージ図:キャリアに悩む20代男性

尊敬できる上に恵まれて、幸運だった。
よくそう思っていました。

その一方で、「転職したい」という気持ちも高まっていました。

どういうことかというと、上司は私の将来の目標のような存在でしたが、日々の業務ではとてもその目標に近づけないというジレンマを感じていたからです。

一時期は税理士試験の専門学校に通うなど、経理職として少しでも成長できるように取り組んでいました。
ですが、私に任されるのは相変わらずのルーティン業務でした。

当時の会社は専門的な業務については外部の税理士に委託していましたし、経営に関わる業務は当然のように上司が担っていました。

おそらく、ベンチャー企業が成長していくなかで業務の専任化が進んできて、ベンチャーらしくなくなってくる時期でもあったのでしょう。

だけど、私はそのベンチャーらしい働き方しか知らなかった。
入社したての頃のように、業務の垣根などなく、ただがむしゃらに働き続けるのが、成功の近道だと思っていました。

優秀で尊敬できる上司に守られた環境は快適ではありましたが、それは私の将来への不安を解消させることなく、逆に増幅していったのです。

3転職活動中

「解った。君の意向を受け入れよう」

イメージ図:上司との面談シーン

転職しようと思っている」と、上司に相談しました。

上司からは、説得を受けました。
言われたことは、「もっと長期の視点成長を考えてほしい。今の君のキャリアの考え方は短距離走担ってしまっている」。
そして、「将来は自分の後任としても考えている」とも言われました。

非常に魅力的な提案でした。
上司からそのように言われたことも嬉しかったです。

ですが、ここで留まれば、また数年間は退屈なルーティン業務になることは分かっていました。
どんなに上司が「中長期の視点を」といっても、私は今自分自身が持つ視点を完全に捨てることはできなかった。
──だって、中長期の視点はいま現在と地続きのはずです。私は上司の言うゴールが、どうしても今の働き方の延長線上に現れるようには思えなかったのです。

上司との面談は3週間の間、数回行われました。

最終的に上司は、「解った。君の意向を受け入れよう」と言ってくれました。

その後は本格的に転職活動を開始しました。

検討すべき企業はいくつか目途が付いていましたので、企業サイトから直接応募しました。

私が目指していたのは当時の会社よりも一回り小さいベンチャー企業でした。 上司がこの数年間で構築した管理体制を、別の会社で、今度は自分がやってみたいという想いがあったのです。

幸い、その想いは企業側のニーズにもマッチしました。
私は5社ほど応募したなかで2社から採用通知を受け、より条件のよい企業へと転職先を決めました。

4転職後

まるで、以前の自分を見ているようだ。

イメージ図:マネジメントの本

転職後の新しい会社は、前職と同じITベンチャーです。
そこで私は、経理と財務を兼ねた部署のマネージャー職のポジションを担当することになりました。

これは入社前に確認していたことでしたが、実際に入社するまでどこまで任せてくれるのか不安があったため、裁量権を頂けたのは嬉しかったです。

職場の雰囲気も問題ありませんでした。
前職と同じ業界であったこともあってか、水が合うといった感じで初日から居心地の良さを感じる環境でした。

ただ、企業規模の小ささは思っていた以上に業務への影響がありました。
経理体制などもいわゆるドンブリ勘定の部分が少なくなく、まずは体制を整えるのに膨大な作業時間がかかることがわかりぐったりしたことを覚えています。

そして、それ以上に大変だったのは部下への教育でした。
入社時はほぼ一人部署だったところを、もともと他部署で働いていた社員を数人、経理部に回してもらったのですが、配属後の彼らのモチベーションの低さはかなりのものでした。

(──まるで、以前の自分を見ているようだ。)

何を話すにしても詰まらなそうに受け答えする部下たちを見て、よくそう思ったものです。

そして、前職での上司とのやり取りを懐かしく思いました。

たとえ部下が以前の私の状況に似ていたとしても、私とは別の人間です。
  私は、部下マネジメントについて基礎から学ぶ必要がありました。

転職してから家の本棚に新たに多く積まれたのは、経理の本でも財務の本でもなく、部下マネジメントの本でした。

5その後、どうなったか。

人は、論理では動かない。

イメージ図:将来を見据える20代男性

今回の転職で再認識したのはコミュニケーションの重要性です。

転職理由の多くに人間関係が上がるほどに重要な部分ですが、私の場合も以前との上司ともっとコミュニケーションを取れていたらと思うことが多いです。

現在は部下に対して思っていることを素直に言ってもらえる環境を作り、考えていることに齟齬が生じないように気をつけていますが、この部分にズレが生じると、信頼関係の構築が難しくなると身を持って感じました。

また人は論理だけでは動いてくれないということも大事な気づきでした。

これは以前からわかっていたつもりでしたが、まさしく「つもり」だっただけで自分がマネージメントする側となって初めて身についたと感じています。

私自身も論理よりも感情に委ねて転職を決意した経緯があります。
相手の話を聞き、自分の思いを伝えるという基本こそを大事にしなければならないと考えています。

◇ ◇ ◇

やりたいと考えていた業務に関わらせてもらえており、現在の環境に不満はありません。
自分自身の望んだキャリアを進めていると思います。

今後の目標としては自身のさらなる成長と後進の育成を考えています。

かつての上司が自分にしてくれたことを今度は自分ができるように、日々の業務で仕事への積極的な姿勢を見せることを意識しています。

将来的にはより経営に近いポジションで、社員が更に仕事へのモチベーションをもって働くことができる環境の創出ができればと思っています。

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