看護師として大学病院に勤務していた私が、コロナ禍の影響でクリニックへと転職して|転職体験談
転職前
- 職業
- 医療
- 職種
- 看護師(病棟勤務)
- 従業員規模
- 500名
- 年収
- 500万円
転職後
- 職業
- 医療
- 職種
- 看護師(クリニック勤務)
- 従業員規模
- 20名
- 年収
- 400万円
目次
チェリオさんの転職ストーリー
1これまでの私
体力的・精神的にも厳しい大学病院でキャリアを積んで。
私は現在33歳で、結婚して保育園児の子どもが2人おります。
仕事は、看護の専門学校を卒業してから看護師として都内大学病院に約9年間勤務してきました。
クリニックや小さい病院で看護師をしている友人からの話と比べると、大学病院勤務はメンタル的にも体力的にも大変な仕事だと、自分で思います。
その分待遇面では充実しているのですが、特に新人時代は先輩に相当しごかれ、上司に意地悪な人もいました。
出産育児前後に1年程度の産育休を取ったときや、子どもが小さいので夜勤ができない時期などもあったのですが、そのときもかなりイヤミを言ってくるスタッフもいました(フォローしてくれた優しい人もたくさんいました)。
出産・育児がある程度落ち着いた後は、都内の保育所に子どもを預けて、フルタイム+夜勤に戻りました。
この9年間の間に配置転換が二度あり、糖尿病関係の資格も取れました。
資格の勉強は大変でしたが、他の病棟や外来に配置されても役立つはずなので、今後のキャリアを踏まえての、非常に良い9年間を過ごしてきたと思っています。
2転職のきっかけ
新型コロナの影響によって、仕事と家庭の両立が難しくなって。
9年目になり、子どもがもうすぐ小学校に上がるタイミングだったので、
- 私
-
「子どもに手がかかる時期にもなってきまして、そろそろ外来に異動させていただけないでしょうか。夜勤に関しても、今後は難しくなりそうなのですが…。」
そう師長に頼んで、異動届を出していました。
はじめのうち、師長からは「もう少し待ってね」といった返答が続きました。
しばらく経って、「そろそろ具体的に検討していかないとね」といったニュアンスの返事をいただいた矢先、──ちょうど2020年のはじめのことです。「新型コロナの感染拡大」が起きました。
これまでは、私も主人も仕事があり、これまでは保育所が多少の風邪なら子どもを預かってくれましたし、近くに住む私の母が育児や、夜勤のときの子ども達の面倒を見てくれていました。
そうした周囲の支えがあって子育てと仕事を両立できていたのですが、コロナ禍の影響でそれができなくなってしまったのです。
保健所からは「風邪症状の子どもは見られない」と言われ、職場の上司からは「仕事は出勤してほしい」、「夜勤もしてください」と言われ、親や夫からは「子どものことを、ちゃんと看ていかないと」と言われるなど、すべてがしんどい状況になってきました。
夫はリモートワークができる仕事ではなく、親も持病があるのに加えて高齢なので、この状況下において電車でしょっちゅう子どものために来てもらうわけにもいきません。
私の働き方を何とかするしか、選択肢はありませんでした。
仕事においても、外来勤務への配属話は「今年は無理だから」と手のひらを返されてしまいました。
そのとき、私の中で考えが固まりました。
- 私
-
(ずっと頑張ってきたけど、もうここでは働いてられない)
――と、退職することを決めたのです。
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3転職活動中
友人の紹介で、クリニックで働くことに。
2020年3月に退職を決意して、5月末に退職できました。
病院の病棟というのは慢性的に人手不足なので、退職するといっても引き留められることも多いです。
ただ、今回はコロナのこともあり、病院全体が患者様の受け入れを制限していることから人手に余力がある状況でもあったので、意外にもすんなり退職希望が通りました。
一応9年働いてきて、貯金もありましたので、焦って働かなくてもお金に困ることはありませんでした。
子どもの通う保育所からも、「仕事がないなら預けるのを控えてください」と言われたので、6月までは自宅で子どもたちとのんびりしました。
生活が激変したこともあって、最初はストレスに感じていましたが、こんなに子どもたちといられたのは初めてだったので楽しかったです。
そして7月からは保育所と相談して、求職活動に入りました。
幸い、学生時代の同級生の勤めているクリニックが、人を募集していて「育児と両立する人にも働きやすい」とのことでした。
大学病院で培ってきた経験やスキルもあったで、友人の紹介で面接をすることになってからは内定までとんとん拍子に進みました。
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4転職後
新しいクリニックの職場で、待ち受けていた状況は。
新しい職場は、内科と皮膚科のクリニックです。今まで働いていたような大学病院の病棟とは違い、業務の専門性としてはそこまで深くありません。
それでも、時々糖尿病の患者さんもいることや、経験したことの無かった皮膚科の患者さんについて対応することも多く、まだまだ学ぶべきことはたくさんあると感じました。
職場の規模は、医師と看護師、事務員含めて20人ほどです。
その中にはキツい性格のスタッフも1~2人いましたが、大学病院で働いてたときに比べて「なんて働きやすい環境なんだろう」と思いました。
ママさんの看護師も多く、子どもの行事や発熱のときには「いいよいいよ、休みなー!」とすごく快く休ませてくれて、大変助かっています。
一方で給料の方は、致し方ないのですが結構下がってしまいました。
これはちょっと辛い部分ではあるものの、ほとんど毎日定時で帰れて、子どもの延長保育をやめてお迎えにも自転車で行けますので、全体としてみれば、職場をクリックに変えたことで得るメリットの方が大きいと感じています。
5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。
コロナ禍前は、大学病院で一生懸命看護師の仕事をすることが、私にとっての使命というか、ここでずっと努力していかなきゃいけないと思っていました。
嫌なスタッフや辛い業務、夜勤も、「この年代では経験しなきゃいけない」とさえ思っていました。
もしかすると、このコロナ禍でそのまま大学病院での勤務を続けていたら、私の人生は仕事に追われる日々が続き、いつの日かおかしな方向に行っていたかも…、と考えることもあります。
仕事も大事ですが、これからは夫や子どもとの時間も大切していきたいと思っています。
新しい職場環境に恵まれたこともあり、時間の余裕もできました。
たまたま友人の紹介ですんなりと転職できたのも、幸運だったと思います。
◇ ◇ ◇
今勤めているクリニックでは、月に数回専門医が出張してきて専門外来が行われ、まだまだ私の知らない処置や介助が求められることもあります。
このことも良いきっかけになると考え、勉強して知識の幅を広げて行けたらなと思っています。
ただ、今でも病棟の仕事には未練を感じています。
子どもがもう少し大きくなったときは、糖尿病の指導資格を活かして、また病棟勤務できる職場に移るのもありかなと考えています。
転職して始めて、「大学病院での9年間はしっかりと自分のスキルに繋がっている」ということに気付きました。
いつかまた病棟勤務に転職するとしても、そのチャレンジはそこまでハードルの高いことではないと思っています。
現在は、まだまだクリニック業務での経験が浅いので、まずは職場の人達と仲良くなったり、スムーズに患者さんの介助ができるようになるのが目標です。
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