転職体験談:ステップアップを目指し、営業として専門商社から製造業へ転職。
転職前
- 職業
- 専門商社
- 職種
- 営業
- 従業員規模
- 100名
- 年収
- 500万円
転職後
- 職業
- 製造業
- 職種
- 営業
- 従業員規模
- 400名
- 年収
- 550万円
目次
RTさんの転職ストーリー
1これまでの私
商社でのやりがいは、お客様からの「ありがとう」という言葉。

転職前の私は、専門商社で工業用装置の営業をしていました。
毎日5~7社程度のお客様へ訪問して、機械や機械の周辺機器の販売をすることがメインの業務でした。
専門商社とは
幅広い領域で事業を行う「総合商社」に対し、「専門商社」は特定の領域・商材に特化して事業を行う。
専門商社には大きく以下の3つのタイプがある
①総合商社の子会社として一部領域・商材を担う「総合商社系専門商社」
②特定のメーカーをバックに持ち、その製品を売る「メーカー系専門商社」
③単独で事業を行う「独立系専門商社」
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ただ既存の機械を売るのではなく、各お客様の用途に合わせて機械をメーカーに作ってもらうので、仕様をヒアリングする必要があります。
その仕様内容を元にメーカーに見積りを出してもらい、自社の仲介手数料を上乗せしたものをお客様に提示して契約、というのが仕事の流れでした。
製品を購入していただいた際に、お客様から「ありがとう」と言ってもらえることがすごく嬉しかったですね。
また、私は上司とお客様にも恵まれていたように感じています。
何社かの担当者の方とは度々食事に連れていってもらい、ご馳走になることもありました。
そんな風に、お客様とは「共に仕事をする仲間」としても良い関係を築けていました。
私は現在まで独身で一人暮らしです。休日はサーフィンをしたり、夜は一人か気の合う仲間とお酒を飲んだりすることが楽しみでした。それもまた、仕事へのモチベーションに繋がっていたと思います。
2転職のきっかけ
会社の古い文化への疑問、目標達成。

当時の会社の、いわゆる「年功序列」的な体制に、もともと疑問を感じていました。
賞与査定のフィードバックや明確な昇給基準などは一切なく、なんとなく給料は上がっていきます。個人の成績云々ではなく、業績が良ければボーナスももらえます。
そんな評価基準が曖昧な会社の体制に、「納得できない」と感じることが度々ありました。
また、「有給休暇を取ることは悪」「サービス残業は当たり前」といった風潮にも、嫌気がさしていました。
そんな折、「一つの案件で○○万円以上の売上をあげる!」という以前からの目標があったのですが、見事達成することができて。
満足感と共に、
- 私
-
(そろそろ、次のステップに進むときかもしれない)
と、「転職」を考えるようになりました。
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3転職活動中
家族・友人・上司・同僚の存在が励みに。

転職活動を開始したのが、2019年の末からでした。
家族や友人に「転職しようと思う」と伝えると、
- 周囲
-
「そのほうがお前の為じゃないか?」
と、周囲も転職することを勧めてくれました。
自分では気付かなかったのですが、「最近はよく、疲れた顔をしていた」そうです。
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実際に転職活動を始めてみると、勝手がわからず、最初は不安でした。前職の会社は、当時の上司からお誘いをいただき、面接もなく入社したので。
当然、転職エージェントなどを使った経験もありません。
当時は新型コロナウイルス感染が拡大している状況での転職活動でした。面接も対面ではなく、WEB上のものが多かったので、慣れるのに苦労しました。
また、仕事を続けながらの転職活動は、現職に色々と気を遣うこともあるだろうと心配していたのですが、そんなことはありませんでした。
ほとんどの同僚の方々が、転職する私に対して好意的に接してくれて、上司からも、「新しい所を辞めたくなったら必ず戻ってこい」と言ってもらえました。ありがたかったですね。
最終的に転職先が決まったのは、2020年の4月ごろ。
前職で良好な関係を築いていた取引先の担当者からの紹介で、製造業の営業として働くことが決まりました。
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4転職後
「縁故採用なのでは」と陰で言われて。

入社した4月から5月までは、コロナ禍の影響でほとんど出社ができず、在宅での仕事がメインでした。
「スタートダッシュをかけて、早く仕事を覚えたい!」と思っていたので、在宅ではわからないことがスムーズに聞けなかったりと、なかなか思うようにいかなかったです。
少しコロナ禍が落ち着いた6月ごろになると、徐々に出社することも増えてきました。
当初、同僚の方と話していく中で感じたのは、彼らは私に対してあまり良い印象を持っていないということでした。
それは、私がいわゆる「コネ」で採用されたことに関係しているのでしょう。こんな大変な時期に、コネなしでは転職なんてできないだろうと。
そう思われていたことはショックでしたが、とはいえ気にしていても物事は良くなりません。
「仕事でしっかりと貢献すれば、そんな自分への見方は変わるだろう」と割り切ろうと意識していくうちに、周囲の雑音を気にせず仕事に取り組めるようになりました。
そのように割り切れたのは、部署内では自分の直属の上司を含め味方になってくれる人も何人かいたからです。近しい方との人間関係に恵まれていたことは、大きな救いでした。
数カ月が経った今では、部署内の方だけではなく、他部署の方ともかなり打ち解けてきています。ランチなどを一緒にする機会も増えたりと、順調な滑り出しができたと感じています。
5その後、どうなったか。
社内でITの活用を増やしていきたい。

今回の転職を通して感じたのは、お互いに顔を見ながらコミュニケーションを取れることがどんなに大事なのか、ということです。
今まで営業職として働いてきた中で、沢山の方と直接会って話をするのが普通でしたし、どんなにITの技術が進歩してもこれは変わることは無いと考えていました。
ですが、コロナ禍の影響からSkypeを利用した面談や入社後のWEB会議などのオンラインでのコミュニケーションが多くなっている状況を目の当たりにして、「対面ではなないコミュニケーションの難しさ」を感じています。
私は、画面やマイクを通した会話では、完全にお互いを理解することは難しいと思っています。
そういった難しさを感じる一方で、現在の職場では、社会人になったばかりのときに持っていた「高いモチベーション」があります。というのも、新たな会社に入って扱う製品が大きく変化したことで、対応の柔軟性や知識習得が求められ、「自身が成長しなければいけない」と感じているからです。
今思えば、前職での仕事はマンネリ化した状態だったように思います。
転職して新しい環境に身を置いたからこそ、今は新たな課題やモチベーションから刺激を得られています。
◇ ◇ ◇
今後は、コミュニケーションツールのWEB化はどんどん加速していくと思われます。
先のように、私自身はWEB上でのコミュニケーションに難しさを感じています。それでも、これからの時代に適応していくためには、WEBでのコミュニケーションを活用して、いかに営業活動を効率化させられるかが重要だと思いますので、業務ツールのIT化にトライしていきたいです。
実際、自社におけるメリットもあるのではないかと思っています。
例えば、「3Dプロジェクター」。これまで、お客様にまだ作られていない製品の魅力を伝える際に大変苦心してきました。
ですが、3Dプロジェクターを活用して製品投影等ができるようになれば、数時間かけて客先に出向かずとも円滑に打合せが進められるだけでなく、製品の魅力・メリットを十二分に伝えられ、ひいては営業活動の効率化に大きく繋げられるのでは、と考えています。
従来からの「足で稼ぐ」ような営業方法とは異なるので、社内で反発があるかもしれません。それでもIT化を促進させていくことは、会社の未来にも繋がっていくはずなので、まずは私自身のITへの感度を高くしていきたいです。
今後、会社にそういった新しいことを取り入れていくためにも、マネージャーになることが、私の第一の目標です。
職場で「もっとこうした方が良い」と感じているところを、マネージャーとして取り組んでいきたいです。そこには、新しいITツールを取り入れる余地があるとも考えています。
同僚を巻き込んで利益を上げていく。必要であれば会社の経営陣とも議論を交わす。そんな人材になっていきたいです。