転職体験談:いずれは経営者として活躍したい。スマホゲーム事業部長から、投資会社に転職
転職前
- 職業
- ソーシャルゲーム開発・運用
- 職種
- 新規事業開発
- 従業員規模
- 約1000人
- 年収
- 1300万円
- 会社名
転職後
- 職業
- 投資会社
- 職種
- 投資コンサルタント
- 従業員規模
- 約150人
- 年収
- 1300万円
- 会社名
目次
アールさんの転職ストーリー
1これまでの私
スマホゲーム開発の会社で部長を務めて。

今から2年前に、私は人生二度目の転職をしました。
転職する前は、スマホゲーム開発で大幅に業績を拡大させた会社の新規事業部門で部長を務めていました。
家族構成は、妻と、小学生の子供が一人。
学生時代はラグビーをしていましたので体力には自信がありました。
最近は休日に時間を見つけてロードサイクリングをして、汗を流しています。
前職では、新たなビジネスを自分たちの力で生み出し、黒字化させることを生きがいにしていました。
- 私
-
日本の社会は何も資源がない。
常に新たなアイデアを持ち、創意工夫を持ってビジネスを生み出していかないと、日本という国は必ず衰退していく。だからこそ、皆が自立心をもって取り組んでいく必要があるのだ。
──(文章にすると少し恥ずかしさもありますが、)私はそんな想いと確信をもって、仕事に取り組んでいました。
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2転職のきっかけ
自身の目標である、「いずれは経営者として活躍」を見据えて──。

私は前職で3年間、新規事業開発の仕事に携わり、その間に6本の新規事業を立ち上げました。
そして、そのうち2本のビジネスを黒字化させることに成功しました。
当時の企業をビジネスの段階でみると、「スタートアップ段階」に該当します。
私は、このスタートアップ段階を十分に経験させてもらえました。
ですが、私は当時、こう考えていました。
- 私
-
(いずれは経営者として活躍したい。その為には、この「スタートアップ段階」の成功で慢心せずに、いち早く自分自身が次のステージをに進んで、経験を高めないと。)
次のステージとは、ビジネスの段階でいうミドルステージです。
さまざまな業種において、スタートアップ段階を乗り越えてミドルステージの段階に差し掛かったビジネスを、この目で多く見たかったですし、仕事を通じて勉強したい──そんな思いが、強くありました。
そして私は、そんなミドルステージの企業を沢山見ていけるであろう、「投資会社」への転職を決意したのです。
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3転職中
転職前に一番最初に説得すべき相手は、妻でした。

妻に2度目の転職希望を伝えると、
- 妻
-
たった3年で、また転職するの?
・・・部長ポジションでで、年収も前の会社より増えているのに。
── 一体、何が不満なの。
と言われてしまいました(予想はしていましたが)。
私のイメージするキャリアプランについて、根気強く妻に説明と、そして説得しました。──3か月くらいかかりました。
そして、「家族を路頭に迷わせることは絶対にしない」という条件つきで、やっと納得してもらえました。
時間はかかりましたが、最終的に妻から理解を得られたのは嬉しかったですね。
それから転職エージェントのエリートネットワークという会社に登録し、かねてから希望していた「投資会社」への転職を強く要望しました。
この転職エージェントは規模は小さいですが、扱っている求人案件の質がとても良質でしたので、このエージェントならば投資会社の求人案件を紹介してくれると思ったのです。
転職エージェントの良かったところ、ですか?
そうですね、一言で言えば、「腹を割った話ができたこと」でしょうか。
コンサルタントの方は
- コンサルタント
-
将来経営者になりたいと思っているのであれば、それは面接の場ではっきり言った方が良いですよ
と言ってくれました。
その方が転職の目的意識が明確化するし、投資会社側も私を採用するメリットとデメリットについて比較検討しやすいだろうとのことでした。
そして、採用する場合でも、いずれ経営者として転職していく可能性を含んだうえでの採用となるため、あらかじめ投資会社への応募理由を明確に伝えた方がいいとのアドバイスでした。
そのおかげもあって、採用面接では自分の考えを率直に伝えることができました。
そして、私はしばらくして、狙い通りに投資会社に転職することができたのです。
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4転職後
投資部のマネージャーとして、苦しい経験も。

私は投資部のマネージャーというポジションで入社しました。
携わる仕事は、業績が成長段階に入って、数年後に株式上場を果たせそうな会社をリサーチする業務をしたり、投資の実行をしたり、投資先企業へビジネスや資金繰りなどのアドバイスをする・・・といった内容です。
投資先の会社がすべて順風満帆に経営が軌道に乗っているわけではありません。
投資先の会社の社長が楽観的すぎる設備投資をしたけれども受注金額が伸びずに資金繰りが悪化するケースや、投資先のベンチャー企業では新入社員が定着しないブラック企業であったりなど、さまざまなケースに直面しました。
ビジネスそのものは成長段階にあっても、その段階で発生する企業課題というものが多くあるのだと気が付いて、いろいろ驚く事態に直面させられました。
しかし、投資先の社長と何度も面談して、ときには投資先の社長から嫌われることもありましたが、粘り強く何度もアドバイスをして、苦境を切り抜けたこともありました。
それらの経験は、非常に勉強になりましたが、同時に、とても苦しい経験でした。
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5その後、どうなったか。
経営者として必要なことを学べている。

投資会社に入社して、さまざまな業種において、業績の成長段階にある企業についてリサーチをすることができたり、直接その会社の社長と面談できたり、あるいは出資後は経営支援などを行うことができて、良い経験をさせてもらっていると思います。
会社というのはビジネスが軌道に乗ると、次には人材採用や、設備投資、サービスの拡大などといった課題が待ち受けています。
そして、人材投資や設備投資をすると、運転資金に欠くことになりますから、金融機関との取引も本格化していきます。
──このようなステップで、会社というのは多様な取引先が生まれ、多様な人材を社内に取り込んでいくのです。・・・そういった流れを学べました。
また、ビジネスや会社の規模が大きくなるにつれて大切となるのが、「社内の規則」を整備しておくこと。
そうしないと、ビジネスのプロセスや、何らかの不正やミスが発生しやすくなり、それはときに企業経営に打撃を与えるほどのインパクトになることも多々あることも学びました。
一言でいえば、「会社は生き物」です。
そして、その生き物は決して、経営者によって自由自在にコントロールできるものではない──それに気付けたことは、一番の収穫であったと思います。
◇ ◇ ◇
私は、今後数年間は投資会社に在籍して、株主という立場から、さまざまな出資先の会社の経営に携わっていきたいと思っています。
そして、出資先の会社の社長から社外取締役として取締役に就任してほしいと要請されれば、ぜひ引き受けてみたいと思っています。そのようなステップを踏んで、少しずつ経営者への道を歩んでいきたいと考えています。
これからの自身の実現させたい未来像としては、以前と変わらず、「いずれは自分は経営者になるのだ」ということです。
学べば学ぶほど、経営者という立場は過酷な立場だと感じます。
ですが、その覚悟と、そして自信を持てるようになったときこそが、私が企業経営者になるときだ──、そう考えています。