『みんなの転職「体験談」。』

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転職体験談:人事として、誰かの人生を変えてしまうこと。

転職前

BEFORE
職業
ソーシャルゲーム会社
職種
人事部マネージャー
従業員規模
500人
年収
600万円
会社名

転職後

AFTER
職業
介護福祉施設運営会社
職種
人事部
従業員規模
2,000人
年収
600万円
会社名

目次

ひでおさんの転職ストーリー

1これまでの私

とにかく生活の安定のために。

私は40歳になったのをきっかけに、転職をしました。

それまではあるゲーム会社の人事部マネージャーを務めていました。
主な仕事内容は、採用業務や給与計算、就業規則の改正、部下の実務をチェックするなどです。

人事の仕事とは、

組織の人員配置・採用活動。
また、社員教育や評価制度の用意、残業時間や社員のメンタルヘルス管理など、

会社で働く「人」にまつわる業務全般を担う。

また、私生活では、私には妻と保育園に通う子供が1人います。
特別な趣味は持っていませんが、いわゆる「観る将」でして、とくに藤井聡太七段の対局中継があるときは、帰宅後熱心にインターネットでの中継を視聴している人間でした。

家庭を持つようになってからは、とにかく安定的に収入を得ることを重視し、妻と子供の生活を守っていきたいと考えていました。
そして、とくに子供の将来のため、できるかぎり教育水準の高い学校に入れたい。そう思っていました。



2転職のきっかけ

ゲーム業界のシビアな実態。

転職しようと考えたきっかけは、自分の会社が、あまりに人材を粗末に扱っていると感じたためです。

ソーシャルゲームを開発する会社は、ゲームを開発するためにエンジニアを採用し、数ヶ月単位の開発工程を得て、ゲームを発売します。

ゲームがヒットすれば会社には膨大な売上が生まれます。
ところが、世に送り出されるゲームのほとんどは一般のゲーム愛好者からは興味を持ってもらえず、わずか1ヶ月や2ヶ月単位で販売中止に追い込まれてしまいます。

その結果、会社の資金繰りが悪化してしまい、せっかくゲームを開発するために中途採用したエンジニアが、入社してわずか1年程度でリストラされていく現状を何度も目の当たりにしてきました。

退職勧告をする面談にも何度も立ち会いましたし、エンジニアがショックで涙を流したり、怒鳴られたこともありました。

リストラをした結果、会社の経営は持ち直すのですが、私の精神状態が疲弊してしまいました。
そこで、私は転職しようと思ったのです。



3転職活動中

新たな場所を求めて。

転職活動をするにあたっては、JACリクルートメントリクルートエージェントなど複数の転職エージェントに登録しましたし、リクナビNEXTなどの転職サイトも利用しました。

すでに40歳を迎えていたため、新たな転職先が見つかるかどうか不安を感じていましたが、それでも自分が就職したいと願う会社はありました。

それは、人材を大切にする会社です。

とても抽象的な表現ですが、ソーシャルゲームを開発する会社で、何度もリストラの面談をやってきた経験の反動で、そのような会社からは逃れたいと考えたのでした。

さらにその頃は、私は精神状態が不安定となっており、在職していた会社や転職エージェントには内緒で神経内科に通院して、うつ病の薬を処方してもらっていました。とても辛かったです。

それでも、なんとか新たな職場を探して頑張ろうと思っていました。

そんな私を見て、妻は「無理しなくていいからね」とか「しばらく休んでもいいんだよ」と声をかけてくれました。その言葉が、とてもありがたかったです。

妻の言葉のおかげで、私は無理をすることなく、転職活動に取り組むことができ、次の会社から内定を得ることができたのだと思っています。





4転職後

新しい職場で、待ち受けていた状況は。

新しい職場は、介護付有料老人ホームを運営する規模の大企業になります。
前職と同じ人事部に配属されました。

私は、家族による在宅介護が困難となった高齢者を数百名預かっている企業ならば、当然、自分の会社の人材を大切にしているのだろうと想像して入社しました。

ところが実際は、社長の一存で人事異動が頻繁に行われているような、そんな環境でした。
もっとも頻繁なときでは、別の老人ホームに異動となった介護士が、わずか3ヶ月後に再び別の老人ホームに異動となったのです。

介護士の人事異動については、老人ホームを運営する部門が主導するため、人事部の私は口出しさえできず無力感を感じました。
状況としては、ほとんど前の会社と変わりませんでした。

会社が運営する老人ホームでは「介護士の担当制」をアピールしています。
お年寄りに2名の担当介護士がつくことになっているのです。

このため、高齢者や家族は、担当介護士が高齢者が亡くなるまで担当してくれるものと考えているのです。

ところが、たった3ヶ月で介護士が人事異動してしまうのですから、入居した高齢者も失望しているだろうと思いました。
介護の会社が、他人の心を軽視していることを知り、残念に思いました。



5その後、どうなったか。

転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。

どの企業も、理想だけを追い求めているわけではないし、理想だけを追い求めれば企業経営は簡単に破綻することを学びました。
また、それが残念に思ったことでもありました。

私の会社は積極的に新しい老人ホームをオープンしていますので、どうしても介護士の人事異動が必要となります。
このため、新規オープンがあるたびに介護士が人事異動してしまいます。

私は何度か、施設が平日の夜に実施している、施設長と入居者の家族との懇談会に同席させてもらったことがありますが、家族からのクレームでもっとも多かったことが、
「担当介護士がころころ変わるのは、どうしてか」というものでした。

この言葉を聞いて、ご家族の気持ち以上に、終の棲家と決めて入居してきた高齢者の気持ちを思うと、本当に気の毒に思ったのでした。

私が学んだことは、介護の業界が「介護の心」と、「企業として利益を出さねばならない」ということを両立させることはかなり難しいんじゃないか、ということです。



◇ ◇ ◇



今後、取り組んでいきたいことは、介護士の人事異動の頻度をできるだけ減らすことです。
そして、理想としては、ひとりの介護士がひとりの高齢者が入居してから亡くなるまでの間、ずっと担当し続けることです。

そのために、まずは人事部のなかで、人事部長とよく相談し、私の考えに賛同いただくことからアクションを起こしたいと考えています。

そして人事部長から賛同を得たら、次は担当取締役や、老人ホームの運営部門の部長や担当取締役からも賛同を得て、社長に提案できるようチャレンジしたいと考えています。

社長は創業者であり、オーナー社長でもありますが、心を込めて入居者の心情を踏まえて人事異動に関する考え方を説明すれば、きっと理解してくれるものと希望を抱いています。



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