LinkedInで転職成功できる?効果的な使い方とスカウト・ヘッドハンティングを貰う方法
[最終更新日]2023/03/17

ビジネスSNS「LinkedIn」を、転職に活用できることをご存知でしょうか。
近年多くの企業がダイレクト・リクルーティングに注目しており、LinkedInを通じてスカウトやヘッドハンティングを受け取るケースがあるのです。
本記事では、LinkedInの特徴や転職活動での利用方法についてまとめています。実際に転職活動でLinkedInを使う場合に意識しておきたいポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
1)LinkedIn(リンクトイン)の特徴
アメリカ・シリコンバレー発のビジネス特化型SNS

LinkedInはアメリカ・シリコンバレーで開発され、現在はマイクロソフト社が運営しているサービスです。
数あるSNSの中でもビジネスに特化しているのが大きな特徴で、世界で6億人以上のユーザーを擁しています(2022年8月現在 日本国内のLinkedInユーザー数は約300万人)。
日本でのサービス開始は2003年。Twitterのサービス開始が2006年、Instagramが2010年だったことを踏まえると、かなり早い時期から運営されてきたサービスであることが分かります。
ビジネス特化型SNSとはいえ、他のSNSと同様に誰でも無料で登録できます。
海外ではLinkedIn経由で人材をスカウトするのは一般的になっており、たとえばパナソニックの北米における中途採用者のうち約8割はLinkedIn経由です。
利用方法は至ってシンプルです。ユーザーがプロフィールを作成して登録すると、サービス内でビジネスのつながりを広げたり、パートナーを探したりすることができます。
また、各業界の専門家や取引先の担当者とLinkedIn上で連絡を取り合うことも可能です。
このように、LinkedInはFacebookやTwitterのビジネス特化版であり、世界で広く利用されているサービスなのです。
日本での利用者は少ないものの、転職活動への利用は可能
世界で8億人近くのユーザーを抱えるLinkedInですが、日本での利用者は他のSNSと比べて多くありません。公式サイトに掲載されている統計データでは、日本のユーザー数は約200万人とされています。

参照:https://news.linkedin.com/about-us#Statistics
しかし、世界規模ではユーザー数の多い国も見られます。
最も多いのがアメリカで約1.8億人、次いでインドでは約8,200万人、中国では約5,500万人といったように、広く利用されている国もあるのです。
ビジネス特化型SNSですので、ユーザーの大多数はビジネスパーソンです。企業の役職者や人事担当者、経営者といった方々が世界的に利用しているSNSといえます。
つまり、LinkedInを利用することで世界のおよそ8億人、日本国内でも約200万人のビジネスパーソンとつながるチャンスを得られるのです。
とくに外資系企業やグローバル企業ではLinkedInのつながりから採用に至るケースも見られることから、日本においても転職活動に利用することは可能と考えていいでしょう。
LinkedIn(リンクトイン)を使った転職活動がおすすめの人

前項で触れた通り、LinkedInのユーザーは日本国内と比べてアメリカなど海外に多い傾向があります。
したがって、日本法人や日本支社を置く外資系企業や、今後日本への進出を検討している海外企業、大手グローバル企業への転職を目指す人におすすめのSNSといえます。
さらに、日本でも徐々にメジャーになりつつあるダイレクト・リクルーティング(スカウトやヘッドハンティングによる採用)に興味のある人や、ヘッドハンティングにつながるチャンスを広げておきたい人にとって、登録しておきたいSNSといえるのです。
LinkedIn経由で転職先が決まる人の多くは、企業の採用担当やヘッドハンターから見て市場価値が高く、何らかの優れた実績や高い専門性を持っています。
つまり、LinkedIn経由で声がかかる時点で市場価値が一定以上高いと判断できるのです。自身の市場価値を把握しておきたい人にとって、客観的な評価を知る絶好の場といえます。
以上をまとめると、LinkedInを使った転職活動がおすすめの人は下記のように集約されるでしょう。
- 外資系企業やグローバル企業への転職に興味がある人
- スカウトやヘッドハンティングのチャンスを広げておきたい人
- 自身の市場価値を把握しておきたい人
2)転職活動にLinkedIn(リンクトイン)を利用することの3つのメリット
転職活動にLinkedInが活用できることについて、理解が深まったのではないでしょうか。
一方で、LinkedInを利用することで具体的にどのようなメリットを得られるのかイメージしづらいと感じている人もいるはずです。
そこで、転職活動にLinkedInを利用する主なメリットを整理しておきましょう。とくに知っておきたいポイントとして、次の3点が挙げられます。
転職エージェントや企業からスカウトをもらうことができる

LinkedInはビジネスに特化したSNSのため、ユーザーの大半はビジネスパーソンです。
プロフィールにはこれまで経験してきた業務内容など、職務経歴書に近い内容を記載しているユーザーが多く見られます。そもそもLinkedInを転職活動のためのツールとして活用しているユーザーも大勢いるのです。
ユーザーの中には転職エージェントの担当者や企業の採用担当、ヘッドハンターも含まれています。
こうした人材業界の方々は、LinkedIn内を巡回しながら優秀な人材を常に探しています。
適切な人材が見つかると、具体的な求人とともにオファーを送ることもあれば、「まずは話してみませんか?」と連絡することもあるのです。
転職エージェントや企業が主に見ているのは、LinkedInユーザーのプロフィールです。
経歴や実績、スキル、業務経験などに興味を持った転職エージェントや企業から直接スカウトを受けることができるのは、LinkedInを活用するメリットといえるでしょう。
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外資系企業の案件を探しやすい

ダイレクト・リクルーティングが日本よりも早くから根づいてきた外資系企業では、LinkedIn経由で人材を採用するのはごく一般的になっています。
海外では、すでにLinkedInが転職する上で必須のツールと認識されているケースもあるほどです。
企業やヘッドハンターによっては、ハイクラス人材を対象とした募集案件を転職サービス経由ではなくSNSで探すことも少なくありません。
高い専門性を備えた人材を求める外資系企業では、この傾向がとくに顕著です。
実際、LinkedInには求人情報を探す機能も用意されています。外資系企業を中心に、興味のある求人にLinkedIn内で直接応募できるのです。
転職サービスを利用する場合、そのサービスが扱っている求人しか見つけることはできません。これに対して、LinkedInであれば求人を横断的に探すことができ、案件を探しやすくなるというメリットがあります。
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実名登録なので、ビジネス上での人脈づくりにも役立つ

LinkedInの大きな特徴の1つに、実名登録制という点が挙げられます。ユーザーは原則として実名で登録・利用していますので、どの企業のどんな人物がLinkedInを利用しているのかが一目瞭然です。
実名登録制だからこそ転職活動に利用しやすいわけですが、LinkedInの活用メリットは決して転職活動だけではありません。
ユーザーの中には、LinkedInを通じてビジネスパートナーを見つけたり、スポットコンサルの依頼を受けたりしている人も実在します。
このように、LinkedInをビジネス上の人脈づくりに役立てることも可能です。リアルなビジネスシーンでは、つながりのある業界や取引先などに出会える人材が限定されてしまいがちです。
登録ユーザー同士がコンタクトを取り合い、つながりを広げていくSNSの特徴を活かすことにより、より幅広い関係性を構築していくことができるのです。
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3)LinkedIn(リンクトイン)でスカウトやヘッドハンターのオファーを貰うために意識すべき4つのポイント
LinkedInはあくまでもSNSですので、転職エージェントや転職サイトとは異なる特有の注意点があります。LinkedInを効果的に活用するためにも、企業やヘッドハンターの目に留まりやすいよう工夫をしておくことが大切です。
とくに次に挙げる4つのポイントは、LinkedInを転職活動で使う際に必ず意識しておく必要があるでしょう。
履歴書・職務経歴書同様に、プロフィール欄は充実させる

LinkedInを転職活動に利用する際、最も重要となるのが「プロフィール」です。企業やヘッドハンターはユーザーのプロフィールを閲覧してスカウトするべきかどうかを判断しますので、プロフィールを充実させておくことは必須と考えてください。
まず、自身の専門性やポジションを名前の下部に表示される「ヘッドライン」に記載しましょう。
ヘッドラインはプロフィールの最上部に表示され、目につきやすい項目ですので、しっかりと入力しておくことが大切です。

次に、「自己紹介」と「職歴」を入力していきます。自己紹介欄は、バックグランドやスキル、実績、利用可能な言語などを記載できます。
職歴欄には役職や会社名のほか、詳細な業務内容を記載できる説明欄がありますので、できるだけ細かく入力しておくのがポイントです。

また、SNSに顔写真を掲載するのは抵抗がある人もいるはずですが、LinkedInを転職活動に利用するのであれば顔写真の掲載はほぼ必須と捉えてください。
プライベートの写真ではなく、ビジネス向けの写真を用意しておくことをおすすめします。
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興味のある企業・人へは「つながり」申請をする

LinkedInを利用している企業や人物を検索すると、「つながり」を申請することができます。興味のある企業や人物に対しては、積極的につながりを申請しましょう。
スマホのアドレス帳から知人を探す機能も備えていますので、これまでの人脈を生かしたい人におすすめです。
つながりには1次〜3次があり、直接つながっている人以外にも「知人の知人」「さらにその知人」が分かるようになっています。取引先や顧客のつながりから、その知人へとネットワークを広げていける可能性もあるでしょう。
つながった企業や人とは、メッセージのやり取りが可能になります。また、InMailという機能を使うことにより、つながっていないユーザーにメッセージを送ることも可能です(有料アカウントへの登録が必要)。
外資系企業への転職を検討しているなら、英文プロフィールも用意しておく

とくに外資系企業への転職を検討している人は、プロフィールを日本語だけでなく英文でも掲載することをおすすめします。
外資系企業の採用担当者は日本人とは限りませんので、英文プロフィールを掲載することで目に留まる確率を格段に高めることができます。
実際、登録しているユーザーの多くが日本語・英語の2カ国語でプロフィールを作成しています。日本語プロフィールの掲載のみでは、こうした多くのライバルと競っていく上で不利になりかねません。
他のユーザーのプロフィールも参考にしながら、英文プロフィールを用意しておきましょう。
しっかりとしたプロフィールを作成しておけば、外資系企業の選考を受ける際の英文履歴書(レジュメ)にも転用できるはずです。
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より幅広く求人を探したい人は、転職エージェントの併用も

LinkedInは転職活動に活用できるSNSですが、あくまでも「プロフィールに注目した企業・ヘッドハンター」からスカウトが届くのが特徴です。
より多くの選択肢の中から自分に合った転職先を探したい人は、LinkedInと転職エージェントを併用することをおすすめします。
転職エージェントを活用することで、多くの求人に触れることができます。また、登録後は担当アドバイザーがつき、応募書類の添削や面接対策といったサポートを受けることも可能です。
自分では気づかなかった客観的なアドバイスを得られますので、アピールポイントをより高い精度で設定できるでしょう。
LinkedInのユーザー層と親和性の高い転職エージェントとしては、外資系企業への転職支援に強いエージェントや、ハイクラス求人が豊富なエージェントが挙げられます。
以下に該当する主な転職エージェントをピックアップしましたので、自分に合うものを選んで登録しておきましょう。
外資系・ハイクラス求人の多いおすすめ転職エージェント一覧
転職エージェント | 特徴 |
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![]() JACリクルートメント |
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![]() リクルートダイレクトスカウト |
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![]() ビズリーチ |
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![]() ロバート・ウォルターズ |
|
![]() Spring転職エージェント |
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まとめ)LinkedIn(リンクトイン)の活用で転職活動の可能性を広げよう
ダイレクト・リクルーティングは日本においても注目を集めつつあり、多くの企業が導入し始めています。LinkedInを通じた人材採用やスカウトは、こうした動きの一環と見ることができるでしょう。
とくに外資系企業やグローバル企業への転職を目指す人にとって、LinkedInは必須のツールといっても過言ではありません。LinkedInを使いこなすことで、プロフィールに注目した企業やヘッドハンターから希少な案件のスカウトが届くこともあり得るのです。
ぜひ本記事を参考にLinkedInを効果的に活用して、転職活動の可能性を広げてください。転職サイトや転職エージェントにはなかったタイプのスカウトが届き、転職活動に大きく寄与する可能性も十分にあるはずです。