事務職への転職は難しいの?求められる知識・スキル、未経験からチャレンジする際の注意点
[最終更新日]2021/12/29

「仕事で順調にステップアップしていきたい」
「なるべく定時で上がれる仕事がいい」
ライフステージの変化などでワークライフバランスを重視したい女性にとって譲れない条件もあるかと思います。
そして、上記のような条件を満たしている仕事である「事務職」が、女性の間で人気です。
「未経験から事務職へ転職することは可能なの?」
「どんな知識やスキルが求められているの?」
そう気になっている方も多いと思います。
未経験から事務職に応募する人の中には、事務職という仕事を誤解していたり、イメージだけで考えてしまっていたりするケースが少なくないのも事実です。
転職してから「予想以上に残業が多かった」「育児との両立が難しいことに気づいた」などのギャップに直面するのは、できれば避けたいところですよね。
目次
1)未経験・異業種の方が知っておきたい、事務職のお仕事

一般的な事務職の仕事内容
まずは、一般的な事務職の仕事内容をまとめてみましょう。
様々な書類作成 | 見積書や納品書、請求書といった取引時に活用される書類のほか、議事録や、案内書といった社内向け文書など、様々な書類作成を行います。 作成する書類はその会社の業界や規模、業務内容によっても大きく異なります。 |
---|---|
書類のファイリング・整理 | 社内で作成または印刷された書類を、分類(ファイリング)して整理する業務です。各書類はエビデンスとしての役割を持ち、また「監査」時に確認されるものもあります。 |
データ入力 | 毎日の更新作業として、事務職がデータ入力業務を行うことも多いです。入力内容は、日々の売上やコスト管理、その他勤怠情報など様々です。 |
伝票処理・整理 | 入金や出金、振替などの伝票処理と整理をしていく仕事です。 |
郵便物の発送・受け取り | 会社で発送する郵便物を発送したり、届いた郵便物を受け取り、仕分けたり届けたりする仕事です。 |
備品管理・発注 | コピー機の備品(インクや紙等)や文房具の在庫管理、その他社員の使用する業務ツール(PCやカードキー等)の備品を管理、または発注等を行う仕事です。 |
電話・メール対応 | 会社の代表番号にかかってきた電話や、ホームページ経由の問い合わせメール等の対応を行ったり、担当者に取り次ぐ仕事です。 |
来客対応 | 来客があった際に、取り次ぎを行います。待合や会議室に案内し、お茶出し等を行う場合もあります。 |
その他 | 会社によっては、事務職と兼任で経理や総務、人事の仕事を担ったり、営業職スタッフの支援業務(営業事務)として従事する場合もあります。 |
転職前に知っておきたい、事務職の「現状」
さて、昨今における事務職の転職・就労事情はどうかというと、大きく以下の傾向が挙げられます。

- 事務職求人の倍率は高騰状況にある
- 派遣やアウトソーシングを使う会社が増えており、正社員の求人は減っている
- 事務作業の自動化などで、今後仕事の内容が変化していく可能性が高い
まず、一つ目の「事務職求人の倍率は高騰状況にある」について。
たとえば東京都内で「一般事務」の求人があった際、平均して200~300人の応募者が集まるそうです。──つまり、それだけ一般事務職を希望する人が多いのです。
転職をされる方々が「これからの働き方」を考えた際に、残業の多い職種よりも業務量・作業範囲がある程度明確となる事務職を希望される方が多くなってきている、ということでしょう。
また、そのように人気職種である事務職ですが、会社側で事務職の採用を積極的に行っているかというと、残念ながらその逆で、正社員事務職の求人は減ってきています。
その理由は、事務業務に対して派遣やアウトソーシングを使う会社が増えてきており、結果的に「正社員で事務職を採用しよう」となるケースが減少しているのです。
更には、近年のテクノロジーの向上に伴い、今後多くのルーティンワークは自動化されていくことが見込まれます。そうすると、「正社員事務職」の求人は更に減ることが見込まれ、また事務職自体も仕事内容がより専門的になる等の変化が生じるでしょう。
とはいえ、事務職の求人情報がなくなることはまずありませんし、事務職という役割は会社・組織でなくてはならないものです。ですが一方で、私たち転職者がこれらの現状に無関心のままですと、事務職の転職自体は難しくなることでしょう。
「事務職=安定・楽」とは限らない
加えてお伝えしたいのが、「事務職=安定・楽」とは限らないということです。
未経験や異業種から「事務職へ転職したい」と考えている人の中には、もしかしたら事務職のより具体的な仕事内容をあまり知らない人もいるかもしれません。
もし、次のようなイメージを持っているとすれば要注意です。

- 事務職は仕事内容が簡単そう・難しくない
- 事務職なら安定して長く働けそう
- 事務職なら育児と両立しやすそう
現在事務職を募集している企業はIT・WEB系の中小・ベンチャー企業の割合が高くなっています。
そして、それら企業では「指示内容をコツコツとこなす事務職」よりも、「常に改善案を考え、提案できる事務職」や「周囲とのコミュニケーションを円滑にとり、チームのパフォーマンスを向上していける事務職」を求める傾向にあります。
つまり、上記に挙げた3つのイメージが当てはまらないケースが多い、ということですね。
更に、女性の方は「育児と両立しやすそうだから」と事務職を選ばれる際には注意が必要です。
たとえば事務職勤務の女性の方が産休・育休を経て、復帰後にまた同じ業務に携われるかというと、そうならないケース(まったく違う部署への異動を申し伝われるケース等)は多いのです。
「事務職だから復帰しやすい」ということはなく、他の職種同様復帰後も同じ業務・ポジションで働くためにはきちんと実績を積んで、周囲の信頼を勝ち得ておく必要があるのです。
これら認識のギャップがないかは、企業との転職面談の際にも確認されるところでしょう。
事務職の転職活動が「難しい…」から「手ごたえを感じた」と変えていけるように、「事務職=安定・楽」という固定観念を取り除いておくと良いでしょう。
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事務職の仕事内容は、その業界・組織・環境によって大きく異なる

また、事務職の仕事内容は企業規模や間接部門の社員数によって大きく異なります。
大企業であれば、総務・人事・経理・財務といった役割ごとに部署が分かれており、それぞれの分野のスペシャリストが在籍しているケースが多くなります。
つまり、それだけ高度な知識やスキルが必要になるわけです。
反対に小規模の会社の場合、管理部門の仕事はごく少人数に委ねられていることもめずらしくありません。
社内のあらゆる業務の内容を熟知し、取引先の窓口として機能しなくてはならないのです。
つまり、多岐にわたる業務をこなせるゼネラリストが求められます。
また、事務職への転職を考えた際に最も注意したいのが、同じ事務職でも仕事内容によっては恒常的に残業が発生する場合があるということです。
一般事務は残業時間が少ないところが多いですが、金融事務や営業事務は事務職の中では残業が発生する可能性が高くなります。
実際に事務職に転職した人の体験談
事務職に転職した方に伺ったところ「業務量が多く大変」「実際の業務が難しかった」と言った、転職前とのギャップを感じた体験談も寄せられました。
生の声を知ることで、転職後のイメージをつかむ手助けになるかもしれません。
一般職で営業職──。そして、東証二部上場企業の事務職に転職。

営業の仕事から事務職へ転職しましたが、午前中はトイレにも行く暇がないほど忙しかったです。
「転職、失敗したかも…」と思いました。
男性上司は、明らかに女性社員にばかり仕事を丸投げしている感じで。
当然、毎日が残業の嵐でしたし、先が思いやられるようでした。
派遣社員の経理から、正社員・事務職への転職に成功!──だったけれど・・・?

メーカー会社の事務職に正社員として転職をしました。
大手企業でしたし、社内体制も福利厚生もしっかりしているのだろうと、高を括っていました。
しかし実際は真逆の状況で。
オフィスは書類で溢れかえり、あちらこちらで上司が部下に怒鳴る声が響きます。育成する担当の方も、お世辞にも上手な指導とは言えません。
最初はそれでも頑張ろうと思っていたのですが、次第にそんな気持ちも無くなっていきました……。
事務職勤務。女性社員からの嫌がらせ、そして上司から「お前はクビだ」と言われて。

派遣の事務職として転職をしました。
不動産会社の事務で、仕事柄お客様の対応をしますが、とても楽しく毎日を過ごしています。
ワークライフバランスも整っていて、以前の職場では考えられなかった、趣味の時間も持てるようになりました。
転職してよかったと、心から思います。
事務職の転職で、満足する人、後悔する人の違いは事前の「キャリアプラン」にある。
ここまでの体験談を見る限り、事務職の転職で成功している人の多くは(程度の差はあっても)「これから先の働き方(キャリアプラン)」についてのイメージを持っていることがうかがわれます。
新しい職場で事務職に就いて、どんな働き方、生き方がしたいのか──。そのイメージをあらかじめ持っておくことによって行動に主体性が出やすくなり、入社後の新しい職場でも周囲から好意的な評価に繋がりやすくなることもあるでしょう。
「事務職になることがゴール」ではなく、「事務職になってから、自分はどんな働き方、生き方をしたいのか」のイメージを持つことが、事務職転職成功の大きなポイントになると思います。
キャリアプランとは
キャリアプランとは、あなたが将来に望む仕事や働き方を実現するためのプランニング(行動計画)のことをいいます。
具体的には、以下のようにプランを建てていきます。
キャリアプランを建てる際、まず「キャリアの棚卸し」を行います。
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キャリアの棚卸しで出てきた経験(または知識・スキル)をもとに、あなたが事務職として新天地でチャレンジしたい働き方をイメージし、そしてそれを実現するためにどんな行動が必要かを考えていきます。
キャリアプランは、上記の「キャリアプランの例」にあるように時期ごとに「実現したいこと」と「そのためにやること」を表形式に落とし込むと、そのイメージを整理しやすくなります。
ポイントは、半年や1年ではなく、3年・5年といった中長期的な期間を見据えることです。
今のうちにマスターしておくべき知識・スキルや取得しておくべき資格が出てくるかもしれません。
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2)事務職では、どんな知識やスキルが必要?
決して簡単ではない事務職の仕事ですが、具体的にどのようなスキルが求められるのでしょうか。
事務職と言っても企業の規模や業種によって仕事内容は異なりますが、一般的に「事務職を目指すなら持っておきたい知識やスキル」を挙げてみます。
- コミュニケーション能力は必須
- さまざまなソフトを使いこなすPCスキル
- 経理に関する知識、法令に関する知識
コミュニケーション能力は必須

意外に思われるかもしれませんが、事務職として採用されるために必要な力として筆頭に挙がるのが、実はコミュニケーション能力なのです。
多くの会社員にとって、自分が所属する部署の仕事を覚えてこなせるようになることが重要ですが、事務職に関してはあらゆる部署から頼られる存在であるため、自分が所属している部署のことさえ知っていればいいというわけにはいきません。不明点や疑問点は自分から質問し、仕事を円滑に進めるコミュケーション能力が非常に重要になるのです。
また、多くの部署の人と毎日のように関わるため、さまざまなタイプの人とうまくやっていける柔軟性が求められます。いわゆる「苦手なタイプの人」が多いようだと、仕事に「難しさ」を感じることも多くなるでしょうし、何より自分自身がストレスを感じるはずです。円滑な人間関係を築くことのできるコミュニケーション能力は、事務職にこそ求められているのです。
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さまざまなソフトを使いこなすPCスキル

事務職に求められるPCスキルは決して低くありません。たとえば、大量の数値データをエクセルで管理したり、マクロを組んで作業を効率化したりといったことができるレベルのスキルが求められます。
また、イントラネット用に導入しているソフトウェアが企業によって違ったり、場合によっては企業独自に顧客管理や売上管理のためのソフトを開発していたりするケースもあります。こうしたソフトを使いこなし、仕事に生かせるレベルのスキルは必須なのです。
事務職は人気職種ですので、事務職の求人には応募が殺到します。企業側としては、たくさんの応募者の中から採用候補者を選ぶわけですから、少しでもスキルが高い人を採りたいと考えるのが自然です。「PCはどうも苦手」「エクセルはあまり使ったことがない」といったウイークポイントが、かなり大きな失点になる可能性があります。
「事務職を目指すならPCスキルは必須」と考えておきましょう。
経理に関する知識、法令に関する知識

よほどの大企業でもない限り、事務職はさまざまな種類の仕事を少人数でこなさなくてはならないケースが多いのが実情です。総務、人事、経理を兼ねているようなこともめずらしくありません。
経理に関しては、事務職に応募する人や経験者であれば、日商簿記2級以上を持っている人はかなり多いと思っておいたほうがいいでしょう。仕訳を理解しており、日常のちょっとした小口のやりとりについても勘定科目をすぐに判断できる人は重宝されます。
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また、事務職には法令の知識も求められます。近年は個人情報や知的財産権といったコンプライアンスが企業に厳しく求められているため、「知らなかった」では済まされないことが多いのです。法令は改正されたり、新しい法令が施行されたりしますので、常に最新の情報にアンテナを張り、知識を得ていく必要があります。 このように、事務職に就くためにも、また、就いてからも、常に勉強を続けていくことが求められる仕事です。新しいことを学んだり、正確な知識を身につけたりすることを「面倒くさい」「難しいからやりたくない」と思うようでは、事務職に向いているとは言いがたいのです。
3)未経験で事務職に転職する際の、準備しておきたい3つのポイント

未経験から事務職に応募する場合、どのような準備をしておけばいいのでしょうか。応募前に最低限やっておくべきことをまとめてみました。
- 事務職への志望動機を明確にする
- 応募する企業に対する理解を深める
- これまでの仕事で生かせそうな経験を挙げておく
事務職への志望動機を明確にする
事務職未経験の方が事務の仕事に応募する場合、面接で必ず聞かれるのが「なぜ事務職を志望したのか」です。 求人サイトなどで事務職の募集要項を見ると、応募要件に「PCの基本操作ができる方」とだけ書かれていたり、仕事内容が「伝票整理、電話応対、その他」といった簡潔な書き方になっていたりすることがあります。
実際、多くの企業で事務職は幅広い業務を担当せざるを得ないことが多く、具体的な仕事内容を細かく書き切れないといった事情もあるのです。
そのため、事務職は志望動機が書きづらい職種と思われているところがあります。しかし、ちょっと考え方を変えてみるだけで、志望動機につながるヒントは見つかるものです。 まずは、これまで働いてきた中で「事務職の人がいて助かったこと」を思い出してみましょう。事務職ではない職種の人が助かったと実感したのであれば、それはそのまま「事務職に求められる働き方」である可能性が高いでしょう。「自分もあんなふうに社員の皆さんをサポートしてみたい」といった思いを志望動機にすればいいのです。
応募する企業に対する理解を深める

事務職の仕事は定型的なものが多いと思われがちですが、実は会社の考え方や文化の影響を受けやすい職種です。企業ごとに風土や文化はまちまちですので、応募する企業に対する理解を深めておくことは非常に重要になります。
企業理念や沿革をリサーチし、その会社がどういった考え方を大切にしているのか確認しておきましょう。伝統を重んじているのか、新しい発想や柔軟性を重視しているのか、といったことは、企業ホームページの文面や雰囲気から察知できることがあるのです。
伝統を重んじる社風であれば、事務職として入社する人にもこれまでのやり方を踏襲することが求められる可能性が高いでしょう。反対に新しい発想を歓迎する会社であれば、業務をより効率化したり、これまでにない仕事の進め方を提案したりすることが求められるかもしれません。
企業に対する理解を深めておくことは、志望動機や面接の準備に必ず役立ちます。入手できる情報はすべて得ておくつもりで、じっくりとリサーチしましょう。
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これまでの仕事で生かせそうな経験を挙げておく

事務職が未経験だと、これまでの仕事の経験が生かせないのでは?と誤解している人がいます。未経験で応募したにも関わらず面接まで進むことができるとすれば、あなたが持っている力のうちの「何か」が生かせると判断してもらえているのです。
たとえば、今までの仕事の中で接客や営業の経験があれば、相手の立場や感じ方を尊重して対応してきたコミュニケーション能力をアピールすることができます。PCを使って仕事をする中で、資料を分かりやすくまとめる工夫をしたことや、仕事を効率化するためにExcelのマクロを組んだ経験なども、もちろん事務職に応募する際のアピールポイントになります。
他にも、電話対応で心がけていたこと、他部署の人に連絡する際に気をつけていたことなど、日常のちょっとした習慣の中にも、事務職として必要な心がけはあったはずなのです。「大したことではない」と決めつけてしまわずに、小さなことでも紙に書き出し、これまでの経験で生かせそうなものを挙げておきましょう。
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4)事務職の転職、年代別に企業に求められる人物像は?
事務職に限ったことではありませんが、応募に際して年代ごとに注意しておきたいポイントがあります。事務職は他部署のスタッフと常に関わりながら働くことになるため、「こういう人に来てもらいたい」という人物像にマッチしているかどうかが重要になります。
20代、30代、40代で、求められることの多い人物像の特徴と、選考時の注意点を挙げてみます。
20代に求められることの多い事務職の人物像

20代の未経験者を事務職として採用するのであれば、企業側は「これから仕事を覚えてもらいたい」と考えているのでは?と想像できます。
よって、求められているのは現在のスキルの高さや前職での実績よりも、新しいことをひとつひとつ覚えていくために必要とされる素直さや勤勉さ、成長意欲の高さであると考えられます。
転職となると、前職での頑張りを面接や志望動機で最大限に伝えたい!と思うところですが、あまり力んでしまうと「自己主張が強そう」「自信家なのでは」といった印象を持たれる可能性もあります。
あくまで謙虚に、成長したいという向上心をはきはきと伝えるようにすると好印象でしょう。
また、若い人を採用するのであれば、PCスキルを初めから持っていることを期待して採用している場合もあります。たとえば、面接で「Excelは使えますか?」といった聞かれ方をしたら要注意です。表計算程度ができればよいと考えているのか、マクロが組めるレベルまで求めているのか、Excelスキルと一口に言っても想定しているレベルには幅があります。具体的に何ができれば問題ないのか、面接でしっかりと確認しましょう。
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30代に求められることの多い事務職の人物像

新卒で働き始めた場合、30代は社会人経験が10年前後となる年代です。若手を脱して中堅と見なされ始める年代と言えるでしょう。
この年代の人を未経験で採用する場合、部署内の年齢バランスを考慮している可能性があります。たとえば、「事務職の年齢が全体的に高く、若手から中堅にあたる人がいない(または辞めてしまった)。あまり年齢が離れすぎない程度の人を採用したい」といったケースが考えられるのです。
特にコミュニケーション能力やチームワークを重視している求人の書き方であれば、部署内の人間関係に注意しておいたほうがいいでしょう。
面接で質問ができるようであれば、「同じ部署で働く方々は何名いらっしゃいますか」「私と年齢の近い方はいらっしゃいますか」といったように、それとなく聞いてみましょう。
また30代は女性にとって、結婚・出産などでこれまでの生活スタイルがガラリと変わる局面が多い時期。
「育児と両立するための仕組みはあるのか」「子持ちの女性が働くことに対して理解はあるのか」といった面についても確認しましょう。
入社後のミスマッチを防ぐためにも、「なぜ未経験の30代を採用するのか」という点について、理由を推測してみることをおすすめします。
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40代に求められることの多い事務職の人物像

40代の方を未経験で事務職に登用するのであれば、事務職以外の経験で期待を寄せるものがあると考えられます。
設立して10年未満といったような新しい会社では、社員の年齢層が若いこともめずらしくありません。会社の規模がまだ小さいうちはフラットな組織で問題なく業務が進んでいた会社でも、組織が大きくなっていくにつれてマネジメントを強化する必要に迫られることがあります。
このようなとき、部内にマネジメント経験者がほとんどいないといった事態になる可能性があります。そこで、新たにミドル層でマネジメント経験のある人材の採用に踏み切ることがあるのです。
仮に事務職そのものの経験がなくても、リーダー職や管理職を経験したことがあれば、人をまとめていく上で意識すべきことや大変なことをよく知っているはずです。そうした経験を生かして活躍してもらうために、事務職の経験にこだわらず採用を検討している可能性があります。
マネージャー採用を希望する場合、できれば独力ではなく転職エージェントを通じて応募したほうがいいでしょう。仕事内容やポジションの重要度と給与条件がつり合っているか、交渉の余地はないか、といったことは応募者自身では見極めにくいことが多いため、キャリアコンサルタントに交渉を代行してもらったほうが成功率が高くなりやすいのです。
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5)事務職の求人情報が多いおすすめ転職サービス
事務職は人気職種であるため、常に最新の情報を入手できる状態であるのが望ましいでしょう。
そのためには、一人で活動を進めていくよりも、事務職の求人情報を多く保有する転職サービスの活用をおすすめします。
求人企業の情報を事前にくわしく知っておくことで、転職後のミスマッチも避けることができます。
以下に、おすすめの転職サービス6社をご紹介します。
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まとめ)未経験でも事務職に採用の可能性あり!思いが強いのなら、諦めずに一歩を!

事務職は人気の職種であり、しかも採用人数が限られているため、特に職種未経験者にとっては狭き門と言えるでしょう。
しかし、だからと言って「事務職の転職が他の職種と比べて難しい」というわけではありません。これまでの経験をきちんとアピールでき、企業が求めているスキルや能力とマッチすれば、未経験でも採用される可能性は十分にあります。
自分のスキルや経験が事務職に生かせるかどうか自信が持てない…という人は、まずは転職エージェントなどの第三者に相談してみるといいでしょう。客観的にアドバイスしてもらうことで、自分では意識していなかった事務職の適性があったことに気づくことができるかもしれません。