転職したいけど時間がない…。対策と効率よく転職活動を進める方法
[最終更新日]2023/04/19

転職したいという思いはあるものの、まとまった時間を確保できず先延ばしになっていませんか?在職中の転職活動で障壁になりやすい「時間」の問題を抱えている人は決して少なくないはずです。
今回は、「転職したいけど時間がない」という人によくある理由と対策について解説します。
目次
1)「転職したいけど時間がない」でよくある理由と対策
リクルートが実施したアンケート結果(※)によれば、転職活動をしたものの結果的に転職しなかった人が思い留まった理由として最も多かったのは「転職活動をする時間がない」というものでした。
では、なぜ「転職したいけど時間がない」という状況になりやすいのでしょうか。よくある理由として、次のものが挙げられます。
※参考:IT mediaビジネスONLINE|転職活動したのに思いとどまった理由 2位「希望の条件に合うものが少ない」、1位は?
仕事が忙しくて、平日に活動の時間を持てない

時間が確保できない大きな理由は、やはり仕事が忙しいことでしょう。
平日は仕事の予定でびっしり埋まっているようだと、転職活動をしたくても予定を入れられない状況になりがちです。
制度上は有給を取得できても、業務が滞ってしまうため仕事に穴を空けられない・休めないということにもなりかねません。
通勤中などのスキマ時間を活用しようと試みても、仕事の疲れで情報収集どころではないケースもあるでしょう。
平日に活動のための時間を確保できないことが、転職する上で不利になりやすい条件であるのはほぼ間違いありません。
対策①:まずは休日を使って転職方針を固めること
平日に時間を取りづらいのであれば、まずは休日を使って転職方針を固めていきましょう。
忙しくて時間が確保しづらい人ほど「とにかく求人を探そう」と考えがちです。
しかし、転職活動の方針が定まっていない状態で求人探しを始めてしまうと、応募先が決まりにくい・志望動機がまとまりにくいといった事態を招きかねません。
遠回りするように感じられても、転職方針を固めておくほうが結果的に転職活動をスムーズに進められるでしょう。
ここでいう転職方針とは、「希望条件を明確にすること」とほぼ同じ意味と捉えてください。
ただし、さらに一歩踏み込んで全体の「方針」を決めておくことによって、転職活動のさまざまな局面で迷いのない選択・行動ができるはずです。
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対策②:土日に相談可能な転職エージェントを活用しよう
転職エージェントは平日のみ対応可能と思われがちですが、実は土日も相談に応じてもらえるサービスも複数存在します。
土日に面談予約を入れてじっくりと相談に乗ってもらうことで、求人探しを代行してもらえるのです。
参考:土日対応が可能な、主な転職エージェント
対応状況 | 転職エージェント |
---|---|
土曜日・日曜日 対応可 | リクルートエージェント |
土曜日 対応可 | doda、マイナビエージェント、パソナキャリア、ワークポート、type転職エージェント、マイナビ IT AGENT、レバテックキャリア、doda ITエンジニア、JACリクルートメント、ランスタッド |
基本平日のみだが、場合により 土日も対応可 | ハタラクティブ |
平日に忙しく過ごしている間に求人探しを進めておいてもらえば、時間がない中でも転職活動を効率よく進められます。
注意点として、土日の予約枠は平日よりも少なく、予約がすぐに埋まりやすい傾向があります。
転職活動を進める予定がある人は、できるだけ早めに転職エージェントに登録して土日の面談予約を取っておきましょう。
転職エージェントに登録する際、「土日の面談を希望」とあらかじめ伝えておくのがポイントです。
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内勤のため、企業面接の時間を確保できない

内勤で外出する機会がほとんどない人の場合、面接の予定を入れにくいというケースもあるでしょう。
求人に応募して面接に進むことができたとしても、休みを取れる見込みが立たないため応募をためらってしまう人もいるはずです。
何らかの事情で有給が取りづらい・全く取れないといった状況であれば、転職活動を進める難易度はさらに高まります。
面接を受けない限り転職先は決まらないため、結果として「転職したくてもできない」という事態に陥りやすいのです。
対策①:転職エージェントに、面接日程のスケジューリングを依頼する
面接のために時間を確保しにくい人は、転職エージェントに面接日程の調整を依頼することをおすすめします。
基本的には業務時間内で面接を実施している企業であっても、交渉しだいで業務時間外の面接に応じてもらえる場合もあるからです。
あるいは、有給を取得した日に複数回分の面接をまとめてセッティングしてもらうなど、転職エージェントに仲介してもらうことで交渉がしやすくなることも少なくありません。
また、2023年の時点ではオンライン面接を実施している企業も多く見られます。
オンライン面接であれば会場までの移動時間を考慮する必要がないため、複数企業の面接を同日にセッティングしやすいでしょう。
対策②:何かしらの理由で有給が全く取れない場合は、さきに退職することも考慮に
有給の取得は労働者の権利のため、基本的には「全く取得できない」ということはあり得ません。
しかし、職場の状況によっては何かしらの理由で現実的に取得が難しいケースもあるでしょう。
必然的に採用面接も入れられなくなってしまうため、転職活動が先延ばしになりがちです。
今後も有給が取れない状況が続くことが予想されるようなら、さきに退職して転職活動に専念することも視野に入れましょう。
ただし、転職活動が長期化すると空白期間が長くなり、応募先企業でのマイナス評価につながるリスクも高まっていきます。
退職後に転職活動を進める場合は、「転職方針を固める」「転職エージェントに相談する」「業界・企業研究」といったことを可能な限り在職中に進めておきましょう。
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業務が忙しくて、そもそも退職できそうにない

現在の担当業務があまりにも忙しく、退職するタイミングが見出せない・そもそも退職できそうにないと感じている場合は要注意です。
繁忙期などで一時的に業務量が増えているのではなく、恒常的に業務過多となっているようなら「何かがおかしい」と考えてください。
もし本当に「忙しすぎて退職さえできない」状況であれば、今後も転職活動を進める時間を確保できない可能性が高いと予想できます。
転職したい・辞めたいという思いはあっても、具体的に行動するための時間的・体力的な余裕が全くない場合、転職活動以前の大きな問題が立ちはだかっていると捉えるべきでしょう。
対策①:現在の働き方を改善するのが先決
まず取り組んでおきたいことは、現在の働き方の改善です。目の前の仕事に追われていて退職や転職について考える余裕さえないのは、自分自身の人生よりも仕事が優先されている状態といえます。
現実を直視し、「今の状態は良くない」と自覚しておくことが大切です。
そのうえで、今の働き方を改善できる余地はないかを検討しましょう。
常に忙しく余裕のない状態に慣れてしまうと、無意識のうちに自分を追い詰めてしまうことにもなりかねません。
転職活動について考える以前に、現状の働き方を改善するほうが先決です。
実はやらなくも済むことを習慣的に続けていないか、簡素化できる作業はないかなど、自身の仕事の進め方を総点検してみましょう。
対策②:半年~1年スパンで転職スケジュールを考える
転職活動のための時間を確保するのが難しいと感じるのは、「まとまった時間を確保したい」と考えていることに原因があるかもしれません。
毎日15〜30分など、わずかなスキマ時間を転職活動に充て、着実に積み上げていくイメージを持ちましょう。短期間で転職活動を終えるのは難しくても、半年〜1年スパンで取り組むのであれば実現できることの幅は広がるはずです。
半年〜1年スパンの転職スケジュールを立てるとなると、いつまでに何をすべきなのかを書き出していくのが現実的です。
やるべきことをリストアップしたうえで、月ごとにタスクを割り振りましょう。
さらに、週単位にタスクを落とし込んでいくことで、少しずつでも確実に目的の達成に近づいていくことができるはずです。
2)忙しくて時間を持てない人が、効率的に転職活動を進めるポイント4点

忙しくて時間を確保しづらい場合、どのように転職活動を進めていけばよいのでしょうか。
少しでも効率的に転職活動を進め、スキマ時間を活用するためのポイントを紹介します。次のポイントを押さえて転職活動に臨みましょう。
はじめに「今回の転職で、何を実現したいのか」を言語化しておくこと
はじめにやっておくべきことは「今回の転職で何を実現したいのか」を言語化することです。
皆さんの中には、「わざわざ言語化しなくても自分の考えは十分に分かっている」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、目的を言語化しておくことで客観視しやすくなり、目標を定めやすくなることは広く知られています。転職を通じて実現・達成したいことを言語化し、紙に書き留めておくことが大切です。
転職の目的を言語化するには、転職の方針とキャリアプランを定めておくことが欠かせません。
ゴール地点が決まっていないマラソンを走るのは辛いのが明らかであるように、目標が不明確だと「何をするべきか」も見えづらくなってしまうからです。理想とするモデルを決め、そこに向かって何をしていくべきかを考えることで、転職の「軸」を定めていきましょう。
「今回の転職で何を実現したいのか」を端的に言い表せるようにしておくことが重要です。
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転職支援のプロ(転職エージェント等)の協力を得ること

忙しくて時間が取れない人ほど、転職支援のプロ(転職エージェント)の協力を得ることをおすすめします。
エージェントは日本語で「代理人」と訳されるように、求人探しや面接日程の調整、応募先との交渉といったさまざまなことを代行してくれるからです。
転職希望者自身が動けない状況に置かれていても、代わりに転職エージェントに動いてもらうことで転職活動を前進させることができるでしょう。
前述の「転職の軸」や「転職する目的」を決めていく際にも、自分一人で考えていると時間がかかる場合があります。
転職エージェントのような第三者に介在してもらうことで、自身を客観視する時間の短縮につながる効果も期待できるのです。今すぐに転職する予定がない場合も、相談ベースで転職エージェントを活用しておくとよいでしょう。
転職活動のスケジュールを立てておく
転職活動のスケジュールを立て、「自分は何をするべきなのか」を可視化しておくことも重要です。
一例として、転職活動で取り組むべきことを次のようにタスク単位に分割し、着手する順序やおおよその時期を決めておきましょう。

対策②:半年~1年スパンで転職スケジュールを考える
- 自己分析
- 業界・企業研究
- 職務経歴書の作成
- 面接対策
- 求人検索
- 新たな知識・スキルの習得など
スケジュールはあくまでも予定のため、実際に転職活動を始めると予定通りに進まないこともあり得ます。
しかし、やるべきことをまとめておくことで「今どこまで完了しているのか」「今後何をしていくべきなのか」が可視化され、次に取るべき行動が分かりやすくなるはずです。
現状は暫定版で問題ないので、転職活動のタスク抽出とスケジュール策定は事前に行っておくことをおすすめします。
平日は1日数十分でも、コンスタントに活動にかける時間を持つこと
転職活動に向けてまとまった時間を確保しづらいのであれば、細切れの時間を転職活動に充てることを習慣化していくことを心がけてください。
例えば、どんなに忙しい人でも1日10分間であれば何らかの方法で時間を捻出することはできるでしょう。
その10分間を必ず転職活動に関わる行動に充てるのです。
10分間あれば、業界の市場規模や主要な企業のピックアップといったリサーチ作業の一部を行うこともできます。こうしたスキマ時間の活用をコンスタントに行い、習慣化していくことが大切です。

ただし、細切れの時間を有効活用するには「今自分はどの段階にいるのか」「今後何をやるべきなのか」といったロードマップが欠かせません。
前述の転職活動スケジュールを元に、今日はどこまで何を終えられたのか把握しながら着実に転職活動を前に進めていきましょう。
3)タイプ別「時間がない」人におすすめの転職サイト・エージェント
現状「時間がない」ことが主な理由で転職活動を躊躇している人のために、おすすめの転職サイト・エージェントを紹介します。
求める転職支援のタイプ別に分かれていますので、自分のタイプに当てはまるものを選んで活用しましょう。
スピーディな対応、企業への調整力を求める人

転職エージェントにスピーディな対応および企業への調整力を求める人は、リクルートエージェントまたdodaといった、国内最大手の転職エージェントを利用するとよいでしょう。
大手エージェントほど保有求人が多いため応募先の選択肢を持ちやすく、またサポート体制が整備されていることで迅速なサポートが提供されやすいからです。
とくにリクルートエージェントは、利用者からの担当者のスピーディな対応に関する評判が多いです。
転職エージェント | 特徴 |
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![]() リクルートエージェント |
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![]() doda |
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キャリア相談や選考時のアドバイスをしっかり受けたい人

転職エージェントのなかには、キャリア相談や書類作成・面接対策のサポートに重点を置いたサービスがいくつかあります。
とくに以下に紹介するマイナビエージェント・パソナキャリア・JACリクルートメントは全国対応のエージェントで、かつ支援実績も豊富です。
以下のサービス特徴を見ながら、自分に合いそうと思えるサービスから登録を検討してみてください。
転職エージェント | 特徴 |
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![]() マイナビエージェント |
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![]() パソナキャリア |
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![]() JACリクルートメント |
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まとめ)「時間がない」問題は転職活動の効率化で必ず乗り切れる!
転職活動を進めるにあたって、時間の確保は非常に重要な課題の1つです。十分な活動時間を確保できるのが理想ですが、現実的には時間がない中を縫うようにして転職活動を進めるしかないケースが大半でしょう。
今回解説してきたポイントを参考に、転職活動をできるだけ効率化して「時間がない」問題を乗り切ってください。やるべきことを今日から1つ1つ着実にこなしていけば、手が届かないと思っていた理想も次第に現実的な目標としてはっきりと見えてくるはずです。