ホワイト企業の見つけ方は?転職時に自分に合った会社を見つける方法
[最終更新日]2023/03/09

働きやすく、ワークライフバランスを維持しやすい会社を「ホワイト企業」と呼ぶことがあります。
働く上で心身の苦痛を伴う職場よりも、無理なくいきいきと働ける職場で仕事をしたいと考えている人は多いことでしょう。
今回は、ホワイト企業を見つける方法や求人を探す際のポイントについて、実際にホワイト企業への転職を成功した人の体験談も交えながら解説していきます。
目次
1)ホワイト企業の定義とは?
ホワイト企業と聞いて、どのような会社を連想するでしょうか。
「いわゆる『いい会社』のイメージ」
「従業員に優しい会社のこと」
など、さまざまな特徴を思い浮かべる人がいるはずです。
では、ホワイト企業とは一般的にどのような会社のことを指すのでしょうか。
「ホワイト企業に転職したい」と思っていても、具体的にどのような会社で働きたいのかイメージできていないと、転職を成功させる上で目標を定めにくくなってしまうでしょう。
まずはホワイト企業の定義や特徴について確認しておきましょう。
ホワイト企業の明確な定義はないものの、概ね「従業員にとって働きやすい企業」

冒頭で触れた通り、ホワイト企業という言葉はそもそもブラック企業と対をなす職場の特徴を指す用語として使われるようになりました。
つまり、「この条件を満たしているのがホワイト企業である」といった明確な定義はなく、一般的に働きやすいといわれている職場がホワイト企業と呼ばれているわけです。
もちろん、どのような職場が働きやすいのか、働きやすさの尺度として何を重視するのかは人によって異なります。ある人にとってあまり働きやすいと感じない職場でも、別の人から見ると働きやすいと思えることもあり得るのです。
よって、ホワイト企業の定義をあえてざっくりと挙げるとすれば「従業員にとって働きやすい企業」と表現することができるでしょう。
ホワイト企業の特徴

- 給与水準が高い・低すぎない
- 年間休日120日以上
- 福利厚生や研修制度が充実している
- 離職率が低い
- 女性従業員に優しい制度が整っている
給与水準が高い・低すぎない
就労環境が悪化する大きな原因の1つに給与が低いことが挙げられます。
従業員の貢献度に対して適正な水準の給与を支給しない会社では従業員のモチベーションが低下しやすく、お互いに気持ちの余裕がなくなっていくことでギスギスとした雰囲気になりがちです。
反対に適正な給与水準の企業であれば、従業員が前向きな気持ちで仕事に取り組んでいる可能性が高いと考えられます。
年間休日120日以上
日本の企業における年間の休日数はおよそ108日前後が平均といわれています。
年間休日が120日以上ある企業は平均的な企業と比べて休みが多く、心身の健康を保ちやすい環境で就業できていると考えられます。
従業員にしっかりと休んでもらうことができる企業はビジネスモデルが確立されているケースが多く、確固とした収益基板があるために、従業員に無理な働き方を強いなくても売上を確保できていると考えられます。
このような企業は、従業員にとって働きやすい環境を提供できていると推測できます。
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福利厚生や研修制度が充実している
社会保険の完備や残業手当の支給といった企業にとっての義務以外に、企業が独自に用意している福利厚生が多数あるようなら、ホワイト企業の可能性が高いでしょう。
たとえば、住宅手当や家族手当、社員食堂の完備、有給休暇とは別に取得できる記念日休暇といった制度が整っている企業は、従業員を大切にしていると考えられます。
同様に、新入社員に対する研修だけでなく、定期的に研修を実施して従業員の知識・スキル向上の機会を設けている企業は、従業員に長く働いてもらうことを見越している可能性が濃厚です。
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離職率が低い
働きやすい職場の多くは従業員の満足度が高いため、頻繁に退職者が出るようなことがありません。
入社したら長期にわたって在籍し続ける人が多く、勤続年数が長くなりやすい特徴があります。目安として、新卒の3年以内離職率が10%程度に留まっているようなら、離職率は低い水準にあると見ていいでしょう(大卒3年以内の平均離職率は約32% ※厚生労働省「新規学卒者の事業所規模別・産業別離職状況」より)。
離職率が低い職場は人間関係が良好なだけでなく、職場としての魅力や働きがいを感じて貢献している社員が大勢いるものです。
離職率の低さは、働きやすさや仕事のやりがいと密接に関わっていることが多いです。
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女性の従業員に優しい制度が整っている
産休や育休の制度が整っており、実際に育休から職場に復帰した事例が数多くある職場はホワイト企業の確率が高いでしょう。これは女性にとってだけでなく、男性にとっても言えることです。
女性の従業員に優しい制度を整えているということは、ライフサイクルの変化に伴って従業員が退職せざるを得ないような事態に陥らないよう、十分に配慮している企業である可能性が高いでしょう。
つまり、女性に限らず従業員を大切にしている企業と考えられるのです。
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ホワイト企業とブラック企業の違いは?

ホワイト企業とブラック企業の違いは、どう見分けるとよいでしょうか。
転職サイト等の求人情報では、どの企業も良いことしか紹介しませんので内容だけで判断するのは難しいでしょう。
そこで、求人情報の内容を見るほかに、一歩踏み込んだホワイト企業とブラック企業の違いの見分け方について、紹介します。
ホワイト企業とブラック企業の見分け方
見分けポイント | ホワイト企業 | ブラック企業 |
---|---|---|
求人情報のアピールポイント | 具体的であることが多い | 抽象的であることが多い |
口コミサイト上の評判 | ポジティブ意見も見られる | 殆どがネガティブ意見 |
問題のある職場やブラック企業を見分ける際に、よく「アットホームな職場」を強調している求人に注意したほうが良いと言われることがあります。
求人情報に抽象度の高い表現が多く見られる場合、その情報は企業ではなく転職サイトが代理で書かれている可能性があるのです。
採用・育成に力を入れている企業でしたら、求人情報の記載は自社で行うはずです。また、自社の取り組みを具体的に記載するでしょう。
また、口コミサイトでその企業がホワイトかブラックかの推測をすることもできます。
ただし、口コミサイトの評判は退職者または退職予定の人のコメントが殆どですので、ネガティブ意見がどうしても多くなります。
「ネガティブ意見が多い=ブラック企業」とは限りませんので、なるべく多くのコメントを確認したうえで、判断することをおすすめします。
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2)ホワイト企業を見つけるための4つのポイント
実際にホワイト企業への転職を成功させた事例を目にすると、「転職するならホワイト企業がいい」と今までに増して強く感じる人もいることでしょう。
せっかく転職して新たな環境に身を置くのであれば、ブラック企業よりはホワイト企業で働きたいと考えるのは極めて自然なことです。
では、ホワイト企業を見つけるにはどのような点を意識して探せばいいのでしょうか。とくに重視しておきたいポイントとして、次の4点が挙げられます。
まずは自分にとっての「ホワイト企業」を明確にしよう

ここでいちど、以下の問いについて考えてみてください。
- あなたにとっていちばんの「ホワイト企業」とは、どんな企業ですか?
さきに、ホワイト企業には以下の特徴があることを伝えました。
- 給与水準が高い・低すぎない
- 年間休日120日以上
- 福利厚生や研修制度が充実している
- 離職率が低い
- 女性従業員に優しい制度が整っている
あなたにとってホワイト企業かどうかの判断をするうえで、これらがもっとも重要な要素と言えるでしょうか。
きっと、これ以外に「成長できる環境」であったり、「ロールモデルになる上司や先輩がいる」、「チャレンジできる環境」といった点を挙げる人もいるでしょう。
もしかすると、それらの方がより大切に感じられるかもしれません。
大切なことは、企業選びの際は「誰もがホワイトだと思う企業」ではなく、「あなた自身がホワイトだと思う企業」を優先することです。
これまで説明したホワイト企業の特徴も参考にしつつ、あなた自身の希望や条件も大事にしてください。
自分が活躍できる環境では、その職場の満足度は高まりやすい
どんなに職場環境が良くても、仕事に付いていけなかったり業務内容自体に興味・関心を持てなければ当然その職場への満足度は低くなるものです。
一方で、好きなことに携われる・自分が活躍できる環境では、満足度は高まりやすいです。
さきに質問した「自分にとっての一番のホワイト企業は、どんな会社?」にうまく答えを見つけられなかった方は、「自分が活躍できるか」「大変なことがあっても、続けたいと思える領域か」という観点も含めて、考えてみるとよいと思います。
求人情報や口コミサイト等から福利厚生・残業時間などの条件をチェック

求人情報には、各企業が求職者に対してとくにアピールしたいと考えている項目が掲載されています。別の見方をすると、企業が人材を募集する上で不利な情報を積極的に掲載するとは考えにくいでしょう。
つまり、求人情報からは読み取れない職場の実態が隠れている可能性もあるのです。
そこで、情報収集の一環として確認しておきたいのが口コミサイト等の情報です。
実際にその企業で働いたことのある人や、現在就業している人が書き込んでいる口コミを探してみましょう。
「福利厚生は充実しているが、仕事が多忙で活用している暇がない」「有給は取得できるものの、ノルマ達成のために休まず働く人が多い」といった生々しい情報が見つかることがあるからです。
口コミ情報をすべて鵜呑みにするべきではありませんが、全体的な傾向を知る上で役立つ場合もあります。
求人情報・口コミサイトから確認できる、ホワイト企業のチェックリスト
チェック項目 | 確認箇所 |
---|---|
社会保険「健康保険・雇用保険・厚生年金保険・労災保険」完備か | 求人票 |
残業や休日出勤の発生状況はどうか また、残業そのものを減らす・なくす努力をしている会社か | 口コミサイト |
教育・研修に関する制度は整っているか | 求人票・口コミサイト |
業務内容・業務範囲は明確に記されているか | 求人票・口コミサイト |
各種手当は充実しているか ※特に女性の働きやすさを考慮した制度があるかを確認 | 求人票・口コミサイト |
賞与や退職金はあるか ※賞与が退職金がないからといって、「ホワイト企業ではない」という訳ではない | 求人票 |
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福利厚生は、女性の働き方に理解のある制度になっているかを確認しておこう
福利厚生をチェックする際には、女性の従業員に対する配慮や理解がある企業かどうかを必ず確認しましょう。具体的には、次のポイントを重点的にチェックしておくことをおすすめします。
《女性の働き方に理解のある企業の特徴》
- 産休、育休の制度が整っている
- 産休や育休から復帰した複数の事例がある
- 時短勤務や時差出勤の制度がある
- 育児のために休暇を取得できる
- 女性特有の病気に関する検診補助がある
これらの項目は、女性だけでなく男性にとってもホワイト企業を探す上で重要なポイントとなります。
女性社員の活躍を応援する制度を設け、実際に活用・推進できている企業の多くは離職率が低く、結果的に男性社員も働きやすい環境が整備されている可能性が高いからです。
福利厚生は各企業が独自に定める制度ですので、従業員をどのようにサポートしようとしているのか、企業としての姿勢や考え方の一端を知る上で重要な手がかりとなるのです。
会社の業績と成長性についてもチェックしておこう

企業は売上を確保し収益を得ることで、従業員に利益を還元しています。
どんなに立派な理念や充実した福利厚生を掲げていても、肝心の業績が芳しくなければその状態もいつかは変わってしまうでしょう。ホワイト企業を探すにあたって、直近の業績や事業の将来性をチェックしておくことは非常に重要です。
具体的には、ここ数年間の売上・従業員数の推移などを目安にするといいでしょう。
多くの企業は公式サイトにて直近の財務情報を掲載しており、上場企業であれば会社四季報に業績の詳細が掲載されています。
売上が伸びているだけでなく、一定以上の利益率を維持できている企業は経営状態が良く、従業員にも気持ちの面で余裕があるケースが少なくありません。
さらに、主事業に将来性があり、今後も成長が見込めるビジネスに経営資源を投下している会社であれば、ホワイト企業である確率はさらに高まるでしょう。
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企業研究 見るべきポイント
企業研究を行う際に、優先して見るべきポイントは以下の通りです。
チェック項目 | 確認ポイント | どこで確認するか |
---|---|---|
事業内容 | 自分自身の知識領域にあるか、また今後も興味・関心を持続して持ち続けられる内容かを確認する | 企業HP |
主力商品・サービス | その商品・サービスの開発・運用を自身が携わることになる際に、どの範囲まで知っていて、どの範囲を知らないかを確認する | 企業HP、業界ニュース、四季報、業界地図、競合他社のHP等 |
強み・独自性 | 同業他社をいくつか確認し、「この会社ならではの特色・強み」がどこにあるかを見出す | |
企業理念 | 企業理念から、求められる人物像(主にスタンス面)をイメージし、自身との適合性を確認する | |
社風・雰囲気 | 歓迎される人物像や業務への取り組み姿勢をイメージする | インタビュー記事、口コミサイト等 |
求められる知識・スキル | 現在の自身の知識・スキルと照らし合わせて、過不足を確認する | 企業HP、求人票等 |
こうしたリサーチを重ねた結果、「この企業で働いてみたい」「こういった文化の会社なら馴染めそうだ」といった手応えを得ることができれば、入社後のミスマッチを軽減する効果が期待できます。
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転職エージェントの担当者から、ネットからは確認できない詳細情報を教えてもらおう

ホワイト企業かどうかを見極めるにあたり、入念に情報収集を行うことは大変重要です。リサーチできる限りの情報を自分で集め、総合的に判断した上でホワイト企業かどうかを判断するようにしましょう。
ただし、ネットから収集できる情報には限度があるのも事実です。
とくに口コミ情報は、投稿した人自身の主観によって記載内容やニュアンスが大きく変わることから、情報の真偽を確認するのが困難な面があるのは否めません。
できるだけ客観的な視点から働きやすさを判断するためには、転職エージェントを活用することで第三者によるアドバイスを受けたほうが、より精度の高い情報を得られる確率が高まります。
転職活動の際には、殆どの人が「転職エージェント」を利用しています。
その主な理由は、国内の少なくない企業がハローワークや転職サイトではなく転職エージェントのみに「非公開求人」を出しているからです。

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ですが、私たちが転職エージェントを利用する際は「求人を紹介してくれる人」としてではなく、「転職活動全般を相談できる人」として活用したほうがより効果的でしょう。

上記図で表す通り、「求人紹介」は転職エージェントが提供するサービスの一部でしかありません。
それ以外のサービス、例えばキャリアプランのアドバイス(キャリア相談)、書類添削、面接対策などの選考通過のためのサポートも受けることによって、転職成功の確度を高めていけるはずです。
ただし、転職エージェントは国内多くのサービスがあり、またどの担当者が付くかによってもサポートの提供のされ方が変わります。
あなたに合った転職エージェント(または担当アドバイザー)を見つけるためにも、はじめに2~3つのサービスに登録して、利用のしやすさやコミュニケーションの取りやすさを比較しておくことをおすすめします。
転職エージェントは転職者と企業の間に立ち、企業の採用担当者や経営者から得た一次情報を提供してくれます。
信憑性の高い情報を転職者へのアドバイスに反映してもらえますので、ホワイト企業を転職先に選ぶことができる可能性が高まるのです。
ホワイト企業への転職を目指すのであれば、実績が豊富な転職エージェントを活用することをおすすめします。
3)転職成功実績の豊富なおすすめ転職エージェント
世の中には数多くの転職サービスがあります。転職成功実績が豊富な転職エージェントを活用するのが重要なのはもちろんのこと、各エージェントの強みや得意分野を上手に活用することが転職成功のカギを握ります。
転職エージェントは各社が独自に非公開求人を保有しています。ある転職エージェントでは紹介されなかった求人を、別の転職エージェントですぐに紹介してもらえた、といったことは往々にしてあり得るのです。
転職エージェントを活用するのであれば複数のエージェントに登録しておき、並行して活用していくのが望ましいでしょう。
リクルートエージェント──国内No1の求人数 転職支援ツールも充実
リクルートエージェントは国内No1の求人数と転職支援実績を誇る転職エージェントです。
リクルートエージェントの強みは全業種・職種に対して豊富な求人数を持つこと、そして長年の実績で培われたノウハウ・転職支援ツールの充実さにあります。
全国に16拠点あり、オンライン・電話のサポートはもちろん対面での面談の受けやすさも強みの一つです。
リクルートエージェントでホワイト企業を探す際は、前章でふれた「あなたにとっての、一番のホワイト企業」を担当エージェントに共有することをおすすめします。
担当エージェントは豊富な求人とこれまでの実績をもとに、マッチする求人を紹介してくれるでしょう。
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doda──幅広く充実したボリュームの求人と、積極的な提案
dodaは国内トップレベルの求人数と、担当アドバイザーから積極的な提案が評判の転職エージェントです。
保有求人は20万件以上(※2023年3月時点、非公開求人を含む)、都市部だけでなく地方での転職支援にも強いです。
また、dodaは求人を自分で探して応募する「転職サイト」と、求人紹介から企業への応募、日程調整までアドバイスしてもらえる「転職エージェント」両方のサービスを利用できます。
「まずは自分でじっくりホワイト企業の求人チェックしたい」という方は転職サイトのサービスを利用し、その後「応募や企業への交渉についてサポートしてほしい」となったときにエージェントサービスを利用する、という使い方もできます。
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転職コンサルタントによる丁寧なサポートを特徴としており、利用者の年収アップ率67.1%という実績からもサポート品質の高さがうかがえます。
パソナキャリアはサポートの手厚さに対しての評判が高く、ホワイト企業選びにもじっくり付き合ってアドバイスもしてくれるでしょう。
ただし、パソナキャリアは、転職意欲の低い人は優先度を下げることがあるといいます。
なんでもかんでも受け身の姿勢になってしまうと適切な支援が受けられない可能性があるので、ご注意ください。
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JACリクルートメント──紹介される求人と、キャリア相談の品質が高い
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JACリクルートメントでは求人紹介だけでなく、キャリア面談やキャリアの棚卸し、キャリアプラン相談といった総合的なキャリアコンサルティングを行ってくれます。
在籍コンサルタントは人材業界の中でもベテラン勢が多く、これまでの豊富な転職支援実績をもとにキャリアコンサルティングを実施してもらうことができます。
JACリクルートメントは両面型サポートのため、コンサルタントが企業の採用担当者が直接コンタクトを取り、企業の情報や就業条件についてヒアリングを実施しています。

つまり、転職者に伝えられる企業情報はコンサルタント自身が収集した一次情報なのです。
このため、ホワイト企業かどうかの確認も高い精度で情報を得やすいでしょう。
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マイナビエージェント──じっくり・丁寧なサポート。若手社会人への転職支援に強い
マイナビエージェントは専門知識を持つキャリアアドバイザーが一人ひとりの転職者に対して丁寧に向きあい、きめ細かなサポートをしてくれることで知られる転職エージェントです。
とくに20代〜30代前半の転職サポートを得意としており、志望動機のブラッシュアップや面接指導を的確に行ってくれます。
業界ごとに専任のキャリアアドバイザーが在籍しており、専門知識を持つプロからアドバイスしてもらえるのが特徴です。業界・職種に特有の転職事情を熟知したキャリアアドバイザーに相談したい人に適しています。

引用元:マイナビエージェント公式HP
また、大企業だけでなく中小企業の求人も豊富に保有しているため、企業規模に関わらず自分の希望に合ったホワイト企業を探している人に向いています。
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4)ホワイト企業への転職を成功した方の体験談事例
ここからは、実際にホワイト企業への転職に成功したと実感している方々の事例を見ていきましょう。
とくに注目すべきポイントは、具体的にどのようなところで「ホワイト企業に転職できた」と感じ、転職して良かったと実感できたのか?という点です。
ホワイト企業への転職に成功すると具体的にどんなメリットがあるのか、ぜひ自分自身のケースに当てはめてイメージしてみてください。
土日出勤が無いだけでも「転職して良かった」と感じた。(はぐれ狼さん 男性 30歳 埼玉県)

転職した後は、様々なところで前職とは良い意味での「違い」を感じました。
例えば、上司が威張り腐っていないことや残業の少なさ。それから、ゆるい社風にもとても驚きました。
また、顔と名前を覚えられるのは早かった気がします。
内陸の埼玉県が新しい職場であったため、私の前職が造船会社であることがほとんどの人にとって印象的だったようです。
さらに、作業工程に余裕があることにも新鮮な印象を持ちました。
前職では土曜はもちろん、日曜出勤をしても工程が間に合わないことが多かったので、この点が改善されただけでも「転職して良かった」と心から思えました。 参照:転職体験談:上司からのパワハラ、月100時間以上にもなる残業が続いて、鬱(うつ)になって。
仕事もプライベートも充実した生活を送れるようになった。(たきさん 女性 25歳 東京都)

普段ファッション通販サイトをよく利用することから、
(アパレル商品を取り扱うECサイトを運営する企業も良いかもしれない…)
と思い始めて。それで、たまたま見ていた企業が求人を出していて、応募したところ運よく転職することができました。
転職先の職場は今までの環境と本当に正反対でした。
土日祝休みはもちろんのこと、有給休暇も自由に取得できる、まさにホワイトな企業でした。
周りで働く上司も30代以降と年上が多く、大人の落ち着いた雰囲気で働くことができました。
また、よっぽどのことがない限り残業がないため、ほとんど毎日19時に退勤することができます。──これはありがたかったです。
仕事後はフィットネスにジムに行ったり、学生時代の友人とご飯に行ったりと、店舗時代には考えられないほどの仕事もプライベートも充実した生活を送れるようになりました。 参照:私の転職体験談:「好きなことを仕事にしたい…!」アパレル販売員から、ECサイト運営に転職!
仕事の裁量もスケジュールも自分の判断でできる。(sttacさん 男性 26歳 大阪府)

今の職場はとても働きやすいです。
出社は9時前で、残業は月に10時間弱。
風通しもとても良く、社長とお酒を飲む事もしょっちゅうです。
飛び込み営業しか経験していなかったので、当初法人営業ができるか不安でした。
しかし、上司がしっかりフォローしてくださり、何も苦労する事なく独り立ちする事ができました。
確かに前職の職場環境はきつかったですが、飛び込み営業の経験も今の仕事に生きているので無駄ではなかったかと。
仕事の裁量も自分の判断でできるので、スケジュールの調整もしやすいです。
休日に関しても、プライベートの予定が立てられるようになり、有給も気軽に取る事ができるようになりました。 参照:転職体験談:23歳営業職。休日返上で営業の日々から…。
3名の方々に共通することとして、転職する以前は時間的・精神的にかなりの制約を受けており、しかもその状況を「避けられない」「耐えるしかない」と受け入れていたことが挙げられます。
就労時間・残業時間・休日数といった要素は、従業員の個人的な努力によって改善できる範囲に限界があります。裏を返せば、これらの要素を改善したいと感じるのであれば、働く環境そのものを変えることが近道となるケースが少なくないのです。
とくにいま現在、どちらかと言えばブラック企業の部類に入ると思われる環境で働いている人は、働く環境が改善されることによって「まるで嘘のように」働き方や暮らし方が大きく変わり、健康的に過ごせるようになる可能性があります。
ホワイト企業にこだわって転職先を探すことは、今後のQOL(生活・人生の質)に多大な影響を与えると言っても過言ではありません。
もし3名の方々の体験談のうち、どれか1つでも「うらやましい」「自分もこうなりたい」と感じる部分があったとすれば、ホワイト企業であることを条件に転職先を見つけることを目標に掲げてみてはいかがでしょうか。
まとめ)入念なリサーチで「自分にとってのホワイト企業」を見つけよう
ホワイト企業に転職して、いきいきと健康的に働きたい——。これは多くの人が望んでいることでしょう。一方で、何をもってホワイト企業と呼ぶのか、その定義は人によって若干、ときに大きく変わります。
つまり、ホワイト企業への転職を目指すことは、自分にとって重視すべき条件は何であるのかを明確にすることを意味しているのです。
求人内容に惹かれて入社したところ、実際の職場は思い描いていたものと違っていた、といったことも十分に考えられます。
もちろん入社してみないと分からないことは出てくるのですが、じっくりとリサーチを行うことで事前に把握できる情報もあるはずです。
得られる限りの情報を事前に調べておくことは、ホワイト企業への転職を目指す上で欠かせないプロセスです。入念なリサーチを通じて、ぜひ「自分にとってのホワイト企業」を見つけてください。