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「上場企業に転職したい!」──上場企業への転職にこだわる「本当の」メリットとは?

[最終更新日]2019/12/13


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転職するなら大企業がいい」と考える人は少なくないでしょう。特に上場企業であれば、経営が安定していたり、大企業ならではの好待遇が期待できたりといったメリットがありそうです。

ですが、「上場企業へ転職したものの、自分には合わなかった」といったミスマッチが起こることがあるのも事実です。

特に、思い描いていた「上場企業に転職するメリット」と実際のメリットにギャップがある場合、転職の目的が達成できなくなりミスマッチが起こりやすくなるのです。

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目次

1)上場企業とは?

「上場」の意味、正確に理解していますか?

そもそも株式会社とは、株式を発行して株主に買ってもらい、資金調達をする仕組みで成り立っています。そして上場企業とは、自社の株式を証券取引所で誰でも売買できるように公開している企業のことを言います。

たとえば東京証券取引所で売買できる株を発行している企業のことを「東証1部上場」「東証2部上場」などと呼ぶわけです。

1部と2部は審査基準に差があり、1部のほうがより厳しい審査基準を課せられます。さらに、マザーズという新興市場もあり、こちらはベンチャー企業向けの取引市場となっています。

上場した企業は、投資家を保護する目的で適時開示という義務が課されます。

たとえば四半期ごとに決算を必ず公開するといったように、非上場企業に比べると厳しいルールがあるのです。いわば経営がガラス張りになっているわけですので、その分、社会的な信用度が高くなり、いわゆる「しっかりとした企業」「大企業」として認知されるのです。


非上場企業と上場企業の違いとは?

上場企業に対して、非上場企業には適時開示のような厳格なルールは課されていません。決算報告をいつ、どのような形で行うかは、各社の判断で決めることができます。

四半期ごとに決算報告書を作成し、情報を公開する手間は相当なものですので、非上場企業はこの手間をかけずに済んでいると言えるでしょう。

また、上場企業は会社の経営計画や役員人事といった重要な決定事項について、株主総会で株主の承認を得なくてはなりません。

非上場企業の場合、社長をはじめとする役員や社員、あるいは関連会社が株主というケースがほとんどですので、実質的に100%自分たちの意思で会社を運営することができるのです。

株式会社はもともと株主総会を最高意思決定機関とする組織ですので、その点は上場でも非上場でも同じです。

ただし、上場企業の場合は広く誰でも株主になることができるため、公器としての側面が強くなるというわけです。このような理由から、あえて上場せず非上場のまま企業としての成長を続けていくことを選ぶ企業も多く見られます。


2)上場企業に入社するメリットは──

上場企業転職のメリット● ネームバリューがあり、社会的信用が高い● 福利厚生など、大企業の恩恵を受けやすい● 大きな仕事を経験できる●上流工程を経験でき、仕事の大枠を理解できる● 転職時の経歴として評価されやすい傾向あり

ネームバリューがあり、社会的信用が高い

上場企業に有名企業や人気企業が多いのは事実です。働いている会社名を言えば、「しっかりした会社で働いている人なんだ」と思ってもらえるといった社会的信用の高さは、上場企業に入社する大きなメリットの1つと言えるでしょう。

信用度の高さは、たとえば住宅ローンを組むときの審査や、クレジットカードの与信といったことにも関係してきます。

上場企業は業績や経営状況を四半期ごとに公表しており、しかも一定の基準を満たさなければ上場することも上場を維持することもできませんので、一般的には倒産リスクが低いと判断されます。

このように、社会的信用の高さは上場企業に勤務する大きなメリットの1つと考えることができるのです。


福利厚生や好待遇といった大企業の恩恵を受けやすい

上場企業は、一定の審査基準を満たした企業ですので、大企業と考えて差し支えありません。相応の売上や利益があるからこそ、大企業に発展できたわけですから、そこで働く社員も好待遇であることが期待できます。

たとえば、住宅手当家族手当といった手当、あるいは資格取得を支援する手当や昼食補助といった福利厚生が充実していることがあります。また、ボーナスの支給額が多い企業があるとも言われています。

こうした特徴は、もちろん非上場企業でもあり得ることです。また、上場企業に限ったことではなく、大企業であれば好待遇が期待できるとも言えるでしょう。

ただし、上場するには厳しい審査基準をくぐり抜ける必要がありますので、上場している=ある程度以上の大企業、と見なすことができるという面があるのです。


大きな仕事を経験できるなどスケールメリットを感じられる

一般的に、大企業ほど大きな資金を投じてビジネスを動かすことが多いと言えます。

よって、若いうちから裁量を与えられ、大きな額を動かしてビジネスに取り組みたいのであれば、やはり上場企業をはじめとする大企業のほうが、やれることに制限がかかりにくい傾向はあると言えるでしょう。

また、取引先との関係についても、上場企業のように社会的信用度の高い企業は会社の看板で商売ができる面も実はかなりあります。

少なくともいい加減な会社ではないことが相手にすぐに伝わりますので、自社のことを詳しく紹介するまでもなく、すんなりと本題のビジネスの話ができるというわけです。


支社や支店といった拠点を多数抱えている企業であれば、より広い地域をカバーするビジネスに携わるチャンスを得やすく、スケールメリットの恩恵を実感しやすいという面もあります。


上流工程の仕事を経験でき、ビジネスの大枠を理解できる

上場企業は、いわゆる上流工程の仕事を担当していることが多い傾向があります。

業種や職種にもよりますが、一般的に上流工程では企画やマーケティングといった頭を使う工程が多く、下流になればなるほど実際に手を動かして行う作業が多くなっていきます。

下流工程とはいわゆる下請けのことですので、クライアントの注文通りに納品物を仕上げるといった「作業」になりやすい面もあります。

仕事はクライアントから降ってくる形になりますので、どうしてもビジネスの全体像をつかみにくくなるところがあるのも事実です。

上流工程に関わることで、ビジネスがどのように生まれ、大きく育っていくのかを目の当たりにする機会が増え、ビジネスの大枠を理解できるチャンスを得ることができます。


ビジネスを自分の手で創っていくのはビジネスパーソンの醍醐味とも言える部分ですので、ビジネスの本質的な面白さを体感しやすいと言えるでしょう。


転職時の経歴として評価されやすい傾向がある

上場企業で活躍していたという経歴は、転職時に有利に働くことがあります。職務経歴書に書かれた社名が、誰もが知っているような有名企業であれば、そこでどのような仕事をしていたのか採用担当者の関心を引きやすくなることもあるでしょう。

また、前で述べたように大企業ほどビジネスの源流にあたる部分を経験する機会が多くなりますので、物事を本質的に考えたり、大枠でとらえて先を読んだりする力が求められる傾向があるため、若いうちにそういった力をつけてきた人材として高く評価されることもあるでしょう。

このように、上場企業に在籍していたという経歴は、転職時に評価される一因になる可能性があるのです。もちろん、上場企業にいたからといって全員が優秀とは限らないのですが、一般論としては上場企業で勤務していた経歴はプラスに働きやすいのです。


3)上場企業のデメリット ──非上場の企業にもメリットはある

入社時の競争率が高く、狭き門である

上場企業は有名な会社やいわゆる人気企業も多いため、転職サイトに求人が掲載されると応募が殺到することが少なくありません。

「転職するなら上場企業へ」と考えている人は一定数いる上に、こうした企業は求人募集に大きな予算を確保していることも多いため、よく知られている転職サイトや利用者の多い転職サイトに求人が掲載されやすく、応募が殺到しやすい原因となっているのです。

応募者が多ければ、当然のことながら採用される可能性も低くなっていきます。いわゆる「狭き門」になっているのは、転職先として考えた場合の上場企業のデメリットの1つと言えます。


入社・転職希望者が多いため「代わり」はいくらでもいる

たとえ上場企業に運よく入社できたとしても、大企業ほど社内での競争が熾烈で、入社後が大変と言われることが多いものです。社員数が多い企業で管理職などのポストを狙うとすれば、社内政治に勝たなくてはならないなど、仕事の実力+アルファの力が求められることもあるかもしれません。

いわゆる人気企業への転職希望者は非常に多いので、企業側からすれば「代わりの人材はいくらでもいる」といった状態になりやすいところがあります。

年齢を重ねていって成果が出せない社員は、クビにこそならないものの、出世コースから外れた人であることが明らかな肩書きや立場で働き続けなくてはならないことがあるとも聞きます。

大企業や上場企業ではなく、あえて中小零細へ転職する人の心理として、いつでも代替可能な人材ではなく、「自分だからこそ」という意識を持って働きたいと考える人は案外多いのです。人気があるからこそのデメリットもあることは覚えておきましょう。


上場基準が緩和されてからの上場は「名ばかり」のことも

近年、上場基準は緩和されてきています。たとえば、かつては右肩上がりで成長していることが上場の大前提だったのが、近年は低成長時代に突入していることも鑑みて、直前に赤字を出している企業であっても上場が可能になってきているのです。

このように、特に2010年代に入ってから上場した企業は基準が緩和されていることから、かつての上場企業とは単純に比較できないところがあります。つまり、最近上場した企業=安定企業、とは限らなくなってきているという現実があるのです。

実際、上場企業であるにも関わらずブラック労働で問題になった企業がメディアで取り上げられたこともありました。上場企業だから安心というわけではなく、こうした「名ばかり」上場という可能性もあることは覚えておいたほうがいいでしょう。


従業員に利益が還元されているとは限らない

急成長している企業や安定経営を続けている企業だからといって、そこで得た利益をきちんと従業員に還元しているかどうかは、その会社の方針によるところが大きいのが実情です。

上場企業であれば、利益を上げる目的は株主への配当を増やすことにあります。業績が好調であるにも関わらず社員の給料は増えない、といったことが起こるのは、こうしたところに原因があるのです。

上場企業と聞くと、一般的には給料が高かったり福利厚生が充実していたりといったイメージが先行しがちですが、上場企業のすべてがそのような好待遇の会社ではない可能性がある、ということを念頭に置いておきましょう。

むしろ、上場企業ではない会社や、中小企業であっても、従業員に利益を最大限還元しようという方針の会社は存在します。待遇面での良さを求めるのであれば、上場だけにこだわるのは得策でない場合もあるのです。


非上場・有名ではない企業の中にも優良企業は存在する

非上場企業には、決算を四半期ごとに仔細に公開する義務はありません。
また、株主に伺いをたてて会社の決定事項を承認してもらう必要も実質的にありません。よって、経営方針を独自に決めやすく、経営者や創業者の考えがストレートに経営に反映されやすい面があります。

たとえば、非上場の中小企業であっても、創業者が「従業員を大切にする」ことを大前提として会社を運営していたとしたらどうでしょうか? 会社の利益が増えれば、その分を従業員にきちんと還元し、そのことで従業員のモチベーションも上がっていくような好循環ができているかもしれません。

たとえ上場企業で働いていたとしても、利益が倍増したにも関わらず給料がほとんど上がらなかったら、納得いかないこともあるでしょう。

このように、非上場企業や有名でない企業の中にも、いわゆる優良企業は存在します。もし働く上での待遇を求めて上場企業を選ぼうとしているのであれば、非上場企業の中から隠れた優良企業を探すのもひとつの手かもしれません。


4)上場企業への転職活動の4つのポイントは

上場企業への転職4つのポイント● 転職サイトの希望条件に「上場企業」を●「上場しているかどうか」だけで判断しない● 似た仕事内容・待遇ならば上場企業優先● 転職エージェントを活用する

転職サイトの希望条件に「上場企業」を登録しておく

上場企業であることにこだわって転職先を探すのであれば、転職サイトの希望条件に「上場企業」を入れておくようにしましょう。

こうすることで、求人を検索する際に自動的に上場企業に絞って結果を表示できたり、希望に合った求人が定期的にメール配信される際に上場企業を中心に送ってもらえたりできるからです。

ただし、上場企業は世の中に存在する企業の中でも一握りに過ぎませんので、上場企業という条件を外して検索した場合、どのぐらいヒットする件数が増えるのか確認することも大切です。

業種・職種や仕事内容が似たような上場企業と非上場企業とで、待遇がどのぐらい違うのかを比較するのも参考になります。また、比較する中で非上場企業でも隠れた優良企業を探し当てるヒントが見つかるかもしれません。


「上場しているかどうか」だけを転職の判断基準にしない

上場企業への転職で気を付けておきたいのが、前章でも触れましたが「上場企業」とひとくちに言っても、いくつかの種類があることです。

それを知らずに転職活動を進め、入社しても、思わぬミスマッチが待ち受けている場合もあるのです。

特に、近年急な上場を遂げた企業などは要注意です。
実質的にはベンチャー企業と同じ、人手が足りず結果的にハードワークを強いられる労働環境である可能性があります。

「上場」という、いわば外見だけの文言に踊らされることなく、転職後の待遇や労働環境など、自分なりの判断基準を持っておくことが大切になります。


似た仕事内容、待遇の企業であれば、上場企業へ優先的に応募する

転職サイト検索していて良さそうな求人が見つかったら、「気になる」ボタンなどで後から見返せるようにしておきます。何件か気になる求人のストックができたら、仕事内容や条件面を比較してみましょう。

上場企業を優先的に検索するよう指定していても、場合によっては非上場企業が検索結果に入ってくることもあります。たとえば似たような仕事内容、待遇の2社があって、どちらに応募すべきか迷った場合は、上場している企業へ優先的に応募するようにするといいでしょう。

一般的に上場企業のほうが転職希望者の間で人気が高く、しかも求人広告にお金をかけて他社よりも目立つ場所に求人を出している可能性が高いため、早期に候補者が決まり募集を打ち切ってしまうことも考えられます。

こうした意味においても、上場企業から優先的に応募するのは理に適っていると言えるのです。


転職エージェントを活用し、上場企業であることが条件と伝えておく

上場企業のような大手企業でよくあるのが、転職エージェントを通じて有力な候補者を紹介してもらうパターンです。

特に中途採用は新卒採用とは違い、募集時期や内定者が決まるまでの期間が不透明なため、「いい人がいれば会ってみたい」といったスタンスで求人募集をかける企業が少なくないのです。

転職エージェントを活用することで、企業としては実質的に書類選考の手間を省き、エージェントが絞り込んだ候補者の中から、さらに自社の判断で候補者を厳選することができるメリットがあります。

こうした傾向を考えると、上場企業への転職を目指すのであれば転職エージェントを活用しない手はないと言えます。キャリアアドバイザーとの面談時に、上場企業への転職を希望していることを明確に伝え、条件に合う求人を紹介してもらえばいいのです。

転職活動をする上でも求人検索にかける時間や手間を省くことができるため、転職エージェントはぜひ活用しておきたいところです。



5)上場企業への転職におすすめの転職サイト・エージェント

上場企業の求人は人気も高く、常に最新の求人情報を掴んでおくことがポイントになります。

すると一人きりでは情報をカバーしきれない場合もあるかもしれません。
そんな時は、転職サイトや転職エージェントの活用がベストでしょう。

ここからは、上場企業への転職活動におすすめな転職サイト・エージェントを数社ピックアップします。



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まとめ)なぜ上場企業に転職したいのか、理由が明確であるかどうかがポイント

一般的に、上場企業は「安定している」「大企業」「信用度が高そう」といったイメージが先行しているところがあります。中には、公務員と同じように絶対的に安定した職場というイメージを持っている人もいるかもしれません。

しかし民間企業である以上、上場企業といえども倒産リスクが確実にゼロとは言い切れませんし、待遇が良い場合でもそれに見合う働きを求められ、仕事が相当ハードであることも考えられます。
上場企業となれば転職者からの人気が高いため、応募が殺到し狭き門となる可能性も十分にあります。

このように、上場企業への転職は決して甘くない面があります。そのことを十分に理解した上で、なお上場企業への転職にこだわるのであれば、相応の理由が必要になるでしょう。

たとえば、具体的に携わってみたいプロジェクトがある、上流工程でスケール感のある仕事を手掛けてみたい、といった具体的な理由があるかどうかがポイントとなります。

なんとなく上場企業なら安定してそう」といった安易な考えで上場企業の門を叩くことがないように注意しましょう。


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