「医療事務で働きたい!」求められる知識・スキル、未経験から転職する際に準備するポイント
[最終更新日]2022/02/22

医療に貢献できる仕事の中でも多様な勤務形態を選択しやすく長く働けると言われる医療事務は、医療系の仕事の中でも人気職種として知られています。
患者さんや医療機関で働く方々と直接言葉を交わし、触れ合う仕事ですので、感謝される場面が多くやりがいも大きいと言えるでしょう。
目次
参考:医療事務を目指す方におすすめの転職エージェント
サービス名 | 対応エリア | 拠点 |
---|---|---|
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全国 | 東京(2箇所)・横浜・札幌・名古屋・大阪・福岡 |
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全国 | 北海道・宮城・秋田・岩手・福島・東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・栃木・群馬・大阪・京都・兵庫・愛知・静岡・広島・福岡 |
1)そもそも、医療事務の仕事ってどういう仕事?
医療事務とは、ざっくり言うならば「病院内の事務全般を担う仕事」です。
自身が患者として来院したとき、最初に窓口で診察券や健康保険証を渡し、診察後には会計した経験があるはずです。
こうした業務を担っているのが医療事務になります。
ここでは主な仕事内容、やりがい、給与の相場について、解説していきます。
医療事務の主な仕事内容

医療事務の仕事を大きく4つに分けると、「受付、案内」「会計」「レセコン業務」「カルテ管理」といったものが挙げられます。
それぞれの仕事内容について詳しく見ていきましょう。
受付、案内
患者にとって、来院した医療機関の第一印象が決まると言っても過言ではないのが受付業務です。
初診の患者さんには診療申込書を記入してもらい、再診の患者さんには診察券や保険証を提示してもらいます。
紹介状発送、院内資料の作成といった業務も医療事務が行っているケースもあります。
また、医療機関によっては、患者を診療室へと案内する役割を担っていることもあるでしょう。
このように、受付、案内の業務は多くの患者と直接やりとりをすることが多い仕事であり、コミュニケーション能力や臨機応変な対応力が求められます。
会計
会計の仕事は、診察後、診療報酬の点数表から医療費を算出し、患者負担分の会計を行います。
医療機関の会計であるため、正確を期すことが大前提となります。
そのため、ミスなく、円滑に進めることが求められます。
また、会計の基準となる診療報酬点数表は2年ごとに改定されます。
そのため、一度身についたら使い続けられるというわけではなく、改定のたびに見直す必要があります。
なお、大きな医療機関では受付と会計の担当が分かれていることがありますが、中小の医療機関では同じ人が兼ねていることが多い傾向があります。
■診療報酬とは?
診療報酬は、患者が保険証を提示して医師などから受ける医療行為に対して、保険制度から支払われる料金のことです。
1点10円で、すべての医療行為について点数が決められています。
レセコン業務
会計業務で算出された医療費は、診療報酬明細書に記載されていきます。この診療報酬明細書のことを「レセプト」と言い、レセプトを作成するコンピュータはレセコンと呼ばれています。
医療事務は、レセコンを使って患者が受けた診療の内容と、その点数を入力していくのです。
月末になると、保険者ごとにレセプトを合算し、各保険者へ医療費を請求します。レセコン業務は医療機関にとってお金の出入りの要を担っている仕事であり、医療事務の仕事の中でも非常に重要な位置を占めていると言えるでしょう。
カルテ管理
医師が行った診療の内容は、カルテに記載・記録されています。
カルテには各患者の病状や、いつどのような処置を施したのか、経過はどうであるか、といったことが記載されていますので、治療を進めるにあたって非常に重要な資料となります。
近年は電子カルテの導入が進んでいるため、紙のカルテをファイルに綴じる仕事に留まらず、膨大な量のデータを管理する仕事へと移行しつつあります。医師や看護師が使いやすいように分類・保管する工夫や配慮が求められる業務です。
2)医療事務のやりがいと大変なこと
医療事務のやりがい

- 患者さんから「感謝の言葉」をかけてもらえる
- 医療や健康に関する知識を学べる
- 「地域・社会の医療を支えている」という実感を持てる
患者さんから「感謝の言葉」をかけてもらえる
「医療事務」というと事務業務としてのイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、実際は患者さんをはじめ医療機関のスタッフと常に接していく、コミュニケーションの多い業務となります。
特に患者さんにとっては、医師や看護師よりも先に言葉を交わすのが、受付を担当する医療事務スタッフです。
相手のことを思いやり、的確でていねいな応対ができる医療事務スタッフであれば、患者さんから感謝されるような場面も少なくありません。
医療や健康に関する知識を学べる
医療事務の仕事は、医師や看護師、そして患者さんとのコミュニケションを通して医療や健康への関心・知識も自然と蓄積されやすいです。
「医療や健康への知識を、家族や身近な人へ役立てていきたい」という方は、医療事務の仕事にやりがいを感じやすいでしょう。
「地域・社会の医療を支えている」という実感を持てる
医療事務は、患者さんとのコミュニケーション機会が頻繁にあります。そして、患者さんの多くは自身の体調や病状に不安を抱えており、そして「他者とのコミュニケーション」を求めています。
ちょっとした話の機会を創ったり気遣いの声がけをしたりすることが、患者さんにとって大きな心のケアになることもあるのです。
ときに、医師や看護師のほうでヒアリングできなかった大切なことを患者さんが話してくれることもあるでしょう。
こうした医療事務の方々の働きかけは、まぎれもなくその地域・社会の医療現場を支えており、そのことを実感できた時は大きなやりがい・働きがいを感じられるはずです。
医療事務の大変なこと

- 業務範囲が広く、覚えることが多い
- 患者さんとのコミュニケーションに配慮が必要
- スタッフの入れ替わりが激しい
業務範囲が広く、覚えることが多い
医療事務の業務にある受付・案内では適切な接遇対応が求められ、会計、レセコン業務、カルテ管理ではミスの許されない正確な業務が求められます。
また、会計の際に扱う「診療報酬」は2年ごとに改訂されます。改訂内容によって職場の運営体制が一部変更・調整されることもありますし、何より患者さんにかかる医療費負担にも関わります。
当然、医療事務に携わる人は改定の都度内容を理解し覚えておく必要があります。
患者さんとのコミュニケーションに配慮が必要
医療事務の案内・受付業務では、患者さんに「安心してもらう」ためのコミュニケーションが求められます。
例えば、患者さんから診療費に関する質問をされた時、「患者さんが納得できるように回答する」だけでは不十分です。
ここで求められるのは、「患者さんの不安を取り除いてあげること」です。単に診療報酬や保険点数についての知識・情報を伝えるのではなく、「なぜ患者さんはこのことが気になっているのだろう、なにが不安なのだろう」といった、相手の目線に立ったコミュニケーションが必要となります。
職場の人間関係に気を遣うことも
医療事務の仕事をしていて、「医師や看護師との対応に気を遣う」という感想を述べる人は少なくありません。
また、医療事務は比較的「人の入れ替わり」が多く、古株のスタッフと新参のスタッフとの二極化がされやすいといいます。
そうした医師・看護師や先輩医療事務との人間関係を円滑にしていくために、相手の求めることを察してこちらから行動したり、うまく相手を立てたりといったことが必要になることもあるでしょう。
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3)医療事務の給与の相場・仕事の将来性は?
医療事務の給与の相場は?

医療事務の仕事は「正社員」「派遣社員」「パート」の3つの働き方があり、給与の相場もそれぞれ違います。
以下は、カカクコム「求人ボックス」による、医療事務正社員・派遣社員・パート毎の平均給与額です(2021年7月時点のもの)。
勤務形態 | 平均年収/時給 |
---|---|
正社員 | 年収:307万円 |
派遣社員 | 時給:1,194円 |
パート | 時給:994円 |
参照:カカクコム「求人ボックス」
ボーナス・賞与に関しては、雇用契約の内容や勤務先の職場の経営状況によっても変わります。正社員として勤めていても、必ずボーナス・賞与が支給されるとは限りません。
また、残業代の支給ルールも雇用形態や勤務先の規定により異なります。事前に求人票をしっかり確認しておくことをおすすめします。
給与を更に上げていくには、昇進し役職につく、または資格を取得してスキルアップする方法があります(職場によっては、資格手当が付くところもあります)。
医療事務の資格について詳しく知りたい方は、次章以降の「キャリアアップを目指していく場合は、資格取得を視野に入れよう」をご参考ください。
医療事務の仕事の将来性
少子高齢化の進む日本では、今後も医療事務への需要は高まっていくことが予想されます。
AIやIT技術の発展により機械で担える業務も出てくるでしょうが、先に述べた様に医療事務の主な仕事は「人とのコミュニケーション」で成り立っています。
不安そうな患者さんへ声をかけたり、医師や看護師との懸け橋となって臨機応変に対応を行う医療事務の仕事が、これから先数十年間でなくなることは考えにくいでしょう。
医療事務のキャリアパス

医療事務は年齢に関わらず長く安定して働ける職業です。
また、一度実務を経験して「手に職を付ける」ことによって、転職やブランク後の復職も比較的適いやすいといいます。ただし、先に述べた通り診療報酬の法改正が2年かに一度あるなど、ブランク期間が長くなった場合は復職のための学習は相応に求められるでしょう。
そのほか、医療事務のキャリアパスとして医療事務長などの役職や、総合病院などの医事課や総務課・人事課といった管理部門への道もあります。
ゆくゆくは事務長や管理部門を目指していきたいという方は、マネジメントスキルをはじめ医療事務に留まらない広範な知識や経験を積む必要があるでしょう。
もちろん、働いていく中で自身の望むキャリアパスは変化していく可能性もあります。
「まだ先のことを決めるのが難しい」という方は、日々の業務において小さな課題を見つけていき、それを着実にこなしていくことで進むべき道のりが見えてくるかもしれません。
4)医療事務の仕事に必要な知識やスキル

- 薬剤・医療保険制度に関する知識
- 基本的なPCスキル
- コミュニケーションスキル
薬剤・医療保険制度にまつわる知識
医療の現場に関わる仕事ではありますが、医療事務には特別な資格は必要ありません。
しかし、1章で取り上げた医療事務の仕事内容のうちの1つである「レセプト業務」では、患者様の検査結果やカルテ、会計用伝票の整理や入力作業が発生します。
その際、万が一内容に誤りがあった時に、薬剤や医療保険制度に関する知識がまったく無いとなると、そもそもの誤りにも気づくことができません。
また、医療事務の仕事を続けていく中で、患者様に医療保険制度の説明が必要とされる場面は必ずあることでしょう。
そういった際にわかりやすく説明できるだけの知識を備えていることで、患者様にも安心感を与えることができるのです。
基本的なPCスキル

医療の現場であるかどうかに限らず、事務職全般において基本的なPCスキルは求められることは心得ておきましょう。
ここで言う基本的なPCスキルとは、Microsoft Office、なかでもExcelでの関数やグラフ作成が可能なレベル、と考えておくと良いと思います。
先述した「レセプト業務」はPCを使った作業がメインですし、近年では電子カルテによって患者様の情報を記録している病院がほとんどです。
幸いExcelの練習などは自宅でも可能ですから、今現在Excelを使っての作業に自身が無かったとしても、これから身につけることはじゅうぶんに可能です。
コミュニケーションスキル

医療事務の仕事が一般企業の事務職と違うのは、「接客を伴う仕事」である点です。
また、病院へお越しになる患者様は当然、持病や体の不調を訴えて来る人になります。
よって、ただ機械的に受付業務をこなすのではなく、「安心感」を与えられる思いやりのこもった対応が求められます。
また、医療の現場で働く人には、実に様々な立場があります。
大病院であれば医師や看護師だけでなく、薬剤師やレントゲン技師、さらにはリハビリ専門のトレーナーがいたりと、分野もスキルも様々な人が、一つの場所で一緒に働いていることになります。
直接的な医療行為を行わずとも、医療事務もまた、立派なチームの一員です。
そのため、他のスタッフと連携して仕事をスムーズに回していくためのコミュニケーションスキルも重要となってくるでしょう。
3)医療事務に転職する際に、意識したい3つのポイント

続いては、未経験で医療事務に転職する際に、「必ず確認しておきたいポイント」について見ていきましょう。
お伝えするのは、以下の3点です。
- ワークライフバランスを振り返り、適した「雇用形態」を考える
- キャリアアップを目指していく場合は、資格取得を視野に入れよう
- 医療事務の求人に強い転職エージェントを利用しよう
ワークライフバランスを振り返り、適した「雇用形態」を考える
医療事務は医療系の職種の中でも雇用形態が比較的幅広く、自分に合った働き方を選択しやすいと言われています。
裏を返せば、雇用形態が自分のライフスタイルに合っているのか、見極める必要があるということでもあるのです。
医療事務の主な雇用形態
正社員 | 給与、社会保険など各種手当もあり、安定性のメリットがある。 一方で、転勤や管理職業務などを命じられた場合は原則従う必要あり。 |
---|---|
アルバイト・パート | 勤務時間など、自分のライフスタイルにあった働き方が可能。 ただし、賞与や各種手当はなし。 |
派遣社員 | 派遣先や勤務時間をある程度自分で選ぶことも可能。 一方で、派遣契約が終了してすぐに次の勤務があるとは限らない等、正社員と比べて安定性はやや低い。 |
正社員として医療機関に勤務する場合、一般的な会社員と同様、勤務時間や休日、残業は就業規則で定められた通りに勤務することになります。
勤務地についても、転勤を命ぜられた場合、基本的には拒否権はありません。
ただし、社会保険への加入、交通費支給、賞与支給、無期雇用で安定的な働き方ができるといったメリットがあります。
アルバイトやパートとして勤務する場合、勤務時間や休日、残業は「応相談」のこともめずらしくありません。
自分の予定やライフスタイルに合わせて働き方を決められるので、子育てとの両立などはしやすいと言えるでしょう。
ただし、基本的には賞与がないことが多く、各種手当てもほぼないと考えておいたほうが無難でしょう。
派遣社員の場合、勤務先との直接雇用ではなく派遣会社の社員として派遣されることになりますので、勤務日数や時間によっては派遣会社の社会保険に加入できることがあります。
また、勤務日や時間帯を相談の上、派遣先を決めてもらうことができますので、ライフスタイルに合った働き方を選びやすいのも特徴です。
ただし、交通費の支給は原則としてないことが多く、賞与もありません。また、派遣契約が終了すれば勤務は継続できないため、雇用の安定という面ではやや弱いと言えます。
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キャリアアップを目指していく場合は、資格取得を視野に入れよう
医療事務として働く上で、必須の資格はありません。つまり、「無資格」の状態でも医療事務の仕事に就くことが可能ですし、資格を持たないまま働き続けることもできます。
医療事務関連の仕事を意識したことのある人であれば、何かしらの医療事務関連の資格について聞いたことがあるかもしれません。実は、民間の認定資格や国家認定資格を合わせると、医療事務関連の資格は10種類以上あり、中には1~2ヶ月集中して勉強すれば取得可能なものも存在します。
つまり、医療事務の資格保有者=特別な存在というわけではないのです。
このように、資格そのものが必須ではなく、かつ必ずしも難関資格ではないことから、転職する上で資格の有無はそれほど重視されていないのが実情です。
ただし、資格保有を応募条件としているケースも中にはありますので、資格は「持っていたほうが有利になることもある」といった認識で問題ないでしょう。
なお、医療事務スタッフとしてキャリアアップを目指し、長く働き続けていくことを想定するのであれば、転職後になったとしても、資格取得を視野に入れて勉強していくほうがいいでしょう。
参考:医療事務系のおすすめ資格一覧(※一例)
資格名 | 概要 |
---|---|
診療報酬請求事務能力認定試験 |
難易度は高いが、その分資格を高く評価する医療機関が多い。 |
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク |
|
医療事務管理士技能認定試験(医療事務管理士) |
合格すると「医療事務管理士」の称号を得ることができる。 |
医療事務検定試験 |
|
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医療事務の求人に強い転職エージェントを利用しよう

医療事務の仕事は人気の職種であるため、多くの応募者が集中することが予想されます。
そのため、いかに最新の情報を集められるか、そして自身の希望に即した求人に応募することができるのかが肝心です。
すると、今回が初めての転職であったり、業界未経験の方にとっては、転職活動にやや難しさを感じられるかもしれません。
「条件もぴったりの求人だったけど、もう募集が終わっていた」などという事態は、ぜひとも避けたいところです。
そんな時に頼りになるのが、転職エージェントの存在でしょう。
それも、医療業界のサポートに強い転職エージェントの活用をおすすめします。
転職エージェントだけでもたくさんの会社があり、それぞれに得意とする業界や分野に特徴があるものです。
当然、医療業界へのサポートに強いエージェントも存在します。
そういった転職エージェントの利点は何と言っても「転職者の条件に見合った求人を紹介してくれる」ところにあります。
多くの求人を取り扱っているため、転職者が一人で求人検索をするより遥かに効率的に転職活動を進めることができます。
また、個別のヒアリングでは転職者一人一人の強みを紐解き、「どのような職場が向いているか」といったプロの目線でのアドバイスをもらうこともできます。
次の章では、医療事務の転職に強い代表的な転職エージェントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
4)医療事務に転職する際に、おすすめの転職エージェント
続いては、医療事務の転職におすすめの転職エージェントを紹介します。
正社員での医療事務を目指す方と、派遣社員として働こうとしている方とでおすすめの転職エージェントはそれぞれ異なりますので、ご自身の希望する雇用形態に合わせてご参考ください。
正社員として医療事務に就きたい方におすすめの転職エージェント
派遣・パートで医療事務に就きたい方におすすめの転職エージェント
アドバイザーの手厚いサポートを求める方は、マイナビエージェント(正社員向け)
マイナビエージェントのキャリアアドバイザーには、それぞれ精通している業界があり、高い専門性を武器に面接対策や紹介先企業の特徴といったアドバイスをもらうことができます。
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5)実際に医療事務に転職した人の体験談
最後に、異業種から医療事務への転職を志し、未経験で医療事務の仕事を始めた方々の実際の体験を紹介します。
どのようなきっかけで医療事務の仕事を視野に入れるようになったのか、実際に医療事務スタッフとして働く中でどういったことを感じているのか、それぞれの体験談の中で注目してみましょう。
特に、未経験から医療事務スタッフとして働く場合、はじめどういったことで困ったか、といった点は、同様に未経験で医療事務を目指したいと考えている人にとっては大変参考になるでしょう。
子育てを終えて、次の「生きがい」を模索して──。(さわこ さん 女性 48歳 岡山)

ずっと専業主婦をしていたのですが、「このまま家に一生いるのは嫌だ、何か手に職をつけて仕事を始めよう」と一大決心して、選んだ仕事が「医療事務」でした。
資格は思ったより簡単に取得することができて、この職業に就きました。それからは長らく医療事務員として働いて。
私は、私は子育てを終えてからは、「医療事務の仕事」を生きがいにしたのです。
転職のきっかけは、自分自身の心の問題と、父の病気。(shiho さん 女性 31歳 京都府)

転職しようと思ってから、私の頭の中にずっと頭の中にあったのは、医療事務という仕事でした。
元々、大学のときにアルバイトで医療関係の仕事をしており、そこで感じた充実感や、喜びが忘れられなかったのです。
就活のときは、「一般企業で働く方が、視野が広がるのではないか」と思い諦めていました。
ですが、自分の思っていた仕事とかけ離れた現状と、父の病気が発覚したことで、もう一度、少しでも医療に携わる仕事をしてみたいと思うようになりました。
まったくの未経験での「医療事務」という仕事と、新しい職場は──。(みかんあめ さん 女性 31歳 大阪)

「会社の役に立てて、病院ならば患者さんの役に立てて、やっと仕事ができたといえる」──それが、今の私の仕事に対する考えです。
そして給与は、それに対する報酬ですよね。
外来フロアを歩くと、場所を聞かれたり、順番はまだかと怒られたり、自分とは担当が違っても制服を着ているだけで患者さんにいろいろ声をかけられます。
ですので、(自分の部署以外のことも、少しぐらい応えられるようにしないと)と、いつも勉強をしています。
そうして患者さんとのコミュニケーションを重ねていくうちに、仕事のやりがいが少しずつ感じられるようになって。
正社員にこだわっての、「医療事務」への未経験転職。(りんご さん 女性 27歳 神奈川県)

仕事内容は全くの未経験の異業種。
できるかどうか、とても不安でしたし、医療事務の仕事は同時に勉強も必要だったりと、最初はとても苦労しました。
それでも、職場の先輩が優しく教えてくれたこともあって、徐々に1人で仕事ができる範囲を広げていくことができました。
転職して、エステティシャンの仕事のときと比べ労働時間はかなり短くなりました。お給料も大分上がりました。
よく前職の話がどんな感じだったかを職場の人と話すのですが、聴いてくれた方は「本当に転職してよかったね!」と言ってくれます。
私もそう思いましたし、今でも転職してよかったと思っています。
体験談の中にもあるように、前職が医療とは関係のない職種であっても、コミュニケーション能力や人柄が評価され、医療事務スタッフとして未経験で採用されるケースは少なくありません。
なお、医療事務スタッフの年齢層が比較的若いというのは、全体的な傾向としてあるようです。
しかし、たとえば30代から医療事務を目指すことは絶対にできないかと言えば、そうではありません。新たな知識や経験を得ることに喜びを見出し、学び続けることができれば、年齢に関係なくチャレンジは可能です。
まとめ) 医療事務は「人気職種」だけ、に粘り強い転職活動を!

医療事務は人気職種であるため、1件あたりの求人に対する応募者数が多いと言われています。
未経験者も可と記載されていたとしても、やはりある程度の経験者から応募があれば、全くの未経験者に比べて有利になることもあるでしょう。
中小の医療機関では、限られた人数の医療事務スタッフで業務を回しているケースも少なくありません。タイミングよく欠員補充の求人を見つけた、といった偶然も転職成功の要素の1つとなってくる可能性があります。
なかなか希望通りの求人が見つからない時期があったとしても、粘り強く転職活動を続け、医療事務スタッフとしての一歩を踏み出していきましょう。