「インフラエンジニアに転職したい!」未経験でインフラエンジニアに転職する時に意識したいポイント3つ
[最終更新日]2021/02/22

今回取り上げるインフラエンジニアは、ITインフラにおける設計・構築・運用保守を行う仕事。
ITエンジニアの職種の中でも「縁の下の力持ち」とも言える重要な業務を担っています。
目次
1)インフラエンジニアとは 仕事の種類とやりがい・魅力について
インフラエンジニアの仕事の種類

インフラエンジニアとは、インフラに関わる仕事をするエンジニアの総称です。
担当する仕事の内容によって、実際にはより細かく分けることができます。
・サーバエンジニア
サーバ機器の構築、運用・保守を行います。サーバに関連する業務は全て担当するケースがほとんどで、たとえばラッキングや配線といった物理的な作業もサーバエンジニアが担います。
各社で導入・使用している(したい)サーバのOSや規模はさまざまであり、常に最新のネットワークやセキュリティの知識を身につけつつ、トラブルのない保守運用を続けることが求められる仕事です。
・データベースエンジニア
企業が日々蓄積していく情報をいつでも取り出して利用できるよう、OracleやMicrosoft SQL Serverといったデータベースを設計・構築するエンジニアです。
近年ではアプリケーション開発エンジニアやサーバエンジニアの業務領域においてもデータベースの知識は必須のものとなりつつあるため、実際にはデータベースを専門に扱うエンジニアは少数であり、サーバエンジニアなどと兼務しているケースが多い傾向があります。
・インフラ保守エンジニア
サーバやネットワーク環境の構築が完了するといよいよ稼働となり、日々の業務の中でサーバやネットワークが活用されていきます。
当然、トラブルや不具合が発生することがあるため、そういったトラブルに随時対応していくのがインフラ保守エンジニアの仕事です。
インフラのトラブルは何か特定の1つの原因を解決すれば解消されるような単純なケースは稀で、複合的な要因が絡み合って問題が表面化するケースが多く見られます。
また、障害が発生するタイミングは予測できないため、24時間365日体制での対応が求められます。インフラに対する深い理解と経験が必要な職務です。
・インフラ運用オペレーター
稼働中のネットワーク、サーバ、データベースの挙動に異常がないか、運用・監視する仕事です。
サーバがダウンしてしまうなど大規模なトラブルの場合は、前に述べたインフラ保守エンジニアの出番となりますが、日常のちょっとした障害であれば、インフラ運用オペレーターが解決していくことになります。
大規模な障害が発生する前に異常を察知し、即座に対応する機動力が求められます。
◇ ◇ ◇
これらの区別は便宜的なもので、実際には複数の職務を兼任しているインフラエンジニアが多いのが実情です。
いずれの職務も企業にとって非常に重要なものであり、ミスや見落としによって企業活動全体に影響が及びかねない大切な業務を担っています。
インフラエンジニアの仕事のやりがい・魅力とは

ITインフラは、現代の企業活動に欠かせない重要なものです。
インフラの障害によって在庫データが失われてしまったり、顧客データが流出したりすれば、企業にとって大打撃となる損失となりかねません。
インフラエンジニアは、企業にとって生命線とも言える重要な経営資産を支える仕事です。
インフラエンジニアは「縁の下の力持ち」と言われることが多いです。
なぜなら、インフラはトラブルなく運用できているのが「通常」の状態であり、何の障害もなければインフラエンジニアは目立たないからです。
インフラエンジニアの出番が多く目立っているということは、それだけインフラの障害が多発していることの表れであり、決して好ましいことではありません。
インフラエンジニアとして優秀であればあるほど目立たないという、他の職種とは異なる立場をよく理解しておく必要があります。
また、ネットワークやサーバ、データベース、セキュリティといった分野は日進月歩です。
随時新しい製品や技術が発表され、そのたびにバージョンアップやOSとの互換性について正確な情報を得るとともに、理解していかなくてはなりません。
大変なことではありますが、常に最新の情報を取り入れ、スペシャリストとしての知識を豊かにしていくことに喜びを感じられる人にとっては、大きなやりがいを感じられる仕事となるはずです。
2) インフラエンジニアに求められるスキル・スタンス
ネットワークに関する基礎知識は理解しておくことがマスト

これまでネットワークに関する技術は時代とともに変遷してきました。
現在需要が高い分野とそれほど高くない分野があるのは事実ですが、少なくともインフラエンジニアを目指すのであれば、ネットワークに関する基礎知識はひととおり理解しておく必要があります。
インフラエンジニアに求められる知識を大きく3つに分けると、
- LAN系
- WAN系
- インターネット系
に分類することができます。
LANとはLocal Area Networkのことで、たとえば社屋のように建物内でのネットワークを指します。
無線LAN、イーサネット、ルーティング、TCP/IP、スイッチなどに関する知識が、LANを理解する上で必要になります。
WANはWide Area Networkのことで、LANとLANをつないだり、広い意味ではインターネットのように離れたところにあるコンピュータ同士をつないで通信できるようにしたりする技術を指します。
ADSL、IP-VPN、広域イーサ、ATM、CATV、高速デジタル回線などに関する知識が、WANを理解する上で必要になります。
インターネット系はその名の通りDNS、メール、WWWサーバ、アプリケーションサーバ、アクティブデイレクトリといった、インターネットによる通信技術を指します。
近年ではインターネット系の知識が重宝される傾向がありますが、LAN、WANに関してもインフラエンジニアなら持っているべき知識と言えます。
論理的な思考と広い視野

ネットワークを設計する際には、運用していく中で発生し得る障害を予想し、できるだけ早く復旧できるよう、先を見越して設計する必要があります。
障害が発生した場合、障害の種類や場所を論理的に考えて対応しないと、復旧までに必要以上に時間を要してしまうこともあります。
このように、インフラエンジニアはネットワークを利用する側がどのような行動を取るのか見通しを持ち、常に先回りして予防策をとっておかなくてはなりません。
そのためには、頭の中で1つ1つ順を追って物事を考えていく論理的な思考が欠かせません。
さらに、大規模なネットワークを設計・構築あるいは運用していくとなると、ネットワークシステムの全体像を把握し、問題点や課題点を見出だす力も必要になってきます。
このように、インフラエンジニアは、広い視野を持ち、全体を包括する視点を持つことが求められるのです。
サブプロジェクトがいくつも連なった大規模プロジェクトに携わる場合などは、各プロジェクトのリーダーと連携し、確認や調整を適宜行うといった能力も必要になってきます。
常に「何とかする」という工夫と探求、そして「向上心」

インフラエンジニアの仕事は、技術的な難易度や実務の苦労が見えづらい仕事でもあります。
顧客の要求が実は技術的・時間的に無理難題も甚だしい、といったこともめずらしくありません。インフラのプロフェッショナルであるだけに、一般の人が気づかないところで気苦労やストレスと闘っているのです。
しかし、無理難題に対しても「何とかする」という姿勢で工夫と探求を重ね、一歩一歩着実に解決していくのは、技術者としての誇りとも言うべき一幕でもあります。
無理な要求を突きつけられるほど「絶対に解決策を見つける」と燃え、本当にどうにかしてしまうことで信頼を勝ち取っていくことができるかどうかが、インフラエンジニアとしてキャリアを重ねていけるかどうかの分かれ目でもあるのです。
さらに、ITインフラは技術の進歩やトレンドの変化が激しい分野です。常に最新の技術を学び、情報収集に余念なく取り組み続ける姿勢がなければ、経験や知識はすぐに古くなってしまいます。
高い向上心を持ち、自らスキルアップを志向していくことができる人が、インフラエンジニアに向いていると言えます。
3)未経験でインフラエンジニアを目指す際に、準備しておきたい3つのポイント

一般的にインフラエンジニアは別の分野で開発の経験をある程度積んだエンジニアが、次のステップとして検討する職種と言われています。
何らかの開発経験があれば、職種未経験者であってもインフラエンジニアを目指すことは十分可能と考えられます。
ここでは、未経験からインフラエンジニアを目指す際に、準備しておきたいポイントを見ていきましょう。
ネットワークの基礎知識は事前に勉強しておこう

企業で導入・運用されている大規模ネットワークとなると、未経験者がいきなり理解するのは難しいと言わざるを得ません。
ただし、小規模なネットワークであれば、たとえば自宅でサーバを立てて運用してみる、といったことから始め、少しずつ自分で学んでいくことができます。
実際、どんなに小規模であっても自分でサーバを運用してみると、予想外の不具合や障害に幾度となく立ち会うことになるはずです。
思ったように動かない、技術書通りにやってもうまくいかない、といったことを自分で体験し、その都度工夫して解決していくことによって、インフラエンジニアとして必要な「その場で状況を判断し、解決策を探す」という力を徐々に身につけていくことができるのです。
たかが自作サーバと思うかもしれませんが、自分の手で構築・運用した経験があるのとないのとでは大違いです。
また、市販の書籍でもネットワーク等に関する基礎的な知識を学ぶことができます。実務未経験とはいえ、こうした自分でできる範囲のことは最低限やっておいたほうがいいでしょう。
「本当にその分野に関心と情熱を持ち続けられるか」を問い続けよう

インフラエンジニアは、「ネットワーク障害がなくて当たり前」「障害が起きたら大問題」という極度の緊張状態に常に置かれています。
業務が順調に進んでいるときは顧客に気づいてもらないにもかかわらず、トラブル発生時のみ目立ってしまうという、他の職種にはない特殊な立場にあります。
インフラエンジニアという仕事に強い関心と情熱を持ち続けていなければ、とてもではありませんが務まりません。
インフラエンジニアという「裏方」の職務に誇りを感じ、情熱を持って取り組み続けられるかどうか。
インフラエンジニアとして適性があるかどうかの大きな分かれ目は、ここにあると言っても過言ではないのです。
インフラエンジニアは企業の心臓部とも言えるITインフラを扱います。重要な仕事でないはずがありません。
ただし、技術のめざましい進歩を常にキャッチし続け、自分のものにするための不断の努力を要します。
そういった努力を、ふだんは気づいてもらえません。それでも、スペシャリストとしての職務に誇りと自信を持ち続けている自分をイメージできるかどうか、いちど自問してみましょう。
エンジニア転職に強い転職サービスを利用しよう

インフラエンジニアに職種未経験で挑戦するのであれば、よほどの事情がない限り転職エージェントを活用したほうがいいでしょう。
ITインフラとひと口に言ってもエンジニアに求められるスキルは多種多様ですし、どういった企業がどのレベルのスキルを求めているのか、未経験者では判断しづらいところがあるからです。
第三者であるキャリアコンサルタントに助言してもらうことで、これまで何らかの開発経験がある人は、その経験をインフラエンジニアとしてどう活かしていくことができるのか、客観的な意見を聞くことができます。
そのためには、あらゆる職種に対応する、いわゆる総合型の転職エージェントではなく、ITエンジニアを専門に扱う転職エージェントを厳選して登録するべきです。
IT業界での転職のノウハウを持ち、エンジニアの立場になってアドバイスをしてくれるケースが多いため、入社後のミスマッチを防止できる可能性が高いのです。
インフラエンジニアは表舞台にあまり出てこない職種ということもあり、職種未経験者が独力で求人を探し、応募するにはハードルが高いと言えます。
エンジニアの転職に強い転職サービスを利用して、転職成功の確率を高めていきましょう。
4) 未経験でインフラエンジニアの仕事を目指す際に、おすすめの転職サービス

未経験でインフラエンジニアを目指したい人に、特におすすめの転職サービスを挙げていきます。
転職サービスと言っても、規模や得意分野、ターゲットといった特徴は各社で異なっています。転職サービスは1社だけでなく2社以上に登録しておくと、各社の強みをより効果的に活かしやすくなります。
自分が転職先に求める条件や今後のキャリアをどう描くかによって、要求に応えてくれる可能性の高い転職サービスに登録しておくのが得策です。
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まとめ)インフラエンジニアの仕事に「惚れ込んだ」人の勝ち!

インフラエンジニアは、高い専門性とタフなメンタリティ、豊富な業務経験、飽くなき探究心を兼ね備えていることが求められる、まさにスペシャリストの仕事です。
しかしながら、その仕事内容は一見すると派手なものではなく、地道に裏方を支え続けていく、根気の要る作業の連続です。
そういった仕事内容に魅力を感じ、しかもその思いを日々の実務の中で持続できる人こそが、インフラエンジニアの仕事に向いていると言えるでしょう。
未経験からインフラエンジニアを目指すにあたっては、この仕事に惚れ込んだ人の勝ちなのです。