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「辞めたい」けれど「辞められない」!? 退職検討時によくある誤解

[最終更新日]2018/02/20


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転職先が決まったら、いよいよ退職の申し出をする段階に入ります。次の職場への入社時期に合わせて円満退職できるかどうかは、転職を成功させる上でとても重要なポイントです。

ところが、いざ退職となると「残る人たちに迷惑をかけるのではないか」「上司から引き留められた」といった理由で迷いが生じる人がいます。このように、辞めようとしたものの辞めづらい状況になった場合。どうしたらいいのでしょうか。

目次

 

1)「自由に退職できる」が大原則

何らかの事情で今の職場に退職を申し入れづらいと感じている人は、まず法律上の原則を確認しておくといいでしょう。民法627条1項では、次のように規定しています。

「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申し入れの日から2週間を経過することによって終了する。」

正社員に雇用期間の定めはありませんので、これに該当します。「解約」とは雇用契約の解約のことですので、退職のことを示しています。
つまり、民法は従業員の「退職の自由」を明確に定めているのです。


「転職したいけれど辞めづらい」の事例から考えてみよう

退職しづらいと感じていたAさんの例を挙げてみます。

  • Aさんは法人営業担当として5年間勤務してきました。現在では大口の顧客を複数抱え、いまや会社の顔のような存在になりつつあります。

    ところが、現状よりもずっと良い条件のスカウトを受けたことをきっかけに、転職・退職を考えるようになりました。

    法人営業担当者はAさんの他、Aさんの上司にあたる課長しかいません。仮にAさんが退職するとなれば、当面は課長がAさん担当分の顧客を引き継ぐことになるでしょう。

    ただし、課長も休日出勤が常態化しているほど多忙なため、さらにAさんの仕事まで引き継ぐことになれば「仕事が回らなくなってしまうのでは?」とAさんは懸念しています。

この事例を読んで、皆さんは「Aさんは辞めるべきではない」「Aさんは構わず辞めていい」のどちらの感想を持ったでしょうか?


法律は「辞めさせにくく辞めやすい」ようにできている

上の例で「Aさんは辞めるべきではない」と感じた人は、自身が退職する場合も同様のことで悩む可能性があります。そこで重要になってくるのが、先に述べた「退職の自由」の考え方なのです。

なぜ民法は退職の自由を規定しているのでしょうか。その理由の1つとして、会社が従業員を解雇する場合とのバランスを取っておく必要性が挙げられます。

会社は従業員を解雇する場合、解雇の30日前までに本人に通達しなくてはなりません。これに対して、従業員による自己都合退職の場合、14日前までに申し出ればよいとされています。

つまり、法律は「解雇しにくく、自己都合退職しやすい」規定になっていると言えます。労使関係において弱い立場になりやすい従業員を守る意味で、「辞めさせにくく辞めやすい」仕組みにしているのです。


こんな人は要注意!? 必要以上に退職のハードルを上げがちな人の特徴

このように、社員には退職の自由が認められているのですが、中には自ら退職のハードルを上げてしまっている人がいます。たとえば、こんな人は要注意です。

  • 責任感が強く、任された仕事は最後まで自力でやり遂げたいほうだ
  • 自分の行動によって他の人に負担をかけるのは気がとがめる
  • 職場の同僚は仲間なので、退職するのは裏切り行為のように思える
  • 頼まれたらイヤと言えないタイプで、自分が譲歩して丸く収めることが多い
  • ふだんから取り越し苦労が多いほうだ
  • 所属する組織のルールや慣習には必ず従うべきだと思う

もし1つでもあてはまっていたら、「辞めたいけれど辞められない」人になってしまう可能性を秘めていると言えるでしょう。

では、退職できない事態に陥らないためには、どのような考え方をしたらいいのでしょうか。いくつかの例を挙げて見ていきましょう。


2)退職を上司に引き留められた場合

退職に際して、辞めていいものかどうか迷ってしまう原因として多いのは「上司による引き留め」ではないでしょうか。

君がいなくなったら、この部署は成り立たないよ

会社にとってどうしても必要な人材なので、もう一度考え直してもらえないか

──と、こんなふうに懇願されたら、気持ちが揺らいでしまう人もいることでしょう。


ただ、結論から言えば、引き留められて退職を撤回したとしても、「一度辞めようとした人」という事実はついて回ります。どうすれば引き留めを回避して円満退職できるのでしょうか。


引き留められやすいパターンを知っておこう

まず、退職を申し出る際、引き留められやすい伝え方をしないことが第一です。

たとえば「辞めようと思っているところなのですが…」といった曖昧な言い方をしてしまうと、「まだ検討段階のようだから遺留しておこう」と思われる原因になります。
きっぱりと「退職」すると伝えることが大切です。


退職の理由に職場への不平不満を挙げるのも良くありません。
「気持ちはよく分かる」「できるだけ改善するようにするから、考え猶してほしい」と切り替えされる原因になります。

今の職場ではできない新しいことに挑戦してみたいなど、前向きな理由で退職したいと申し出るほうが、「そういう事情なら応援せざるを得ない」と判断してもらいやすくなります。


遺留の状態を続けるのは本来やってはいけないこと

退職に関してよくある誤解の1つに、「退職願を出すまでは退職を申し出たことにならない」というものがあります。

実際には、口頭であっても退職の意思を伝えたのであれば、その時点で申し出たことになります。そして、退職の申し出から14日が経過した時点で、法律上は退職できることになります。

ところが実際には、退職願を出したものの「預かっておく」と言われるなど、いわゆる遺留の状態となるケースはめずらしくありません。

しかし上記の通り、遺留の状態のまま長期間放置しておくことはできないようになっているのです。

上司が遺留の状態のまま曖昧な対応を続けているようであれば、「必ず退職する」という強い気持ちを持って上司を説得するべきです。


転職先の入社日に間に合うように円満退職を目指そう

ずるずると遺留されないようにするために、「転職先と入社日が決まっている」ことを明確に伝えるようにしましょう。

転職先で入社初日から就業を開始するのは事実必要なことなので、「その日に間に合うように退職できないと困ってしまう」というメッセージを込めることにもなります。

ただし、法律上14日で辞められるからといって本当にぴったり2週間前に申し出たり、引き継ぎのことをきちんと考えていない様子が見られたりすると、上司や同僚が心証を悪くする可能性があります。

常識的な対応に徹し、残された仕事に誠心誠意取り組もうとしている姿勢を見せることが大切です。


転職した後、どのようなつながりから前職の人脈が関わってくるか分からないものです。「辞めるのだからもう関係なくなる」のではなく、人間関係をていねいにケアしておくことは、先々自分にとってプラスに働くかもしれないのです。


3)退職の影響や引き継ぎについて考え過ぎている場合

真面目で周囲に気を遣うタイプの人ほど、退職時の引き継ぎや退職後の影響について考え過ぎてしまう傾向があります。

しかし、現実にはそのほとんどが取り越し苦労であり、思い込みによるものです。

会社と社員の労使契約においては、いつ社員の側から退職の申し出があってもおかしくない状況であり、特定の誰かが辞めたことで組織が成り立たなくなることはありません。


そうは言っても、自分が退職した後に残される人たちへの影響について考えてしまうのも無理はありません。そこで、自分自身も後ろめたさをなるべく感じることなく退職するために、考え方のコツをつかんでおきましょう。


「私にしかできない仕事」はあるのか?

責任感の強い人がよく陥る考え方として、「この仕事は私しか把握していない」「他の人ではできない」と思い込んでいるパターンが挙げられます。

たしかに、担当者が自分一人しかいない状況で業務フローを整えてきたのであれば、他の人では即座に代理を務めるのが難しいケースもあるかもしれません。

しかし、仮にあなたが辞めたとして、退職後に「あなたの在職中と全く同じやり方で仕事を進めなくてはならない」という道理はありません。

あなたの仕事を引き継いだ人が、試行錯誤しながら自分なりのやり方を確立していくはずなのです。


もちろん、引き継いだ当初は少々混乱するかもしれません。どんなに詳細に引き継ぎをしても、伝えきれない部分は必ず出てくることでしょう。

ただ、長い目で見たとき、「それほど大した問題ではない」ことのほうが多いのではないでしょうか。「私にしかできない仕事」は、よほど専門性の高い一部の業務を除いて、ほとんど存在しないはずなのです。


引き継ぎのための準備を進めておくのもひとつの手

退職の意思が会社に伝わってから引き継ぎを終えるまえの期間は、多くの場合あまり長く取れません。

せいぜい1ヶ月程度といったところでしょう。「こんなに短期間で全ての業務の引き継ぎはできない」と感じるかもしれませんが、では半年間・1年間といったように長い引き継ぎ期間があれば可能かと言えば、「期間が長くても完全に引き継ぐのは不可能」というのが現実です。

結局、次の担当者が実務経験を積む中で試行錯誤を繰り返すしかないのです。

引き継ぎは不完全な部分が残るものという前提に立って、可能な範囲で引き継ぎの精度を高めることは可能です。たとえば、退職を申し出る前から自分の担当業務について文書化し、簡易マニュアルを作成しておくのです。

マニュアル化しておけば異動や採用で新たに社員が配属された際に研修等で活用することができますし、自分の担当業務を明文化することで仕事の流れを客観視しつつ整理することができます。

もちろん、このマニュアルはいざ退職するとなったときの引継書の代わりになります。

このように事前の準備をしておくことで、先をきちんと見通した上で退職を申し出たことが伝わり、周囲の理解を得やすくなるのです。


辞めたことによる影響を考えすぎないこと

自分が辞めることによって、「残された人の負担が増すのではないか?」と考える人がいます。

もちろん一時的なことで言えばその通りなのですが、その状況がいつまでも続くわけではありません。

マンパワーの不足が明らかであれば、欠員補充や人員増強のための人材募集をかけることになるでしょう。

ただ少なくとも、退職後にどのタイミングでどのような戦略を採るかは、退職者自身が案ずるようなことではないのです。


あなたが辞める前にも、何らかの事情で退職していった人はたくさんいるはずです。

また、この先あなた以外の人が辞めていく可能性も十分にあります。辞めたことによる影響は、ほんの一瞬のことと考えて差し支えありません。

辞めたことによる影響を考えすぎるあまり、転職のチャンスを逃したり、せっかく決まっていた採用を不意にしたりすることのほうが問題です。

辞めたら辞めたで会社はどうにかやっていくだろう、というぐらいのつもりで、長期的な視座で物事を考えていくことが大切です。


4)就業規程で退職までの期間が定められている場合

退職の手続きをする場合、ほぼ確実に参照することになるのが就業規程でしょう。

就業規定では退職時の手続きについて定められているはずですので、基本的には規程通りに従う必要があります。


ただし、中には引き継ぎ期間に余裕を持っておくために、必要以上に早い時期に退職を申し出なくてはならない規程になっていることがあります。

たとえば「2ヶ月前に退職を申し出ること」となっていた場合、どのようにスケジュールを組んで転職活動をすればいいのでしょうか。就業規定と退職について見ていきましょう。


退職までの期間は原則2週間、実際は1ヶ月程度が多い

民法では退職を申し出て14日でその効力が認められるとしています。つまり、退職日の2週間前に申し出れば、法律上は問題なく退職できるのです。

しかし、実際には業務の引き継ぎや後任人事の期間を確保しておくために、遅くとも1ヶ月程度前に申し出ておくよう規程を定めている企業が多く見られます。

これは業務を滞りなく続けるために必要な範囲であれば認められるため、1ヶ月前であれば常識の範囲内と考えていいでしょう。

つまり、就業規定で1ヶ月前に申し出るよう定められていたら、基本的に従うべきなのです。

ただし、「遅くとも2ヶ月前」など明らかに早すぎるタイミングで退職を申し出るよう定めている場合、会社側と話し合った上で短縮することが可能な場合もあります。
特に少人数の組織でギリギリの人員配置となっている場合、後任者を新たに採用しなくてはならないケースもあるため、都度相談して決める必要があります。


基本的には就業規則が優先されるが、就業規則が絶対ではない

ときどき、「就業規程に書かれているのだから、その通りにしてもらいたい」と上司が強硬に主張して譲ろうとしない、といったケースを聞くことがあります。

原則的には就業規則に従うべきですが、就業規則が絶対かというと、そうではありません。

できるだけ円満退社を目指すべきですので、ここで「法的には問題ないはずです」「提訴すれば勝てます」などと言わないほうが得策です。たとえば、次のようなことを誠心誠意伝えるようにします。

  • スケジュール上、引き継ぎを無理なく進められること(いつまでに何を引き継ぐかプランがある)
  • 業務内容を文書にまとめ、引き継ぎがスムーズに進むようにしておくこと
  • 転職先が確定しており、入社日も仮に決まっていること

こうしたことを前もって考えておき、理論武装した上で「退職まで日にちが少なすぎる」という相手に対して理路整然と切り返せるようにしておくのです。

交渉することによって、希望通りの退職日で納得してもらうことも決して不可能ではないのです。


申し出る順序と相手を間違えないように注意

退職を申し出るタイミングだけでなく、順序と相手を間違えないようにすることも極めて重要です。

退職は必ず直属の上長に申し出ましょう。
たとえば直属の上司は課長であるにも関わらず、課長を飛び越えて次長に申し出てしまうようなことをすると、あなたが課長を信用していないと伝えるようなものですから、課長の顔を潰すことになってしまいます。

こうしたことは相手の心証を悪くする直接的な原因になりますので、必ず順序と相手を間違えないようにしましょう。


退職を申し出る場合にも、第三者からアドバイスしてもらえたり、確認のため意見を求めることができたりしたほうが安心です。

自力で何とかしようとせず、転職エージェントを活用してコンサルタントに助言を求めるようにしましょう。

求人を紹介してもらうだけでなく、採用決定後の退職等に関しても相談に乗ってもらうことができますので、とても心強いパートナーになるはずです。


5)まとめ キャリアプラン実現のためには「辞める勇気」も必要

転職して別の職場へ移るためには、今の職場を辞めなくてはなりません。転職活動においては採用決定までをゴールと考えがちですが、本当の転職成功とは円満退職を経て新天地で活躍できるところまでを指すのです。

このように、理想とするキャリアプランを実現するためには、長い目で物事を捉え、時として今の職場を「辞める勇気」を持つことも必要になってきます。

もちろん、突然辞めると言いだして迷惑をかけるようなことは避けるべきですが、常識の範囲内で誠意をもって対応するのであれば、辞めることに負い目を感じる必要はありません。

転職すると決めた以上、辞める勇気を持って突き進むことも大切なマインドセットなのです。

この記事の作成者:ash.


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