「デザイナー・イラストレーターからジョブチェンジしたい…」悩み別対処法まとめ!
[最終更新日]2021/02/23

もしこの記事を目にしたあなたが現役のデザイナーやイラストレーターだったとしたら、「いずれは転職して別の職種へ変わるかもしれない」と考えたことはないでしょうか。
デザインの分野は今、大きな転換期にさしかかっていると言えます。
同時に、この分野で働いている人は今後のキャリアについてしっかりと考えておかなくてはいけない時期にさしかかっています。
目次
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1) 多くの人が「デザイナー・イラストレーターから業種を変えたい」と感じる理由は大きく2つ

デザイナーやイラストレーターはクリエイティブな仕事で、やりがいや貢献度が大きいことは間違いありません。
ところが、実際にデザイナーやイラストレーターとして働いている人の中には、「転職したい」「変わるなら業種ごと変えたい」と思っている人も少なくないのが実情です。
やりがいのある仕事であるにも関わらず、異業種への転職希望者が絶えないのはなぜでしょうか。転職を検討する原因となりやすい、代表的な2つの理由を見ていきましょう。
徹夜での残業・終電帰りは当たり前で、プライベートの時間が持てない

デザイナーやイラストレーターはクリエイティブな仕事ですが、「唯一無二のデザイン」や「希少価値のあるイラスト」を制作する仕事をしているわけではなく、よくある一般的なグラフィックデザインや、ちょっとしたカットのようなイラストの仕事が多いのが現実です。
極端な言い方をすれば、こういった制作は「ある程度は誰でも対応できる仕事」です。
A社というデザイン事務所にお願いしていたことを、次回からB社にお願いしたとしても、(少なくともクライアントにとっての)クオリティが大きく変わるわけではないと思われているわけです。
そのため、デザイナーやイラストレーターは仕事量と点数を多くこなすことで売上を確保していく必要があります。
しかし、デザインやイラストを創り上げていくためには、クライアントが想像するよりもはるかに多くのことを考えたり調べたりする必要があるため、どの仕事にも相応の時間と労力を要します。
結果、デザイナーやイラストレーターは残業や終電帰りが常態化しやすく、プライベートの時間をなかなか確保できない職種になってしまっているのです。
「この先ずっと続けていけるのだろうか…」という不安

ほんのひと昔前まで、PhotoshopやIllustratorといったデザインソフトは高額な商品で、本格的にデザインやイラストの仕事に従事している人でなければ購入に踏み切れないところがありました。
しかし、Adobe Creative Cloudのような月額プランが提供されるようになるなど、制作ソフトは一部のプロ向けのものではなくなりつつあります。
さらに、近年の制作ソフトの高機能化はめざましく、アニメーションや3Dを手軽に創ることができるようになってきました。
そのため、かつてのように「デザインだけ」「イラストだけ」という仕事ではなく、「アニメーションで動きも付けてほしい」「キャラクターを3Dで創ってほしい」といった高度な要求に応えていくことも必要になっていきます。
若い世代のデザイナーやイラストレーターはこうした技術をいち早く取り入れ、トレンドに適応していきます。
ベテランのデザイナーやイラストレーターほど、「若い人に負けてしまうのではないか」「トレンドについていけなくなるかもしれない」といった不安を抱えている面があるのです。
2)デザイナー・イラストレーターから、こんな業界への転職も可能

デザイナーやイラストレーターのようなクリエイティブ系の職種は、他業種とは異なる特殊なところも多く、一般的なビジネスシーンでクリエイティブスキルをどのように活かせるのか?という壁にぶつかってしまう人がいるかもしれません。
実際には、クリエイティブ職で培った経験やスキルを他業種で活かせるチャンスはたくさんあります。
「実はこんな業界にもチャンスがあったのか!」と気づくことで、転職の選択肢が一気に広がっていくこともあるのです。
培った「発想力」を活かしたいなら、商品企画などの企画職がおすすめ

デザインやイラスト制作を進める際、商材の背景にあるコンセプトに対する深い理解が欠かせません。
何を伝えるためのデザイン・イラストなのかを理解することを抜きにして、効果的な制作物を創ることはできないからです。
この思考法と発想力は、まさに商品開発を行う企画職に求められているスキルそのものです。
商品企画に「新しさ」は欠かせない要素の1つですが、「誰も見たことがないもの」は「誰も欲しがらないもの」と紙一重でもあるのです。
ニーズや市場の動向を客観的に分析するマーケター的な側面と、まだ世の中にないものを生み出す柔軟な発想力のバランスが求められる仕事です。
そのため、デザイン的な思考に優れている人材は企画職において重宝される可能性が高いのです。
デザイナーやイラストレーターが実績をアピールする場合、制作にあたって商品コンセプトやクライアントの意向をどのように解釈して具現化していったか、というプロセスを詳しく伝えるようにするといいでしょう。
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人とのコミュニケーションが得意なら、アートディレクターへの道もあり

デザイナーやイラストレーターとして実務に携わってきた中で、クライアントとの打ち合わせをする機会が多かった人や、チームリーダーのようにスタッフをまとめる立場で働いてきた人は、アートディレクターという道を目指す方法もあります。
アートディレクターの仕事は多岐にわたります。クライアントとの打ち合わせに参加して要望をヒアリングしたり、予算内で適切な制作メンバーを選定したりするのは、アートディレクターの仕事です。
他にも、デザインのラフ案作成指示をチームに出すとともに、クライアントとの折衝の中でデザインの方向性を固め、かつ決まった方針に対して責任を負います。
このようにアートディレクターの仕事では、全般的に人とのコミュニケーション能力が問われることになります。
ディレクターという肩書きはなくても、今まで社内外でコミュニケーション能力が必要な職務にあたってきた人であれば、アートディレクターへステップアップできる素養が十分に備わっていると考えられるのです。
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プライベートと両立したいなら、専門学校などの講師もおすすめ

デザインやイラストを職業にしたいと考える学生を対象とした専門学校や、社会人向けのスクールは数多く存在します。
そういったスクールで教える講師は、当たり前ですがデザインやイラストに関するスペシャリストでなくてはなりません。
デザイナーやイラストレーターとして働いてきた実務経験があれば、知識に厚みや深みが増していきますので、より分かりやすく、詳しく教えることができるはずです。
講師という肩書きで働いた経験が今までなかったとしても、たとえば後輩に仕事を教えるのが苦にならなかった人や、人にものを説明するのが得意だった人であれば、講師として素養がある可能性があります。
また、人前で話すのが好きな人、頼られるのが好きな人なども、講師として適性があるかもしれません。
スクールでの講師職は非常勤やアルバイトといった契約になることが多いのですが、非正規雇用で安定性に欠ける反面、労働時間が明確に決まっています。
そのため、クリエイティブ職の経験を活かしつつ子育てと両立させて働きたい人にとって、ありがたい選択肢の1つとなっています。
他業種への転職で制作スキルが強みになることも

一見するとクリエイティブ職とは関係のない他業種へ転職したとしても、制作スキルそのものは仕事の中で役立つことがあります。
たとえば、販促物のパンフレットやチラシを作る必要がある場合、外部のデザイナーに発注するのも方法の1つではあるのですが、商品によってはできるだけ販促物を内製化してコストを抑えたい、といったことはめずらしいケースではありません。
そのようなとき、「元グラフィックデザイナー」といった経歴を持つ人は頼りにされますし、実際に外部委託分のコスト削減に成功すれば評価してもらえる可能性もあります。
クリエイティブな才能を持っているということは、他に代えがたい大きな強みになり得ます。
飲食店で働いているスタッフが、その日のメニューを黒板アートで描いているのを見かけることがありますが、印刷された無味乾燥なメニュー表を貼り出した場合と比べると、集客に有利なのは考えるまでもなく前者でしょう。
このように、クリエイティブ職で培ってきた経験は他業種の意外な場面で活かせる可能性を秘めているのです。
3)デザイナー・イラストレーターから転職する際に意識してほしいポイント3点

異業種への転職は、同業種間で転職する場合と比べると格段に難易度が上がります。
これまで全く異なる仕事をしてきた相手にアプローチしなくてはならないため、クリエイティブ職なら必ず通じる用語であっても、1つ1つ相手に伝わる言葉に変換して説明する必要があるのです。
そのような条件下であっても、デザイナーやイラストレーターとして働いてきた強みをアピールしておきたいところですし、今後のキャリアの見通しも持っておきたいところです。
異業種への転職を成功させるために、どういった点を意識しておくといいのでしょうか。
デザイナー・イラストレーターとしての経験を強みとしてアピールしよう

デザインやイラスト制作といったクリエイティブな仕事は、誰にでもできるものではありません。
それだけに、全くの異業種へ転職する場合に「今までの仕事内容はほとんど理解されないだろう」と初めから決めてかかってしまう人がいますが、これは非常にもったいないことです。
前に述べた通り、どのような職種であってもデザインセンスやイラスト制作のスキルを活かせる場面はあるはずです。
そういったスキルを持つ人材がいたら貢献できる場面はないのか、意識しながら転職先を考えるようにしましょう。
また、クリエイティブ職として働いてきた中で得てきたスキルや経験は、デザインやイラストに直接関わるものだけではないはずです。
社内外でコミュニケーションを図りながら仕事を進めてきた経験や、スケジュール管理を徹底してきた経験、クライアントの要望の核心をとらえようと考え抜いた経験など、どの業種でも活かせる汎用的なビジネススキルを得てきたのではないでしょうか。
こうした経験は、異業種へ転職した場合でもすぐに役立てることができ、力を発揮するための土台となる可能性が高いのです。
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キャリアプランの見通しを立て、目標を掲げて転職活動を始めよう

デザイナーやイラストレーターが異業種へ転職する際に最も避けなくてはならないのが、「使ってもらえるならどこでも働きます」という姿勢に徹してしまうことです。
「何でもやります」という言葉の中に、努力する対象を選り好みしないという決意が表れていると捉えることもできますが、見方によっては仕事に対する目的意識が薄く、人任せにしているようにも見えるからです。
異業種から応募してきた人材に対しては、「なぜこの業界なのか」「なぜうちの会社なのか」といった採用担当者の興味を向けられやすくなります。
このとき、納得できる理由や目的があって応募してきた人とそうではない人の間には、単に「志望動機が納得できるかどうか」という以上に大きな壁があるのです。
クリエイティブ職としてのキャリアをいったん捨ててでも異業種へ転身したいと考えた理由は、しっかりと考えて説明できるようにしておくべきでしょう。
また、自分自身の今後のキャリアプランを立てておく意味でも、「今の仕事を辞めたい」だけの理由で転職に踏み切るのではなく、先々を見据えた目標を掲げることが重要です。
転職活動は在職中から!時間がない人は転職エージェントを有効活用して

異業種へ転職したい人は特に、転職活動を在職中から進めておき、行き先が決まってから退職するほうが得策です。
退職してから「今までの仕事とは関係のない職種で働きたいです」と応募してくる人を、採用する企業側はどう見るか?を想像してみましょう。おそらく、「退職して経済的に行き詰まりそうなので、どこでもいいから応募したのでは?」といった見方を(それが事実であるかどうかは関係なく)されがちです。
今の仕事が忙しくて時間が取れない人は、自分が働いている間にも代わりに求人を探してくれたり、応募書類や面談時のやり取りについてアドバイスをしてくれたりする転職エージェントを活用することを強くおすすめします。
異業種への転職の場合、何をどのようにアピールしたらいいのか、仕事内容に対して報酬が適切なのか、社風が自分に合っているのか、といったことが判断しづらいはずです。
第三者の視点からアドバイスをしてもらうことにより、自分にとって必要なアプローチ方法や効果的な伝え方を最短距離を知ることができ、結果的に転職先を早く決められる確率が増すのです。
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4)「デザイナー・イラストレーターからジョブチェンジしたい…」という方におすすめの転職エージェント
幅広くいろいろな職種を検討しておきたい方は、dodaがおすすめ
異業種への転職の場合、はじめに想定していた希望職種を途中で変更することはめずらしくありません。
実際の仕事内容を知るにつれて想像と違っていたと感じることも多いからです。そのため、初めから「この職種しか応募しない」と決めてしまわず、いろいろな職種を幅広く検討しておくことが大切です。
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5)まとめ クリエイティブ職の経験値を活かした転職を実現させよう!
異業種への転職となると、どうしても「今までのキャリアを捨てて振り出しに戻る」といったイメージを持ちやすいかもしれません。
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