20代の転職は「とりあえず3年」キャリアを積んでからのほうがいいの?
[最終更新日]2020/11/12

新卒で入社した方々の中には、
「苦労して入った会社なのに、なにか違う…」
「イメージしていた働き方と違った」
──という風に、就職活動では見えてこなかった問題に、実際に入社してから気づいたという方もいらっしゃることでしょう。
なかには「転職したいなあ」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、転職が必ずしも良い結果だけを生むとは限りません。一瞬の気持ちの揺らぎで転職を決意し、結果としてさらに後悔してしまう、などという事態は避けたいですよね。
目次
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現在、新型コロナウィルスの感染拡大防止に向けて、多くの企業また転職エージェントサービスにて電話面談、またはオンライン面談の利用を促しています。
在宅においても転職活動は可能ですので、「なるべく早く転職活動を進めたい」という方は、以下転職エージェントサービスへの電話相談をされることをおすすめします。
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登録後に担当者から連絡が来ますので、どのように転職活動を進めていくと良いかのアドバイスをもらいましょう。
1)そもそも、なんで「3年は働くべき」なの?
3年以内に会社を辞める人はどれくらいいるの?

多くの転職サイトなどで「入社後3年の壁」という言葉を目にしたことがあるかもしれません。
新卒で入社し、ある程度自分を取り巻く環境にも慣れてきた頃、「このままでいいのだろうか……」「もっと違う仕事がしてみたい!」など、理想とのギャップに思い悩むのがこの時期だと言われています。
さらに、「転職をするには、少なくとも3年間はキャリアを積むべき」という考え方があります。3年未満で転職を検討している場合、こうした考えに疑問を感じている方もいるかもしれません。
では、実際に入社後1~3年未満の離職率は低いのかというと、実はそうでもないのです。
厚生労働省の調べによると、大卒者3年目以内の離職率は全体の約3割程度。さらに年々増加の傾向にあるのです。なかでも入社1年目での離職率が、2年目、3年目に比べて最も多いのが現状です。
それでも「少なくとも3年は働くべき」という考え方が広まっているのには理由があります。
「3年は働くべき」と言われる理由って?

「石の上にも三年」ということわざがあります。
どんなに冷たい石の上でも、三年我慢して座り続けたなら、その石も温まってくるという意味の言葉です。
社会人生活においても同じことが言えるかもしれません。
「たとえ今がつらくてもコツコツと続けていれば、いつかは楽しく思えるようになるのでは?」という考え方もできるかもしれません。
また多くの仕事において、研修期間や上司の指導期間が終わり、ようやく社会人として独り立ちできるのが3年目から、と考える企業もたくさんあります。
ですので企業の採用担当の目線に立った場合、入社後3年未満での転職活動は「ひょっとして忍耐力が無いのでは?」と思われ、採用で不利になってしまう可能性もあるのです。
しかしポジティブに捉えれば、採用担当者が納得できるような理由がある場合、「絶対に3年働かなければいけない!」とも限らないのです。
では、一体どのような理由なら採用担当者に好まれるのでしょうか。
次の章以降では「今すぐ転職を決めた方がいい」ケースと、「転職はもう一度検討してみた方がいい」ケースについてご紹介していきます。
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2)「3年」待たずに転職したほうが良い場合もある
「少なくとも3年間はキャリアを積むこと」の大切さについてはご理解いただけたと思います。
一度、今いる環境を見直し、自分が抱えている問題についてしっかり考えてみる時間も必要かもしれません。
しかし、なかには「今すぐ転職を検討したほうがいいかも!」といったケースもあります。
それは一体どんな場合なのか?くわしくご紹介していきます。
「今すぐ転職」のきっかけとなる3つのケースを確認していきましょう。
心身の健康を損なうような労働環境の場合

近年、「ブラック企業」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
特に新卒で採用された場合はまだ判断力に乏しく、「もしかしてウチの会社ブラックなんじゃ……?」と感じながらも、無理して働いている方もいらっしゃるかもしれません。
- 長時間労働が基本で、終電で帰る日がほとんど
- 休日でも出社を強要される
- 入社後数年たっても給料が変わらない
- 残業代が支給されない
- 上司からのパワハラ・セクハラがある
など、判断基準は様々ですが、もしあなたが上記のような理由で転職を検討されている場合、行動は早めに起こした方が賢明かもしれません。
劣悪な職場環境は、体調だけではなく精神的にも不調を来してしまいます。
我慢して勤めた結果、体調を崩して休職を余儀なくされるのでは本末転倒ですよね。
労働環境は企業によって様々です。心と体が悲鳴を上げてしまう前に、よりよい環境へ転職することを第一に考えてみてください。
第二新卒として転職活動を行いたい

「第二新卒」という言葉をご存知でしょうか?
主に、「新卒採用後3年未満」の条件を満たす人材に向けられた言葉です。たとえ短期間であっても社会人経験があれば第二新卒の条件は満たすことになります(卒業後、社会人経験のない「既卒者」とは意味合いが異なりますので注意が必要です)。
もし第二新卒枠での転職活動を検討している方がいるならば、それはそれで賢明な判断と言えるかもしれません。
なぜならここ数年、第二新卒枠での採用の需要が高まってきているからです。
なぜ需要が高まっているのかというと、はじめにお伝えした「新卒者の3割が1年未満で退職してしまう」ことに関係しています。早期退職によって空いてしまった人員を、企業側はすぐにでも確保したいのです。
また、第二新卒はあくまで「社会人経験のある人材」です。
最低限のビジネススキルは備わっていると判断される場合が多く、企業側としてもその分の育成コストを削減することができます。
社会経験が少ない分、考え方が柔軟ですので、新しい社風にも問題なく馴染めるというメリットもあり、重宝されます。
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「さらにスキルアップがしたい!」などの前向きな理由がある

早期での転職となりますと、ネガティブなイメージが付きまといやすいですが、なかには前向きな理由で転職活動を行う方もいます。
たとえば「今いる会社よりももっとスキルアップが望める会社に行きたい!」「今よりも大きな会社で、たくさんの人と仕事をしたい」といった理由です。
こうした方はある意味「転職に向いた性格」と言えるかもしれません。
実際に採用を行う企業側としても、ポジティブな理由での転職は好意的に受け止めてくれる可能性が高いでしょう。
また、転職はこれまでいた環境を去り、一から関係性を構築していく作業です。
新しい環境にも臆せず、コミュニケーションを積極的に行える若手は、仕事にかかわらず誰からも重宝されるのではないでしょうか。
今後さらなるステップアップを求めている方は、思い切って転職活動に繰り出してみてもいいかもしれません。
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3)要注意!転職後、後悔することが多い3つのケース

思い切って転職に踏み切ってもいいパターンに関しては先ほどお伝えしました。
続いては「その転職、ちょっと待った!」というケースについてご紹介します。
転職と一口に言っても、必ずしも良い環境に変わるわけではありません。
今いる環境を捨て、苦労して転職したのに、前よりもつらい状況に陥ってしまうといったことが往々にして起こり得るのです。
今一度、自分の置かれている状況を見つめなおし、後悔のない転職活動を行いましょう。
人間関係が自分とは合わずに転職を決意

入社後3年未満の若手社員の転職理由として多いのが、「会社の人間関係が合わない」といった理由です。
このような理由で転職を行ってしまうと、後悔してしまう可能性が大いにあります。
なぜなら上記のような理由の場合、転職したからと言って改善されるとは限らないからです。
今の職場に意地悪な上司がいたり、気の合わない同僚がいたとしても、新しい会社にも似たような社員がいるかもしれませんよね。
人間関係は基本的にはどんな環境にいても100%の満足はないと考えていた方が気持ち的にも楽になるかもしれません。
また、職場の人間関係で悩んでいる場合、人事異動などによって悩みが解決される場合もあります。
すぐに転職に踏み切ってしまうのではなく、まずは上司に相談してみることも一つの方法です。
「今いる環境で解決できる方法はないか」を、一度考えてみるのも良いでしょう。
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「仕事内容が自分のやりたいことと違ったから……」

「楽しそうな仕事だと思って入社したけど……」「実際に働いてみたら、思っていた仕事と違った」といった理由で転職を検討する方もいるようです。
しかし多くの新入社員が、目の前の仕事を覚え、独り立ちできるようになるまではある程度の時間がかかるものです。はじめのうちは思っていた仕事内容ではないかもしれません。
ただ、仕事を覚えようと頑張る姿は、必ず誰かの目に留まっているはずです。その頑張りが認められて、やりたかった仕事に携われる日が訪れるかもしれません。
また、転職には「実績」が求められるケースが多く、早期で会社を辞めてしまった場合、必要な実績が伴っていないために転職活動が難航してしまう可能性もあります。
「今いる場所で頑張ったら、これだけの可能性がある」ということを、一度じっくり考えてみるのも一つの方法です。今までは気づかなかった仕事の楽しさを見つけることができるかもしれません。
今の待遇に満足していない場合

会社の待遇となりますと「給料」「休日」「育児制度」など、人によって重視するポイントは様々だと思います。
ですので、今いる会社の待遇に満足していない場合、「今よりもっといい会社に行きたい!」と感じることもあるかもしれません。
しかし、会社の待遇に関しては入社してみないと分からない部分が多いのも事実です。
たとえば転職エージェントから、待遇面で希望にマッチした企業を紹介されたとします。
しかし、転職エージェントと言えども、その会社のすべてを熟知しているわけではありません。
求人票に記載された条件だけを信じ、転職をした結果、思っていた条件とは違ったという事態も起こり得るのです。
また、待遇面で譲れないポイントが多ければ多いほど、その条件に見合う企業が見つからず転職活動が長期化してしまうケースもあります。
まずは自分がどうしても譲れない待遇面だけを意識し、そのほかの面に関しては「無ければ無いでいいや」くらいの気持ちで臨めば、良い転職活動に繋がるかもしれません。
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「今転職するべき?」迷ったら、転職エージェントに相談してみてもいいかも

ここまで「早めに転職を決断したほうがいい」ケースと、「もう少し検討してみては?」というケースについてご紹介しました。
ここに書かれていない状況であったり、「一人じゃ決断できない」という方には、ぜひ転職エージェントへ相談することをおすすめします。
転職エージェントはその名の通り「転職のプロ」です。転職に関するお悩みはもちろん、自分自身でも気づかなかった長所などが見つかるかもしれません。
転職に迷ったときに頼りになる転職サービスをご紹介します。
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4)転職について相談したい20代におすすめのエージェント
20代での転職活動が増加していることもあり、若者向けや第二新卒者に向けた転職サービスも増えてきています。
どの会社にもそれぞれ違った強みがありますので、ご自身の状況に見合ったサービスや、複数の転職エージェントに登録しておくことも、転職活動を成功させるにあたっての武器になります。
ここでは、特におすすめの4社をご紹介します。
各社の強みを活用し、転職活動を成功させましょう!
今回が初めての転職という方は、dodaがおすすめ
dodaは、転職活動にあたって、まず初めに登録しておきたい転職エージェントサービスです。
国内でもトップクラスの求人数とサポート品質を誇り、dodaだけに掲載されている「非公開求人」も、全体の約8~9割。
キャリアアドバイザーによる書類添削・面接対策などのサポートも手厚く、「企業にとって必要な人材とは?」「面接での受け答えはどのようなものが好まれるのか」など、的確なアドバイスをもらえることでしょう。
初めての転職で不安を感じている方、プロのアドバイザーによるサポートが欲しい方は、dodaのサービスを活用してみましょう。
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「この業界に転職を考えているんだけど……」「この業界はブラックが多いと聞くけど本当?」などといった踏み込んだ疑問にも、丁寧に対応をしていただけます。
特に、「IT・通信」「メーカー」「サービス」といった業界において、かなり専門的なアドバイスをしてくれます。
20代では初めての転職の方が多く、専門性のあるサポートサービスはかなりの好評をいただいているようです。
業界ごとの的確なアドバイスをもらいたい方は、type転職エージェントがおすすめです。
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まとめ 転職には、現状を理解し適切な選択をすることが大切!

いかがでしたか。
転職は、その人の人生にとっても、採用する企業側の今後にとっても大きく変わるきっかけとなります。
ですので、なるべく後悔のない選択をしたいですよね。
ここでお話しした「転職をした方がいい条件」や「もう少し待った方がいい条件」を参考に、皆さんにとって悔いの残らない転職の手助けになりましたら幸いです。
「自分の置かれた環境を見直し、今できる最善の選択をする」ことが、転職成功の秘訣です!