20代後半ITエンジニアの転職で意識すべきポイント3つと転職成功のコツ4つ
[最終更新日]2023/01/27

20代後半に入ると、ITエンジニアとしての実務経験を重ね、会社の中でも頼りにされるようになっていることでしょう。
第二新卒の頃に比べ、20代後半からのエンジニア転職は、そうした実務経験やスキルを押したアピールが肝要となります。
目次
20代後半ITエンジニアが転職する際に意識すべき3つのポイント
社会人経験と実務経験を積んだ20代後半ITエンジニアは、企業からのニーズも高く他の職種と比べて「転職が決まりやすい」人材です。
ですが、それゆえに転職先の候補が幅広くなりがちで、しっかりとしたキャリアの軸、転職方針がないと迷いが生じやすくなるものです。
安易に条件面の良さで転職をした結果、ミスマッチになってしまうことも少なくありません。
多くの人におけるキャリアの最盛期は30代です。
その直前である20代後半のタイミングの転職は、「活躍できる職場」をしっかり見極めて応募先を選ぶべきでしょう。
20代後半ITエンジニアが後悔しない転職活動をするためには、以下の3点を意識しておくことが大切です。
現在のキャリアの軸は、技術志向か、マネジメント志向か

「自分に合った職場」を見出してくためにまず振り返っておきたいのが、今のあなたのキャリアの軸です。
キャリアの軸とは、あなたが仕事において特に意識を向けているものを言語化したものです。
「Webプログラミング」や「データアナリスト」など職種と軸が同様になっている人もいるでしょうが、ここではいちど以下の観点でも検討しておくとよいでしょう。
- 技術志向(スペシャリスト志向)
- マネジメント志向
例えば、「プログラミングが好き」「最新の技術を追いかけていきたい」という人は技術志向になります。
「自分は手を動かさずに、チームのディレクションやマネジメントをしていきたい」、「組織を見ていきたい」という人はマネジメント志向寄りでしょう。
ITエンジニアは、技術志向・マネジメント志向どちらも企業ニーズが高いため、しっかり経験を積むことで大きなキャリアアップを目指せます。
ただし、軸が定まらない状態での転職・キャリアチェンジを繰り返した場合キャリアは思うように積みあがりません。
20代後半と言えば、「まだまだ技術向上(スキルアップ)を意識したい」という人が多いと思います。
ですが、30代、40代となったときも同様に技術志向でいたいのか、一定の経験を積んだ後はマネジメント志向に移りたいのか、転職の際は5年後、10年後も見据えた自身のキャリアをイメージした方がよいです。
キャリアの軸を定めておくと、転職方針が定まりやすくなる
なぜこうしたキャリアの軸を定めておくとよいのかというと、それによって転職の目指すべき方針が定まりやすくなるからです。
たとえば「30歳までは技術志向でスキルアップを目指し、30代はマネジメント経験も積んでいきたい」という場合はそれが実現できそうな職場(例えばベンダー企業、ITサービスの事業会社等)を目指すのがよいでしょう。
「まだまだしばらくは技術志向でキャリアを積んで、一定のレベルになったらその時また転職の選択肢も含めて検討したい」という人はシステム会社で希望する職場を見つけやすいかもしれません。
キャリアの軸は一度決めたら変えられないというものではありませんので、いま現在あなたが「こういう働き方がしたい」というイメージで象っていくのがよいでしょう。
もしそのイメージが「全く湧いてこない」という場合は、もしかしたらまだ転職する時期ではないのかもしれません。
まずは、ITエンジニアとしてのあなたの望む未来像を育むところから、はじめてみてください。
目指す領域で、「自分が活躍できるイメージ」を持てるか

あるITエンジニア専門の転職エージェントの人は、「若手から中堅のITエンジニアでの転職に成功する人は、ある傾向がある」とお話されていました。
それは、応募した企業に対して「この職場だったら、活躍できる」という確信を持っていることが多いというのです。
つまり、事前に応募企業のことを深く理解して、そのうえで「この会社はこういうことをしていて、自分のスキルがハマるはずだから活躍できるだろう」と判断で来ているということです。
たとえば、以下のようなケースがあるでしょう。
-
「このネット通販会社は、きっと『もっとアマゾン・楽天に勝ちたい』と思っているだろう。
では、どこがアマゾン・楽天と比べて弱いのか、一つの解としてロジスティックスに課題があるはずだ。
ロジスティクスのシステム構築は、自分の知識・スキルが役立ちそうだ」
-
「このネット通販の会社は実店舗も持っているようだ。
調べてみると、ネットショップで在庫切れになっている商品が実店舗でも余っていることもある。ここは、在庫状況を統合するシステムが必要だろう。
そして、自分は過去にそういうシステムをこれまで開発してきた」
もちろん、こうした推理を立てるためには事前に入念な企業研究が欠かせません。
それと合わせて、自分自身の強みや適性もしっかり把握しており、そのふたつを結びつけることによって確信や自信に繋げていけるということでしょう。
単に「これがやりたいからアピール」だけのITエンジニアは、たいてい選考で落とされる
一方で、単に「自分はこれがやりたいです」の主張一辺倒の転職者は、(たとえ売り手市場のITエンジニアであったとしても)選考で落とされることが多いといいます。
その理由は、「現在の多くの企業では、そこまで丁寧に人を育てる理由がないから」です。
ITエンジニアの技術領域は日々日進月歩で、既存社員のエンジニアも日々自身のスキル向上にいそしんでいるケースが多いです。
実務経験者ならともかく、未経験領域でかつ「ちゃんと教えてくださいね」という姿勢のITエンジニアに対しては採用意思が高まらないのは自然でしょう。
企業が欲しい人材は「それがやりたい人」ではなく「それができる人」なのです。
つまり、ITエンジニアの転職において、「スキルの幅を広げたい」「やりたいことを広げたい」といった自己PRはあまり効果的ではありません。
それよりも、「あなた(企業)の求めているものが、私はできますよ」というアピールをした方が断然有利に働くというわけです。
「学び続ける」姿勢は、キャリア展開しやすい&企業からの印象も良い

ITエンジニアは、学習意欲や技術向上への意識が平均的に高い職種です。
実務においても「常に学び続ける」姿勢が役立つシーンが多く、採用企業もそうした資質を感じられる求職者を優遇する傾向にあります。
ポイントは、「これまで何を学んだか」よりも「これから何を学ぼうとしているか」です。
過去よりも未来へ意識を向けることは、ITエンジニアとしてのキャリア展開に有効ですし企業からの印象も良化しやすいです。
転職時は、ふとすると求職者の「自慢大会」に終始してしまうことがあります。
ですが、採用企業が知りたいのは過去よりも未来です。今後どんなスキルを形成していくかのビジョンとそのために学び続ける姿勢を見せていくことは、企業にとってもあなたにとっても有益でしょう。
2)20代後半ITエンジニアが転職成功する為のコツ4つ
「20代後半ITエンジニアが転職する際に意識すべきポイント」について、理解は深まったでしょうか。
続いては、実際の転職活動において選考通過の確度を高めるためのテクニックとしてのノウハウをお伝えします。
ポイントは以下の4点です。
「このポイントは、自分でも知っている」という個所も、いちどおさらいも兼ねてご確認ください。
今後のエンジニア人生を見据えた、キャリアプランを立てよう

先に「ITエンジニアの転職は、キャリアの軸を立てることが大事」とお伝えしました。
あわせて、20代後半という今後のキャリアを進むうえで大切な時期だからこそ、キャリアプランを立てることをおすすめします。
キャリアプランとは、あなたが将来に望む仕事や働き方を実現するためのプランニング(行動計画)のことをいいます。
具体的には、以下のようにプランを建てていきます。
上記の「キャリアプランの例」にあるように、キャリアプランは、時期ごとに「実現したいこと」と「そのためにやること」を表形式に落とし込むと、そのイメージを整理しやすくなります。
また、はじめにキャリアの棚卸しを行っておくと、キャリアプランのイメージ出しがしやすくなります。
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ITエンジニアのキャリアプランを立てる際のポイントは、大きく2つです。
ひとつは、ITエンジニアとしてどのような働き方があるかを知っておくこと。そしてふたつ目は、半年や1年ではなく、5年・10年といった中長期的な期間を見据えることです。
キャリアプランを考えることで、今のうちにマスターしておくべき知識・スキルや取得しておくべき資格が出てくるかもしれません。
数か月に1度のペースでキャリアプランを考えておくと、普段においてもキャリアの軸を持てるようになり、迷いのない判断をしやすくなります。
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「エンジニアにとって良い職場」を見極める企業研究を

求人に応募するとき、最もダメな応募の仕方は「企業のイメージで応募してしまう」ことです。
ITエンジニアは職種の性質上、技術的な面での理解の深さや知見の広さを求められます。
新卒採用であれば、ある程度は企業のイメージに惹かれて応募する学生がいても仕方がないかもしれませんが、20代後半となるとそうはいきません。
実務内容についてどの程度イメージできているのか、会社の事業内容や主力製品・サービスについてどのレベルで理解しているかなど、具体的なところで理解度を判断されることになります。
企業ホームページはもちろんのこと、口コミサイトを参考にしたり、製品・サービスを実際に使ってみたりするのも、事前の調査として役立ちます。
情報を収集したら、自分がやりたいことや今後のキャリアプランと応募先企業の事業内容との整合性が取れているか確認しましょう。大きくずれているようであれば、応募そのものを検討する必要があるかもしれません。企業が目指す方向性と、自身が今後やりたいことが、同じ方向を向いていることが大切なのです。

企業研究 見るべきポイント
企業研究を行う際に、優先して見るべきポイントは以下の通りです。
チェック項目 | 確認ポイント | どこで確認するか |
---|---|---|
事業内容 | 自分自身の知識領域にあるか、また今後も興味・関心を持続して持ち続けられる内容かを確認する | 企業HP |
主力商品・サービス | その商品・サービスの開発・運用を自身が携わることになる際に、どの範囲まで知っていて、どの範囲を知らないかを確認する | 企業HP、業界ニュース、四季報、業界地図、競合他社のHP等 |
強み・独自性 | 同業他社をいくつか確認し、「この会社ならではの特色・強み」がどこにあるかを見出す | |
企業理念 | 企業理念から、求められる人物像(主にスタンス面)をイメージし、自身との適合性を家訓する | |
社風・雰囲気 | 歓迎される人物像や業務への取り組み姿勢をイメージする | インタビュー記事、口コミサイト等 |
求められる知識・スキル | 現在の自身の知識・スキルと照らし合わせて、過不足を確認する | 企業HP、求人票等 |
こうしたリサーチを重ねた結果、「この企業で働いてみたい」「こういった文化の会社なら馴染めそうだ」といった手応えを得ることができれば、入社後のミスマッチを軽減する効果が期待できます。
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職務経歴書が上手なエンジニアは、選考で大きく有利になる

20代後半のITエンジニアがとくに選考で注力すべきは、職務経歴書でしょう。
その理由は、人気求人ほどとうぜん応募者は集まりやすく、書類選考で落とされるケースが多くなるからです。
その一方、書類選考で好印象を勝ち取った場合は面接でもそのアドバンテージがありますし、職務経歴書をしっかり考えて作成することは面接での自己PRの事前演習としても役立ちます。
では、「職務経歴書をしっかり考えて作成する」とは、どのような行為になるのでしょうか。
いくつか例をもって説明します。
「印象に残る職務経歴書」作成のポイント
- Point1)最初の職務要約ですべてを語る
- Point2)緩急をつける
- Point3)企業毎に職務経歴書を書く
- Point4)定量的に書く
- Point5)「ボランティアをやっています」等の副次的なものは程ほどに。
- Point6)「レジュメはラブレター」の意識で書く。
Point1)最初の職務要約ですべてを語る
採用担当はたくさんのレジュメに目を通すため、最初の職務要約しか見ない人もいます。逆にいうと、この部分は全員が見るということです。
そのため、「最初の職務要約ですべてを語る」くらいの気概で作成したほうが良いでしょう。
自分の強みが最初の数行でパッと分かるように表すなど、とにかくこの部分の品質に意識を集中して作成することが大切です。
Point2)緩急をつける
ある程度実務経験を持った人が陥りがちなミスが、「やってきたことを全部書いてしまう」ことです。
全部盛り込むと、強み(アピールポイント)が薄まってしまいます。
アピールすべきところとしなくてもいいところを分けて、しなくても良いところはバッサリ切る──、といったメリハリが大切です。
例えば総務部門を経験した転職者の場合、総務の幅広い業務範囲を全部書くとどうしても冗長になってしまいます。
その際に、例えば応募する企業の求人要件が「総務の資産管理」だった場合、そのポジションと関連する経験をアピールするのです。
「自分はそのほかにも人事、採用などを経験していた」という場合においても、応募企業側で人事、採用のポジションを求めていないようなら、その記載は軽く触れる程度に留めるなどの取捨選択を意識しましょう。
Point3)企業毎に職務経歴書を書く
職務経歴書は、基本応募企業毎に準備します。
テンプレートのようにひとつの職務経歴書を使いまわしていた場合、応募企業側はすぐにそれを見抜きます。
効果的な職務経歴書にしていくためにも、企業が募集しているポジションに合わせて書くことを意識すると良いでしょう。
イメージとしては、「60%は共通部分として、残り40%を企業毎にかき分ける」、「これまでやってきたことが20種類あったら、求人ポジションに合わせて12~3個に絞って、7~8個は削る」といった形で進めると良いと思います。
ポイントは、求人企業に対して「企業が求めているポジションと、自分の経歴がいかにフィットしているか」を伝えることです。
Point4)定量的に書く
よく言われることですが、職務経歴書は「定量的」に書くことが大切です。
例えば、「お客様に大変喜ばれた」といった表現は、第三者はその程度を知ることができません。また、「主観的、感覚的にしか物事を捉えられていない」と評価されてしまうリスクもあります。
アピールする事柄は、なるべく「数値」に落とし込むことが大切です。
「売上や会員数、またはPV数などが何パーセント増えた」であったり、「結果として作業時間がこれだけ短縮できた」などの定量的な説明を意識すると良いでしょう。
Point5)「ボランティアをやっています」等の副次的なものは程ほどに。
プライベートでの活動(ボランティア)などは、書いても書かなくても、書類通過や採用にそこまで影響は無いと見たほうが良いでしょう。
他の候補者と比較検討になった際に、その人と甲乙つけがたいくらいの同評価だったら効果はあるかもしれませんが、その他ではあまり効果を期待しない方が良いと思います。
たまに、経営層の価値観とマッチした等のラッキーパンチもありますが、やや運要素の強いPRと言えます。
また、そうした副次的なPRをたくさん書いてしまうと、「仕事でアピールできないから、そこでアピールするのかな?」と思われてしまうリスクもあるでしょう。
Point6)「レジュメはラブレター」の意識で書く。
レジュメ(職務経歴書)は、「企業へのラブレター」と思って書くと良いです。
例えば、気になっている異性に「私はたくさんのスキルと知識がある。だから付き合ってください」とラブレターを書く人はいないでしょう。
それよりも、「あなたはきっと、こういう人を求めていますよね。私はまさにそういう経験をしてきています。つきましては、私と付き合ってくれませんか」といった形でアプローチする方が成功角度を高められるはずです。
ポイントは、「相手を基点」にあなた自身のペルソナを作っていくこと、──つまり、「顧客視点」を持って職務経歴書を書いていくことです。
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なお、20代後半ITエンジニアの方は、プラスαで以下の観点も意識しておくとよいでしょう。
技術志向を目指す20代後半ITエンジニアの、職務経歴書+αのアクション
たとえばプログラマーの場合、「どの言語をどれだけ知っているか」だけでなく「どれだけ手を動かせるか」を言語化(または可視化)することが大切です。
その企業が最も関心を持つ領域に対して、ポートフォリオで紹介する、GitHubにソースを載せて提示するなどの方法があります。
ポイントは、採用担当者または先輩エンジニアに「これができるんだったら、こんなことを任せられそうだ」というイメージを持ってもらうことです。
ポートフォリオやサンプルソースの準備は手間かもしれませんが、こうしたアクションを行うことで確実にライバルから数歩差をつけることができます。
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マネジメント志向を目指す20代後半ITエンジニアの、職務経歴書+αのアクション
マネジメント寄り業務の求人では、企業は求職者の「どういうプロジェクトを回したのか」を見てきます。
職歴書を書くときはプロジェクトの内容、規模(何人で、どれ句から位の期間)、関わった仕事内容(取り仕切っていたのか、一業務なのか等の立ち位置)をはっきり書くことが大切です。
ここでのポイントは、プロジェクト全体像と、あなたの活躍イメージを相手に伝えることです。
イメージが伝わらないと、書類通過は難しいでしょう。
不安な方は、事前に友人・知人に見てもらって感想を聞くといいでしょう。
または、次章に紹介する「転職エージェント」のサービスを利用して、担当エージェントにチェックしてもらうとより確実です。
ITエンジニアの転職支援に強いエージェントを活用しよう

20代後半ITエンジニアの転職は、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職活動の際には、多くの人が「転職エージェント」を利用しています。
その主な理由は、国内の少なくない企業がハローワークや転職サイトではなく転職エージェントのみに「非公開求人」を出しているからです。

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ですが、私たちが転職エージェントを利用する際は「求人を紹介してくれる人」としてではなく、「転職活動全般を相談できる人」として活用したほうがより効果的でしょう。

上記図で表す通り、「求人紹介」は転職エージェントが提供するサービスの一部でしかありません。
それ以外のサービス、例えばキャリアプランのアドバイス(キャリア相談)、書類添削、面接対策などの選考通過のためのサポートも受けることによって、転職成功の角度を高めていけるはずです。
ただし、転職エージェントは国内多くのサービスがあり、またどの担当者が付くかによってもサポートの提供のされ方が変わります。
あなたに合った転職エージェント(または担当アドバイザー)を見つけるためにも、はじめに2~3つのサービスに登録して、利用のしやすさやコミュニケーションの取りやすさを比較しておくことをおすすめします。
ここまで紹介した、20代後半ITエンジニアが転職成功に向けて取り組むべきアクション「キャリアプラン立て・企業研究・職務経歴書の作成」について、転職エージェントはすべてサポートしてくれます。
また、あなたの志向にあった求人を紹介してくれるので、ミスマッチ転職のリスクを少なくできるでしょう。
転職エージェントは、サービスによって紹介される求人は異なります。 また、担当者の相性によってやりやすさ・やりにくさが出ることもあるので、はじめに2~3のエージェントに登録して、使用感を見ながら自分に合うサービスに利用を絞っていくとよいでしょう。
具体的な転職エージェントサービスは、次章で詳しく紹介します。
3)20代後半ITエンジニアにおすすめの転職エージェント
マイナビIT AGENT
マイナビ社が運営する、ITエンジニア転職に特化した転職エージェント。好条件求人の紹介、書類作成・面接準備へのサポートの手厚さに強みがあります。
マイナビITエージェントは、株式会社マイナビが運営する転職エージェントです。
マイナビの転職サービスの特徴として、「丁寧・じっくり型のサポート」、および「企業とのパイプが太い」点が挙げられます。
ITエンジニアの公開求人数は約1.6万件と、非常に豊富に取り揃えています(2022年11月現在)。多くの候補から、希望に合う職場を比較検討できるでしょう。
とくにアプリケーションエンジニア、社内SE、インフラエンジニアの職種の求人を多く取り揃えています。
また、マイナビIT AGENTの所属アドバイザーは、全員がIT・Web業界に精通したプロフェッショナルです。
幅広い職種に対応している総合型転職エージェントとは異なり、エンジニアの転職事情を十分に理解しているため、転職者一人ひとりに適した開発環境や企業へのアプローチ方法についてアドバイスしてもらえます。
マイナビIT AGENTの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京(2か所)、神奈川、北海道、宮城、愛知、大阪、京都、兵庫、福岡 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約1.5万件(2022年8月現在) |
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リクルートエージェント──ITエンジニア求人数:国内No1。幅広いエンジニア職種に対応
ITエンジニア求人数は国内No1!豊富な転職ノウハウと支援ツールで、「スピーディな転職」を実現できます。
リクルートエージェントは国内No1の求人数と転職支援実績を誇る転職エージェントです。
ITエンジニアの転職支援にも強く、2022年11月のITエンジニア向け公開求人数は7.6万件と、他のエージェントから群を抜いての豊富さです。
とくにアプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、フロントエンドエンジニアの求人紹介および転職支援に強みがあり、20代ITエンジニアの利用者も豊富です。
また、これまでの培ったノウハウと企業とのリレーションをもとにした支援ツール・サービスの充実がリクルートエージェントの強みです。
とくに「今回がはじめての転職となる」という20代エンジニアの方は、これらツールを利用するだけでもサービスに登録するメリットがあるでしょう。

リクルートエージェントの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約7.6万件(2022年11月現在) |
とくに多いエンジニア職種 | プログラマー・Webエンジニア、社内SE、製品開発・ASP、組込み・制御エンジニア、ITコンサル |
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ワークポート
「未経験からの転職に強い」と評判の転職エージェント。PG→SE、SE→PLといったエンジニアのキャリアチェンジの際にも積極的な支援が期待できます。
ワークポートは、株式会社ワークポートの運用する転職エージェントです。
人材紹介を行って19年(2022年現在)の実績と、古くからIT業界に特化してサービスを行ってきたこともあり、Webエンジニアへの転職支援実績も相応に高いことが期待されます。
ワークポートのサービス特徴として、「担当アドバイザーが積極的な求人提案をしてくれること」が挙げられます。
「チャレンジできる求人を、積極的に提案して欲しい」という方は、ワークポート担当者の提案力がマッチしやすいでしょう。
取り扱い求人は、プログラマー・SE、PL・PM系のものが多く取り揃えています。

引用元:転職エージェントのWORKPORT(ワークポート)で 転職相談サービスを体験してみた!
ワークポートの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約1.9万件(2022年11月現在) |
とくに多い職種 | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE |
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マイナビジョブ20’s
第二新卒・フリーターへの転職支援に特化したサービス。求人の7割が「未経験OK」なので、プログラマーへのジョブチェンジにもおすすめです!
マイナビジョブ20’sは若手社会人に特化した転職サービスです。
今回が初めての転職という人や、社会人としての経験が浅い第二新卒・既卒の人におすすめのサービスです。
社会人経験の浅い人や未経験者向けの求人が充実しており、今回が初めての転職という人も、「経験が浅い」「社会人経験が短い」ことを理由に転職支援を断られることはありません。
また、マイナビジョブ20’sはTechCareerというITエンジニア専門のサポートチームがあり、ここでは「エンジニアとしてできることがない」「スキルがない」と不安を感じている方でも、入社後のポテンシャルを見込んで 採用する求人を紹介してもらえます。
未経験でも意欲を重視して採用する企業を紹介してもらえますので、社会経験を問わず転職先を見つけやすいのが特徴です。
マイナビジョブ20’sの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 東京・神奈川・札幌・大阪・愛知 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約600件(2022年11月現在) |
とくに多い職種 | Webアプリケーションエンジニア|フロントエンジニア|社内SE|サーバーサイドエンジニア|データベースエンジニア|機械設定技術者|プログラマー・SEなど |
転職の方向性が定まっていない人は、登録後に無料で利用できる「Web適性診断」を試してみましょう。診断内容を踏まえ、担当エージェントに相談することもできます。
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レバテックキャリア
レバテックキャリアの担当エージェントは全員エンジニア経験者。「希望の企業に転職」96%、「転職後の年収アップ率」80%以上の高い実績を誇ります。
レバテックキャリアは、レバテック株式会社が運営する転職エージェントです。
同サービスの特徴としては、アドバイザーの殆どが「エンジニア実務経験者」であること。IT業界についてエンジニアリングの技術的な事柄についても通じた担当が付いてくれる可能性が高いです。
大手転職サービスであるdodaやマイナビには及ばないものの、レバテックキャリアは「AI」、「機械学習」、「クラウドエンジニア」、「ビックデータ」、「FinTech」などのトレンド技術を扱う求人を多く抱えており、エンジニアとしてキャリア開拓を目指す人にフィットしやすいです。
レバテックキャリアの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約1.6万件(2022年11月現在) |
とくに多いエンジニア職種 | プログラマー・SE全般、PL・PM、ITコンサルタント |
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doda ITエンジニア
dodaのITエンジニア転職に特化した転職エージェント。幅広いエンジニア職種と地方求人の豊富さに強みがあります。
doda ITエンジニアは、大手総合型転職サービスdodaがITエンジニア向けに設けた「エンジニア特化型」の転職エージェントサービスです。
ITエンジニアに関わる求人は約27,000件(2022年6月現在)、多くの候補から希望にマッチする求人を選んでいけるでしょう。
また、dodaは求人を自分で探して応募する「転職サイト」と、求人紹介から企業への応募、日程調整までアドバイスしてもらえる「転職エージェント」両方のサービスを利用できます。
「まずは自分で希望するエンジニア職種の求人をじっくりチェックしたい」という方は転職サイトのサービスを利用し、その後「応募や企業への交渉についてサポートしてほしい」となったときにエージェントサービスを利用する、という使い方もできます。
また、doda ITエンジニアでは「ダイレクト・リクルーティングサービス」という仕組みを取っており、そのため実績のあるエンジニアは企業から熱意あるスカウトメールが届くことが多いでしょう。

dodaに登録すれば、「自分が今どんな企業から関心を持たれているか」について、スカウトメールの傾向から確認することができるでしょう。
スカウトメールは登録時のレジュメ内容をもとに送付されますので、「スカウト・オファーを沢山ほしい」という方は、レジュメ内容を充実しつつ、希望するエンジニア職種への意向をPRしておくとよいでしょう。
doda エンジニアITの特徴
doda ITエンジニアの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 北海道、宮城、東京、神奈川、静岡、愛知、大阪、京都、兵庫、岡山、広島、福岡 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約3.7万件(2022年11月現在) |
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Green|企業からのスカウト・オファーが欲しい人に
都市部のIT・Web企業の求人が非常に豊富な転職サイト。企業からのスカウト・オファーも多いため、エンジニア転職の選択肢を広げたい人はぜひ登録しておきたいサービスです。
Greenは、おもにIT・Web業界への転職を検討している人向けの転職サイトです。
約30,000件の求人を保有しており、そのうち6割はITエンジニア・技術職向けの求人です(2022年11月現在)。
ここまでITエンジニア向けの転職エージェントを紹介しましたが、ここで転職サイトGreenを紹介した理由は、「企業からのスカウトを多く貰えることが多い」サービスだからです。
転職エージェントは、基本担当エージェントからの紹介をもって求人にアプローチします。一方Greenでは転職サイトですので求職者が直接企業にアプローチし、また企業側からのコンタクトを得られることもふんだんにあるのです。
また、Greenでは「実務未経験者向け」の求人も豊富です。
まずは一度試しに登録してみて、希望する領域の求人の掲載状況やスカウトの頻度からニーズ確認するだけでも、Greenを利用するメリットはあるでしょう。
Greenの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
ITエンジニアの求人数 | 約2.1万件(2022年11月現在) |
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まとめ)20代後半ITエンジニアが転職成功するためのポイント・コツまとめ
ここまでの内容をまとめましょう。
20代後半ITエンジニアが転職する際に意識すべき3つのポイント
- 現在のキャリアの軸は、技術志向か、マネジメント志向か
- 目指す領域で、「自分が活躍できるイメージ」を持てるか
- 「学び続ける」姿勢は、キャリア展開しやすい&企業からの印象も良い
20代後半ITエンジニアが転職成功する為のコツ4つ
- 今後のエンジニア人生を見据えた、キャリアプランを立てよう
- 「エンジニアにとって良い職場」を見極める企業研究を
- 職務経歴書が上手なエンジニアは、選考で大きく有利になる
- ITエンジニアの転職支援に強いエージェントを活用しよう
20代後半ITエンジニアの転職において、意識すべきポイント3つと転職成功のコツ4つ、これらを押さえることによって、満足いく転職の実現に限りなく近づくはずです。
ITエンジニアというニーズの高い職種で、かつ20代後半のこれからの伸びしろのある時期ですので、変に妥協することなく、あなたの一番望む形で転職ができるよう取り組んでください。応援しています。