子育てと転職は両立できる?ワーキングマザーの転職成功4つのポイント
[最終更新日]2020/10/01

子育て中で、かつこれから転職しようとされている方々で、「子育てと転職って、両立できるだろうか…」と悩まれている方は多いのではないでしょうか。
2018年7月、厚生労働省が発表した平成29年版「国民生活基礎調査の概況」によると、日本の共働き世帯は1000万を超え、今後も増え続けることが予想されています。
また、子どもの小学校入学などを機に、再就職したいと考える女性も少なくありません。
目次
1)「転職成功」を「より良い職場に出会えること」に置くことが大切

子育てをしていると、お金がかかります。
教育費の準備をすることを目的に、再就職や転職のための活動をする女性も多いことでしょう。
では、ワーキングマザーにとって、転職活動の成功とは何を指すのでしょう。
就業して、収入を得ることで成功だといえるのでしょうか。
その点について、考えてみたいと思います。
「内定獲得」=「転職成功」ではない
ワーキングマザーにとって、転職の成功とは内定の獲得ではありません。
家庭と仕事を両立しながら、長く働き続け、自分が目指す目標を達成することです。
というのも、子育て中は子どものケガや病気などで、遅刻や早退、欠勤を余儀なくされることがあり、それを理解してくれない職場だと働き心地はよくないものです。
また、キャリアと育児を両立したいと考えている女性にとっては、ワーキングマザーが専門性の高い仕事についたり、管理職が目指せる職場かどうかも大事なポイントです。
ワークライフバランスやキャリアプランによって、転職の成功は異なるのです。
ワーキングマザーが「転職失敗…」となるのは、どんなケース?
では、ワーキングマザーが転職を失敗したと感じる事例について、いくつか紹介しておきましょう。
正社員就職優先で企業研究が足りなかったケース
Aさんは、我が子を認証保育園に入園させたいと考えていたため、正社員就職できる会社を探して応募していました。
保育料の支払いもあり、自分のスキルやキャリアより、収入を優先して応募企業を探していたのです。
そのため、勤務地が近くて、名前を知られた外資系企業から内定をもらい、そのまま就職します。
しかし入社した後で、給料を維持するためには仕事で業績を上げ続ける必要があること、できなければ減給されることを知ったのです。
その後、Aさんはその職場で仕事を続けるのは難しいと考え、自分が就業経験のある業界の会社に転職したそうです。
ワーキングマザーの働き方についてヒアリングが浅かったケース
IT企業で働いた経験のあるBさんは、同じ業界で新規事業を立ち上げている会社の求人を見つけて応募しました。
自宅と勤務地が近く、保育園の送迎にも支障がなさそうなことも、応募を後押ししたのです。
ですが、入社するとワーキングマザーはBさんだけでした。
子どもが発熱し保育園にお迎えに行くために早退を申し出ると、「明日は早退した時間分、早出か残業してカバーして」といわれたのです。
その後話し合いをしたものの、ワーキングマザーが遅れた仕事を時間でカバーすることが難しい状況を理解してもらえず、退職を決意したといいます。
2)子育て中の転職を成功させる、4つのポイント

働き方が多様化している現代、ワーキングマザーの転職活動のハードルは、以前より下がったといえるでしょう。
実際に、ブランクがある女性の中途採用を積極的に行っている企業も増えています。
とはいえ、数ある求人を見極めて、ワーキングマザーが転職を成功させるためには、気をつけたいことがあります。
それは、以下の4つのポイントです。
- 自身のこれからの働き方について、まずは「ここは譲れない」というポイントを持つこと
- 女性の転職に強い転職サービスを活用すること
- 企業のリサーチは丁寧に、キャリアアドバイザーの助言も得よう
- 転職面談は質問事項の整理等、事前にしっかり準備を!
それぞれ、順を追って見ていきましょう。
自身のこれからの働き方について、まずは「ここは譲れない」というポイントを持つこと
ワーキングマザーが転職活動を始める前に、必ず行ってほしいことがあります。
それは、キャリアの棚卸しを十分に行ったうえで、自分の将来のキャリアについて考えることです。
自分のキャリアの方向性が決まると、
- キャリアアップや管理職登用を目指すのか
- 仕事と家庭が両立できる柔軟な働き方を希望するのか
- 働き心地がよい職場を探すのか
- 女性が多い職場かどうか
など、転職後に働き続けるうえで譲れないポイントが見えてきます。
ポイントが複数ある場合は、そのなかで優先順位をつけましょう。
すべてが叶う職場を求めれば、応募企業を見つけることすら難しくなるからです。
ただし、ワーキングマザーは自分の希望だけでなく、家族の状況についても考慮する必要があることは、忘れないようにしたいところです。
女性の転職に強い転職サービスを活用すること
ワーキングマザーが自分の条件にある求人を探したいなら、実践してほしいことがあります。
それは、女性の転職に強い転職サービスを利用することです。
特に、出産・育児後の女性の再就職に力を入れている転職サービスがおすすめです。
そうした転職サービスには、ワーキングマザーの転職をサポートした実績がありますので、的確なアドバイスが期待できます。
また、ワーキングマザーの転職サポートに、女性のキャリアカウンセラーやアドバイザーを担当させてくれるところも多いです。
女性ならではの視点で、自分のスキルや希望条件に基づき、マッチする求人を紹介してもらえるのも魅力です。
特に転職エージェントの場合は、応募企業の求める人物像を想定したうえで、応募書類の添削や面接指導を行ってくれるので、ブランクのあるワーキングマザーでも安心です。
インターネットで「女性の転職に強い転職サービス」と検索すると、さまざまなサイトがヒットします。
転職サービスによって、得意な業界や年代が異なりますので、きちんとリサーチしたうえで活用しましょう。
また、複数に登録するのもおすすめです。
あわせて読みたい
-
- 女性に評判の良い、おすすめ転職エージェント6+3選【転職成功のポイント】
- 女性におすすめの、「キャリア・働き方の相談をしてくれる」「自分に合った求人を紹介してくれる」と評判の転職エージェントとその活用法を紹介します。 ...
1位マイナビエージェント
2位リクルートエージェント
3位doda(デューダ)
企業のリサーチは丁寧に。キャリアアドバイザーの助言も得よう

ワーキングマザーが転職活動をする際、最も避けるべきことは、入社後のミスマッチです。
独身時代と違い、子どもの体調や家庭の事情で就業に影響が出る可能性が高いことを念頭に置いたうえで、自分のキャリアプランを実現できるかどうかを判断する必要があります。
そう考えると、応募前にきちんとリサーチを行い、企業研究をしっかり行うのが大原則です。
とはいえ、公開されている求人情報だけで、応募企業のすべてがわかるわけではありません。
口コミサイトを利用するのも方法の一つですが、転職サービスを活用して紹介してもらえば、担当のキャリアカウンセラーにより詳しい情報を提供してもらえます。
また、経験豊富なキャリアカウンセラーにアドバイスを受けることで、自分に合った職場を探しやすくなるというメリットもあります。
自分の価値観ではなく、転職市場を理解したうえで得られる、客観的なアドバイスに耳を傾けるようにしましょう。
転職面談は質問事項の整理等、事前にしっかり準備を!
ワーキングマザーを中途採用する企業が増えているものの、企業の立場では同じスキルとキャリアの独身者がいれば、その人を採用したいというのが本音でしょう。
というのも、企業はワーキングマザーを採用し、子どもの体調や家庭の事情によって、仕事に支障が出ることを懸念するからです。
そのため、転職面談の際には、ワーキングマザーゆえに想定される質問に対し、きちんと回答できるよう準備しておく必要があります。
具体例としては
- 子どもが体調を崩した場合の対処方法
- 残業や休日出勤を余儀なくされた場合の対処方法
- 勤務に制限があるなかで、応募企業にどう貢献できると考えているのか
などです。
こうした質問に対し、「できる」「できない」という回答をするのではなく、対策をきちんと練って説明するのが大事です。
例えば子どもが体調を崩したときに、自分以外にお迎えや看病をお願いできる祖父母がいるかどうか、自分が早退したら、翌日は夫に面倒を見てもらうなど、仕事に支障をきたさないために準備していることを説明するのです。
面接の担当者が安心できるよう、きちんと質疑応答の準備をしておきましょう。
3)子育て中の転職におすすめの、転職サービス
では、ワーキングマザーにおすすめの転職サービスをいくつかご紹介しておきたいと思います。
パソナキャリア
転職サービスのなかでも求人数が業界トップクラスといわれるパソナキャリアは、女性の正社員採用にも強いことに定評があります。
というのも、パソナキャリアでは2016年3月に、女性の転職支援に特化した「女性活躍推進コンサルティングチーム」を発足しているからです。
ワーキングマザーのキャリアの再構築に寄り添うのはもちろん、キャリアアップを全力でサポートしてくれます。
また、豊富な経験に即して、ワーキングマザーが転職後に活躍している事例や、産休・育休制度の活用が多い企業など、個人では集められないさまざまな企業情報を提供してくれます。
ワーキングマザーが転職にあたって求める条件は個人差がありますので、目指すキャリアや働き心地などを考慮して、マッチする求人を探してもらえるのも魅力です。
登録の際、履歴書や職務経歴書をアップロードする必要もないので、ぜひ活用してみましょう。
![]() |
サービス名 | パソナキャリア |
---|---|---|
特徴 | 手厚く、そして親身な転職者支援で評判の高いパソナキャリア! 幅広い業界に向けての求人案内数と、地方転職者含めた全国の方々がサービスを利用できる体制を整えています。 はじめての転職ならではの不安や疑問を解消できるよう、転職活動のやり方や自己PRの仕方など、丁寧にサポートしています。 |
|
企業名 | 株式会社パソナキャリア(1976年) |
doda
「doda」は、転職エージェントの最大手の一つで、女性の転職・求人情報にも強いと評判です。
そのサイト内で展開されている「Woman Career」というサービスでは、「女性の求人特集」を行っているほか、専任のキャリアコンサルタントがサポートを担当しています。
ワーキングマザーであっても、5年後・10年後を見据えたキャリアプランの作成を促してくれるので、長期的な視点で求人を検討できるのが魅力です。
また、登録されている求人が豊富なので、「」「育児支援制度の活用事例が多い」など、ワーキングマザーが働きやすい企業は探しやすいです。
また、Woman Careerのサイトには、「女性に人気の企業を集めた合格診断」や「年収査定サービス」などのコンテンツが用意されており、自分が転職市場でどの程度の価値なのかを知る一助になります。
こうした役立つコンテンツを無料で利用できるので、ぜひ登録しておきましょう。
![]() |
サービス名 | doda(デューダ) |
---|---|---|
特徴 | 全国対応、かつ国内トップレベルの膨大な求人数! すべての業種・職種を網羅した求人情報だけでなく、キャリアアドバイザーの良質なサポートで、転職成功者の実績・評判が共に高い、初めに登録しておきたい鉄板の転職サービスです。 |
|
企業名 | パーソルキャリア株式会社(1989年6月) |
type女性の転職
女性の転職に特化した転職エージェントといえば、やはりtype女性の転職でしょう。
業界ごとに専門チームを設置しているほか、キャリアアドバイザーは女性が中心です。
サービスや販売などの求人が豊富なことにも定評があり、年間5000名以上のキャリアカウンセリングを行っている実績があります。
出産や育児がひと段落して、過去の経験を生かした転職を希望するワーキングマザーにとっては、業界に精通したキャリアアドバイザーのサポートを受けられるのは、大きなメリットになるはずです。
また、女性の転職に特化しているエージェントだからこそ、女性が働きやすい企業に関する情報が集まっています。
キャリアアップを目指すワーキングマザーはもちろん、重有南な働き方も含めて、働き心地を重視する女性にもマッチする求人にも対応してくれます。
また、転職エージェントなので非公開求人も多く、応募書類の添削や模擬面接はもちろん、面接や入社の日程調整、年収の交渉まで行ってくれるのも魅力です。
![]() |
サービス名 | type女性の転職エージェント |
---|---|---|
特徴 | 女性の活躍をサポートすることに特化したサービス! キャリアアドバイザーは女性が中心。サービス・販売系の職種を中心に、女性が活躍しやすい職種や業種の求人を多数保有。女性ならではの視点でのカウンセリングは、多くの方から好評です。 | |
企業名 | 株式会社キャリアデザインセンター(平成5年7月8日) |
まとめ)成功といえる転職を実現しよう

今回は、子育てと転職活動を両立し、成功するためのポイントについて、お話ししました。
この記事をまとめると
- ワーキングマザーの転職成功は内定を得ることではない
- ワーキングマザーが転職に成功する4つのポイントがある
- 女性の転職に強い転職サービスを使うのが得策
の3つです。
長く働ける職場を見つけるためには、自分のキャリアプランを明確にしたうえで、企業研究をしっかり行う必要があります。
そのために、プロの力を借りるのも選択肢の一つです。
この記事を、ワーキングマザーが納得のいく転職を実現するための参考にしてくれたらうれしいです。