転職活動に疲れたら。 負の連鎖を断ち切る対処法解説【30代女性編】
[最終更新日]2020/07/10

2018年8月31日に総務省が発表した「7月の労働力調査」によると、日本における女性の就業率は69.9%と過去最高になりました。
正社員だけでなく、契約社員や派遣社員、パート・アルバイトも含まれた数値ではあるものの、女性も仕事を持ち続けるのが当たり前の世の中が到来したことの表れと考えられます。
目次
1)30代女性の、転職へのモチベーションが下がりやすい背景とは
女性も30代になると、自分のキャリアとライフプランについて、真剣に考えざるを得ない場面に直面しがちです。
その背景には、女性は男性と比べると、どうしてもライフステージによって働き方やキャリアプランが影響を受けやすいことがあげられます。これは未婚・既婚問わず同じです。

- 今の仕事を一生続けていくのか否か
- キャリアップを望んでいるのか否か
- 結婚するのか否か
- 子どもを持つのか否か
- 将来介護のため地元に帰る必要があるのか否か
こうしたライフステージの決断が、職場選びや働き方にも影響するからです。
さらに30代女性の場合、転職へのモチベーションが下がる要因がいくつもあります。

- 責任ある業務を任せてもらってやりがいもあるが、仕事一筋でプライベートがままならない
- 結婚・出産・育児を経験する友人が増え、仕事ばかりの自分より幸せそうに見える
- 結婚したいと思っているのに出会いがなく、忙しくて恋愛する余裕もない
- 子どもを持っても仕事を続けたいと考えていたが、予想以上に育児との両立が難しい
このように未婚・既婚を問わず、30代女性は他人を比較して、自分が持っていないものに対する羨望や嫉妬、焦燥感、虚無感を感じやすいのです。
それに加えて、自分のキャリアプランが不明瞭であれば、転職活動がうまくいかないのは当然のことといえます。
2)無意識に陥ってしまいがちな3つのNG行動パターン

一部上場企業であっても業績不振となればリストラが敢行される現代、ずっと働き続けたいと考えている30代女性が、将来を考えて転職活動を行うのは一般的なこととなりました。
しかし、やみくもに転職活動を行っても、自分が望む結果を手にできるとは限りません。
そして転職活動がうまくいかない時には、無意識にNG行動をとっていることが多いものです。
ここでは、30代女性が陥りがちのNG行動パターンを3つ紹介します。
企業が求めるニーズを意識せず応募してしまう
30代女性が転職活動を行う場合、働き方が二極化する傾向が強いです。
管理職を目指すことも含めてキャリアアップを望む人と、家庭と両立できるよう無理のない範囲で働きたいと考える人です。
応募あるいは面接時に自分が考えている働き方についてきちんと伝えておけば、それを配慮したうえで採用の可否を決定してくれるものです。
しかし、内定されるために企業の要望に応えられると言っていたにも関わらず、入社後に「子どもがいるので残業や休日出勤は避けたい」など自分の都合を主張すると、試用期間で正式雇用しないと判断される可能性があります。
また、30代を採用するからには即戦力となるスキルが求められるのが普通です。
企業が求めるスキルや働き方と、応募者である30代女性の希望が乖離している状態では、採用される見込みはありません。
自分の都合だけでなく、企業のニーズに応えられるかどうか、きちんと考えたうえで応募するようにしましょう。
条件面で欲張りすぎてしまう
キャリアアップを目指して転職活動を行う30代女性の場合、経歴やスキルに自信を持っている人も多いことでしょう。
その場合、転職にあたっては自分なりに譲れない条件がいくつか出てくるはずです。

- 自分がやりたい仕事に就けるかどうか
- 納得のいく給与をもらえるかどうか
- 自分のキャリアやスキルが生かせるかどうか
- 仕事と育児を両立しやすい職場環境があるか
- 女性でも管理職や経営者を目指せるか
- 在宅や時短など家庭の事情によりフレキシブルな働き方ができるか
- 残業や休日出勤がなく、プライベートを大事にできるかどうか
転職の際に大切にしたい条件は複数あるものですが、それがすべて叶うことはありません。
自分の希望通りの条件が提示された求人先を探せば、応募できる数が少ないうえ、採用される保証もないのが現実です。
そのため列記した転職条件に優先順位をつけ、ある程度妥協することも必要です。
欲張りすぎると内定が出にくいことを、覚えておきましょう。
誰にも相談せずに進めてしまう
30代女性が転職活動を始めるにあたり、上司や同僚に知られたくないと考え、1人で決断して進める人も多いことでしょう。
しかし、周囲に相談せずに自分の思い込みで転職活動を行う人は失敗しやすいのが現実です。
それは30代女性に限らず、自分のキャリアやスキル、ノウハウが転職市場でどのような価値を持つのかを、客観的に把握できないうえ、応募企業について個人でリサーチするのは限界があるからです。
「それでも友人や家族には相談しづらい」という方は、転職エージェントサービスを利用することをおすすめします。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、まさに「転職支援のプロ」ですので、あなたのキャリアやスキルを客観的に把握するだけでなく、あなた自身の転職への想いもくみ取って、より条件・希望に合った求人情報を紹介してくれることでしょう。
転職エージェントサービスの具体的な情報については、「4)30代女性の悩める転職におすすめ転職エージェント3選」にて詳しく紹介しています。併せてご覧ください。
3)モチベーションが上がらない「負の連鎖」を断ち切る3つの対処法

20代で転職を経験した女性は、30代で再び活動を始めた時に、手ごたえや結果に違いがあることを実感するはずです。
そして、自分なりに転職活動を行っても、望む結果が得られなければモチベーションが下がってしまうことでしょう。
また、モチベーションが下がったままでは、余計に欲しい結果から遠のいてしまいがちです。
そこで、この章では、転職活動への熱意が下がり続けてしまう「負の連鎖」に陥った際に、その連鎖を断ち切り、モチベーションを回復し高めていくための対処法をまとめておきたいと思います。
「内定をもらうこと」よりも「納得いく転職ができること」に意識を向ける

30代女性が転職活動を行う時にモチベーションが下がる原因に、「内定がなかなか出ない」ことが挙げられます。
20代の転職活動でスムーズに内定が出た経験を持つ女性は、その傾向が顕著です。
その際は転職活動の目的を「内定をもらうこと」に終始せず、「納得いく転職ができること」に目を向けていくことをおすすめします。
どういうことかというと、求人企業が採用の判断をする際に、転職者のキャリアやスキルの高さよりも、「うちの会社の社風や雰囲気に合うかどうか」を優先することは、往々にあるものです。
そのため、あなた自身の経歴や面接でのプレゼンがいかに素晴らしかったとしても、先方の都合で採用を見送ることもあるのが現実です。
その際に「いかに自分が『求めている人材』にマッチするか」をアピールすることも大切なのですが、その意識と働きかけが強すぎてしまうと、重大なミスマッチがあったのにも関わらず転職が決定してしまう──といったことも起きかねません。
後悔のない転職を果たすということには、自分と求人企業の双方が「納得のいく転職(採用)になる」ことです。
内定しやすいことを優先し、求人企業に迎合して本来の自分を発揮できなくしてしまうといったことがないよう注意すべきでしょう。
それよりも、「応募書類できちんと自分がアピールできていたか」であったり、「面接時に自分の言葉で話せたか」など、毎日の転職活動において自分が「悔いのない対応ができていたかどうか」に目を向けていたほうが、精神衛生的も望ましいのではないでしょうか。
あなたにとって「本当にマッチする企業」が必ずあるはずです。それは企業にとっても同様で、あなたに対して「こういう人を求めていた!」と感じてくれることでしょう。
そうした出会いの機会を見出していけるように、企業からの選考結果に一喜一憂しすぎることなく、日々の転職活動のひとつひとつをあなたらしく大切に扱っていかれることをおすすめします。
転職条件に「自分ならでは」の優先順位を設ける
30代女性は転職条件に優先順位をつけるべきことは、前述しました。
転職活動のモチベーションを維持するためには、評判がよさそうな企業に応募するのではなく、自分の条件に合う求人を探すことも大事なポイントです。
そのため、応募にあたって基本的な項目の中に基準を設けておくことをおすすめします。

- 業界または職種、仕事内容
- 正社員や契約社員といった雇用形態
- 希望年収と必要最低賃金
- 勤務時間と休日数、福利厚生
- 勤務地と通勤時間
- 企業規模や従業員数といった職場環境
- 企業理念や社風
こうした基本項目の中で、自分が重視する順位を明確にしておくのです。
ただし、基準を設けるのは自分だけではありません。
応募した企業でも採用にあったっての基準は設けています。
自分が求める条件と自身のキャリア・スキル・ノウハウのバランスがとれているかどうか、客観的に判断する必要があります。
女性の転職支援に特化したエージェントに相談してみる
同じ30代でも、男性と女性では転職市場は微妙に違います。
30代男性であれば幹部候補生として積極採用される機会も多いですが、女性の場合は家庭の事情やライフプランによって、応募できる求人に制限がかかる可能性があるからです。
また、転職活動を始める時点で、キャリアビジョンは明確でも、ライフステージは未確定要素が多い30代女性も少なくありません。
そこで、女性の転職支援に特化したエージェントを活用することをおすすめします。
プロのサポートを受けることで、求人票に書かれていない職場の雰囲気や女性の働き方の実態、雇用形態の多様性などの情報を得ることができます。
また、自分のキャリアやスキルと企業のニーズをマッチングして提案してくれることで、ミスマッチが起こりにくいというメリットもあります。
登録は無料の転職エージェントが多いので、まず一度キャリアカウンセリングを受けてみることをおすすめします。
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4)30代女性の悩める転職におすすめエージェント3選
30代女性がより効率よく、後悔のない転職活動を行いたいと思うなら、転職エージェントを活用するのが一番です。
そして登録するからには、女性の転職支援に強いところを選ぶのが基本となります。
ここでは30代女性におすすめの転職エージェントを、3つ紹介したいと思います。
手厚いサポートを望むなら、dodaに相談!
業界でもトップクラスの求人数とサポート実績を誇るのがdodaです。
転職支援ツールが充実しており、全国展開していることから、初めて転職活動をする人に特におすすめのエージェントといえます。
非公開求人の量と質、登録後の企業からのスカウトメールの豊富さに定評があるので、在職しながら転職活動を行う30代女性にぴったりです。
そして何より、応募書類の添削や面接対策が手厚いと、利用者の評判が高いのです。
キャリアカウンセリングを通して、キャリアアドバイザーが登録者一人ひとりのキャリアとスキルを踏まえ、応募企業のニーズに合った書類や面接応対ができるよう、具体的にアドバイスしてくれます。
自分の市場価値を踏まえて、希望の転職を叶えたい30代女性に、真っ先に登録してほしい転職エージェントといえます。
![]() | サービス名 | doda(デューダ) |
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特徴 | 全国対応、かつ国内トップレベルの膨大な求人数! すべての業種・職種を網羅した求人情報だけでなく、キャリアアドバイザーの良質なサポートで、転職成功者の実績・評判が共に高い、初めに登録しておきたい鉄板の転職サービスです。 | |
企業名 | パーソルキャリア株式会社(1989年6月) |
ワークライフバランスを重視したいなら、type女性の転職エージェントに相談!
女性の転職支援を専門に行っているところといえば、type女性の転職エージェントでしょう。
このエージェントは女性の活躍を支援することに特化し、首都圏を中心とした転職サービスを提供しています。
特徴として、キャリアアドバイザーの多くが女性であることがあげられます。
その年齢層も幅広く、登録者一人ひとりのキャリアビジョンやワークライフバランスについて理解したうえで、求人を紹介してくれます。
サービス・販売職の求人に強く、アパレルやファッション、コスメティック系の求人が豊富です。
もちろんそれ以外にも、営業やバックオフィス、ITなどを専門とするキャリアアドバイザーが用意されており、産休や育休などの福利厚生や残業時間、休日数の実態などについても把握してくれているので安心です。
キャリア志向が低く、ワークライフバランス重視の方でも応募しやすい求人が多いので活用しましょう。
![]() | サービス名 | type女性の転職エージェント |
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特徴 | 女性の活躍をサポートすることに特化したサービス! キャリアアドバイザーは女性が中心。サービス・販売系の職種を中心に、女性が活躍しやすい職種や業種の求人を多数保有。女性ならではの視点でのカウンセリングは、多くの方から好評です。 | |
企業名 | 株式会社キャリアデザインセンター(平成5年7月8日) |
年収アップを目指すなら、パソナキャリアに相談!
30代女性の中には、将来管理職や経営者を目指したいという、キャリア志向の方もたくさん存在します。
そんなキャリアアップ重視の30代女性におすすめなのが、パソナキャリアです。
人材派遣業からスタートしたパソナキャリアは、地域に密着し幅広い年齢層に対応する転職サポートに定評があります。
また、キャリアアドバイザーによるサポートやフォローが手厚いことでも知られている転職エージェントです。
特筆すべきなのが、転職成功者の年収アップ率が67.1%もあることです。
採用を検討している企業との打ち合わせの際、キャリアアドバイザーも同席しているため、ニーズを把握したうえで登録者とのマッチングを行います。
そのため、ミスマッチが少ないのはもちろん、登録者のキャリアやスキルを生かして有利な条件を引き出せる企業を紹介できるのです。
キャリアアドバイザーが専門の業界や職種を持っていることも、安心材料の一つです。
![]() | サービス名 | パソナキャリア |
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特徴 | 手厚く、そして親身な転職者支援で評判の高いパソナキャリア! 幅広い業界に向けての求人案内数と、地方転職者含めた全国の方々がサービスを利用できる体制を整えています。 はじめての転職ならではの不安や疑問を解消できるよう、転職活動のやり方や自己PRの仕方など、丁寧にサポートしています。 | |
企業名 | 株式会社パソナキャリア(1976年) |
その他おすすめの、女性の転職支援に強い(または特化した)転職エージェント
![]() | サービス名 | リブズキャリア |
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特徴 | 「リブズキャリア」は、仕事もプライベートも大切にしたいキャリア女性のための会員制転職サービス。 女性ならではのキャリアの歩み方をしっかりと考えてくれるサービスとして、多くのキャリアウーマンからも人気&評判の、おすすめの転職サービスです。 | |
企業名 | 株式会社LiB(2014年4月) |
![]() | サービス名 | マイナビエージェント |
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特徴 | 全国約10か所にわたる拠点ネットワークで、地方でも転職者とのOne to Oneのコミュニケーションが可能! 「転職エージェントのきめ細やかなサポート」で定評の、満足度も抜群に高い転職エージェントサービスです。 | |
企業名 | 株式会社マイナビ(1973年8月) |
![]() | サービス名 | ミラエール |
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特徴 | 未経験から事務職に挑戦できる! 常用型派遣なので、福利厚生や社会制度も、正社員と変わらない働き方ができます! 20代でキャリアアップを図りたい方にオススメのサービスです。 | |
企業名 | 株式会社スタッフサービス(1981年11月) |
まとめ)30代女性は転職サポートを受けよう!
今回は30代女性の転職活動において、負の連鎖を断ち切る対処法についてお話ししました。
この記事をまとめると

の3つです。
この記事を納得のいく転職活動を行う一助としていただけたら、うれしいです。