ウエディングプランナーになるには?仕事内容、求められるスキル、未経験から転職する際のポイントを紹介
[最終更新日]2021/12/31

人生の最も幸福な時の1つである「結婚式」。
ウエディングプランナーはカップルの2人が人々に祝福され、結婚式が一生の素敵な思い出となるようにお手伝いする仕事です。
ブライダル業界は華やかなイメージですが、実際には結婚式までの詳細な準備やマネジメントなど、裏方業務も多くあります。
簡単な仕事ではありませんが、幸せをお手伝いできる仕事であるウエディングプランナーは人気の絶えない職業です。
目次
1)ウエディングプランナーって、具体的にどんな仕事?

まずは、ブライダル業界について把握しておこう
ブライダル業界は2017年時で2兆円超の規模の市場ですが、年々緩やかな縮小傾向にあります。その理由は以下によるものです。
人口減少と少子化
人口は年々減少する一方です。その中でもこれから結婚式を挙げる可能性の高い、若い年齢層の割合が特に減少しています。
50歳時未婚割合の上昇
50歳時の未婚率も年々上昇傾向にあり、今後も上昇するとされています。
ブライダル市場は結婚する人があってこその市場なので、こうした人口の減少や未婚率の上昇は市場を縮小させる原因となります。
また結婚式のあり方も時代に合わせて変化しています。
トレンドの変化
バブル期の豪勢な「派手婚」とされる結婚式も次第に落ち着き、2010年代からは結婚式を挙げない「なし婚」がトレンドとされています。
式場の変化
会場はこれまで専用「結婚式場」で行われることが多かったですが、現在ではホテルやレストラン等、場所にこだわらない様式に変化しています。
このようにブライダル業界は時代に合わせて常に変化し続けているのです。
ウエディングプランナーもまた、そういった変化に、常に対応していくことが求められます。
ウエディングプランナーの具体的な仕事内容

ウエディングプランナーは結婚式の準備から当日まで幅広くプロデュースし、マネジメントする仕事です。仕事内容は大きく分けて3つあります。
お客様と契約する「営業」
まずは数あるブライダル会社から自社を選んでもらう「営業」からスタートします。お客様の予算や希望を丁寧に聞き取り、「ここなら希望通りの式を実現できそうだ」というイメージを持ってもらえるような説明をすることが重要です。
結婚式までの詳細な「準備」
お客様の希望を聞きながら式の進行、レイアウト、衣装など多岐にわたる詳細を準備します。お客様の希望が変わることもしばしばあり、その都度希望に添えるよう対応をします。準備によっては外部委託をすることもあり、連携とマネジメントが大切となります。
結婚式当日の「管理」
結婚式当日に準備したことが全てうまくいくように管理をします。万が一トラブルが起こった際でも迅速に対応できる応用力が必要です。また式が終わっても最後の後片付けまでチェックをします。
ウエディングプランナーのキャリアイメージは?

ウエディングプランナーは多岐に渡る能力を必要とされる職業です。
まずはこつこつと経験とスキルを積むことが重要となります。現在の所属では得られない経験を積むために、例えば結婚式場からブライダルプロデュース会社での勤務など、所属場所を変える転職などもおすすめです。
その後実力をつけた後は、以下のようなキャリアパスが考えられます。
結婚式場の支配人
業績管理なども求められる管理職への昇格です。式場という視点からの幅広いマネジメントに携わることができます。
ウエディングプランナーのスペシャリスト
キャリアを積み続け、ウエディングプランナーの道を究める選択肢です。独立してフリーランスのプランナーとして活躍する方も増えてきています。/p>
ブライダル業界での他部署勤務
ウエディングプランナーとしての経験を活かして、企画や人事など他部署で現場を支える仕事です。土日休みの場合もあるため結婚や出産を経ても比較的続けやすい傾向にあります。
ウエディングプランナーの年収イメージは?

18万円/月ほどからスタートし、経験を積めば35万円/月ほどが平均となります。平均年収のイメージとしては、250万円~450万円が相場です。
もちろんキャリアアップして役職がつくと平均以上の年収となる可能性もありますが、マネジメント力や営業力など様々なスキルが要求される仕事と考慮すると、それほど高くはない年収かもしれません。
企業に所属して働く場合は安定した収入が見込まれるでしょう。営業的側面もあるので、契約数などが反映される職場だと、その分給与が割増しになる場合もあります。
フリーランスの場合は契約がとれる数は自分の実力次第であり、うまくいかなければ収入を安定させることは困難でもあります。しかし大規模の結婚式を複数成功させるなどの実力があれば、年収600万を超えることも可能でしょう。
ウエディングプランナーはお客様の幸せの瞬間を一緒に作り上げるというとてもやりがいのある仕事ですが、高収入を目指すには不断の努力と仕事への情熱が必要です。
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2)ウエディングプランナーに必要な知識やスキルって?

一口にウエディングプランナーとは言っても、その業務は多方面に及びます。
お客様に契約して頂く営業から詳細な段取りの準備、スタッフや業者への指示、そして当日のトラブル対応など、業務が幅広い分だけ必要となる知識やスキルも多くなります。
その中でも「結婚式」という多くの人が集まるイベントを扱う性質上、人とのコミュニケーションに関わるスキルが多く必要とされます。今回は代表的なスキルについてご紹介します。
傾聴力

お客様に満足して頂けるプランを提案するためには、どれだけお客様の希望を聞き出せるかにかかっています。そのためには聞く力、つまり「傾聴力」が求められます。「傾聴」とは耳を傾け熱心に話を聞く方法で、カウンセリングの手法にも使用されています。
傾聴は漫然と話を聞くことではありません。
お客様のことを案件の1つではなく、個人として理解しようと興味を持って聞くことが必要です。
他にも相槌の仕方や話す速さ、位置関係なども工夫し、お客様の希望を聞き出すために多方面からアプローチをします。傾聴する親身な姿からお客様はプランナーを信頼し、秘めた希望を打ち明けてくれるようになります。傾聴力は契約の段階から打合せに至るまで、様々な過程で必須となるスキルです。
プランニング力

お客様から聞き出した要望を形にし、提案する力が「プランニング力」です。
もちろんお客様の希望された通りにご提案することも大切ですが、それを満たした上で、「このお客様ならこうした演出もお好きなのではないか?」とお客様に合わせてさらなる提案をすることも必要です。
こうした応用的な提案をするためには、ブライダル関係の基礎知識はもちろん、マナーや最近のトレンドなど、幅広い知識を身に着けることが重要です。普段から意識して知識を蓄えることが必須です。
またプランニング力はしっかり傾聴できてこそ生きるスキルです。一見どれだけ素敵な提案に聞こえても、お客様の希望を満たしていなければ価値がありません。お客様の気持ちになって考える視点が常に必要です。
マネジメント力

結婚式を準備する上で、関わるのはお客様だけではありません。
式場のスタッフはもちろん、外部委託する場合は他社との関わりも発生します。こうした大勢の人を管理する「マネジメント力」も重要なスキルです。
大勢の人が動くにあたり、スケジュールの管理やこまめな連絡が必要となります。一緒に式を作り上げるスタッフたちの信頼を得るとスムーズな連携に繋がり、効率よく準備を進めることができます。素敵な式とするため、全員が気持ちよく仕事ができるように配慮することも必要です。
結婚式という大きなイベントは、様々な人の力により成り立つものです。マネジメント力を伸ばすためには、式に関わる多くのスタッフ達のおかげで成り立つという気持ちが大切です。
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3)未経験からウエディングプランナーに転職する際に、準備しておきたい3つのポイント

さて、ここからは未経験からウエディングプランナーに転職する際に、準備しておきたい事柄についてお話していきます。
とくに意識していただきたいのは、以下の3点です。
- アルバイト等で「現場」を経験し、キャリアアップを目指す
- 養成スクール・専門学校等で知識をつける
- ブライダルプランナー検定を取得する
それぞれ、順を追って見ていきましょう。
アルバイト等で「現場」を経験し、キャリアアップを目指す

ウエディングプランナーを名乗るためには経験や資格の必要はありません。
未経験者でも研修を2、3年積んだ後にウエディングプランナーとして立派に働く場合もありますが、会社によっては未経験からの正社員採用は難易度が高い場合もあります。
未経験から正社員を目指すのが困難な場合は、アルバイト・派遣などで経験を積んでから正社員登用を目指すという選択肢もあります。
ウエディングプランナーの雇用形態は多岐に渡り、正社員ではない働き方も多くあるので、本当に自分の思い描いている仕事かどうかを経験してみるためにも、アルバイトで現場を経験してみるという選択肢は有効です。
面接の際にはサービス精神やコミュニケーション能力に優れているといった点をアピールすると効果的です。
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養成スクール・専門学校等で知識をつける

ウエディングプランナーに資格は必須ではありませんが、働くまでにしっかりした知識を身に着けたいという方には養成スクールや専門学校に通うことも選択肢として挙げられます。
ウエディングプランナーに必要な幅広い知識とマナーを体系立てて学ぶことができ、ここで勉強したテキストやノートは就職後も活かせるでしょう。
こうした学校の中には業界と強いネットワークを持つところもあり、就職までをバックアップしてくれるところもあります。
また同じ夢を目指す仲間と一緒に切磋琢磨し合えるのも魅力の1つです。費用はかかりますが、その分充実した知識やネットワークを得ることができるでしょう。
参考:ウエディングプランナーの養成スクール 専門学校(※一部)
機関名 | 説明 |
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ヒューマンアカデミー(ブライダル講座) | 受講料:約70万円 取得できる資格:ブライダルプランナー検定1級他 期間:最短9ヶ月 「全米ブライダルコンサルタント協会(ABC協会)」の認定校でもあり、知名度・実績も高い。全国にクラスがあるので、地方の人も受講しやすい。週1回の通学で、受講期間は最短9ヶ月。 |
東京文化ブライダル専門学校 | 受講料:約200万円 取得できる資格:ABC検定 期間:2年間 結婚式に関わる業務全般をトータル的に学べる専門学校。就職サポートが充実しているので、通学を終えた後の就職も安心。通学期間は2年間。 |
JTBトラベル&ホテルカレッジ | 受講料:約270万円 取得できる資格:ABC検定他 期間:2年間 ウエイディングプランナーとあわせて、ホテル業界への就労をイメージされている方向け。1年目はホテル実習が多くあり、2年目は海外のブライダル施設を見学する研修カリキュラムもあり。 |
ブライダルプランナー検定を取得する
「ブライダルプランナー検定」とは、ABC協会が認定するもので、ブライダルプランナーとして求められる知識と能力を認定する資格です。

もちろんウエディングプランナーに資格は必須ではありませんが、持っていると就職に際して有利に働くでしょう。
ABC協会は国際的な協会であり、欧米で活躍するウエディングプランナーもこの資格を取得していることもあることから、将来海外で働くことも視野に入れている方にとっても有効です。
試験の1級までは実務経験なしで受験でき、アシスタント・ブライダルプランナー資格(ABP)を取得できます。ABPの資格を取得すると、各種セミナーやイベントへの参加優待や、認定講師登録など、就職してからも役立つ特典も利用できます。独学でウエディングプランナーの勉強をしたい方におすすめの資格です。
4)ブライダル業界へのサポートに強い、おすすめ転職サービス
ウエディングプランナーの活躍の場は、ホテルや結婚式場、ブライダルプロデュース会社など多岐に渡りますが、その内容の違いを自分で調べるのはなかなか困難です。
ウエディングプランナーへの転職の際は、転職エージェントを使用すると、エージェントしか知らない情報など、多くの情報を得ることできます。またあなたの条件に合わせて選択肢を提示してくれるので、効率の面でもおすすめです
20代~30代前半で、業界知識をまったく持ち合わせていないは、は、マイナビエージェントがおすすめ
マイナビエージェントの特徴 | 20代(第二新卒)~若手に向けての転職支援に強い。 豊富な求人数と、キャリアアドバイザーの親身なサポート&アドバイスが評判 |
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対応地域 | 全国(拠点:東京(2か所)、横浜、札幌、名古屋、大阪、福岡) |
ウエディングプランナーの転職おすすめ度 | ★★★★★ |
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サービス名 | マイナビエージェント |
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特徴 | 全国約10か所にわたる拠点ネットワークで、地方でも転職者とのOne to Oneのコミュニケーションが可能! 「転職エージェントのきめ細やかなサポート」で定評の、満足度も抜群に高い転職エージェントサービスです。 |
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企業名 | 株式会社マイナビ(1973年8月) |
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対応地域 | 全国(拠点:北海道、宮城、東京、横浜、名古屋、大阪、岡山、広島、福岡) |
ウエディングプランナーの転職おすすめ度 | ★★★★☆ |
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サービス名 | doda(デューダ) |
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企業名 | パーソルキャリア株式会社(1989年6月) |
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対応地域 | 東京・神奈川・埼玉・大阪・九州・愛知・岩手・兵庫 |
ウエディングプランナーの転職おすすめ度 | ★★★★☆ |
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リクルートエージェントの特徴 | 国内の転職エージェントの中でも求人数と実績の多さで常にTOPに立つ、最大手転職エージェント。キャリアアドバイザーの適切かつスピーディな対応が評判。 |
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対応地域 | 全国(拠点:北海道、宮城、東京(2か所)、埼玉、栃木、横浜、静岡、名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、広島、福岡) |
ウエディングプランナーの転職おすすめ度 | ★★★★☆ |
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サービス名 | リクルートエージェント |
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企業名 | 株式会社リクルート(1977年11月) |
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まとめ ウエディングプランナーは華やかなだけではない

「ウエディングプランナー」は人々の最も幸福な時の1つである結婚式を扱うため、華やかさが目立つ仕事ですが、その華やかさを演出するために不断の努力と気遣い、多くのスキルを必要とする職業です。
業務は決して簡単ではありませんが、苦労して自分の手掛けた結婚式が形になるのを見届けた時の喜びは格別な物でしょう。
またお客様の感謝や満足を感じる機会も多く、人に喜んでもらいたい人には最高の仕事であることは間違いありません。
これからブライダル業界を目指される方は、是非本記事で紹介したポイントや準備点を意識して、そして近い将来多くのやりがいを得られるウエディングプランナーとして活躍されることを、心より応援しています!