ITエンジニアってどんな種類があるの?職種一覧と仕事内容
[最終更新日]2023/04/28

これからITエンジニアを目指す方のなかには、「ITに関わるエンジニアは皆同じ仕事をしている」と思う方もいるのではないでしょうか。
しかしITエンジニアの全員がシステム開発に携わっているわけではなく、またプログラミング業務に従事しているわけでもありません。
それはITエンジニアも分業が進んでおり、多くの専門分野に対応する職種に分かれているためです。
そのため、どのような種類、職種があり、それぞれどのような仕事内容なのかを知ることは大変重要です。
目次
1)ITエンジニアにはどんな種類がある?
ITエンジニアといえば「プログラムを組む人」と認識している方も多いのではないでしょうか。
しかしITエンジニアはIT系技術職の総称であり、カバーする範囲も以下の表で示す通り広大なものがあります。

これに合わせて、ITエンジニアは20前後の職種に分かれています。
代表的な職種は「2) ITエンジニアの種類と仕事内容」で紹介しますから、ここではITエンジニアを大きく以下の3つに分けて解説していきます。
- システム開発の全体に関わるITエンジニア
- システム開発の一部に関わるITエンジニア
- システム開発には直接関わらないITエンジニア
システム開発の全体に関わるITエンジニア
システムエンジニアはシステム開発の全工程に関わるITエンジニアの代表格です。
要件定義から設計、テスト、本番稼働やユーザー教育などを担当します。
このうちチームの代表となる方は、プロジェクトリーダーという職種になります。
一方でプロジェクトマネージャも、システム開発の全工程に関わるITエンジニアです。
こちらは上の表における「プロジェクト管理」を担当します。
また品質保証の業務も、システム全体に関わるエンジニアの1つです。さらに社内SEは所属する企業のシステムについて、あらゆる業務を担当することが特徴です。
システム開発の一部に関わるITエンジニア
システム開発の一部に関わるITエンジニアには、以下のようにさまざまな職種があります。
- 企画:ITコンサルタント、セールスエンジニアなど
- システム開発:プログラマー、テストエンジニアなど
- インフラ構築:ネットワークエンジニア、サーバーエンジニアなど
- 運用・保守:運用保守エンジニア、カスタマーエンジニアなど
上記のエンジニアはプロジェクトマネージャやシステムエンジニアと連携して、専門的な業務を遂行します。
システム開発には直接関わらないITエンジニア
ITエンジニアのなかには研究開発職など、システム開発に直接関わらない方もいます。
これらの方々は企業が将来成長する上で重要な、新しい製品やサービスを研究する仕事となりますから、企業にとっては重要な職種です。
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2) ITエンジニアの種類と仕事内容
これまで解説した通り、ITエンジニアにはさまざまな職種があります。そのなかでも代表的な職種には、以下の表にあげる6つがあげられます。
ここからは上記にあげた6つの職種について、それぞれの仕事内容や必要なスキル、年収や今後のキャリアパスを解説していきます。
プログラマー

ほとんどのシステムをつくるためには、何らかの形でプログラミングが必要です。
この点でプログラマーは重要な役割を果たしています。
ここではプログラマーの仕事内容や求められるスキル、年収やキャリアパスについて解説していきます。
プログラマーの仕事内容
プログラマーは、設計書に沿ってプログラミングを行う仕事です。
このように書くと簡単な仕事と思ってしまいがちですが、そうではありません。
なぜならプログラムの書き方は複数ある場合が多く、書き方によってパフォーマンスやバグの起きやすさ、開発スピードなどが大きく異なるためです。
熟練したプログラマーになると、難しい要件でも早く正確にプログラミングができるようになります。
またテストを行いバグを発見し、修正する業務もプログラマーの重要な職務です。
プログラマーに必要なスキル
プログラマーは、プログラミング言語の習得が必須です。近年では開発のスピードアップと品質向上を目的として、フレームワークを使う開発現場も増えていますから、この習得も必要です。
加えてチームで開発する現場も多いため、コミュニケーション力も求められます。
もっとも、プログラマーはプログラミング言語の習得さえできていれば仕事ができる職種です。
そのため未経験からITエンジニアを目指す上で、最初の職種として選ばれがちです。
プログラマーの年収・キャリアパス
厚生労働省が公表した「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、プログラマーの平均年収は以下の通りです。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
25~29歳 | 330万円 | 303万円 |
30~34歳 | 379万円 | 337万円 |
35~39歳 | 417万円 | 348万円 |
またプログラマーからのキャリアパスは、システムエンジニアになる方や、プログラマーとしてのスペシャリストを目指す道などが一般的です。
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システムエンジニア(SE)

システムエンジニアは、システム開発全般に関わるエンジニアです。そのためプログラマーと異なり、プログラミングを主体とするわけではありません。
それではどのような仕事内容なのか、また必要なスキルや年収・キャリアパスについて解説していきます。
システムエンジニアの仕事内容
システムエンジニアの仕事内容は、以下の通り幅広いことが特徴です。
- 顧客からシステムに求める内容をヒアリングし、システムで実現する内容を決定する(要件定義)
- 機能の詳細や画面のレイアウト、使い勝手などを顧客と協議した上で決める(基本設計)
- プログラミングを行うための設計を行う。自身もプログラミングを行う場合もある
- システムのテストを行い、顧客先企業へ納入する
とかくシステムエンジニアはプログラマーの上位職とされる場合や、なかにはプログラマーをシステムエンジニアとして募集する企業まであります。
しかし上記で解説した通り、本来プログラマーとシステムエンジニアは別個の職種です。
システムエンジニアに必要なスキル
システムエンジニアはIT全般に関わるスキルに加えて、顧客から必要な内容を聞きだすコミュニケーション力も必要です。
顧客の言いなりにならないためには、交渉力や説得力も求められます。
一方で、システムエンジニアは必ずしも高度なスキルが求められるわけではありません。
未経験でシステムエンジニアになった方は、まずは先輩について顧客の打ち合わせに同行したり、テストや詳細設計の工程を担当することになります。
未経験からシステムエンジニアとして働きスキルアップする方は大変多く、ITエンジニアにおけるキャリアパスの1つとなっています。
システムエンジニアの年収・キャリアパス
厚生労働省が公表した「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、システムエンジニアの平均年収は以下の通りです。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
25~29歳 | 363万円 | 343万円 |
30~34歳 | 427万円 | 382万円 |
35~39歳 | 475万円 | 378万円 |
システムエンジニアからのキャリアパスはさまざまですが、代表的なものはプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャとなります。
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ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、パソコンなどに代表されるIT機器どうし、またはインターネットをつなぐ「ネットワーク」に関する仕事です。
どのような仕事内容か、また必要なスキルや年収、キャリアパスはどうなっているのかを確認していきましょう。
ネットワークエンジニアの仕事内容
ネットワークエンジニアの仕事内容は、以下に関するものとなります。
- 企業内、施設内ネットワークにおいて、IT機器どうしの接続やエリア分けを行う
- 企業内ネットワークとインターネットの接続方法を検討し、機器の設置や設定を行う
それぞれについて、設計や構築、運用といった業務があります。また必要に応じて、メンテナンス業務も行います。
大規模なネットワークの場合は複数箇所で設置を行う場合もあるため、出張が発生する場合があります。
ネットワークエンジニアに必要なスキル
ネットワークエンジニアに必要なスキルは、ルータや無線LANなどネットワーク機器に関する知識や技能と、IPv6やルーティングなどネットワークそのものに関する知識です。
もっとも最初は構築や運用から始まるため、ネットワークに関する知識や設定経験があればよいでしょう。
この点において、ネットワークエンジニアは未経験からなりやすい職種といえます。但し残業が多い職種であるため、体力は必須です。
ネットワークエンジニアの年収・キャリアパス
dodaが2018年12月3日に公表した「職種別平均年収ランキング」によると、ネットワークエンジニアの平均年収は以下の通りです。
20代平均年収 | 378万円 |
---|---|
30代平均年収 | 493万円 |
男性平均年収 | 461万円 |
女性平均年収 | 363万円 |
またネットワークエンジニアからのキャリアパスには、セキュリティエンジニアやプロジェクトマネージャ、ITコンサルタントなどがあげられます。
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サーバーエンジニア

サーバーエンジニアは、企業がITを運用する上で欠かせないサーバーの設計・構築・運用保守を行う仕事です。
ここではサーバーエンジニアの仕事内容や求められるスキル、年収やキャリアパスについて解説します。
サーバーエンジニアの仕事内容
サーバーエンジニアが担う仕事内容は、大きく以下の3つに分けられます。
- 設計業務では、用途別に求められる性能や台数を検討し、導入するサーバーの仕様を決める
- 構築業務ではサーバーの配線やOSのセットアップを行う
メモリなどハードウェアの増設を行う場合もある - 運用保守業務ではサーバーの監視や修正プログラムの適用、トラブル対応などを行う
このように、サーバーエンジニアはサーバーに関するさまざまな業務を行うことが特徴です。
サーバーエンジニアに必要なスキル
サーバーエンジニアとして働くためには、サーバーを動かすOSやハードウェアに関するスキルが必要です。
近年ではクラウドサーバー上にシステムを構築するケースも増えているため、主要クラウドに関する知識も求められます。
設計やチューニングを行うためには高いスキルが求められますから、まずは運用や構築業務からスタートすることが多いです。
従ってサーバーエンジニアになるためには、OSをインストールした経験や基本的な知識が求められます。一方でその条件を満たしていれば、未経験でもなりやすい職種です。実際にサーバーエンジニアは、新卒や未経験者も広く受け入れています。
サーバーエンジニアの年収・キャリアパス
dodaが2018年12月3日に公表した「職種別平均年収ランキング」によると、サーバーエンジニアの平均年収は以下の通りです。
20代平均年収 | 392万円 |
---|---|
30代平均年収 | 527万円 |
男性平均年収 | 481万円 |
女性平均年収 | 390万円 |
またサーバーエンジニアから先のキャリアパスは、セキュリティエンジニアやプロジェクトマネージャ、ITコンサルタントなど多岐にわたります。
もちろんサーバーエンジニアとして、スペシャリストを極める道もあります。
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セールスエンジニア

セールスエンジニアは営業と技術部門をつなぐ役割として、重要な職種です。
仕事内容はどのようなものか、また必要なスキルや年収、将来のキャリアパスについて解説していきます。
セールスエンジニアの仕事内容
セールスエンジニアは、営業職の業務を技術面でサポートする仕事です。
営業職と同じく売上をあげることが目的であるため、自社製品や自社サービス、関連する他社製品について説明することが主な業務となります。
一方でセールスエンジニアは提案やヒアリングが主な業務となる一方で、実作業は少ない点が特徴です。
またセールスエンジニアは技術的な窓口として、顧客からの問い合わせに対応することも主な業務の1つです。
一例として営業に同行し、顧客からの技術的な質問に対応することがあげられます。
セールスエンジニアに必要なスキル
セールスエンジニアは自社製品や自社サービス、および関連する他社製品について深い知識と経験が必要です。
そもそも技術部門で実現できない内容をセールスエンジニアが提案したのでは、顧客企業からの信頼を失います。
このためセールスエンジニアは、ITエンジニアとしての豊富な経験が欠かせません。
従ってセールスエンジニアは、未経験から直接なることは難しい職種です。
そのため、まずはプログラマーやシステムエンジニアで経験を積むことが必要です。
セールスエンジニアの年収・キャリアパス
dodaが2018年12月3日に公表した「職種別平均年収ランキング」によると、セールスエンジニアに近い「プリセールス」の平均年収は以下の通りです。
20代平均年収 | 425万円 |
---|---|
30代平均年収 | 627万円 |
男性平均年収 | 658万円 |
女性平均年収 | 519万円 |
営業職に近い性格を持つ職種であるため、他のIT職種よりも年収が高いことが特徴です。
またセールスエンジニアから先のキャリアパスには、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャなどがあげられます。
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セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、企業のシステムや情報をサイバー攻撃から守るスペシャリストです。
そのため、高い技術が求められることが特徴です。その仕事内容や必要なスキル、年収やキャリアパスについて確認していきましょう。
セキュリティエンジニアの仕事内容
セキュリティエンジニアの仕事内容は、大きく3つに分けられます。
- 企業に導入するセキュリティ機器やサービスについて、設計・導入を行う
またその過程で、脆弱性の調査なども行う - 導入したセキュリティシステムを運用し、修正プログラムの適用やアップデートを適宜実施する
- セキュリティ被害が発生した場合に、調査や復旧を行う
上記にあげる通りセキュリティに関する専門家として、設計から保守まで幅広く活躍することが特徴です。
実際にはメンバーごとのスキルに応じて、上記に示したいずれかの職務が割り当てられることになります。
セキュリティエンジニアに必要なスキル
企業のセキュリティは、常に悪質な侵入者からの脅威があります。
このためセキュリティエンジニアは、侵入者に負けないよう、セキュリティに関する幅広く高いスキルを備えていなければなりません。
このためセキュリティエンジニアに応募する方は、他職種からの経験者が多くなります。
もっとも、未経験からいきなりセキュリティエンジニアになることは不可能ではありません。しかし、経験者に比べてどうしても不利になることは否めません。
また仕事で活躍するためには、人一倍の努力が必要です。
セキュリティエンジニアの年収・キャリアパス
セキュリティエンジニアの年収は他の職種と異なり、公表されているデータがありません。
そこで実際の求人状況を見ていくと、以下のような傾向が見えます。
- 入社した時点の年収は300~350万円
- 30代になると年収500~600万円
従ってあなたの実力にもよりますが、セキュリティエンジニアの年収はIT職種のなかで平均的といえるでしょう。
またセキュリティエンジニアから先のキャリアパスには、セキュリティコンサルタントなどがあげられます。
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ITエンジニアは種類・職種ごとに仕事内容が異なる
ここまで解説した通り、ITエンジニアは職種ごとに仕事内容が大きく異なります。
そのためプログラムを組みたい方が外回りのシステムエンジニアに応募すると、「毎日毎日打ち合わせばかりで帰社したら書類作成に追われ、プログラムはほとんど書かないので嫌だ」といったことは珍しくありません。
従ってITエンジニアへの就職を目指すなら、以下の点を押さえておくことが重要です。
- ITエンジニアには、専門分野ごとに職種が分かれていること
- 同じITエンジニアでも、職種ごとに仕事内容は大きく異なること
あなたが目指す職種は見つかりましたか?
もししっくりこないようであれば他の職種もありますから、各自でよく調べた上であなたに適した職種を見つけてください。
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3)未経験から各種ITエンジニアに転職する際のポイント
IT業界未経験者がITエンジニアに転職する際には、2つのポイントがあります。どちらも転職を成功させるには重要なポイントですから、1つずつ確認していきましょう。
学ぶだけでなく、自ら手を動かしてアウトプットを作る

未経験者がITエンジニアを目指すためにはもちろんITに関する学習も重要ですが、それだけでは十分といえません。
自ら手を動かして、何らかの成果物をつくることも重要なポイントとなります。
たとえばプログラマーを目指す方の場合を考えてみましょう。以下2人の未経験者が応募した場合、あなたはどちらの方を採用したいと思いますか?
- Aさん
-
プログラムを自分で作ったことはありませんが、やる気は人一倍負けません!
- Bさん
-
小さなものですが、Rubyのプログラムをいくつか作成し、動かしたものがあります
多くの場合、Bさんのほうが採用されやすくなります。
それはBさんの場合、少なくとも「自分で率先して言語を学び、プログラムを作るスキルがある」と評価されるためです。一方でAさんはBさんよりもやる気はあるかもしれませんが、プログラミング能力は未知数です。
もしかすると、教えてもできないかもしれません。
同じことがサーバーエンジニアにもいえ、自分でOSをセットアップした方のほうが就職には有利となります。
そもそもITエンジニアは自力で学ぶ環境を整え、スキルアップできるというメリットがあります。
そのため、未経験者でも簡単なものでよいので、成果物をつくることが必須です。
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IT業界未経験者に強い転職エージェントを活用する

IT業界未経験の方やエンジニアの実務経験の無い方は、転職の際に「転職エージェント」を活用することをおすすめします。
転職エージェント活用のメリット
- IT業界の専門情報や、応募先企業の傾向を教えてもらえる
- 今後のキャリアに関するアドバイスをもらえる
- 面接や応募書類の書き方について、応募先企業の傾向を踏まえたアドバイスを受けられる
- 応募の代行や、結果に対するフィードバックが受けられる
特にこれからの転職活動に不安を感じられている方は、上記メリットの恩恵も受けやすいでしょう。
次の章では、「具体的にどこの転職エージェントを利用すべきか知りたい」という方向けに、おすすめの転職エージェントを紹介します。
4)未経験からITエンジニアへの転職でおすすめの転職エージェント
以下に紹介するのは、保有する求人数が多く、かつIT未経験者への転職支援の実績が豊富な転職エージェントサービスです。
- ワークポート
- doda
- マイナビエージェント
- リクルートエージェント
どのサービスも無料で利用できますので、あなたにマッチしそうと思えたものから登録してみると良いでしょう。
ワークポート
-
IT・Web業界において豊富な求人。未経験可の求人も多く、「新しい領域にチャレンジしたい!」という人におすすめです。
ワークポートはとくにIT・Web系や営業、メーカー系職種の求人が多く、また同サービスは「業界・職種未経験者」への転職成功に多くの実績があります。
そのため、「実務未経験からプログラマーやネットワークエンジニア」、「テストエンジニアからアプリケーションエンジニア」といったキャリアアップ・キャリアチェンジの際は、とくに多くの求人を紹介されやすい傾向があります。
「検討の余地があれば求人を紹介する」というスタンスのエージェントのため、転職先の選択肢を広げる際にもおすすめです。
ワークポートの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 北海道、宮城、東京(2か所)、埼玉、栃木、神奈川、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、福岡 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約2.4万件(2023年3月現在) |
とくに多い職種 | ソフト開発・システムエンジニア系|クリエイティブ系|通信・インフラエンジニア系|ヘルプデスク・ユーザーサポート|研究・製品開発/品質・評価系|コンサルタント・プリセールス系|ゲーム制作関連|ものづくり系エンジニア|金融・保険・証券系|建設・土木・プラント・設備|不動産専門職|営業系|事務・管理系(総務・経理・財務・人事等)|経営企画・事業開発|マーケティング・プロモーション系など |
積極的な提案がウリのワークポートですが、「電話・メールが多い」という声も。初回面談時に、希望職種とあわせて活動ペースや時間帯も伝えておくとよいでしょう。
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doda(デューダ)
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豊富な求人と、担当からの積極的な提案が特徴。「本気でいい求人を探したい!」ならぜひ登録しておきたい転職サイトです。
dodaは国内トップレベルの求人数と、担当アドバイザーから積極的な提案が評判の転職エージェントです。
ITエンジニアの保有求人は約5万件(※2023年3月時点)、都市部だけでなく地方での転職支援にも強いです。
dodaは求人を自分で探して応募する「転職サイト」と、求人紹介から企業への応募、日程調整までアドバイスしてもらえる「転職エージェント」両方のサービスを利用できます。
「まずは自分でITエンジニアの求人をじっくりチェックしたい」という方は転職サイトのサービスを利用し、その後「応募や企業への交渉についてサポートしてほしい」となったときにエージェントサービスを利用する、という使い方もできます。
そのほか、dodaは「レジュメビルダー(職務経歴書作成ツール)」や「年収査定」など、転職活動をサポートしてくれるツールも豊富です。これらを無料で利用するメリットだけでもdodaに登録する価値はあるでしょう。
dodaの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約4.7万件(2023年3月現在) |
とくに多い職種 | 営業職|企画・管理|技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)|技術職(組み込みソフトウェア)|技術職(機械・電気)|専門職(コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人)|クリエイター・クリエイティブ職|販売・サービス職|公務員・教員・農林水産関連職|事務・アシスタント|医療系専門職|金融系専門職など |
dodaを活用する際は「受け身」にならないこと!スカウトや求人紹介を待つだけでなく、自分からも情報を「取りに行く」姿勢が大切です。
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マイナビエージェント
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書類作成、面接準備のサポートの手厚さが特徴。とくに「はじめての転職で、不安…」という人におすすめです。
マイナビエージェントは専門知識を持つキャリアアドバイザーが一人ひとりの転職者に対して丁寧に向きあい、きめ細かなサポートをしてくれることで知られる転職エージェントです。
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IT業界に特有の転職事情を熟知したキャリアアドバイザーに相談したい人に適しています。
マイナビエージェントの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約1.6万件(2023年3月現在) |
とくに多い職種 | 営業職|マーケティング|広報|人事|経理|クリエイティブ(Web・編集・制作など)|ITコンサルタント|システムエンジニア|金融アナリスト|調査・分析|看護師|薬剤師|保育士|不動産専門職|建築・設計アシスタント|デザイナーなど |
登録時に「転職理由」と「希望条件(優先したいこと・叶えたいこと)」を丁寧に記入しておくと、その後の求人紹介やサポートもスムーズに進みます。
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リクルートエージェント
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ここまでお伝えした通り、ITエンジニアへのジョブチェンジの際には入念なリサーチが欠かせません。その際に、レポート情報はあなたの活動に大いに役立つはずです。
また、担当アドバイザーもこれまでの実績をもとにITエンジニアへの転職に関する有益なアドバイスを提供してくれるでしょう。
リクルートエージェント登録後に無料で活用できる、職務経歴書を自動で作成できる「職務経歴書エディタ」や無料の「面接力向上セミナー」のサービスもおすすめです。
リクルートエージェントの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約9.2万件(2023年3月現在) |
とくに多い職種 | 営業・販売・カスタマーサービス|企画・マーケティング・経営|管理・事務|物流・購買・貿易・店舗開発|コンサルタント|金融専門職|不動産専門職|クリエイティブ|SE・ITエンジニア|エンジニア(設計・生産技術・品質管理)|建築・土木|医療・医薬・化粧品など |
リクルートエージェントのサポートは効率的かつスピーディに進みます。日頃の転職活動にかけられる時間を確保しておくと、より有意義にサービスを受けられるでしょう。
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5)エンジニア実務経験ありの人におすすめの転職エージェント
マイナビIT AGENT
マイナビ社が運営する、ITエンジニア転職に特化した転職エージェント。好条件求人の紹介、書類作成・面接準備へのサポートの手厚さに強みがあります。
マイナビIT AGENTは人材紹介会社の大手マイナビが運営する「IT/Webエンジニア専用」の転職支援を行うエージェントです。
サポート対応地域は全国。オンラインでの面談も受け付けています。
マイナビIT AGENTの大きな特徴は、エンジニア向け求人数の豊富さ、そしてシステム会社から事業会社まで幅広い業界の求人に対応している点が挙げられます。
また、マイナビの転職サービスは「サポートの丁寧さ」にも定評があり、職歴書の作成や面接対策に不安を感じている人におすすめです。
マイナビIT AGENTを利用した人の転職後定着率は97.5%(※公式サイトより)。
転職者一人ひとりにマッチする求人紹介とサポートが期待できます。
マイナビIT AGENTの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約1.7万件(2023年3月現在) |
とくに多いエンジニア職種 | アプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、SE・PG、PM・PL |
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レバテックキャリア
レバテックキャリアの担当エージェントは全員エンジニア経験者。「希望の企業に転職」96%、「転職後の年収アップ率」80%以上の高い実績を誇ります。
レバテックキャリアは「エンジニア実務経験者」のサポートに特化した転職エージェントサービスです。
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「年収アップなど待遇面での改善をしたい」、「エンジニアとしてのキャリアプランを掘り下げたい」、「書類や面接で評価してもらえるようアドバイスを欲しい」というエンジニアの方は、レバテックキャリアがおすすめです。
レバテックキャリアの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約1.8万件(2023年3月現在) |
とくに多いエンジニア職種 | プログラマー・SE全般、PL・PM、ITコンサルタント |
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ギークリー(Geekly)
ギークリーはIT・Web・ゲーム業界への転職支援に強い転職エージェント。各職種別に専門コンサルタントが在籍しており、目指す領域の最新トレンドをキャッチしながらの転職活動が実現できます。
ギークリー(Geekly)は、IT・Web・ゲーム業界への転職支援に強い転職エージェントです。
Web3やX-Techといったトレンド技術の求人も多く取り揃えており、これらの分野で転職先を検討している人におすすめです。
ギークリーのキャリアコンサルタントは、最低でもIT業界で3年以上のコンサルティング経験を持っています。
また、サポートの際は細分化された職種別に担当が付きますので、目指す領域の転職事例を知りつつの活動ができるでしょう。
そうしたサポート体制もあって、ギークリーを利用した転職者の年収アップ率は77%といいます(※2023年3月 公式サイトより)。
かつては「35歳転職限界説」もありましたが、ギークリーの転職成功者のうち、およそ4割近くは36歳以降のミドル世代であり(※公式サイトより)、幅広い年代で偏りなく実績を積んでいる点もギークリーの大きなメリットです。
ギークリー(Geekly)の特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京 |
公開求人数 | 約1.9万件(2023年3月現在) |
とくに多いエンジニア職種 | プログラマー、SE、PL・PM、その他トレンド性の高い分野(エンタメ、ディープテック、SaaSなど) |
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まとめ)ITエンジニアを目指すなら、職種と仕事内容をチェックした上で、希望する職種を選ぼう
ここまで解説した通り、ITエンジニアにはさまざまな種類と職種があります。
仕事内容も職種により大きく異なりますから、自分に合った職種に応募することが重要です。
このためITエンジニアを目指すなら、事前に職種と仕事内容をチェックし、希望する職種を選んだ上で応募することが欠かせません。また希望する転職を実現するためには、転職エージェントの活用も大変有効です。