転職時に、年収ダウンの条件は受け入れるべき?適切な判断をするための3つのポイント
[最終更新日]2020/09/30

転職活動を続けていると、希望とする仕事に就くために、年収を落とさなければならなくなるケースも起こりえます。
理想としては転職による年収アップが望ましいですが、生活や将来のことを考えると、その現実を受け止めなくてはならないこともあるでしょう。
と言いますのは、必ずしも「年収ダウン=転職失敗」という図式が成り立つとは限らないからです。
年収ダウンは、もしかしたら一時的なもので、今後あなたのキャリアアップや将来の年収の大きな向上が出るようでしたら、結果的にその決断は成功と言えるでしょう。
目次
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1)なぜ、転職時に年収が下がってしまうのか

そもそも、どうして転職時に年収が下がってしまうことがあるのでしょうか。ここでは、転職時に年収ダウンになる主なケースを3点紹介いたします。
異業種・未経験の業界への転職した場合

以前の仕事とは関わりのない未経験の業種に転職した場合は、年収がダウンすることも多くなります。
未経験者は「即戦力ではない」という企業側の判断から、低めの年収が提示されるのです。
もちろん未経験の業種であっても、関連するスキルや前職の経験、そしてやる気があれば即戦力としての働きができることもあるでしょう。
ですが、転職先の企業にとってはあなたの能力はまだ未知数であるため、慎重にならざるを得なく低めの年収を提示する企業が多いのです。
一方で、企業側で「この人は即戦力だ」と感じられる様になれば、それからの年収アップは充分に考えられます。つまりは、「転職時」という一時の待遇・条件のみで転職の成否は見ないほうが良い、ということですね。
残業や時間外手当がない会社に転職した場合

残業や時間外手当てのない会社に転職する場合も、これまでより年収がダウンするケースが多くなります。
前職で積極的に残業を行なっていた人は特に、転職先の新会社で予定していた収入に届かないことも多いでしょう。
働き方改革が進んでいる昨今、残業は削減される傾向にあり、今後も多くの企業が時間外労働を縮小していくことが考えられます。
希望年収を残業代込みで想定するのではなく、基本給をメインとして考えることが、これからの転職時における企業研究のポイントとなるでしょう。
また、このように残業時間が減ることによって年収が下降する場合においては、その「浮いた時間」があなたにとってどれだけの価値があるのかを振り返ってみることをおすすめします。
だれしも年齢と共に体力の衰えは生じますので、バリバリ残業するようなワークスタイルはせいぜい30代後半までとしておいた方が良いでしょう。それよりも、「これまで残業に割いていた時間を、どう有意義に活用するか」に目を向けたほうが、より豊かな人生を送れるのではないかと思います。
「転職者が望む働き方」次第で年収ダウンになることも

「転職後に臨んでいる働き方」が、年収ダウンに影響することがあります。
例えば、「マネジメント業務ではなく、プレイング業務に専念したい」という場合、多くの企業においてはマネジメント業務を遂行できる社員により多くの年収を支払っています。
企業が「この人はマネジメント業務・管理職業務は今後もやる予定がないだろう」と判断すれば、必然的に低い年収が提示される可能性も高まります。
また、「自分はこの道に進みたい」というキャリアプランについて、企業側が(年収・待遇の観点で)高く評価しない場合もあります。
例えばこれまで編集職で働いていた人が、「自分でモノを書く仕事に就きたい」と考えて転職した場合、たとえ同業会社での転職であったとしても編集職よりもライター職の方が年収は下がることが多いでしょう。
転職において、「希望するキャリアプラン」と「希望する年収」の二択を迫られた際は、一度中長期的な視点で、「5年後もしくは10年後の自分は、どちらの道を選択したほうがより幸せか」で検討してみることをおすすめします。
幸せの基準はその人の価値観によりますので、たとえ年収ダウンになったとしても自身の目指す働き方を実現できたことに高い満足感を得られるのでしたら、その選択を採用したほうが、転職成功と言えるのではないでしょうか。
2)年収ダウンを許容しても良い、もしくは許容しない方が良いケース
さて、ここで一度「年収ダウンを許容しても良い場合」と「許容しないほうが良い場合」についてまとめてみましょう。
年収ダウンを許容しても良いケース

- 自身の働き次第で、数年後年収の改善が見込められると予測できる場合
- 自身の目指したいキャリア・スキルアップを実現できる場合
- 年収ダウンの代わりに残業時間の削減等、自由になる時間が一定見込める場合
- 年収ダウンについて、あとあと後悔せずにいれるという自信がある場合
年収ダウンを許容すべきでないケース

- 年収がダウンする正当な理由が見られない、または自身が納得できない場合
- 転職先の職場の仕事内容に、やりがいや満足感を得られそうにない場合
- 将来のキャリアパス・スキルアップのイメージが持てない場合
- 業務がより忙しくなるなど、年収ダウン以外にもネガティブ要素が1つ以上ある場合
その他、年収の下がり幅が15%を超えると、生活面への影響もやや大きくなります。
特にご家族を養う義務のある方は、年収ダウンの際は一度家庭の収支状況を振り返って、新しい年収でもやりくりできるかを丁寧にシミュレーションしておくことをおすすめします。
3)希望年収で転職を成功させるための3つのポイント

ここまで、転職時に年収が下がる主な要因と、年収ダウンを許容しても良いパターン・許容しないほうが良いパターンについてお伝えしました。
一方で、いかに「年収ダウンも許容できそう」だったとしても、できたら希望通りの職種・業種で、かつ年収もダウンせずに転職できた方が良いですよね。
そこで、ここからは年収ダウンのリスクを極力発生させないようにするためのポイントを3点、お伝えしていきます。
- 転職活動を急ぎすぎない(ゆとりを持った転職活動を)
- 企業調査を念入りに行い、企業の求める人材を把握しておく
- 条件交渉は、内定が出た後に、かつ転職エージェント経由で行う
転職活動を急ぎすぎない(ゆとりを持った転職活動を)

転職は、急ごうとするとどうしても妥協を許さざるを得なくなります。
特に、現職を退職してからの転職活動は、その間収入が途絶えますので「少しでも早く転職を終わらせないと」という意識が強まって、条件面でやや低い求人に応募してしまったり、内定承諾するケースも多くなることでしょう。
転職は、いわば求職者と求人企業のタイミングがマッチして初めて成り立つものです。
求職者である私たちがそのタイミングを急いでしまうのは、満足いく転職をすすめていくうえであまり得策ではありません。なぜなら、もしかしたら待てなかったその1か月後に、より良い条件の求人企業が複数出ることもありうるからです。
転職活動を急ぎすぎず、かつゆとりをもった活動をするためには、なるべく在職中に活動をはじめることをおすすめします。
また、何かしらの理由で先に退職して、そこからの転職活動を余儀されなくなった方も、極力「急ぎすぎないようにすること」を意識されると良いでしょう。
それでも「どうしてもいち早く転職を終わらせたい」という方は、「複数の転職エージェント」を活用されることをおすすめします。
転職エージェントを複数利用している際は、どちらかの転職エージェントが「急ぎの転職」であることや「もう少し待てばもっと良い条件の内定が、別企業で得られるかもしれない」というアドバイスを貰え安くなるでしょう。
転職エージェントを複数利用する際のおすすめサービスについては、次章「4)転職者に寄り添った条件交渉をしてくれる、おすすめ転職エージェント」{記事内リンクをお願いします}にて詳しく紹介していますので、併せてご覧ください。
企業調査を念入りに行い、企業の求める人材を把握しておく

転職における書類審査や転職面接は、あなたの人間性、そしてスキル・知識や実績を企業に伝える機会でもあります。ですが、あなたの人となり、これまで培った技能や経験をそれら機会のみで100%伝えることは、ほぼ不可能です。
その際に大切になるのは、「求人企業が求める人材(考え方や価値観、スキル・経験)」を事前に把握しておくことです。そして、そのうえで職務経歴書や面接において、それに沿うようにあなた自身をPRしていくのです。
企業があなたのことを「うちの会社に必要な人間だ」と感じる思いが強いほど、より良い条件で採用しようという意思も働きやすくなります。
多くの企業側採用担当が口をそろえて言うのが、「いかに『一緒に仕事したい』と思えるかで採用を決める」ということです。その「一緒に仕事をしたい」という気持ちは、年収等の条件面と決して無関係ではありません。
そして、企業があなたのことを深く、かつ良く理解してもらうようにするためには、まずあなた自身がその企業に対して深い関心と理解を示すことが重要となるのです。
条件交渉は、内定が出た後に、かつ転職エージェント経由で行う

「希望年収で転職を成功させるためのポイント」で最後にお伝えするのが、「条件交渉は内定が出た後に、かつ転職エージェント経由で行う」ことです。──おそらく、このポイントが一番重要となるでしょう。
内定が出る前──つまり面接中に年収条件について企業側と話し合うのはあまり得策ではありません。
企業側においても、年収交渉を早いタイミングから切り出す求職者にはやや身構えてしまうものです。
ですが、内定を獲得した後において、企業にとってあなたは間違いなく「ぜひ入社してほしい人材」です。企業が許容しうる限りにおいて、条件面の交渉はされやすくなるでしょう。
また、この際の条件交渉は直接行うよりも転職エージェント経由で行われることをおすすめします。
理由は、そういった交渉は転職エージェントの方が長けているから(多くの経験を踏んでいるから)です。直接本人から伝えたときに角が立つような内容も、転職エージェントの方でうまく伝えてくれるケースが多いです。
転職活動時に、ハローワークや転職サイトの求人情報をもとに、自主的に活動を進める方は多くいらっしゃいます。ですが、年収・条件面を慎重に進めていきたいという方はそれらサービスよりも転職エージェントを活用されることを強くおすすめします。
4)転職者に寄り添った条件交渉をしてくれる、おすすめ転職エージェント
前章の「希望年収で転職を成功する為のポイント」においては、何度か「転職エージェントの活用」がおすすめであることをお伝えしました。
そこで続いては、条件交渉までサポートしてくれるおすすめの転職エージェントについてお伝えします。
今回、若手向け(20~30代前半)とミドル世代向けとでそれぞれおすすめの転職エージェントをピックアップしています。それぞれのサービスを確認してみて、ご自身に合いそうだと思えるものを2~3つ、登録しておくと良いでしょう。
20~30代の方におすすめの転職エージェント
マイナビエージェント
マイナビエージェントの特徴 | 20代(第二新卒)~若手に向けての転職支援に強い。 豊富な求人数と、キャリアアドバイザーの親身なサポート&アドバイスが評判 |
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対応地域 | 全国(拠点:東京(2か所)、横浜、札幌、名古屋、大阪、福岡) |
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対応地域 | 全国(拠点:北海道、宮城、東京、横浜、名古屋、大阪、岡山、広島、福岡) |
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リクルートエージェント
リクルートエージェントの特徴 | 国内の転職エージェントの中でも求人数と実績の多さで常にTOPに立つ、最大手転職エージェント。キャリアアドバイザーの適切かつスピーディな対応が評判。 |
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対応地域 | 全国(拠点:北海道、宮城、東京(2か所)、埼玉、栃木、横浜、静岡、名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、広島、福岡) |
転職おすすめ度 | ★★★★☆ |
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type転職エージェントの特徴 | 20代~30代前半の、若手転職者に向けての支援に強い。 転職時の年収アップ成功率が高く、キャリアアップ転職・キャリアチェンジ転職どちらにもおすすめ。 |
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対応地域 | 東京・千葉・神奈川・埼玉 |
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対応地域 | 全国(拠点:東京(2か所)、横浜、名古屋、静岡、大阪、京都、神戸、広島) |
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まとめ)「年収ダウン=転職失敗」とは限らない。ただし、年収ダウンにならない為の努力は最大限行おう

ここまでお読みになられて、いかがでしたでしょうか。
転職において、年収ダウンが必ずしも転職失敗という訳ではありません。
転職で実現したいことは人によってさまざまで、ときに年収ダウンを受け入れてでも転職したほうが良い場合もあるでしょう。
ただし、一方で「年収」は、あなたが今後仕事に時間と人生を費やす分の「対価」でもあります。
その対価を過小評価することは、あなた自身が、自分の働きや価値までも低く見てしまう(または周りから見られてしまう)ことにも繋がりかねません。
特にあなた自身がその会社で「年収以上の働きと価値貢献をしていこう」と考えている場合は、年収における条件交渉はしっかり行うべきです。
様々な理由があってたとえ年収ダウンになるにしても、そのなかでも最大限良い条件にしていく為の努力はしたほうが良いと、私は思っています。その努力はきっと、あなたのこれからの長い社会人人生においてもきっとプラスに働きかけることでしょう。