ヘッドハンターからのスカウトは要注意!?紹介の良し悪しを見極めるポイント4点
[最終更新日]2023/04/28

転職活動を始めるにあたって、ヘッドハンティング型の転職サービスを利用することを検討している人もいるでしょう。
近年、ヘッドハンターと転職候補者を仲介するヘッドハンティング型のサービスが台頭していますので、ひと昔前と比べるとヘッドハンターから企業を紹介してもらうことも比較的手軽にできるようになりつつあります。
目次
おすすめのヘッドハンターサービス一覧
サービス名 | リクルートダイレクトスカウト![]() | ビズリーチ![]() | doda X![]() |
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メリット |
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デメリット |
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求人数 | 約46万件 | 約8.6万件 | 約3.0万件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 |
対象地域 | 全都道府県 | 全都道府県 | 全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2023年5月時点のものです。
1)ヘッドハンターの良し悪しを見分ける特徴・注意点
ヘッドハンターの良し悪しを見分ける方法を知る上で重要なのが、ヘッドハンターが受け取る報酬の仕組みが挙げられます。
いわゆる転職エージェントの場合、紹介先の企業へ入社が決まり、本採用が決まった時点で報酬が支払われるというケースが多く見られます。
これに対して、ヘッドハンターの場合は入社時だけでなく企業から依頼を受けた時点で報酬が発生するのが大きな特徴です。
この仕組みを知っておくと、ヘッドハンターの良い・悪いを見分ける上でとても役に立つのです。
悪いヘッドハンターの特徴(注意点)

- 転職を急がせ、「この会社に決めた」と言わせようとする
- 特定の企業ばかりプッシュしてくる
- 手当たり次第にスカウトしている素振りがある
- 紹介する企業について良いことしか言わない
悪いヘッドハンターが重視しているのは「報酬」です。
とにかく企業から紹介料を受け取れればいいと考えているので、できるだけ多くの人材を企業へ紹介することで頭がいっぱいです。
転職候補者がどのような希望条件を持っているのか、紹介先企業がその条件に合っているのか、といったことを考えていると時間も労力もかかります。
報酬第一主義のヘッドハンターは数を稼ぎたいので、希望条件に合わない企業でも強引に紹介してくる場合があります。「転職を急がせる素振りが見られるヘッドハンター」は要注意です。
「特定の企業ばかりプッシュしてくるヘッドハンター」も危険です。
転職候補者と企業とのマッチングよりも、「すぐに入社させることができそうな企業」を狙っている可能性があります。
手当たり次第にスカウトしているのでは?と感じられるヘッドハンターも注意が必要です。実績欲しさに数をこなそうとしているかもしれないからです。
そのほか、「紹介する企業について良いことしか言わないヘッドハンター」もリスクが高いでしょう。
どの会社にも良い面と悪い面があるはずです。ことさらに良い面ばかり強調するということは、悪い面を伏せて入社を決断させようとしている可能性があるのです。
現役ヘッドハンター 松浦さんさんからのアドバイス①
- 松浦
さん -
ヘッドハンターの良し悪しを見る際は、まず「企業理解が深いかどうか」と「キャリア相談をしっかり聴いてくれるか」を確認すると良いと思いますよ。
たとえば、紹介する企業について何でも聞いてみることですね。
通常、ヘッドハンターは人材を紹介する企業に非常に高いコミットメントをしています。会社の企業理念や今後の方針について、社内の人と同じくらい知り尽くしていることが多いです。それから、キャリア相談をじっくり聴いてくれるのもヘッドハンターのメリットですね。そのうえで、「この企業なら自信を持って紹介できる」となったら、非常に力強いバックアップをしてくれます。
例えば、選考を有利に進めていけるように、例えば面接に同行してフォローしてくれたり、その企業にアピールするべきポイントを事前に伝えてくれたり──ですね。逆に、企業理解の深さや手厚いキャリア相談が確認できないまま、「とりあえず企業紹介に走ってしまう」というヘッドハンターは注意したほうが良いと思います。
良いヘッドハンターの特徴

悪いヘッドハンターの特徴を先に紹介しましたが、もちろん優良なヘッドハンターも数多くいます。
そして、目の前の報酬ばかり追いかけようとしない優良なヘッドハンターのほうが、実は紹介実績も豊富で力のある本物のプロフェッショナルであることが少なくないのです。
良いヘッドハンターは能力も高いため、希望する条件以上に良い待遇で転職先が決まることもあり得ます。
そのような本物のプロフェッショナルを見分けるポイントとして、次の4点を注意して観察してみましょう。
- 転職成功のために力を尽くしてくれる
- 業界に関する知識が豊富で頼りになる
- 紹介先の企業について悪い点も隠さず教えてくれる
- 場合によっては「今は転職する時期ではない」と言える
良いヘッドハンターは、目の前の報酬に振り回されていると良い仕事ができないことを理解しています。
ヘッドハンターしての成功実績を積み上げていくには、まずヘッドハンティングする相手をしっかりと企業に推薦し、転職成功に導くことが重要だと考えているのです。
そのため、先々のキャリアプランやこれまでの経験をしっかりと踏まえ、納得度の高い提案をしてくれるのが特徴です。
優秀なヘッドハンターは業界に関する知識も豊富です。すでに多くの人材を転職成功へと導いていることも多いため、紹介先企業の業界について非常に詳しく、実際に働いている人たちと同じかそれ以上の情報量を持っていることもめずらしくありません。
紹介先の企業について、良い面だけでなく悪い面も包み隠さず教えてくれるのも、良いヘッドハンターの特徴です。
入社後のミスマッチが生じると、長い目で見たときにヘッドハンター自身の評判が悪くなることを知っているので、無理に勧めたり悪い面を隠して入社させたりしたがらないのです。
場合によっては、相手の経歴や現在の状況を踏まえた上で「今は転職しないほうが良さそうですね」と言ってくれることもあります。
これが言えるのは、報酬ばかりを追い求めていない「良いヘッドハンター」と言えるでしょう。
現役ヘッドハンター 松浦さんさんからのアドバイス②
- 武蔵野
さん -
「キャリアビジョンの壁打ち(相談役)」として、ヘッドハンターはとても有効です。 転職者の目指すキャリアと現状スキルを見て、おすすめの方向性や働き方を提案してくれるはずです。
つまり、こういった相談のしやすさが、良いヘッドハンターはを見極めるポイントになるでしょう。
一方で、ヘッドハンターは特定の分野特化していることが多いので、転職者自身の進もうとしている分野と重なっているかはよく注意して見ておいた方が良いでしょうね。
分野がマッチしている場合、将来のキャリアデザインにも秀でたアドバイスをしてもらえる可能性が高いです。
また、ヘッドハンターの「それだったらこういう会社に行くと良いのでは?」は信ぴょう性があると考えてよいと思います。
基本的に、ヘッドハンターは「その人に合わない会社」は紹介しません。
なぜなら、ヘッドハンターは企業に対しても高いマッチングを実現しないと自身の信用を損なってしまうからです。注意して見て、「このヘッドハンターは信頼できる」という人が見つかったら、とことん付き合っていくと良いんじゃないですかね。
2)ヘッドハンターからのスカウトを注意するポイント4点
ヘッドハンターからの紹介で転職先を検討する場合、問題になるのが「声をかけてくれるのが良いヘッドハンターとは限らない」という点です。
ヘッドハンターからのスカウトの良し悪しを見極めるには、いくつか持っておくべき観点があります。
これらの観点が欠けていると、良くないヘッドハンターに言いくるめられてしまう恐れもありますので、ヘッドハンティングサービスを利用する前にポイントを知っておくことが大切です。
それぞれ、順を追って見ていきましょう。
紹介された企業の業務内容と、自分の目指す働き方がマッチするかを確認する

ヘッドハンターが特定の企業をあなたに紹介する場合、その背景には必ず何らかの意図があります。
良いヘッドハンターであれば、あなたの適性や経験、発揮できると期待される能力が紹介先企業の業務にマッチしているから、という理由でヘッドハンティングしているはずです。
一方で、質の悪いヘッドハンターの場合、あなたの適性や経験は二の次になっていて、とにかく紹介しやすい企業に人を押し込んでしまおうとしています。
そのため、あなたにとって特に興味の湧かない仕事だったり、目指したいと思えないような働き方しかできない企業だったりと、何らかの「違和感」を覚える瞬間があるはずです。
ヘッドハンターからスカウトされたら、まずは紹介されている企業の業務内容と、その仕事に就くことで目指せる働き方について注意して確認しておきましょう。
ヘッドハンターを通じて聞くだけでなく、面接の場で企業の担当者にも直接聞いてみることをおすすめします。
「自分の『これから』をどれだけ応援してくれているか」の観点を常に持つ

スカウトを受け入れるかどうか、入社を承諾するかどうか、といった大切な局面において、ヘッドハンターがどのぐらい「待ってくれる」かどうかを見ておくことは非常に重要です。
「とにかく紹介を成立させたい」といった意識が強すぎるヘッドハンターの場合、転職者にとって今後のキャリアプランや人生そのものを左右しかねない大切な決断を下す場面で強引さが目立つ傾向があります。
ヘッドハンター自身の成果を挙げることではなく、転職者の「これから」を思って本気で応援してくれているかどうか、を見極めることが重要です。
返事を急かしたり、きつい口調で結論を急がせたりするようなヘッドハンターは、あなたのことを「商品」としてしか見ていない可能性があります。
目先の成果や報酬ではなく、あなたにとっての「これから」をどれだけ応援していれているだろうか?という視点を常に持つようにしましょう。
ヘッドハンターとその会社の実績はしっかり確認する

ヘッドハンターから連絡があった場合、必ずそのヘッドハンターが所属する会社名を聞いておきましょう。
実際に会って話した際には、必ず名刺をもらっておきます。
ヘッドハンティングによって人材をスカウトすることを商売にしている会社は、世間一般では社名があまり知られていないことが少なくありません。
社名をネット検索し、会社のホームページや口コミを確認することで、怪しい会社でないかどうか、しっかりと実績のある会社かどうかをチェックしておきます。
場合によっては、ヘッドハンターを名乗っていながら実は保険外交員の採用担当者に過ぎなかったり、ひどい場合は詐欺商法の一種だったりすることも絶対にないとは言い切れませんので注意が必要です。
「ヘッドハンティングされた」ということに気分を良くしてしまうのではなく、事実関係を慎重に調べておくようにしましょう。
転職エージェントも活用して、サービス品質・自身との相性をじっくり比較検討する

ヘッドハンターから声がかかったからと言って、そのヘッドハンター以外のところに転職について相談してはいけないわけではありません。
ヘッドハンターの言うことが本当に的確なのか、サービス品質として高いのかどうか、といったことを確認したい場合には、あえて転職エージェントを併用するという方法があります。
転職エージェントに登録すると、担当キャリアアドバイザーと面談を実施することになります。
このとき、ヘッドハンターにスカウトされていることを伝え、紹介されている企業について聞いてみるといいでしょう。
キャリアアドバイザーも転職市場におけるプロですので、ヘッドハンターの言うことが適切でなければ指摘してくれたり、紹介された企業についてさらに詳しい情報を教えてくれたりすることも考えられます。
転職において、「入社してみて初めて分かった」「事前に知っておきたかった」といった事態は極力避けておきたいので、このように転職エージェントを上手に活用しながら、自分との相性を見ておいてもいいでしょう。
もしヘッドハンターよりも転職エージェントのキャリアアドバイザーのほうが信頼できると感じたら、転職エージェントを通じた転職活動に切り替えてもいいのです。
おすすめの転職エージェント#1 JACリクルートメント
JACリクルートメントは「年収600万円以上」のハイクラス向け転職エージェントです。一定以上の経験や実績のある人材を求める企業の紹介に優れており、ミドル層以上の転職活動におすすめです。
JACリクルートメントでは求人紹介だけでなく、キャリア面談やキャリアの棚卸し、キャリアプラン相談といった総合的なキャリアコンサルティングを行ってくれます。
在籍コンサルタントは人材業界の中でもベテラン勢が多く、これまでの豊富な転職支援実績をもとにキャリアコンサルティングを実施してもらうことができます。
JACリクルートメントの活用メリットと注意点
JACリクルートメントを活用するメリットとして筆頭に挙げられるのが「ハイクラス向け求人の充実度」です。とくに年収600万円以上など好条件の求人を多数保有していることから、ハイクラス人材を求める企業と転職者のマッチングを得意としているのです。
高年収帯の求人や、重要なポジションを募集する求人を探している人にとって、登録を検討する有力な理由となるはずです。
JACリクルートメントは両面型サポートのため、コンサルタントが企業の採用担当者が直接コンタクトを取り、企業の情報や就業条件についてヒアリングを実施しています。

つまり、転職者に伝えられる企業情報はコンサルタント自身が収集した一次情報なのです。
このため、企業担当と人材担当の間で情報が分断されてしまう心配がなく、精度が高く確実な情報を得ることが可能となっています。
一方のJacリクルートメントの注意点は、保有求人数が大手サービスよりも少なめである点です。
「希望している求人が思ったより多く紹介されなかった…」という場合は、求人数の豊富なリクルートエージェント(全世代向け)、doda(全世代向け)、パソナキャリア(全世代向け)、リクルートダイレクトスカウト(ハイクラス向け)といった転職サービスがおすすめです。
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おすすめの転職エージェント#2 パソナキャリア
パソナキャリアは、人材派遣業の代表的な企業として知られるパソナグループが運営する転職エージェントです。派遣事業で築いてきた信頼は厚く、取引企業数は16,000社以上にのぼります。過去の転職支援実績は累計25万人に達しており、豊富な転職ノウハウを有しているのが特徴です。
転職コンサルタントによる丁寧なサポートを特徴としており、利用者の年収アップ率67.1%という実績からもサポート品質の高さがうかがえます。
パソナキャリアの活用メリットと注意点
人材サービスを総合的に手掛けるパソナグループならではの特色として、拠点が全国の都道府県にある点が挙げられます。
拠点が各地にあることで、キャリアアドバイザーによるサポートも受けやすくなるはずです。
転職サービスによっては首都圏や大都市部のみが対象エリアとなっていることも少なくない中、地方での転職にも対応できるのは大きなメリットといえるでしょう。
また、地元の企業との信頼関係を築く上でも、エージェントの企業担当者が高頻度で採用担当者とコンタクトを取っていることは重要です。
地方に本社・支社がある企業の詳細な情報を得られるだけでなく、「パソナキャリアが推薦する人材なら採用を前向きに検討しよう」と思ってもらえる可能性が高いでしょう。
一方のパソナキャリアの注意点は、サポートは手厚いが、転職意欲の低い人は優先度を下げられる可能性がある点、そのほか職種・業種によっては提案される求人が少ない場合もあることです。
doda(全世代向け)、リクルートエージェント(全世代向け)、リクルートダイレクトスカウト(ハイクラス向け)といった求人数が豊富でかつ担当から積極的なスカウトや提案の受けられるサービスも並行して登録しておくと、安心でしょう。
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おすすめの転職エージェント#3 dodaエグゼクティブ
dodaは国内トップレベルの求人数と、担当アドバイザーから積極的な提案が評判の転職エージェントです。
保有求人は20万件以上(※2023年3月時点、非公開求人を含む)、都市部だけでなく地方での転職支援にも強いです。
また、dodaは求人を自分で探して応募する「転職サイト」と、求人紹介から企業への応募、日程調整までアドバイスしてもらえる「転職エージェント」両方のサービスを利用できます。
「まずは自分でじっくり求人チェックしたい」という方は転職サイトのサービスを利用し、その後「応募や企業への交渉についてサポートしてほしい」となったときにエージェントサービスを利用する、という使い方もできます。
dodaの活用メリットと注意点
dodaでは「ダイレクト・リクルーティングサービス」という仕組みを取っており、そのため企業から熱意あるスカウトメールが届きやすいです。

dodaに登録すれば、「自分が今どんな企業から関心を持たれているか」について、スカウトメールの傾向から確認することができるでしょう。
スカウトメールは登録時のレジュメ内容をもとに送付されます。
登録者全員に送付される「軽いオファー」もあれば、面接が確約された「本気のオファー」もあります。
一方のdodaの注意点は、担当アドバイザーの品質にバラつきがある点です。応募・エントリーを急かされたり、希望する分野への知識の浅いアドバイザーが就いてしまうこともあるでしょう。
「丁寧かつ実績のあるアドバイザーに担当に付いてほしい」という場合は、パソナキャリア(全世代向け)、JACリクルートメント、リクルートダイレクトスカウト(ハイクラス向け)といったベテラン層が厚いと評判の転職サービスがおすすめです。
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3)ヘッドハンティングサービスを効率的に利用するポイント3点
質の高いヘッドハンターに担当してもらい、転職先を効率よく見つけるためには、ヘッドハンティングサービスを利用するのが近道です。日本では、長らくヘッドハンティングによる転職がそれほどメジャーではありませんでしたが、近年ではヘッドハンティングを利用できるサービスも台頭しています。
こうしたサービスをうまく活用することで、良質なヘッドハンターと出会える確率が高まり、転職成功の可能性を底上げすることができるのです。
ヘッドハンティングサービスを効率的に利用するには、次の3つのポイントを押さえておくことが大切です。
ヘッドハンティング専門の大手サービスを活用しよう

前述のように、日本ではヘッドハンティングそのものがあまりメジャーなものとして認知されていません。
そのため、ヘッドハンターを名乗っておきながら、実質的には特定の企業専属のリクルーターに過ぎなかったり、転職エージェントのキャリアアドバイザーと大差なかったりするケースも見られます。
ヘッドハンティングによる転職を主眼に置くのであれば、ヘッドハンティングを専門としている大手サービスを活用したほうが安心です。
ヘッドハンティングサービスとは、ヘッドハンターと転職候補となる人材を結びつけるサービスのことであり、ヘッドハンター自身はそのサービスに所属するスタッフではありません。
そのため、ヘッドハンターとしても多くのビジネスパーソンに知られている大手サービスを利用したほうが良質な人材と出会える可能性が高くなります。
こうした理由から、大手が運営するヘッドハンティングサービスを利用したほうが総合的に見て質の良いスカウトを受けられる可能性が高いと考えられるのです。
代表的な大手ヘッドハンティングサービスとしては、次の2社が挙げられます。
おすすめのヘッドハンティングサービス#1 リクルートダイレクトスカウト
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「実績豊富なヘッドハンターに出会いたい」ならココ!企業・ヘッドハンターからのスカウトが届く転職サイトです。
リクルートダイレクトスカウトは、転職大手「リクルート」が運営するヘッドハンティング型の転職サービスです。
年収600万円以上のミドル・ハイクラス層をメインにサポートを行っており、優秀なヘッドハンターからのスカウトを待つことができます。
リクルートダイレクトスカウトでは「転職者がヘッドハンターを選ぶ」という逆指名制を採用しているのが大きな特徴です。

自分が希望する業種・職種に関する知識が豊富か、優れた転職支援実績があるか、といった点を見極めるために、ヘッドハンターのプロフィールを閲覧することができます。
優秀なヘッドハンターを見つけたら、転職者のほうからヘッドハンターを選んで求人紹介を依頼できるのです。
また、ヘッドハンターは複数名を同時に指名することも可能です。
リクルートダイレクトスカウトの特徴
特徴 |
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サポート対象地域 | 全国 |
特に多い職種 | 経営ボード|経営企画・事業企画|管理|人事|マーケティング|広告|マスコミ・メディア・出版|クリエイティブ|営業|サービス|コンサルタント|ITコンサルタント|専門職(公認会計士、司法書士等、その他)|IT技術職|Webサービス・制作など |
公開求人数 | 約39万件(2023年2月現在) |
ヘッドハンターには並行して2人目、3人目に相談することも可能です。スカウトを待つだけでなく、自分からも積極的に求人情報や相性のいいパートナーを見つけに行きましょう。
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おすすめのヘッドハンティングサービス#2 ビズリーチ
ビズリーチ
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転職後の平均年収840万円!企業からのスカウトが非常に多い転職サイトです。
ビズリーチは主にハイキャリア人材を対象とした転職サービスです。
一般的にハイキャリア転職サービスは求人数が少なくなりがちですが、ビズリーチは近年求人数が増えており、首都圏はもちろんのこと地方での転職においても非常に豊富な求人を確認することができます。
紹介される会社は大企業だけでなく、中小の優良企業の求人も扱っています。
また、独自に「BizReach創業者ファンド」を創設するなど、スタートアップ企業の支援も積極的に行っていることから、スタートアップ企業やベンチャー企業への転職支援にも強いのが特徴です。
ビズリーチの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約8.6万件(2023年2月現在) |
とくに多い職種 | 経営(経営者・CxO・事業推進等)|管理(経理・財務・税務・IR等)|マーケティング|営業|コンサルタント|専門職(公認会計士・税理士・弁護士等)|IT技術職(SE・その他ITエンジニア)|ゲーム|電気・電子|半導体|機械|化学|金融|研究・臨床開発・治験|建築・土木など |
ビズリーチで企業からのスカウトを多く得るためには、レジュメ(職歴書)の品質を上げること!どのような自己PRが企業からの目にとまりやすいかをじっくり考えて、取り組んでみましょう。
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おすすめのヘッドハンティングサービス#3 doda X
doda X(デューダ エックス)
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ハイクラス向け転職エージェントでありながら、キャリアカウンセラーの充実サポートが評判の、いま勢いのある転職サイトです。
doda X(デューダエックス)は、「キャリアに戦略を。」をキーワードにハイクラス人材に向けた支援を行うヘッドハンティング型の転職サービスです。
doda Xに登録すると、ヘッドハンターがあなたの経歴と希望に合わせて厳選スカウト求人を提案してくれます。
紹介される求人の多くは、年収800万円以上の企業経営戦略や事業戦略に直結する重要なポジションのものが殆ど。
今よりさらに活躍できるフィールドで働きたいという人にマッチしやすいサービスでしょう。
dodaXに在籍するヘッドハンターは4,500人。レジュメ(職歴書)の効果的な見せ方や面接対策などの転職サポートもしっかりサポートしてくれます。
doda Xの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京・埼玉・神奈川・愛知・静岡・大阪・京都・兵庫・広島 |
公開求人数 | 約2.3万件(2023年2月現在) |
とくに多い職種 | 事業企画・経営企画|営業|IT・Webエンジニア|経理・財務・人事・法務|マーケティング・販促・商品開発|技術職(機械・電気)|コンサルタント|金融系専門職|医療専門職|技術職(化学・食品系)|技術・専門職(建設・不動産系)|クリエイター・クリエイティブ職|サービス系(店舗管理・運営管理)|技術職(組み込みソフトウェア)|SCM・物流・購買系など |
dodaXでは登録後に職種別の経歴書のサンプルも入手できます。doda専属のキャリアカウンセラーのサポートを合わせて利用すれば、書類作成の準備は万全でしょう!
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ヘッドハンターへのキャリア相談は貴重な機会。積極的に活用しよう

ヘッドハンターは日々数多くの人材をスカウトし、キャリアに関する相談に応じているプロフェッショナルです。
ヘッドハンターの主な役割は企業と人材を結びつけることですが、転職市場において豊富な経験と知識を有しているプロフェッショナルを、単に求人紹介のためだけに利用するのは非常にもったいないでしょう。
興味を惹かれるスカウトを受けたら、紹介先の企業について詳しく聞かせてもらい、同時に自身のキャリアに関する相談もさせてもらうようにしましょう。
これまで数多くの人材を見てきたプロの視点から見て、転職が良い選択肢と言えるかどうか、今後のキャリアプランにどのように有益なものとなるか、といったことを客観的にアドバイスしてくれるはずです。
相談に乗ってもらうことによって、こちらの希望条件や今後のキャリアに求めるものも明確になっていくはずです。
こうしたことがヘッドハンターに伝われば、より希望条件に近い案件を紹介してくれる可能性もあるのです。
ヘッドハンティングサービスは、「急がない」。納得いくまで根気強く付き合っていく

多くの場合、ヘッドハンターは転職者よりも一枚上手です。
ヘッドハンティングした相手が必ずしも転職を検討しているわけではないため、ヘッドハンターはスカウトした相手を口説いて転職する気にさせなくてはなりません。
当然、相応のトークを身につけていますし、どんな言い方をすれば前向きに転職を検討してくれるのか知り尽くしているのです。
もしヘッドハンターから「良い話」を持ちかけられたら、二つ返事で受けてしまわないように注意しましょう。
どんな会社にも良い面と悪い面があり、良いことばかりというわけにはいきません。
ヘッドハンターがいかに良い会社であるかのように言っていたとしても、いったん冷静になって調査し、後日返答するという姿勢を崩さないことが重要になります。
ヘッドハンターの勧める企業について何らかの疑問や不明点があれば、臆せず質問し、納得いくまで確認を取るのも必要な行動の1つです。
ヘッドハンティングを通じて転職するのは、それなりに時間がかかるものなのです。結論を急がず、根気よく付き合っていく中で、十分に納得して転職先を決定するようにしましょう。
まとめ)良いヘッドハンターに出会って転職を成功の確率を高めよう

ヘッドハンティングサービスは「待ち」の姿勢で利用するのが基本です。サービスに登録し、ヘッドハンターからスカウトが入るのを待つことになります。
しかし、ヘッドハンターからスカウトを受けたら「紹介されるがままに転職先を決めてもらう」といった受動的な考えで利用するのはリスクが大きいと言えます。
ヘッドハンターを上手に活用し、こちらの要望や希望条件をよく聞いてもらった上で、最終的には転職者が自分の判断で転職先を決定していくことが大切です。
この記事で紹介してきたヘッドハンターの良し悪しの見分け方や、ヘッドハンティングサービスを利用するコツを参考に、良いヘッドハンターを見つけていきましょう。
質の良いヘッドハンターに出会うことによって、転職成功の確率も高まるはずです。