WEB面接・オンライン面接で注意すべきポイントは?対面面接とどっちが良い?
[最終更新日]2023/01/25

近年、厚生労働省の「働き方改革」により、さまざまな企業に取り入れられるようになってきた在宅勤務。特にここ最近の在宅勤務推奨により、日々の業務はもちろん採用面接についてもWEBやオンライン上でおこなわれることが多くなりました。
転職したい企業の採用面接でWEB面接(オンライン面接)をする事になり、不安を感じているという転職者の方もいるでしょう。
WEB面接は現在広まり始めている面接スタイルではありますが、まだまだその実情を理解しているという人は多くありません。
そのため、WEB面接に万全な状態で臨めるようにあらかじめ準備をしておくことが大切です。
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目次
1)WEB面接とは?対面面接との違いって何?
昨今、WEB面接・オンライン面接といった「雇用する企業側と転職者が離れた距離でおこなう面接」が増加しています。
WEB面接にかわる新たな面接形態が確立されない限り、今後さらに一般的な選考方法になっていくことが予想されるでしょう。
WEB面接での転職を成功させるカギは、自身がWEB面接の概要を掴み、WEB面接を行う上で準備するポイントや注意点をあらかじめ知っておくことに尽きます。
いざ実際にWEB面接が始まったときに慌てないよう、事前に備えておきましょう。
WEB面接とは

WEB面接・オンライン面接とは、パソコンやタブレット・スマートフォンなどのデバイスを利用してインターネット経由で企業の採用面接をおこなうことを指します。
無料の「Skype」などのオンライン通話ツールを使い、ビデオチャットで面接が実施されます。
これまでの就職活動は、求職者が面接のために各企業まで足を運んで面接を受けるのが一般的でした。
しかし、地方や海外など遠方に住んでいる求職者は自身の住んでいる場所から面接会場の距離が遠くなればなるほど時間も費用もかかって一苦労。そこで近年、企業側が「Skype」などのコミュニケーションツールを導入し、インターネット上で面接をおこなうようになったのです。
Web面接は、企業と求職者の距離が離れていても面接ができるのが一番のメリット。企業の採用担当者が面接のために各拠点間を移動することや、地方や海外に住む求職者がわざわざ企業に出向く必要がありません。
そのため企業側は時間や出張旅費などの節約につながりますし、求職者も移動の必要がないため時間と交通費の負担が軽減、求人に応募しやすくなります。
このように、WEB面接は採用する企業と求職者の双方が時間と距離に縛られることなく面接することができる便利なシステムなのです。
2)WEB面接に必要なツールと、実際の流れ
WEB面接の前に準備しておきたいもの

WEB面接をおこなうために求職者が準備しておかなければならないものがいくつかあります。
WEB面接は通常の面接よりもメリットがあり便利ではありますが、WEB面接だからこそ通常の面接とは違った準備物も発生します。そのことを理解しておきましょう。
オンライン通話が可能なデバイス
WEB面接をおこなうには、オンライン通話ができるデバイスが必要です。
デバイスとはパソコンやタブレット・スマートフォンなどの端末のこと。WEB面接に使用するツールは、アプリをインストールしてアカウント登録する「Skype」や、ブラウザから直接システムにアクセスして使用する「Googleハングアウト」などがあります。
どのツールを使うかは企業側が指定してくれますのでそれに従いましょう。
インターネット環境
オンライン通話システムを使うにはインターネット環境が必要です。
インターネットの通信状態が不安定だと、映像や音声が乱れたり接続が遅延し途中で切れてしまったりというトラブルが発生しやすくなります。
大切な面接時にそういったことは好ましくないので、WEB面接に支障が出ることのないよう充分なインターネット回線速度が確保できる場所を探し、その場所を面接場所として使用するようにしましょう。
WEBカメラ、マイク
オンライン通話システムを利用できるパソコンやスマートデバイスのほかに、カメラとマイクが必要になります。
各種デバイスに内蔵されているカメラとマイクでもWEB面接ができないことはありませんが、面接相手の表情がはっきりと見えて声も聞き取りやすいといった円滑なWEB面接を実現させるためには、より高性能なカメラやマイクがあるに越したことはないでしょう。
ひとつ持っていると便利なのがヘッドセット。
相手の声を聞くためのヘッドフォンと自分の声を相手に届けるためのマイクがひとつになったアイテムで、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
ヘッドセットは家電量販店などで手軽に購入できるので、別途準備しておくことをおすすめします。
WEB面接でよく使われる面接ツール
- Zoom
- Skype
- Googleハングアウト
- Interview maker
- Calling
- FaceHub
WEB面接の流れ

- ①アプリをインストールする
- ②企業との打ち合わせスケジュール調整
- ③面接日当日:アプリの動作確認
- ④面接時間の10分前から待機
- ⑤企業からの着信を受け、面接スタート
WEB面接は、準備物だけでなく面接の流れも通常の面接とは異なるため、どのような流れで進行していくのかという手順を把握しておくことがポイントです。ここではWEB面接の実際の流れをご案内します。
①アプリをインストールする
まずは企業から指定されたアプリ(Skypeなど)をパソコンやスマートフォン・タブレットのどれかひとつにインストールし、アカウント作成を済ませておきます。面接までにアカウントのIDを採用担当者に知らせておきましょう。
②企業との打ち合わせスケジュール調整
通常の面接と同様、事前に転職サイトのフォームやメールなどで先方担当者とスケジュール調整や打ち合わせをおこない、実際に〇月〇日の〇時からWEB面接を開始するということを決定します。
③面接日当日:アプリの動作確認
アプリの動作確認とカメラやマイクが正常に動作しているかのテストを事前に済ませておきます。万が一トラブルが起きたときのために、対処方法なども念のため確認しておくといいでしょう。
④面接時間の10分前から待機
準備が整っていても、面接直前にはどうしても慌ててしまいがちです。遅くてもWEB面接が始まる10分前にはパソコンを起動しておき、不具合がないか、通信状況に問題がないかなどを確認しておきましょう。
⑤企業からの着信を受け、面接スタート
開始時間に企業から着信がきたらそのまま受け、WEB面接のスタートです。
3)WEB面接で意識したいポイント・注意点
WEB面接は直接会うことなくカメラ越しにおこなわれる上に決められた短い時間の中で合否が決まるぶん、通常の面接ではたいしたことのない小さなミスが致命的な失敗につながることも。
そのため、WEB面接は通常の面接以上に入念な準備が必要です。
WEB面接に挑む際の重要なポイントや注意点を知ったうえで行動すれば、自分が納得のいく面接結果を出しやすくなるでしょう。
ここではWEB面接で意識したいポイント・注意点を分かりやすく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。
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面接日前までに気を付けるポイント

- 社会人としてふさわしいアカウント名・プロフィールにしておく
- 画面越しに映る「背景」に気を付ける
- 友人・知人と一度「模擬WEB面接」を行ってみる
社会人としてふさわしいアカウント名・プロフィールにしておく

WEB面接をおこなう際には面接前にアカウント名を採用担当者に知らせますが、このときアカウント名やプロフィール画像などには注意が必要です。
アカウント名は自分の好きな文字を自由に設定できるため、どんな内容でも構わないだろうと安易に考える人もいるかもしれません。
しかし、そのアカウントは大切なWEB面接に使用するアカウントです。仮に社会人としてふさわしくないような内容にしていた場合、相手からの印象が悪くなってしまうことも否定できません。
プライベートでもそのアカウントを併用している人はニックネームや下の名前だけで設定していることも多いですが、これは採用面接にはふさわしくありません。
WEB面接の時期だけでも面接用のプロフィールに変更しておくか、新たにアカウントを作り直しましょう。
では具体的にどんな内容にすればいいのでしょうか。
転職活動では実直さが求められますので、アカウント名は本名、プロフィール画像は初期設定のままか転職活動用の証明写真に設定しておくのがベストでしょう。
画面越しに映る「背景」に気を付ける

WEB面接中には、自分自身が表示される画面に背景も映るため背景にも気を配りましょう。
特に気をつけたいのが自宅の場合。部屋に物が散乱していたり、クローゼットの扉が開きっぱなしで中身が丸見えだったりすると採用担当者の印象も悪くなるでしょう。
面接先企業の競合の製品が画面に映っていることも絶対に避けたいですね。自分自身の身だしなみはもちろんですが、気を抜きがちな背景にも気をつけることが必要です。
WEB面接を受けるときには、背景に壁や単色のカーテンだけが映っている状態が理想です。
面接する場所の背景に不要なものが表示されていないかチェックしておきましょう。
部屋を整理整頓したのに背景がゴチャゴチャしている…という場合には、カメラに映る範囲に壁紙やクロスを貼るのもひとつの手。壁紙やクロスはホームセンターなどで簡単に手に入ります。
友人・知人と一度「模擬WEB面接」を行ってみる

WEB面接の本番前に、友人や知人と「模擬WEB面接」をして場数を踏んでおくこともおすすめです。
完璧に準備したと思っていてもいざWEB面接の本番となると緊張してうまく話せなかったり、表情がこわばったりしてしまうもの。
やり直しのきかない大事な面接で失敗しないためにも、気を許せる友人や知人に頼んで事前にWEB面接の練習をしておくといいでしょう。
ポイントは、練習してそのまま終わりではなく実際に練習を終えた後に「この受け答えがよかったよ」「悪くはなかったけど、もっとこうしたほうがいいかも」と感想を言ってもらうこと。
友人ならではの飾らない正直なアドバイスが受けられるため、自分では気づかなかった新たな発見や改善点が見つかるはずです。親しい関係性のため、他人では言いづらいことも指摘してもらえます。
面接日当日に気を付けること

- 服装は「スーツ着用」が無難
- カメラとの距離や角度に注意
- 周囲の音が入らない環境で行う
服装は「スーツ着用」が無難

WEB面接は直接会わずに自宅でできるので服装に関しても適当でいいだろうと思うかもしれません。
しかし、そういった気のゆるみが合否を左右します。そのため、私服着用の指定がある場合を除いてWEB面接の服装はスーツ着用が無難。通常の面接に向かうのと同じようにきちんと身だしなみを整えましょう。
「どうせ見えないだろうと私服やパジャマなどで面接に臨み、少し動いたときにボトムスが部屋着の短パンのままだったのをしっかり見られてしまった」ということもあります。
気を引き締めるためにも、男女ともに通常の面接同様スーツを着用しましょう。
カメラとの距離や角度に注意

カメラの映り方が良くないせいで印象がマイナスにならないよう、WEB面接中はカメラの距離や角度に注意しましょう。
カメラの角度を下げすぎず、自分の視線とカメラの位置が直線になるようにパソコンやスマートフォンを気持ち高めの位置に置きます。
面接相手にしっかりと自分の顔が見えるよう、視線とカメラの位置がまっすぐになるようにして上半身全体が映る距離を保つことが大事。
カメラが下向きだと顔うつりが暗くなりやすいですし、反対にカメラが上向きだと相手を見下ろしているような上から目線のアングルになってしまいます。
また、WEB面接の際はモニター上の相手の目ではなくカメラのレンズを見て話すようにします。
なぜなら、画面上の相手とカメラの位置は少し位置がずれているため相手には視線が合っていないように見えてしまうから。
誰かにカメラで撮られる時もカメラ自体ではなくレンズを見ますよね。WEB面接中は常に自分が相手からどのように見えているかということを意識しましょう。
周囲の音が入らない環境で行う

場所に縛られないことが利点のWEB面接ですが、できるだけ周囲の音が入らない環境でおこなうことが大切だといえます。
カフェなどのザワザワした場所では雑音も入りやすく相手も声が聞き取りづらくなってしまい、WEB面接という視点で考えると不向きです。さらにマイクの感度は想像以上に良いため、小さな音でも拾ってしまうもの。できるだけ雑音が入りにくい静かな場所でおこないましょう。
自宅で行う場合は、WEB面接中に突然誰かが入らないように家族に共有しておく必要があります。いきなり家族やペットなどが入ってきたら困りますよね。部屋のドアに貼り紙などをしても良いかもしれません。
WEB面接を自宅でおこなうことが難しいという方は、通信環境が整っているコワーキングスペースやネットカフェを有効活用することも検討してみては。
面接中に意識するポイント

- 面接中はスマホやPCには触れない
- 対面面接と同じで、最初と最後には必ず挨拶をする
- もし途中で通信が切れてしまっても、冷静に対処する
面接中はスマホやPCに触れない

WEB面接中はスマホやパソコンに触れないと思っておきましょう。もちろん、面接担当者の合意の上で触っていい状況であれば問題ありませんが、相手に悟られたくない場合は触らないに越したことはありません。
カンペやスマホなどをチラチラ見ているとすぐにバレます。
見えない位置にカンペを置いておくのはアリと思うかもしれませんが、基本的には「視線を反らしたら疑われやすい」と思って行動すべき。相手に不信感をあたえたくなければ面接中は質疑応答にしっかりと集中しましょう。
WEB面接中にネット閲覧やSNSを見ながら…などは言語道断です。自身の視線やクリック音、タイピング音ですべて面接官にバレています。
面接相手もプロですから、口には出さないものの大体のことは察知しているはずです。
少しでも面接の勝率を上げたいのであれば他のアプリやソフトはすべて完全に閉じておき、スマホやパソコンの通知なども邪魔にならないようオフにしておきましょう。
対面面接と同じで、最初と最後には必ず挨拶をする

いくらインターネット上だといっても、WEB面接は正式な面接。最初と最後には必ずきちんと挨拶をしましょう。
対面面接と同じく面接開始時には「よろしくお願いいたします」、終了時には「ありがとうございました」と挨拶することを忘れないようにしてください。
自宅にいるという気楽さから、挨拶はしてもお辞儀を忘れてしまう方もいます。
挨拶とお辞儀はすべての基本、頭も必ず下げましょう。とくに感情の機微が分かりづらいWEB面接ですから、リアクションは少しオーバーくらいがポイントです。
しっかりとカメラに撮られていて、さらに面接の内容がデータとして保存され、あとから見返される可能性があるということを肝に銘じておきましょう。
基本的にWEB面接は、ただ面接会場が自宅であるだけでそれ以外はすべて通常の面接と同じです。
もし途中で通信が切れてしまっても、冷静に対処する

もしWEB面接中に不具合が起きて通信が切れてしまっても、動揺せず落ち着いて対処しましょう。
まずは電話やメールで面接担当者に「不具合が起きてしまった事実」を丁寧に伝えます。そのあと、アプリの再ログインやパソコンの再起動などを試してみましょう。
それでも接続できなければ、再び面接担当者に連絡して判断を仰ぎます。
そうしたときに相手とどうトラブルに向き合うかで面接担当者からの印象は変わってきます。
対処の仕方次第では入社後のトラブル時の対応力が低いと評価され、面接結果に影響する可能性も。決して慌てず冷静に行動することが大切です。
できる限り機器の不具合やトラブルを防ぐためには面接の前にカメラやマイク、デバイスをテストしておく必要があります。
ぶっつけ本番でいきなり接続すると混乱してしまうので、何度か練習してみることをおすすめします。できれば友人や知人に手伝ってもらい、動作テストを行うのが最良です。
まとめ)準備を制する者がWEB面接を制す!

このように、WEB面接は通常の面接と違い、WEB面接ならではのポイントや注意点がたくさんあることが分かりました。
面接の流れも通常とは異なるため、準備する道具以外にもどのような手順で進められるのかをあらかじめシミュレーションしておくことが大切です。
一度きりのWEB面接、後悔のないようにトライし面接の合格率を上げるためにも、ぶっつけ本番ではなく予備知識をもって本番に臨むのがベストです。
WEB面接をすることが決まった時点からしっかりと事前準備を始めましょう。
準備が整えばあとはリラックスしてありのままの自分でWEB面接に挑むだけ。心から応援しています。
参考:面接のフェーズ別「質問例&回答例」紹介記事
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①序盤編(自己紹介・自己PR) 企業面接での自己PR・自己紹介をする際のポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介しています。 |
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②中盤編(志望理由・転職理由) 企業面接で必ず訊かれる「志望理由」・「転職理由」に関わる応答でのポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介します。 |
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③適性・職務要件確認編 企業面接で、面接官が転職者の適性、知識・スキルの確認時に訊かれる「適性・職務要件」の確認でのポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介します。 |
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④最終面接・役員面接・条件確認編 企業の最終面接、役員面接、条件確認時におけるポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介します。 |
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⑤「女性ならではの質問」編 企業面接において、女性転職者が受けやすい質問・確認について、ポイントと注意点、およびおすすめの受け答え方法を紹介しています。 |
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