セキュリティエンジニアに転職したい! 年収・業務内容・転職成功のポイントは?
[最終更新日]2020/11/24

セキュリティエンジニアは、注目されている職種の1つです。総務省が2018年12月に公表した「我が国のサイバーセキュリティ人材の現状について」によると、2020年には20万人弱の人材が不足する と報告されています。企業への攻撃も高度化していることもあり、多くの企業でセキュリティエンジニアが求められています。(参考:総務省「我が国のサイバーセキュリティ人材の現状について」)
一方でセキュリティエンジニアは、企業の大切な情報資産に関わる業務です。そのため、セキュリティを含めた高いレベルの知識やスキルが求められます。
目次
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1)セキュリティエンジニアってどんな仕事?
セキュリティエンジニアを目指すなら、仕事内容を知ることが欠かせません。
セキュリティエンジニアは「セキュリティを守る最先端の仕事」という印象から華々しく、かっこよく見えがちです。
しかし実際には、地道で忍耐が必要な仕事も少なくありません。入社後に後悔しないためにも、事前に仕事内容をしっかり押さえておくことが重要です。
ここでは業務内容、やりがい、年収、キャリアプランの4つに分けて、詳しく解説していきます。
セキュリティエンジニアの業務内容
セキュリティエンジニアが行う主な業務は、以下の4つに分けられます。

- 企業のサーバーやネットワークを、外部からの攻撃から防御できるように設計し、実装する
- 侵入や攻撃の兆候がないか日々チェックし、適宜メンテナンスを行う
- 侵入や攻撃を受けた場合、速やかに復旧を行うとともに、原因を調査する
- セキュリティ規定を作成・提案する
これらの業務は、一般的なシステム開発に似たものがあります。
すなわちセキュリティの実装までには、要件定義から設計、構築、テストといったフェーズを踏む必要があるわけです。
オーダーメイドのシステム開発を行う場合は、プログラミングスキルを要するケースも少なくありません。
セキュリティエンジニアは、運用・管理やトラブル対応業務などでも活躍できます。どの役割でもセキュリティを武器に業務を行うことは、共通した特徴です。
セキュリティエンジニアのやりがい

セキュリティエンジニアのやりがいには、「私の技術で企業の情報資産を守る」ことがあげられます。
高い技術で外部からの攻撃を防ぎ、事業の円滑な実施に貢献できることは、大きなやりがいの1つです。課題が難しいほど、達成したときの喜びは大きくなるでしょう。
もし外部からの侵入を許してしまった場合でも、トラブルを復旧し原因を見つけられたときは、やりがいを感じるものです。
最新のセキュリティ技術を学ぶ必要があることも、セキュリティエンジニアの特徴です。
これは最先端の知識や技術を追いかけたい方にとっては、うれしい内容です。どんどんスキルアップを果たし高いレベルの仕事ができるようになるわけですから、やりがいにつながります。
セキュリティエンジニアの年収

セキュリティエンジニアの年収は、経験により大きく異なることが特徴です。
経験の浅い方は、年収300~400万円程度となる場合も多いでしょう。
一方で30歳の平均年収は、600万円といわれています。これはIT業界の他職種と比較しても、高めの年収です。
経験を積み実績をあげることで、年収も上がっていく職種といえるでしょう。
年収の高さは、求められるスキルの高さを反映したものといえます。
そもそもセキュリティエンジニアは、組織が大切にしている「情報」などを守る仕事です。確かに仕事は大変ですが、それに見合った収入が得られることは魅力の1つです。
セキュリティエンジニアのキャリアプラン
セキュリティエンジニアは、インフラエンジニアやアプリケーションエンジニア、ネットワークエンジニアなど、さまざまな職種から目指せます。「セキュリティを究めたい」という意欲があれば、誰でもチャレンジできる職種です。
一方でセキュリティエンジニアからさらに上を目指すには、以下のようにさまざまな道があります。

- セキュリティアナリスト
- セキュリティコンサルタント
- 企業内のコンプライアンス部門
- プロジェクトマネジャー
セキュリティの道を究めたいのか、マネジメント系に進みたいのかを選べ、それぞれの道でさらなるステップアップができることもセキュリティエンジニアの特徴です。
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2)セキュリティエンジニアに必要な知識・スキル
セキュリティエンジニアには、さまざまな知識やスキルが求められます。そのなかでも重要な4つのポイントを、以下に示しました。

- セキュリティに関する最新の知識と、適切に実装するスキル。最新の法令や制度を知ることも重要
- 顧客の業務や経営に関する知識
- コミュニケーションスキルも重要
- 課題に対して真摯に向かい、解決する粘り強さと体力
それぞれ求められる知識やスキルを、以下で詳しく解説します。
セキュリティに関する最新の知識と、適切に実装するスキル。最新の法令や制度を知ることも重要

セキュリティエンジニアは、さまざまな攻撃から情報システムを守ることが仕事です。せっかく構築したシステムも、外部からやすやすと侵入されてしまうようではいけません。
そもそもセキュリティエンジニアは「ホワイトハッカー」とも呼ばれるとおり、悪意を持って侵入する方に対抗できるスキルが求められます。
このためセキュリティに関する最新の知識を身につけた上で、適切に実装するスキルが必要です。
またセキュリティに関する法令や制度には、さまざまなものがあります。一例として個人情報保護法や不正アクセス禁止法、情報セキュリティマネジメントシステムなどがあげられます。
よかれと思って行ったことが法令違反になることを防ぐためには、最新の法令を知ることも欠かせません。
顧客の業務や経営に関する知識

セキュリティを充実させる目的は、企業の業務を円滑に遂行し、業績のアップに貢献することです。
完璧なセキュリティを施したとしても、その結果として業務に多大な制約を与えたり、業績を下げたりする結果となることは好ましくありません。
このためセキュリティエンジニアには、顧客の業務を知り、業務内容に合わせたセキュリティを実装することが求められます。
加えてセキュリティを実装するには費用がかかるものの、利益に直接結びつかないコストとなりうることから、経営者が予算化に消極的となるケースも考えられます。
経営層に対してセキュリティ対策を行うメリットを説明し納得してもらうためには、経営に関する知識も求められます。
コミュニケーションスキルも重要

セキュリティエンジニアは、チームで動くことが多いです。
仕事を円滑に進めるためには情報を速やかに共有し、迅速かつ正確な対応が必要です。このため情報を簡潔、かつ的確に説明するスキルが求められます。
また他のメンバーの報告内容をしっかり聞き取り、自らの業務に活かすことも必要なスキルです。
コミュニケーションスキルは、顧客など外部の方に対する説明や提案を行う際にも重要です。簡潔かつ的確な説明は顧客を納得させ、協力を得る上で欠かせません。
これを実現するには顧客の要望に耳を傾け、正確にニーズを把握する必要があります。これらのことは技術と同様に、信頼されるセキュリティエンジニアとなるための条件です。
課題に対して真摯に向かい、解決する粘り強さと体力

セキュリティエンジニアは、しばしば答えのない課題に直面します。ときには「わからない」で片づけたくなることもあるでしょう。
そのような場合でも最善の解決方法を見つけるために、課題に対して真摯に向かう姿勢が求められます。これを実現するには、「必ず解決する」という粘り強さや精神力が必要です。
またセキュリティエンジニアの現場では、しばしば速やかに解決しなければならないトラブルにも見舞われます。ときには夜を徹して、トラブル対応にあたらなければならないかもしれません。
このためセキュリティエンジニアにはトラブル解決への強い意欲に加えて、体力も求められます。
3)セキュリティエンジニアへの転職を成功するために、意識したいポイント4つ
セキュリティエンジニアへの転職を成功させるためには、意識したいポイントが4つあります。それぞれのポイントを、以下に示しました。

- スクールや参考書などでセキュリティの知識とスキルを習得しよう
- セキュリティエンジニアにおすすめの資格を取得して強みにしよう
- 未経験であれば、他の職種で経験を積むことから始めよう
- IT業界に詳しい、転職エージェントを活用しよう
それぞれどの点が重要なのか、順に確認していきましょう。
スクールや参考書などでセキュリティの知識とスキルを習得しよう

セキュリティエンジニアへの転職を成功させるためには、ある程度のセキュリティに関する知識やスキルが求められます。このため仕事が忙しくても、自学自習をしてスキルアップに励む必要があります。
学びの手段としては、スクールや講習会、参考書などがあります。
参考書で学ぶ方法は安価ですみ、あなたのペースに合わせて学べることが魅力です。一方でスクールや講習会はある程度の費用がかかるものの、短期間でポイントを押さえて学べることが魅力です。
近年では、自宅などで学べる「eラーニング」を取り入れる講座も増えてきています。あなたに合った方法を選んで学びましょう。
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セキュリティエンジニアにおすすめの資格を取得して強みにしよう

セキュリティエンジニア自体に資格は必須でないものの、企業やプロジェクトによっては資格が求められるケースがあります。
資格に合格するには、セキュリティの知識を身につけていなければなりません。このため資格の取得はセキュリティエンジニアを目指す上で、あなた自身をアピールする有効な手段の1つとなり、強みともなります。
セキュリティに関する資格の難易度は、さまざまです。
初心者なら、基本情報技術者の取得は必須です。その上で、CCNAを取得するとよいでしょう。
実力のある方は、情報処理安全確保支援士試験 やCCNP、CompTIA Security+などにチャレンジすることも選択肢の1つです。
未経験であれば、他の職種で経験を積むことから始めよう
あなたがITエンジニア未経験の場合、いきなりセキュリティエンジニアを目指すことは簡単ではありません。
それはセキュリティエンジニア自体が、サーバーやネットワーク、アプリケーションそれぞれについて高度な知識や技術を要する職種であるためです。初心者からこれらのスキルを身につけるには、大変な努力を要します。
このため、まずは以下の職種からチャレンジするとよいでしょう。

- インフラエンジニア
- ネットワークエンジニア
- アプリケーションエンジニア
これらの職種では、経験を積むことでセキュリティエンジニアに必要な、ベースとなるセキュリティの知識を得られます。
遠回りのようですがまずは他の職種で経験を積み、実績をあげてからセキュリティエンジニアに転職することが、希望をかなえ活躍する近道です。
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IT業界に詳しい、転職エージェントを活用しよう

セキュリティエンジニアへの転職を成功するには、IT業界に詳しい転職エージェント選びが重要です。
転職エージェントは面談を通してあなたの希望をヒアリングするとともに、応募書類や面接のアドバイス、企業の紹介や企業情報の提供を行います。
一方で企業に対しては、面接の日程調整や給与の交渉、入社時期の調整を行ってくれますから、あなたの負担が減ります。これにより日々忙しい方でも、あなたのスキルアップにつながる企業に入社し、活躍につなげることが可能です。

もっともIT業界に詳しい転職エージェントといっても、どれも同じではありません。次の章では、セキュリティエンジニアを希望される方におすすめの転職エージェントを紹介していきます。
4)セキュリティエンジニアへ転職する際におすすめの転職エージェント
実務経験のない方がセキュリティエンジニアへの転職を成功するには、転職エージェント選びが重要です。
以下にあげる転職エージェントならば、セキュリティエンジニアに関する案件を多数持っています。
あなたに紹介される企業は多くの選択肢から選ばれるわけですから、入社後のミスマッチが起きる可能性は低くなり、転職先で活躍し評価される可能性は高まります。
もちろん紹介する際には、実務経験の有無も考慮されますから安心です。
加えて転職エージェントは、複数登録することがおすすめです。これにより転職先の選択肢が広がるとともに、業界の事情や知識も深まります。
相性の合うキャリアアドバイザーにも出会いやすくなり、転職活動も充実することでしょう。
以下、おすすめの転職エージェントと選び方・活用法について解説していきます。


セキュリティエンジニアの転職で、転職エージェントを活用するポイントは以下の3点です。
- Point1 各ITエンジニア向け転職エージェントの、それぞれの特徴を知っておく
- Point2 はじめに2~3つ「複数」の転職エージェントに登録しておく
- Point3 何度かのやりとりで「相性」と「やりやすさ」を確認する
特にポイント3つ目の「相性とやりやすさ」は重要です。転職エージェントの担当者とは、転職期間中はずっと付き合いを続けていきますので、「自分に合った担当アドバイザー」を早めに見出していくことが、転職成功のひとつの要となるでしょう。

セキュリティエンジニアへの転職で、おすすめの転職エージェント一覧
ITエンジニア業務経験1年以上の人向け
転職エージェント | 特徴 |
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![]() レバテックキャリア |
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![]() マイナビITエージェント |
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![]() GeekOut(ギークアウト) |
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![]() doda IT エンジニア |
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![]() Geekly(ギークリー) |
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ITエンジニア実務未経験・業務経験1年未満の人向け
転職エージェント | 特徴 |
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![]() リクルートエージェント |
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![]() doda |
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![]() ワークポート |
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![]() type転職エージェント |
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まとめ)仕事の実態と必要なスキルを把握した上で、セキュリティエンジニアを目指そう

セキュリティエンジニアは大変やりがいのある仕事であり社会的にも重要な職種である一方、求められるスキルも高度です。イメージだけで転職することは、挫折を防ぐ意味でもおすすめできません。
セキュリティエンジニアを目指すなら、事前に仕事の実態と必要なスキルを把握することが不可欠です。仕事をしているご自身の姿をイメージし、必要なスキルを身につけてから転職しましょう。
もしスキルや経験が不足する場合は、いったんインフラエンジニアなど他の職種で経験を積むことも検討してください。
入社後に活躍するためには、転職先選びも重要です。転職エージェントを活用することであなたに合った転職先を見つけやすくなりますから、積極的な活用をおすすめします。
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