Scalaエンジニアに転職したい! 年収・業務内容・転職成功のポイントは?
[最終更新日]2020/11/24

Scalaは将来有望で、かつ年収も高い言語と言われています。さまざまな開発現場で求められていることから、読者のなかにはScalaのスキルを身につけ、Scalaエンジニアに転職したいとお考えの方もいると思います。
残念ながらScalaエンジニアへの道は、簡単ではありません。
しかし正しい努力を積み重ねれば、未経験でもScalaエンジニアになり、活躍することは可能です。特にJavaなど他の言語の経験がある方は、比較的マスターしやすい言語といえるでしょう。
目次
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1)Scalaエンジニアって、そもそもどんな仕事?
Scalaエンジニアに転職するには言語そのものはもちろん、どのような仕事があるか、また年収について知っておくことが重要です。
ここではScala言語の概要と活用できる分野、年収に加えて、どんな業界やサービスで求められているのかについて解説していきます。
Scala言語の概要
Scalaは、2000年代前半に公開されたプログラミング言語です。以下のとおり、Javaに代表されるオブジェクト指向型言語と同じ特徴を持っています。

- 修正や仕様変更への対応が容易
- Javaの仮想マシンやクラスライブラリを利用できる
- JavaとScalaで、それぞれのコードを相互に呼び出せる
Javaとの違いは関数型言語の特徴も兼ね備えているため、簡潔なコードが記述できる点にあります。
Javaをはじめとするオブジェクト指向型言語の場合、処理を追加する際にはどうしてもある程度の量のコードを記述する必要があります。
一方でScalaでは関数型言語の特徴を生かし、同じ処理でも簡潔に記載することができます。
なかにはJavaで20行必要なコードが、Scalaで書くと1行で済む場合もあるほどです。
このためScalaは、「Javaの後継言語」とも呼ばれています。
Scalaを活用してできること、Scalaが得意とする分野は
Scalaは、さまざまな種類のシステム開発に活用できます。業種や目的に特化していないことから、汎用のプログラミング言語と呼べるでしょう。
もっともScalaがあればなんでも開発できるからといって、すべてのシステム開発にまんべんなく使われているわけではありません。
たとえば人工知能ならPython、iPhoneのアプリ開発ならSwiftが優先して使われることでしょう。このためScalaが多く使われる分野は、ある程度絞られます。

- SNSやビジネスチャット、ECサイトなど、Webサービスの開発
- Androidアプリの開発
- 業務システムの開発
- ゲームの開発
Scalaで開発された主なサービスには、TwitterやChatwork、SmartNewsなどがあげられます。
あなたの身近なところにも、Scalaが活用されているといえるでしょう。
Scalaエンジニアの待遇・年収、およびScalaエンジニアを求めている業界やサービスは──

Scalaエンジニアで働くにあたり、年収が高いのか、世の中から求められる言語なのかという点は気になるところです。この点について、解説していきましょう。
Scalaエンジニアは年収が高く、正社員での募集が多い
Scalaエンジニアは、年収が高いことが特徴です。
求人検索エンジン「スタンバイ」が行った「プログラミング言語別年収ランキング2018」によると、Scalaの年収中央値は600万円となっています。
これは1位のGoと並ぶ年収額であり、JavaやRubyなどよりも50万円以上高くなっています。
このため新型コロナウイルスの影響を受けた2020年9月時点でも、「年収500~800万円」といった金額を提示する企業は珍しくありません。高いスキルに見合った収入を目指したい方には、おすすめの言語といえるでしょう。
またScalaエンジニアは、正社員での募集が多くなっていることも特徴の1つです。
Scalaエンジニアは、さまざまな業界やサービスで求められている
Scalaエンジニアはシステム会社による募集が多いものの、IT業界以外の企業による募集もあります。
さまざまな募集案件がありますから、チェックしておきましょう。
またScalaが使われるサービスは、ECサイトや通信・金融業界、化粧品やゲーム、電子決済サービス など多種多様です。
Scalaエンジニアは、さまざまな業界やサービスで求められているといえるでしょう。
2)Scalaエンジニアに必要な知識・スキルは?
Scalaエンジニアには、以下にあげる4つの知識やスキルが求められます。

- Scalaをはじめ、関連する言語の知識やスキルは必須
- ハードウェアやWebなど、コンピュータに関する知識も必要
- 未知の内容や事態に対しても、積極的にトライする姿勢が求められる
- コミュニケーションスキルも欠かせない
それぞれのポイントについて、順に確認していきましょう。
Scalaをはじめ、関連する言語の知識やスキルは必須

Scalaエンジニアとして働くならば、Scalaで開発できるだけのスキルが必要です。
いくら需要が高い言語でも、「転職後に勉強します」という方はなかなか採用されません。このため最低でも、独学でプログラムを作った経験が求められます。
加えてScalaは、他の言語と組み合わせた開発もよく行われます。
そのため「Javaでは難しい部分をScalaで開発」といったことも行われがちです。
このようなプロジェクトの場合、「Javaでも組めるレベルのスキルしかないScalaエンジニアはいらない」という判断にもなりかねません。
したがってScalaエンジニアは、Javaなど関連する言語の知識を身につけた上で、適切に使い分けるスキルも求められます。
ハードウェアやWebなど、コンピュータに関する知識も必要

ScalaはJavaよりも後発の言語であるため、新しい技術を生かした実装が可能となっている点も特徴の1つです。一例として、以下のものがあげられます。
- CPUの並列実行に対応
- XML型への対応
- テスト自動化のライブラリに対応
たとえばCPUには、コンピュータの処理を司る「プロセッサコア」が1つ以上あります。
CPUのなかに2つ以上のプロセッサコアがあるものを「マルチコア」と呼び、同じ時間帯に複数の処理、つまり並列実行を行うことが可能です。また最近のWebサイトは、表記にXMLを活用するケースも多くなっています。
これらの強みは、開発者がハードウェアやWebの仕組みを知っていてこそ生かせるものです。
このためScalaエンジニアは言語だけでなく、ハードウェアやWebなど、コンピュータに関する幅広い知識が求められます。
未知の内容や事態に対しても、積極的にトライする姿勢が求められる

Scalaは新しい言語であるため、すみずみまで詳しく書かれた教材がない場合や、知りたい情報がないといったこともあります。開発においては、未知の事態に遭遇するケースもあるでしょう。
このような場合、「習っていないからわからない」というのではいけません。
これまで培った経験やさまざまなノウハウをもとに、積極的にトライする姿勢が求められます。
そもそも誰も遭遇したことのない事態は、その解決法を多くのエンジニアが知りたいと思っているもの。積極的に立ち向かい解決に導くことで、優秀なScalaエンジニアとして認められるかもしれません。
このため「ピンチはチャンス」ととらえ、前向きに対応することが重要です。
コミュニケーションスキルも欠かせない
Scalaエンジニアは他の言語と組み合わせて用いられるケースも多いことから、チームでの開発もよくあります。入社後は、どこかのプロジェクトに配属されるケースが多いことでしょう。
迅速かつ良質なシステムを組み上げるためには、チームメンバーの発言内容を正しく理解し、自らも言うべきことを正しく伝えるスキルが必要です。
また顧客と会話する際には、要件を正しく聞き取り、システムに反映しなければなりません。このため相手の話を正しく聞き取り、自分の思いをしっかり伝えるコミュニケーションスキルも欠かせません。
3)未経験からScalaエンジニアを目指す際に意識したい3つのポイント
あなたがScalaを経験していない場合、Scalaエンジニアを目指すためには以下のポイントを意識する必要があります。

- Javaおよびオブジェクト指向への知識・実践経験を深めておく
- Scalaを学習し、自分でシステムを作ってみる
- IT業界に強い転職エージェントを活用する
それぞれのポイントについて、順を追って見ていきましょう。
Javaおよびオブジェクト指向への知識・実践経験を深めておく

さきに解説したとおり、Scalaには以下の特徴があります。
- Javaと互換性がある。Javaとともに使われるケースも多い
- オブジェクト指向型言語と関数型言語、両方の特徴を持っている
従ってScalaエンジニアになるためには、まずオブジェクト指向の考え方を学んだ上で、Javaをマスターすることが大変有効です。
Javaでプログラミングできるようになれば、Scalaを学ぶ苦労もかなり軽減されることでしょう。また先にJavaを学んでおくことでScalaの強みを生かせる場面を知ることができ、開発現場でも役立ちます。
実際の求人においても、初心者からいきなりScalaを目指すことは不可能ではないものの、他の言語と比べて難しい現実があります。
しかしJavaなどオブジェクト指向の言語を経験していれば、採用されやすいといえるでしょう。
Scalaを学習し、自分でシステムを作ってみる
Scalaは文法が難しいことや、さまざまな表現方法があることから、初心者には難しい言語といわれています。
このような言語の場合、早くマスターする目的で一度にあれもこれもと欲張ることは失敗への近道です。そうではなく、1つ1つの機能を確実にマスターすることが重要です。
Scalaを学ぶ方法には、Webサイトやオンライン講座、書籍など、さまざまな方法があります。
WebサイトにはScala公式のものや、Kojoといった統合学習環境などがあります。またおすすめの書籍には、以下のものがあります。
- Scalaをはじめよう! ─マルチパラダイム言語への招待─
- ゼロから学ぶScala
- 実践Scala入門
他の言語で開発経験がある方は「実践Scala入門」から、不安がある方は上の2冊から学習を始めるとよいでしょう。
学んだ内容は自分でプログラミングを行い、動かしてみることが重要です。
Oracleの公式サイトなどからJDKをダウンロードし、Scala公式サイトからScalaとIDEをダウンロードしましょう。セットアップ方法や起動方法は、Scala公式サイトや書籍で確認できます。
ある程度Scalaのプログラムを組めるようになったら、ポートフォリオを作ってみましょう。あなたの実力を示す客観的な情報となるため、転職に有利な材料となります。
ITエンジニアの転職に強い転職エージェントを活用する

Scalaエンジニアは、ある程度高いスキルが要求されるケースが多いもの。特にScala未経験の方の場合は、アピールポイントで経験者に負けてしまいがちです。
これに対応する方法として、ITエンジニアの転職に強い転職エージェントを活用することはおすすめです。
よい転職エージェントはScalaを使った案件や各企業の特徴をよく理解していますから、転職成功への適切なアドバイスを受けられる点がメリットです。
もちろん書類や面接対策も行ってもらえますから、安心して転職活動を進められます。

次の章では、具体的なおすすめの転職エージェントと、その活用方法について説明します。
4)未経験からScalaエンジニアを目指す際におすすめの転職エージェント5選
未経験からScalaエンジニアを目指す上で、転職を成功させるためにはよい転職エージェントに登録することが大変重要です。
また転職エージェントは、同時に複数登録しても問題ありません。
そもそもScalaエンジニアの転職支援に強い転職エージェントでも、紹介できる企業はエージェントごとに異なるもの。このため複数の転職エージェントに登録することは失礼なことではなく、逆にあなたのチャンスを広げ、希望する企業への内定を得やすくなるため有効な方法です。
まずは2~4社の転職エージェントに登録し、自分に合いそうなサービスを見出していくと良いでしょう。
転職エージェントの具体的な選び方については、以下図中のPoint1~3を参考にしてみてください。


Scalaエンジニアの転職で、転職エージェントを活用するポイントは以下の3点です。
- Point1 各ITエンジニア向け転職エージェントの、それぞれの特徴を知っておく
- Point2 はじめに2~3つ「複数」の転職エージェントに登録しておく
- Point3 何度かのやりとりで「相性」と「やりやすさ」を確認する
特にポイント3つ目の「相性とやりやすさ」は重要です。転職エージェントの担当者とは、転職期間中はずっと付き合いを続けていきますので、「自分に合った担当アドバイザー」を早めに見出していくことが、転職成功のひとつの要となるでしょう。

Scalaエンジニアへの転職で、おすすめの転職エージェント一覧
エンジニア業務経験1年以上の人向け
転職エージェント | 特徴 |
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![]() レバテックキャリア |
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![]() マイナビITエージェント |
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![]() GeekOut(ギークアウト) |
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![]() doda IT エンジニア |
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![]() Geekly(ギークリー) |
|
ITエンジニア実務未経験・業務経験1年未満の人向け
転職エージェント | 特徴 |
---|---|
![]() リクルートエージェント |
|
![]() doda |
|
![]() ワークポート |
|
![]() type転職エージェント |
|
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まとめ)未経験から転職したい場合はあせらず、確実にスキルを積み重ねることが成功への道

未経験からScalaエンジニアを目指す際、最も避けなければならないことは「スキル不足のままろくに教育を受けずに現場に入り、仕事についていけず離職してしまう」ことです。
これを防ぐためには、以下にあげる2つのポイントを押さえることが欠かせません。
- Scalaのスキルをしっかり身につけて転職する
- 教育制度がしっかり整った企業に入社する
このため「すぐに高収入を狙いたい」とばかりに、あせって転職することは失敗につながります。難しいといわれる言語だからこそあせらず、確実にスキルを積み重ねた上で転職活動を進めることが重要です。
加えてITエンジニアの転職に強い転職エージェントを活用することは、転職成功への近道となります。
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