Kotlinエンジニアになりたい!未経験から転職成功するためのポイント3点
[最終更新日]2021/02/28

今よりも活躍できる場を求めて、Kotlinエンジニアに転職したい。このような考えをお持ちの方もいるでしょう。Kotlinはスマートフォンアプリ開発などに使われるプログラミング言語であり、身近さを感じる方も多いと思います。
Kotlinは高い年収が期待でき、将来性もある言語です。一方でKotlinだからこそ求められる知識やスキルもあることには、留意する必要があります。
目次
1)そもそも「Kotlin」とは?
Kotlinは2011年に開発された新しいプログラミング言語で、「コトリン」と読みます。フィンランド語で「やかん」という意味があることから、Kotlinのロゴマークもやかんをモチーフにしたものとなっています。
主にAndroidスマートフォンアプリの開発に使われており、Googleによる「Androidアプリ開発言語」となっています。
Kotlinには、以下の特徴があります。

- オブジェクト指向の言語である
- Javaとの相互運用が可能。JVM(Java仮想マシン)上で動作する
- シンプルであり、簡潔なコードが書ける
- Null参照が起こらない工夫がされているなど、安全性が高い
またKotlinはスマートフォンアプリの開発だけでなく、Webアプリケーションなどのシステム開発にも採用されています。「Better Java」という言葉もある通り、Javaの弱点がクリアされている言語という点も特徴の1つです。
Kotlinエンジニアの業務内容

Kotlinエンジニアは、システム開発に携わる場合が多いです。それぞれのスキルに応じて、以下の業務に携わることになります。
- コーディング
- 既存プログラムの修正
- テスト
- 設計や要件定義
- サーバー環境の構築
- 運用・保守
もちろん、いきなりすべての業務を任されるわけではありません。Kotlinの経験が浅い方は、まず既存プログラムの修正やコーディング、テストなどを担当する場合が多いでしょう。
場合によっては、サーバー環境の構築やシステム運用を任される場合もあります。
一方で優秀なKotlinエンジニアは、プロジェクト管理やアプリの市場調査といった業務にも携われます。ライバルのアプリを研究し、新たな開発の方向性を決める業務は醍醐味の1つといえるでしょう。
このようにKotlinエンジニアには、さまざまな業務に就くチャンスがあります。
Kotlinエンジニアの年収イメージは──。
Kotlinエンジニアは、高めの年収が期待できます。平均年収は、以下のとおり500万円台後半となっています。
情報の提供先企業(媒体名) | 年収額 |
---|---|
ビズリーチ(求人検索エンジン「スタンバイ」) | 575万円(年収中央値) |
Brocante(フリーランススタート) | 562万円(平均年収) |
この金額は以下のとおり、他の言語と比べても高いことが特徴です。
- Javaと比べた場合、年収額が75万円高い(求人検索エンジン「スタンバイ」調べ)
- 会社員エンジニア全体(469万円)や30代エンジニア(509万円)の平均年収よりも高い(フリーランススタートによる)
また求人検索エンジン「スタンバイ」によると、Kotlinの最大提示年収は1,200万円となっています。トップクラスのエンジニアになれば年収1,000万円超えが期待できる点も、魅力の1つといえるでしょう。
Kotlinエンジニアの将来性

さきに解説した通り、KotlinはいまやAndroidアプリの公式開発言語となっているだけでなく、Googleによる推奨言語にまでなっています。
新規案件はKotlinで開発されるケースも増えており、格安スマホの普及によりAndroidを使う方も増えています。このためKotlinエンジニアを求めるプロジェクトの増加が期待されますから、将来性はあるといえるでしょう。
加えてWebアプリケーションやゲーム開発などに使える点も、将来を期待できるポイントの1つです。KotlinはJavaの弱点を補強した言語ですから、Javaの代わりに使われることも期待できます。
仮にスマートフォンの開発が下火になったとしても仕事がありますから、この点でも将来性があるといえます。
Kotlinエンジニアのキャリアパス

Kotlinエンジニアのキャリアパスは、他の言語と大きな違いはありません。目安は以下の通りです。
- あまり経験がないエンジニアは、コーディングやテストなどを担当する
- ある程度の経験を積んだエンジニアは、設計や要件定義などの上流工程も任される
- 上位の職種にはプロジェクトマネージャや管理職、シニアエンジニアなどさまざま
年収をアップさせるには上流工程を経験すること、以下にあげる知識やスキルを得ることがあげられます。
- 他の言語のスキル(Java、Swift、Objective-C、JavaScriptなど)
- フレームワークや開発ツールに関する知識と、使いこなせるスキル
- OSやデータベース、クラウドに関する知識
特にスマートフォンアプリはJavaから移植する場合や、iOSとAndroid両方に対応するものも多いです。そのため、上記にあげた開発スキルを持っていると重宝されることでしょう。
2)Kotlinエンジニアで働く際に求められる知識やスキルは?
Kotlinエンジニアに必要な知識やスキルには、さまざまなものがあります。ここでは主なものを4点取り上げました。

- KotlinやAndroid Studioなど、開発に必要な知識やスキルの習得。他の言語や上流工程の経験も有効
- 不明な点を自ら解決できるスキルは必須
- エミュレーターの機能や使い方も重要
- コミュニケーションスキルも求められる
この中には、Kotlinエンジニアだからこそ求められる知識やスキルがあります。それぞれについて、順に解説していきましょう。
KotlinやAndroid Studioなど、開発に必要な知識やスキルの習得。他の言語や上流工程の経験も有効
Kotlinエンジニアとして働きたいなら、Kotlinでプログラミングできる知識やスキルは必須です。また開発現場ではチームで動き、無駄なく迅速な開発も求められます。このため、以下の知識やスキルも必要です。

- 開発環境となるAndroid Studioの使い方
- Androidに関する知識
- データベースなど、ミドルウェアに関する知識
これらはインストールし、実際に使ってみることが近道です。Webなどの情報を参考にして、手を動かしつつ学びましょう。
なおJavaなど他の言語もマスターしていると、システムの移植などのプロジェクトで役立ちます。上流工程の経験がある方はKotlinの開発でもスキルを生かせますから、積極的にアピールしましょう。
不明な点を自ら解決できるスキルは必須

開発時にわからない点はWebなどで調べて試し、自ら解決できるスキルも必要なスキルの1つです。
そもそも同じプロジェクトにいる方も、Kotlinのすべてを知っているとは限りません。
この点、自分で調べて解決した結果を周りにシェアするレベルになると、一目置かれる存在となることが期待できます。
これ自体は開発者に共通して求められるスキルですが、Kotlinエンジニアでは特に求められるスキルといえます。
なぜなら開発環境であるAndroid Studioのバージョンが頻繁に変わっており、書籍やWebサイトに書かれているソースコードを使っても動かない場合があるためです。
「書いてある通りに動かない」で思考停止しているようでは、転職後に遭遇するさまざまなトラブルを解決できません。この点でも、自ら調べ解決できるスキルが求められます。あきらめない姿勢も重要となるでしょう。
エミュレーターの機能や使い方も重要

Androidアプリの場合、開発に使うマシンと実際に動かすスマートフォンでOSが異なることが特徴です。そのため開発マシンで使われているWindowsやLinuxにインストールし、動作確認を行うことはできません。
だからといってスマートフォンをたくさん購入することは、現実的な方法といえません。
実際には開発用のマシンでAndroidアプリの動作を確認できる「Androidエミュレーター」を活用します。エミュレーターを使うことには、以下のメリットがあります。
- 複数のAndroidバージョンに対応できる
- 代表的な機器にあわせたチェックができる(スマートフォンの機器名を選択できるメニューがある)
エミュレーターはAndroid Studioに搭載されているものの他に、GenymotionやBlueStacksなど複数あります。それぞれの強みは異なりますから、代表的なものの機能や使い方を調べた上で使ってみるとよいでしょう。
コミュニケーションスキルも求められる

Kotlinに限らずAndroidアプリの開発は、チームを組んで行われる場合が多いです。必然的に進捗状況など、プロジェクトに関する会話が頻繁に行われます。
このため相手の意図を正しく聞き取るとともに、自分自身の考えをしっかり伝えるコミュニケーションスキルが求められます。
特にプロジェクトに入ったばかりの頃は、プロジェクトリーダーや他のメンバーに質問することも多いもの。相手も人間ですから、質問の仕方が悪いと機嫌を損ねてしまい、必要な情報を入手しにくくなるかもしれません。
相手の状況を踏まえた質問をすることも、仕事をスムーズに進める上で欠かせないコミュニケーションスキルの1つです。
3)Kotlinエンジニアの転職を成功するために、意識したいポイント
Kotlinエンジニアとして転職を成功させるためには、以下のとおり意識しておきたいポイントが3つあります。

- システム開発サイクルやマテリアルデザインについて知っておく
- 書籍やスクールなどを活用し、まずはコードを書いて動かしてみる
- IT業界に強い転職エージェントを活用する
いずれも重要なポイントですから、理解しておきましょう。それぞれについて、詳しく解説していきます。
システム開発サイクルやマテリアルデザインについて知っておく

商用で使われるシステム開発は、いきなりコーディングから始めるわけではありません。要件定義から保守までひと通りの流れがあり、コーディングは開発における1つのステップです。
プロジェクトでスムーズに業務を進めるためにも、システム開発サイクルを知っておく必要があります。
またAndroidアプリの開発では、Googleにより「マテリアルデザイン」が定められています。
アプリの統一感を提供するために必要なルールですが、その内容は色や音の使い方、アイコンのサイズや形など、こと細かに決められています。面倒に感じるかもしれませんが、アプリを開発する際はマテリアルデザインに準拠する必要があります。
ただし入社前に、これらの内容をこと細かにマスターしておく必要はありません。詳細なルールはプロジェクトごとに異なる面もありますから、その時点であわせてマスターするとよいでしょう。
その点では「システム開発ライフサイクルやマテリアルデザインの知識は必要だ」という認識を持ち、概要を理解しておく程度で十分といえます。
書籍やスクールなどを活用し、まずはコードを書いて動かしてみる
Kotlinエンジニアも他の言語と同様、現場では実際にプログラミングできる方が求められています。
転職を実現するには自らプログラムを組み、動くアプリを作る経験は欠かせません。書籍やスクールなどを活用し、積極的にコードを書いて動かしましょう。
おすすめの書籍には、以下のものがあげられます。
レベル | 書籍名 |
---|---|
プログラミング初心者向け | ・作って楽しむプログラミング Androidアプリ超入門 |
他の言語を経験している方向け | ・作ればわかる!Androidプログラミング Kotlin対応 ・Kotlinスタートブック -新しいAndroidプログラミング |
但しAndroidやAndroid Studioのバージョンは頻繁に上がっているため、書籍に書かれているサンプルコードをそのまま動かしても動作しない場合があることに注意が必要です。
その場合はKotlinの公式ドキュメントなどを活用し、独力で解決する必要があります。「サンプルコード通り動かない場合にどうするか」という課題に対処することも、実力を上げる1つの方法です。
IT業界に強い転職エージェントを活用する

Kotlinエンジニアへの転職を目指すには転職サイトなどを利用して、独力で応募する方法もあります。しかしこの方法は以下の問題が生じる可能性があるため、あまりおすすめできません。
- 応募者のスキルと企業が求める資質がマッチしない場合があり、入社後に苦労する
- 社風や開発スタイルが合わない(たとえば自社開発で入ったつもりが、顧客先へ常駐になるなど)
このため、IT業界に強い転職エージェントの活用がおすすめです。転職エージェントでは、企業の採用ニーズや社風なども押さえています。
また転職市場全体も熟知しているため、あなたの市場価値を的確に判断でき、適切な転職先を紹介できます。書類の書き方や面接のアドバイスを無料で受けられる点も、満足できる転職を後押しする上で欠かせないサービスです。
4)IT業界への転職で、おすすめの転職エージェント
Kotlinエンジニアへの転職を希望する方におすすめの転職エージェントは、以下の6つがあげられます。それぞれのエージェントには特徴がありますから、あなたに合ったエージェントを選んで登録しましょう。
また転職エージェントは、複数登録することも可能です。これによりあなたに紹介される企業も増えますから、より幅広い候補から応募先を選ぶことができ、あなたに合った転職を実現しやすくなります。
転職サービス | 特徴 |
---|---|
![]() doda |
・キャリアアドバイザー+プロジェクト担当の2名体制で協力サポート ・圧倒的な求人数の多さ |
![]() レバテックキャリア |
・IT、Web系のエンジニア経験者に特化した転職支援サービス! ・業界最大級の非公開求人数と、業界情報や技術に精通したキャリアコンサルタントが、転職者に対して、トータルな転職サポートを提供 |
![]() Geek Out |
・キャリアアドバイザーの対応が丁寧&じっくり ・自分からも求人情報探しができる(フィードサービス) |
![]() ビズリーチ |
・ハイクラス求人に的を絞った転職サービス ・ヘッドハンターや企業からのヘッドハンティングを受ける仕組みに特化 |
![]() WORKPORT |
・IT業界・WEB業界への転職支援に強い ・業界・職種の実務未経験者へのサポートも積極的 |
![]() Geekly |
・IT、WEB、ソーシャルゲーム業界を専門とした転職支援サービス ・独占求人案件も多数あり、アドバイザーの質の良さや、比較的幅広い年齢層への支援実績に定評。 |
doda
![]() |
サービス名 | doda(デューダ) |
---|---|---|
特徴 | 全国対応、かつ国内トップレベルの膨大な求人数! すべての業種・職種を網羅した求人情報だけでなく、キャリアアドバイザーの良質なサポートで、転職成功者の実績・評判が共に高い、初めに登録しておきたい鉄板の転職サービスです。 |
|
企業名 | パーソルキャリア株式会社(1989年6月) |
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サービス名 | レバテックキャリア |
---|---|---|
特徴 | IT・Web系のエンジニア経験者に特化した転職支援サービス! 業界最大級の非公開求人数と、業界情報や技術に精通したキャリアコンサルタントが、転職者に対して、キャリア相談から企業のご提案、条件面交渉などトータルな転職サポートを提供してくれます。 | |
企業名 | レバレジーズ株式会社( 2005年4月) |
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まとめ)Kotlinエンジニアへの転職には、自発的な姿勢と技術を追いかける意欲が重要

IT業界のなかでも、Kotlinエンジニアが扱うシステムや開発環境の変化の速さは群を抜いています。
このため受け身の姿勢では、プロジェクトで活躍することは難しいでしょう。わからない点は自ら調べて試し、積極的に新しい技術を追いかける姿勢が求められます。
また難しいトラブルに遭遇した場合はどう解決すべきか頭を抱えがちですが、解決できた際にはエンジニアのレベルがアップしますから、果敢に取り組みましょう。
そのためにも、あなたに合った職場選びは重要です。転職活動を進める際には企業の内情をよく知ることも重要ですから、IT業界に強い転職エージェントの活用がおすすめです。
この記事を活用し、満足ゆく転職につなげてください。