30代は未経験で介護職に転職できる?おすすめ職場、年収、準備するポイント
[最終更新日]2022/02/01

30代の未経験で、介護の仕事を考えている方で、
「介護未経験で他業界からの転職は難しい?」
「30代だけど、介護の仕事ってできる?」
「自分に合った働き方をしたいけど、どう探せば良い?」
などと考えている方は多いのではないでしょうか。
今回は、30代の介護未経験者で介護職を検討している方に向けて、その転職が十分可能であることや、給与面、準備しておきたいポイントについて、ご紹介していきます。
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目次
1)30代から未経験での介護職への転職は可能!
介護職への転職において、「30代の未経験では採用してもらえないのではないか」と心配される方もいるかもしれませんが、大丈夫です。その心配はありません。
ここでは、30代未経験者の需要とその理由について、ご紹介していきます。
介護職は恒久的な人手不足にあり、未経験者も採用されやすい
年々高齢化が進む中、介護職員の慢性的な人材不足は目立って見受けられており、その需要は高く、未経験でも採用されやすい状況にあると言えるでしょう。
国は安定した介護サービスを提供していくために、介護保険法によって介護報酬の改定をしたり、キャリアアップの仕組みの構築をすることで職員の専門性を高めています。
また、介護職員の定着や新たな人材確保等にも力を注いでいる企業も多いです。
そういったことから、未経験でも職に就きやすいという現状があります。

引用元:厚生労働省「介護人材の処遇改善について」(平成30年)
上の表(厚生労働省「介護人材の処遇改善について」)でも読み取れるように、介護分野の有効求人倍率は年々右肩上がりを続けています。このことからも、介護職員の需要は常にあることが分かります。
30代で介護職を目指す人は多い

30代・未経験で転職を目指す人は、実は多いです。介護に限ったことではありませんが、職員には新卒で入る職員と、転職(中途)で入る職員の2パターンがいます。
前者は、基礎知識を学校で学び、入職。その一方で、後者については、例えば一般企業を経験したり、出産や子育てを経ての転職であったり、転職理由は様々かと思います。
しかし、それらの経験は決して無駄ではありません。そこで得てきた経験を、介護の現場に活かすことができるのが、介護職の面白いところなのです。
介護の仕事は、人対人で、特にコミュニケーションスキルは必要不可欠です。職場の教育体制にもよりますが、実際の介護スキルは、現場経験を積めば自然と覚えるため、それほど心配はありません。
そのため、30代未経験で転職は、決して遅くないのです。
あえて言うならば、介護職の基礎資格とも言える、介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級相当の資格)を取得してから転職すると、より良いかもしれません。
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2)介護職の給与ってどのくらいなの?
介護職員の平均給与

厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」によると、介護職員の平均給与額は平成30年9月時点で約30万円となっています。
30万円の内訳は、基本給が約18万円、手当が約7万円、そして一時金(賞与等)が約5万円です。
介護職員(常勤)の平均給与
全体 | 300,970円 | |
---|---|---|
内訳 | 基本給 | 181,220円 |
手当 | 71,330円 | |
一時金(賞与等) | 48,420円 |
引用元:厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」
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介護職の年収は、大きくは保有資格・勤続年数・役職手当によって変わる

介護職の年収は、保有資格によって大きく差が出てきます。
下記の表(介護職員の保有資格ごとの平均給与額)を見て頂くとお気づきの通り、無資格と国家資格である介護福祉士を持った人とでは、月5万円以上の差が出てきます。
介護職員の保有資格ごとの平均給与額
平均給与(月額) | |
---|---|
介護福祉士の資格を保有 | 313,920円 |
実務者研修の資格を保有 | 288,060円 |
介護職員初任者研修の資格を保有 | 285,610円 |
保有資格なし | 261,600円 |
さらに、下の表(介護職員の勤続年数別 平均給与額)を見ての通り、勤続1年の職員と、10年以上の職員とでは、月6万円以上の差があることが分かります。
介護職員の勤続年数別 平均給与額
平均給与(月額) | |
---|---|
全体 | 300,970円 |
1年(勤続1年~1年11か月) | 270,740円 |
2年(勤続2年~2年11か月) | 278,550円 |
3年(勤続3年~3年11か月) | 282,700円 |
4年(勤続4年~4年11か月) | 284,300円 |
5年~9年 | 295,450円 |
10年以上 | 334,140円 |
引用元:厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」
ただし、地域の実情に合わせ、人件費が支払えるように介護報酬の中に『地域区分』というものがあり、その地域によって報酬が違ってきます。これらは都市部と地方によって差があるため、その点は注意しておきましょう。
これから介護職に転職して、年収アップを目指したいのなら、
- 1)長く務めること
- 2)資格取得をすること
- 3)介護専門の転職サービスを活用すること
この3点は必ず抑えておきましょう。
資格取得については、早く取得をすればするほど、その後の給与に大きく関わってきます。
また、これまで管理職などの経験のある方は、現場主任や管理者、相談員などを目標に、その役職手当も見据え、継続して務めることをおすすめします。
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3)30代で介護職を目指す際に、準備しておきたいポイント4点
ここまでは、30代で介護職を目指す人の現状や、給与についてお話ししてきました。ここからは、その際に準備しておきたいポイント4点についてご紹介していきます。
介護施設の種類や、資格、職場選びや、転職サイトについて、それぞれのポイントを押さえておくことで、不安なく転職活動が行えることでしょう。それでは順に見ていきましょう。

- 介護の施設の種類と、未経験者が働き始めやすい施設を知っておこう
- これから先の目指したい働き方と、資格取得のプランを立てよう
- 介護職の職場選びはしっかりと行おう
- 介護職専門の転職サイト・転職エージェントを利用しよう
介護の施設の種類と、未経験者が働き始めやすい施設を知っておこう

介護職と一言で言っても、色々な介護施設があります。
例えば、自宅で生活しつつ介護施設に通う「通所系」。それから、自宅に訪問してもらいサービスを受ける「訪問系」。そして、在宅での生活が難しく施設に入所してサービスを受ける「入所系」があります。
まずは、介護施設の主な種類について把握しておきましょう。
参考:介護施設の種類
介護施設の種類 | 概要 | 利用者の介護度目安 |
---|---|---|
デイサービス | 「通所系」サービス。主に公的施設、民間企業が運営。デイサービスは、日帰りで、送迎、入浴、機能訓練、交流、食事、レクリエーションなどを行なうところです。 近年では、要介護の状態にならないように、要支援1~2の利用者が積極的にサービスを利用する「介護予防」枠も重要視されています。 |
要支援1 ~要介護5 |
訪問介護 | 「訪問系」サービス。主に公的施設、民間企業が運営。自宅に訪問して、身体介護(入浴介助、排泄介助など)や、生活援助(掃除、洗濯、買物代行、調理など)を行ないます。 デイサービスと同様に、自立支援目的で要支援1~2の利用者が積極的にサービスを利用する「介護予防」枠も重要視されています。 |
要支援1 ~要介護5 |
有料老人ホーム(①介護付き/②住宅型/③健康型) | 「入所系」サービス。主に民間企業が運営。 ①介護付きは、施設職員の介護サービスを受けます。 ②住宅型は、外部のデイサービスや訪問介護と契約してサービスを利用します。 ③健康型は、食事や一部の家事支援などがついており、自立している方が利用する施設です。 |
自立、要支援1~要介護5(施設により条件が異なります) |
グループホーム | 「入所系」サービス。主に民間企業が運営。認知症の方が対象の、5~9人・1ユニットの共同生活施設です。 認知症の特徴を理解した上での、声掛けや見守りが重要な業務となります。少人数のため、アットホームなイメージの強い介護施設です。 |
要支援2 ~要介護5 |
介護老人保健施設 | 「入所系」サービス。主に医療法人や社会福祉法人などが運営する公的施設。リハビリを行いながら自宅復帰を目指す一時入所場所です。 通称「老健」と呼ばれています。常勤の医師が配置されており、その管理のもとリハビリ専門職によるリハビリを実施。 |
要介護1 ~要介護5 |
特別養護老人ホーム | 「入所系」サービス。主に自治体や社会福祉法人が運営する公的施設。医療的な入院治療などが無い限り、最後まで暮らせる入所施設です。 入所条件は要介護3以上で、在宅生活が困難になり、家族に代わって介護を行なう施設です。通称「特養」と呼ばれています。 |
要介護3 ~要介護5 |
介護職未経験の場合、デイサービスがおすすめです。
デイサービスの利用者の介護度は、比較的軽度の場合が多く、介護職側としても、戸惑いが少なく、じっくりと経験を積み上げて行くことができます。
認知機能も低下していない利用者が多く、職員はある程度のコミュニケーションスキルと、前向きな姿勢があれば、未経験の部分をカバーすることができます。
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また、グループホームもおすすめの一つです。
認知症の方が共同生活するグループホームは、他の入所系(例えば、特別養護老人ホームなど)ほど、バタついて業務を行なうことはありません。
入居者のペースに合わせ、食事や掃除、家事などを、職員が声がけや一部介助を行ないつつ、入居者のペースに合わせ、共同生活を支援していきます。
認知症に対する理解さえ抑えることが出来れば、未経験からできる業務も多く、焦らずに介護を学べることでしょう。
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これから先の目指したい働き方と、資格取得のプランを立てよう

介護職として長く働く際は、資格取得がとても重要です。介護職は、未経験からでも始め易い反面、資格の有無によって給与差が出るからです。
介護の仕事は、厚労省が定めるキャリアパスに沿って、『介護職員初任者研修』⇒『介護福祉士実務者研修』⇒『介護福祉士』⇒『認定介護福祉士』と、ステップアップすることができます。
所持している資格によって、基本給や手当も違ってくるため、その点の把握も必要です。資格を所持していると、働き方の選択肢も広げることができるため、より仕事にやりがいを感じられるようになることでしょう。
ですが、働きながら資格の勉強をするのはそれなりに大変なこと。まずは、将来的にどのような立ち位置で仕事をしたいのか、目標を立てると良いでしょう。
例えば、現場主任や、ケアマネジャー、施設管理者など。それぞれの資格には、費用がかかるのはもちろんの事、介護職の経験年数など、受講するにも条件が定められているため、早い段階で、資格取得のプランを立てて、業務にあたりましょう。
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介護職の職場選びはしっかりと行おう

「応募前に見学させてもらうのは気が引ける」と思う方もいるかもしれません。しかし、介護業界は未経験で転職してくるケースも多いです。
採用側としても、入職後すぐに「想像していた職場と違ったので辞めます」と言われても困ってしまうため、真面目に検討しているのであれば、見学者に対しては快く歓迎してくれるはずです。
また、施設へ電話をする際の事務員の対応も確認しておきましょう。事務員の電話や窓口対応は、「施設の顔」とも言えます。
一日のうち、大半の時間を事務所で過ごしている管理者(施設長など)。その管理者の考えや教えは、その施設職員全体への業務に大きく反映されているはずです。
そのため、電話対応がしっかりと行えている施設は、介護士の質も良いであろうことが容易に想像できます。
各施設のホームページなどのチェックはもちろんのこと、見学や電話を上手に活用し、転職・就職活動をより良いものにしていきましょう。
介護の働く職場選びで、チェックするポイント
- ①求人内容(サービス内容、業務内容、待遇、福利厚生)
- ②職員数(利用者に対して人数が少なすぎないか、有資格者は一定層居るか、退職者の多さはどうか)
- ③育成・研修、マニュアルの整備等は充実しているか
- ④施設に電話した際の対応の様子
- ⑤気になっている事業所の法人について
①求人内容(サービス内容、業務内容、待遇、福利厚生)
サービス内容/業務内容:
介護士と一言で言っても、高齢者分野なのか、障害者分野なのか。また、通所なのか、訪問なのか、入所なのか。それによって、業務内容も大きく異なります。
例えば、高齢者分野のデイサービスの介護士であれば、入浴介助やレクリエーションなど。特別養護老人ホームであれば、食事介助、入浴介助や排泄介助などが、主な業務となることでしょう。
待遇/福利厚生:
サービス業種(訪問介護、デイサービス、特別養護老人ホームなど…)や夜勤の有無によっても給与は大きく異なります。
また、昇給や賞与はあるか、社会保険に加入しているか、退職金制度はあるか、交通費、扶養手当、住宅手当、食事代補助は出るのかなど、調べておくと良いでしょう。
仕事をしていく上でのモチベーションにもなるポイントです。
②職員数(利用者に対して人数が少なすぎないか、有資格者は一定層居るか、退職者の多さはどうか)
利用者に対して人数が少なすぎないか:
職員が少ないと体力・気力ともに余裕が無くなってしまいます。経営側は、人員基準をクリアすることに必死ですが、現場は人員基準の最低人数だけでは現場がまわらないことが多々あります。
良いケアを提供するためにも、重要なポイントです。
有資格者は一定層居るか:
有資格者がいる≒ケアに対しての理解がある≒良いケアが提供できる。すると、働き方にも余裕が生まれ、急なトラブルなどにも迅速に対応することが出来ることでしょう。
退職者の多さはどうか:
心身共に大変な介護職。職場環境が悪かったり、職員の教育制度が不十分であると、必然と退職者も増えてきます。この点もチェックしておくと良いでしょう。
上記3点については、「厚生労働省 介護サービス情報公表システム」でも確認することができます。
介護サービス情報公表システム

公式サイトURL:https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/
介護サービス情報公表システムは、高齢者介護分野の検索サイトです。このサイトでは、上記に挙げたような各事業所の情報を確認することが出来ます。

ただし、介護施設は多くの場合人の出入りが激しく、介護サービス情報公表システムで紹介されている情報が最新でない場合もあります。
紹介されている数字は参考程度にしておき、詳細はTELや見学するなどして、直接確認すると良いでしょう。
③育成・研修、マニュアルの整備等は充実しているか
職員の、育成・研修体制はどうか、マニュアルの整備等は整っているかという点は、非常に重要なポイントです。
例えば、介護の仕事をしていると、一つの介助に対して、方法がいくつもあるケースが多々あります。
職員によって介助方法が違うと利用者側は混乱し、その結果、事故の原因にもなりかねません。職員も不安感が強くなり、その積み重ねで、「離職」に結び付いてしまいます。
そこで、職員の育成や研修、マニュアルの整備等を行なっている職場は、介助に対して自信を持って対応できる上、離職の防止にも繋がります。
事業所の研修、マニュアルの整備状況の確認については、直接事業所に確認するほかに、「ワムネット 障害福祉サービス等情報検索」を活用すると良いでしょう。
ワムネット 障害福祉サービス等情報検索

公式サイトURL:https://www.wam.go.jp/sfkohyoout/COP000100E0000.do

ワムネットは障害福祉分野の事業所検索サイトで、前述の介護サービス情報公表システム同様に事業所の体制、取り組み等かなり細かいところまで確認することができます。
ただし、すべての事業所が完全に網羅されているわけではないこと、また紹介されている情報が最新でない場合もありますので、最新の情報は事業所に直接確認することをおすすめします。
④施設に電話した際の対応の様子
事務所の電話対応で、「その事業所の中身が全て分かる」と言えるくらい、事務所の電話対応はとても重要です。
いわゆる『施設の顔』なわけですから、ネット等で下調べを終えた後は、直接電話をしてみることをおすすめします。
介護施設は特に、施設長(場合によっては理事長)の介護に対する考えが、介護士の仕事を大きく左右します。
その施設長は、一日のうち大半の時間を事務所で過ごすわけですから、事務員の電話対応がしっかりしているところは、施設長の考えや教育がしっかりしている、と捉えても良いでしょう。
言い方を変えると、電話対応が悪いと、介護士の質も悪い事が容易に想像できてしまう、という事です。
入職を決める前に、事務職員の電話対応についても、チェックしておくと良いでしょう。
⑤気になっている事業所の法人について
法人内にある全ての事業所についても、知っておく必要があります。
例えば、「社会福祉法人〇〇」という訪問介護事業所に採用が決まったとします。かつ、社会福祉法人〇〇には、訪問介護のほか4つの事業所(合計5つ)が存在したとします。
- 訪問介護
- 通所介護(デイサービス)
- 短期入所生活介護(ショートステイ)
- 特別養護老人ホーム
- 居宅介護支援事業所
恒常的な人材不足である介護業界では、「同法人内の別事業所へ異動」というケースは多々あります。
最初は、訪問介護の事業所で採用になったものの、しばらくして仕事に慣れてきた頃、通所介護や短期入所生活介護の人手が欠けた時に、人事異動が発令される、ということがあります。
事前に法人全体の事業所を調べ、人事異動の有無についても、確認しておくことをおすすめします。
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介護職専門の転職サイト・転職エージェントを利用しよう

仕事をしながら転職活動を行うということは、非常に大変なことです。そんな時は、介護職専門の転職サイト・転職エージェントの活用がおすすめです。
職場選びの際、特に未経験の場合、どのようなポイントを押さえて、何を基準に選んだら良いのか分からないため、自身の不確かな直感に頼った結果、「転職失敗」をしてしまうことが多いようです。
そのため、膨大な情報を収集できるサイトを活用したり、経験豊富な専門のアドバイザーから助言を受けることで、転職活動を有効的に進めることができます。
転職サイトや転職エージェント毎に、強みが違ったり、アドバイザーとの相性の問題もあるため、1ヶ所の登録だけでなく、複数のサービスへ登録して、それぞれの長所を有効活用していくと、より良い転職活動が行なえるでしょう。
4)30代で介護職を目指す際の、おすすめの転職エージェント
ここからは、30代で介護職を目指す際のおすすめ転職エージェントを紹介します。
介護職は未経験者を受け入れる施設も多くあり、それら施設のなかでどこがおすすめか、専門のアドバイザーからのサポートがあるとより安心して転職活動を進められるでしょう。
転職エージェント毎に特徴の違いもありますので、以下に紹介するサービスそれぞれを確認して、「自分に合いそう」と思ったものから登録を検討してみてください。
資格取得と並行して転職活動を進めたい方は「かいご畑」
かいご畑は、介護職未経験者向けの転職エージェントです。
同サービスでは、介護職としての実務経験がない、あるいは無資格者の力になってくれることで、多くの方から評判を勝ち得ています。
サービスの特徴は、「介護職員初任者研修」、「実務者研修」、「介護福祉士 受験対策講座」などの資格取得に向けて、無料で受講できるサービスを設けており、これから介護士の資格取得を目指す人に特におすすめです。
また、職場探しの際は専任コーディネーターがOne to Oneでサポートしてくれます。
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サービス名 | かいご畑 |
---|---|---|
特徴 | 介護向け転職支援と併せて、介護資格の無料取得サービスもある「かいご畑」! 介護未経験の方、無資格の方も、専任コーディネーターのOne To Oneのきめ細やかなサポートと、常時4万件を超える介護向け求人情報が、あなたの転職活動を力強く支援してくれます。 |
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企業名 | 株式会社ニーソネット(1999年9月) |
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ミスマッチのない職場選びを慎重に行いたい方は「きらケア」
きらケアは、介護向け転職サイト・転職エージェントのなかでも特に勢いのあるサービスです。豊富な求人数と専門知識を持ったアドバイザーによる転職支援を受けることができます。
きらケアの特徴は、キャリアアドバイザーが積極的な求人提案をしてくれること、そして提案の際に職場情報をしっかり調べたうえで、応募の際の注意点やその後の働き方までアドバイスしてくれるサポートの充実さが挙げられます。
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サービス名 | きらケア(正社員) |
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企業名 | レバレジーズメディカルケア株式会社(2018年11月) |
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サービス名 | きらケア(派遣) |
---|---|---|
特徴 | 介護・医療に精通した専門のアドバイザーの支援・フォローが定評の、介護専門の転職サービス「きらケア」。 介護が初めての転職になる方や、異業種から介護業界への転職で、活動に不安を感じている方にはとても心強い味方となってくれることでしょう。 |
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企業名 | レバレジーズメディカルケア株式会社(2018年11月) |
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アドバイザーの質の高いサポートを期待する人は「マイナビ介護職」
国内有数の転職サービス「マイナビ」が介護職向けの転職支援サービスとして立ち上げたのが「マイナビ介護職」です。
同サービスの特徴は、介護業界専門のアドバイザーが求人提案だけでなくその後のキャリアプランまで、しっかりとキャリアコンサルをしてくれること、そして介護系の求人を豊富に取り揃えてくれる点にあります。
これから介護士としてキャリアプランをしっかり固めていきたいという方におすすめの転職エージェントです。
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サービス名 | マイナビ介護職 |
---|---|---|
特徴 | 公開・非公開求人あわせて約80,000件(※推定値2020年10月現在)をかかえる、介護向け転職サービス。 業界専門のアドバイザーによるサポートと、「正社員」「派遣」「パート」など、ライフスタイルに合わせた求人の検索も可能。 介護業界未経験者や、将来的なキャリアアップをめざす方におすすめ。 |
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企業名 | 株式会社 マイナビ(昭和48年(1973年)8月15日) |
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求人探しと今後のキャリア相談の両方の支援を受けたい人は「ジョブメドレー介護」
介護・医療業界に特化した人材紹介会社メドレーの運営する「ジョブメドレー介護」は、正社員転職から派遣社員、パートの転職まで幅広く対応した転職支援サービスです。
ジョブメドレー介護を利用した人の評判では、「自分の働き方に合った職場を紹介してくれた」という声が多く、転職者の状況や今後のライフプランに合わせての転職サポートを受けられる可能性が高まります。
内定率、およびサービス利用の満足度も高く、「転職サポートの品質が不安」と考えている人におすすめの転職サービスです。
![]() |
サービス名 | ジョブメドレー介護 |
---|---|---|
特徴 | 介護向け求人情報の豊富さは、国内No1! ジョブメドレー介護のサービスは、「未経験から介護職に転職したい」、「出産・育児後の復職をしたい」、「介護職としてのキャリアアップを目指したい」といった様々なニーズに応える、豊富でかつ高品質な求人情報を提供しています。 |
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企業名 | 株式会社メドレー(2009年6月) |
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まとめ)介護職は、30代の未経験でも遅くない!準備を整え、資格取得を
30代の未経験で、介護職へ転職を考えている方向けに、おすすめの職場や、年収、準備するポイントについてご紹介させて頂きました。
主な施設の種類を知って、どこが自身に合っているのか。また、収入を上げるためには、計画的な資格取得が重要であること。そして、30代からでも遅くないことが伝わりましたでしょうか。
複数の転職サイト・転職エージェントへの登録・活用をして、転職活動の効率化を図り、成功率をアップさせましょう。