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「ディレクター」って結局何をする仕事?周囲から求められるディレクションとは

[最終更新日]2021/05/27

周囲から求められるディレクションスキルとは?

ディレクターとはどんな仕事ですか?
もし人からこう聞かれた場合、あなたはどのように答えるでしょうか。

放送・メディア業界をはじめ、幅広い業種でディレクターが活躍しています。
制作現場のまとめ役として、ディレクターは「なくてはならない存在」といえるでしょう。

その一方で、ディレクターがカバーする業務範囲は非常に幅広いため、「ディレクターとは何か?」「どんな役割を果たしているか?」と問われると、即答するのは難しいと感じる人もいるはずです。

目次

1)ディレクターとは、どんな仕事をする人か

ディレクターとは 制作現場において指揮を執る役割を担う。ディレクター自身が実務者を兼ねているケースも多く、プレイングマネージャーや中間管理職に近いポジション。

はじめに、ディレクターとはどんな仕事をする人を指すのか、定義を確認しておきましょう。

ディレクターとは制作物のクオリティに責任を持つ人のことであり、制作現場において指揮を執る役割を担っています。
業界や企業規模によって若干の違いはありますが、一般的にはプロデューサーが制作物に関する経済的責任を負う一方で、ディレクターは制作物の出来栄えや制作プロセスに対して責任を持ちます。業界によっては「監督」と呼ばれているケースもみられます。

ディレクターが主に指揮監督を担うのは制作実務ですが、プランナーやプロデューサーの役割を兼ねている場合もあります。
また、ディレクター自身が実務者を兼ねているケースも多いことから、いわゆるプレイングマネージャーや中間管理職に近いポジションと捉えることができるでしょう。

制作を円滑に進めるためにプロジェクトを細分化し、各担当者とコミュニケーションを図りながら適切にスケジュール管理を行っていくことが、ディレクターとしての基本的な仕事内容といえます。





2)ディレクターの役割・仕事内容

ディレクターの役割と仕事内容について、より詳しく見ていきましょう。

下図は、ディレクターの仕事内容を示したものです。制作物の要件定義や役割分担を検討したのち、制作のスケジューリングを行います。
実務担当者へ仕事を依頼し、スケジュールと実際の進捗を照らし合わせながら進捗を管理します。

ディレクターの仕事内容 要件定義・役割分担→スケジューリング→依頼(指示)→進捗管理→改善アクション

この一連のプロセスは単発的なものではなく、図にあるように改善アクションを見いだしながら円環を描くイメージで進められます。

では、それぞれのプロセスでは具体的にどのような役割を果たしているのでしょうか。

要件定義・役割分担

制作の基本的な要件を明確にし、各担当者へ仕事の進め方やレギュレーションを的確に伝えられるように準備を進めます。

要件定義に曖昧な部分が残ったままになっていると、担当者によって解釈のずれが生じたり、各担当者から問い合わせが頻発したりする原因にもなりかねません。

また、役割分担を行うにあたって必要な人員や求められるスキルレベルを明確化しておく必要がありますので、要件定義をしっかりと固めておくことは重要な意味を持ちます。


スケジューリング

制作は数週間から数ヶ月単位の期間で進めていくことになります。
このとき、効果的かつ効率的に仕事を進めるにはスケジューリングが非常に重要になります。

スケジューリングは進行表や工程表を作成することが本質ではなく、依頼から完成までのスケジュール感を頭の中で描き、関係者と共有することが本来の目的です。

スケジュールは一度策定したら変えないものではなく、制作が進む中で実態とのずれが生じるものです。
ディレクターは適宜計画を見直し、スケジュールを引き直すことが求められます。


依頼(指示)

制作現場や外部の依頼先へ指示を出していくプロセスです。要件を事務的に伝えるのではなく、制作物の完成イメージを共有し、同じビジョンに向かって制作を進められるようエネルギーの方向性を合わせていくことを意識します。

実作業の担当者が「レギュレーション通りに進めればいい」という意識で制作するのと、「創るべきもののイメージ(=ゴール)に向かって進めよう」という意識で取り組むのとでは、制作物の質に大きな差が生じる可能性が高いといえます。


進捗管理

ディレクターの仕事のうち、とくに手腕が問われるのが進捗管理です。
単にスケジュール通りに進行しているか確認するのではなく、遅れそうな予兆が見られたら先手を打っておく必要があります。

制作実務においては、制作期間に余裕があるケースばかりではないため、担当者に負担がかかることも予想されます。

一方的に「納期厳守」と伝えるだけでは、制作現場の納得は得られません。
担当者の状況や実作業上のボトルネックを注意深く勘案しながら、現実的なスケジュールに着地するよう軌道修正をかけていきます。


改善アクション

制作実務においては、必ず課題や問題点が発生します。

課題が1つも発生しない業務であれば、そもそもディレクションの必要がありません。
改善すべき対象は、ときに担当者が抱く不満やストレスといったネガティブな感情となって表れることがあります。

こうした課題をいかに抽出し、改善に向けたアクションへとつなげられるかが、ディレクターとして真価の問われる部分と言ってもいいでしょう。

改善アクションをスケジューリングや依頼、進捗管理といった各プロセスへと還元し、改善を図っていくことによって、ディレクションの精度が高まっていくのです。



3)あなたのディレクション力を最大限高める為の、ポイント3つ

前項で見てきたように、ディレクターには幅広い役割が求められることから、ディレクションに必要な資質・能力を高める上で「これだけで十分」といった決め手となるノウハウはありません。

ディレクションの実務に携わる中で大切にするべきポイントを、日頃から意識しておくことが大切です。

とくに次の3つのポイントは、ディレクション力を高める上でとくに大切な点といえます。

ディレクションスキルを高める3つのポイント ●依頼者と想いをシンクロすること ●PLAN - DO - SEEのサイクルを大切にする ●関係者の強みを引き出し、方向性を合わせる
  • 依頼者と想いをシンクロすること
  • PLAN-DO-SEEのサイクルを大切にする
  • 関係者の「強み」を引き出し、エネルギーの方向性を合わせていく

それぞれ詳しく見ていきましょう。





依頼者と想いをシンクロすること

制作物の依頼者や顧客とのやりとりは、ディレクターにとって仕事の「入口」となるプロセスです。

このとき、単に依頼内容(Wants)をヒアリングするだけではなく、相手が何を必要としているか(Needs)、さらには相手の願いや希望(Will)をくみ取り、自身のWillとシンクロさせていくことが重要です。

Wants直接の依頼内容→Needs相手が必要と感じていること→Will相手の願い・希望(そもそもの背景)

たとえば、「店舗のWebサイトをリニューアルしたい」という依頼があったとします。

Wantsとしては「Webサイトのデザインを洗練されたものにしたい」といった内容です。
では、どのような経緯でデザインを変えたいと考えるに至ったのでしょうか。ここを深掘りしていくと、実は「若い顧客層を開拓したい」というNeedsがあることが明らかになっていきます。

さらに相手の思いを聞いていく中で、「商品を若い方々にも手に取ってほしい」「親子で利用していただきたい」といったWillが背景にあることが分かってくるのです。

Wantsの段階では「洗練されたデザイン」という漠然としたイメージでしたが、NeedsやWillを把握することで本来の想い・願いを大切にした制作へと向かうことができるはずです。





PLAN-DO-SEEのサイクルを大切に

ディレクターの業務は一通り終えれば完了する直線的なものではなく、円環を描くように適宜改善を図っていく必要があるのは前述の通りです。では、具体的にどのようにして改善を図ればいいのでしょうか。

下図は、ディレクションにおける改善の流れを示しています。要件定義や役割分担、スケジューリングは、制作の実作業が開始する以前にディレクターが行っておくべき準備(PLAN)です。

実際に仕事を依頼し、制作実務が始まる(DO)と、予測していた動きと異なる事象や計画とのずれが生じます。

この結果を受けて、スケジュールの引き直しや改善アクションが必要な点を抽出し、反映させていく(SEE)ことが求められます。

プロセスを計画(PLAN)→プロセスの運用(DO)→プロセスを管理(SEE)のサイクル

このPLAN-DO-SEEのサイクルは一度行えばいいのではなく、課題が発見されるたびに繰り返し実践し、改善を図っていくことが大切です。

PLAN-DO-SEEのサイクルが速く回るほど、問題に対して機動的に対処できるようになり、改善の精度も高まっていきます。





関係者の「強み」を引き出し、エネルギーの方向性を合わせていく

強みを引き出すイメージ

ディレクターは制作現場の指揮監督を担いますが、いわゆる「上司」とは立ち位置が異なります。

むしろ、関係者がそれぞれの強みを発揮し、チームとしてエネルギーの方向性を合わせられるよう、さまざまな配慮や気づかいをしていく役割を担っています。

各担当者が果たすべき役割は、分担した業務によって異なります。各自が「1」の力を持ち寄ったとして、10人の力の総和が「10」となるだけでは真のチームとはいえません。

それぞれが持つ強みを最大化することによって各人の力を掛け合わせ、総和以上の能力を発揮することを目指すべきでしょう。

これを実現するには、制作に関わる人々のエネルギーを高め、目標・ビジョンへの共有の度合いを高めていく必要があります。

ディレクターは関係者の強みを高く評価し、信頼を寄せ、「褒め上手」となることで、チームのエネルギーの方向性を合わせていく役割を果たしているのです。





4)ディレクションのスタイルは人それぞれ。ディレクターの「ロールモデル」を探してみよう

ここまで述べてきたように、ディレクションに「正解」はありません。
ディレクターによって仕事のスタイルはさまざまですので、自身の強みを生かしたディレクションのあり方を見つけることが非常に大切です。

そこで、国内でディレクターとして活躍中の方々の中から、大きな成果を挙げている3名の方をピックアップして紹介します。ぜひディレクターのロールモデル形成や仕事の進め方を考える際のヒントに役立ててください。



日テレの看板ディレクター 古立善之さん

日本テレビ「世界の果てまでイッテQ!」公式サイト


画像参照:日本テレビ「世界の果てまでイッテQ!」公式サイト



「世界の果てまでイッテQ」「嵐にしやがれ」など、人気TV番組を手がけてきたことで知られる古立善之さん。番組を手がける上で大事にしているのは「ストーリー」とお話しされています。

今でこそ有名になったタレントのイモトアヤコさんですが、「イッテQ」に登場した当初は無名の芸人でした。イモトさんが24時間マラソンやキリマンジャロ登頂に挑戦する中でさまざまな葛藤を抱え、成長していくストーリーに多くの人が感銘を受けたのです。

古立さんは、自身が手がける番組の根底には、出演する方々の人生があると言います。
入社2年目で携わった「進ぬ!電波少年」はまさしく出演者の人生そのものがコンテンツでしたので、この経験が古立さんにとっての原点になっているのでしょう。

ディレクターにとって、依頼者をはじめ関係者の人生に寄与することは大切にするべき意識であるとともに、大きな目標でもあるはずです。
古立さんのお仕事ぶりは、これからもディレクターにとって重要なロールモデルとなっていくでしょう。

参考文献:
古立 善之 | 日テレ 採用サイト 
古立善之 – Wikipedia





「NewsPicks」の生みの親 佐々木紀彦さん

NewsPicks


画像参照:https://newspicks.com/



経済Webメディア「NewsPicks」の生みの親である佐々木紀彦さんは、メディアのみならず事業にもコミットしたいという想いを抱き、東洋経済オンラインからNews PicksのCCOへと転身された経歴をお持ちです。

老舗メディアから新興メディアへの転身を通じ、異なる世界を見てきた佐々木さん。
そのご経験は、従来であれば無関係なものと捉えられてきたジャンルを掛け合わせる能力として発揮されています。

たとえば、経済・テクノロジー・文化といった組み合わせは、旧来のメディアが着目してこなかった切り口でした。
目に映る世界を鋭く切り取る編集者の視点が、多彩な価値を生み出すユニークなメディアづくりに寄与しているのです。

高い専門性を持つクリエイターは世の中に大勢いますが、クリエイター同士を結びつけ、それぞれの才能を最大限に生かして新しい価値を生み出すのは、ディレクターだからこそできる仕事といえます。
ディレクターが果たす重要な役割を思い起こす上で、佐々木さんのご活躍は貴重なロールモデルとなるはずです。

尚、佐々木さんはいくつか書籍も出しており、なかでも「編集思考」はディレクションの仕事にも関わる考え方にも触れられ、おすすめです。



参考文献:
佐々木紀彦 – Wikipedia
第73回 佐々木 紀彦 氏 | インタビュー・対談シリーズ「私の哲学」





「価格コム」、「新R25」を手掛けた 渡辺 将基さん

新R25


画像参照:https://r25.jp/



カカクコムのWebディレクターからサイバーエージェントへと移り、「新R25」の立ち上げから人気メディアに成長するまでを手掛けてきた渡辺将基さん。
今でこそ若手ビジネスパーソンに広く知られる新R25ですが、立ち上げから数ヶ月間は鳴かず飛ばずの状態が続いていたそうです。

転機となったのは、渡辺さん自身が取材から執筆までを担当した藤田晋社長への突撃取材記事でした。
大きな反響があり、結果を出せたことによって、チームの雰囲気が大きく変わったとのこと。成功イメージがメンバーに浸透し、チーム全体が活性化していったのです。

ディレクターは統括する役割を担うと同時に、1人のプレイヤーでもあります。
自身が明確なビジョンを掲げ、熱い想いで仕事に取り組むことで、エネルギーがチーム全体に波及していくこともあるのです。

ディレクション業務と聞くとノウハウの面が注目されがちですが、ディレクターとしての「想い」や「ビジョン」が非常に重要であることを思い出させてくれる事例といえるでしょう。

参考文献:
渡辺将基 | 株式会社サイバーエージェント
渡辺 将基 / Masaki Watanabe – Wantedly Profile





まとめ)「ディレクター」という仕事の魅力を再発見しよう

ディレクションイメージ

ディレクターの仕事内容やディレクション力を高めるポイントについて理解が深まったでしょうか。

ディレクターの仕事は守備範囲が広いため、具体的な業務内容や求められる能力が漠然としがちです。
しかし、多様なロールモデルがあり、ディレクションのスタイルは人それぞれでよいことを知れば、自分自身の個性や強みを生かして活躍するイメージが持ちやすくなるはずです

ディレクターの仕事に「正解」や「こうしなければならない」といった制約はありません。
100人のディレクターがいたら、100通りのディレクションがあっていいのです。

ぜひご自身に合ったディレクションのスタイルを探し当てて、「ディレクター」という仕事の魅力を再発見してください。