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ITエンジニアでもマネジメントスキルを伸ばすべき? メリット・役割と必要なスキルについて

[最終更新日]2021/06/11

ITエンジニアでもマネジメントスキルは必要?

ITエンジニアの多くは企業に所属し、チームで仕事をしています。
組織を統率するためには、マネジメントスキルが必須です。

──このように書くと、部下がいない場合はマネジメントスキルが不要と思われがちです。しかし高度IT人材を目指すなら、マネジメントスキルは欠かせません。
加えて「セルフマネジメント」という言葉もあるとおり、すべてのITエンジニアにとってマネジメントスキルは欠かせないスキルです。

目次

1)ITエンジニアがマネジメントスキルを持つメリット・求められる理由

まず、技術職であるITエンジニアがマネジメントスキルを持つメリットや、求められる理由について考えてみましょう。主なポイントは、以下の3点にまとめられます。

  • 将来的なキャリアアップに繋がる
  • 開発パフォーマンスの向上
  • 組織の意思決定が早くなる

いずれも組織として仕事を行う上で、重要なポイントです。それぞれについて、順に解説していきます。





将来的なキャリアアップに繋がる

#1 将来的なキャリアアップにつながる

どれだけ優れたスキルを持つITエンジニアでも、自分ひとりでできることには限りがあります。
例えば大規模プロジェクトは、多くの方々と協力してこそなし得るもの。そのためにはどのような分野のプロジェクトでも高い技術力に加えて、マネジメントスキルが欠かせません。

この際に部下を率いてプロジェクトを完遂した経験があれば、大規模プロジェクトのリーダー、またはマネージャーとしてアサインされる可能性が高まります。
技術力は素晴らしくてもマネジメント能力が劣る方はこのようなチャンスが得られず、キャリアアップが頭打ちになるかもしれません。

このようにマネジメントスキルを伸ばすことでチャンスが広がり、将来的なキャリアアップに繋がる可能性がアップする点は、メリットの1つといえるでしょう。





開発パフォーマンスの向上

#2 開発パフォーマンスの向上

マネジメントスキルは以下のとおり、開発パフォーマンスの向上にも役立ちます。

  • プロジェクトマネジメントの円滑な遂行には、ご自身の技術力が求められる
  • 豊富な技術力を活かしメンバーにアドバイスを行うことで、トラブルを未然に防ぎ、工数の増加を防ぐ
  • 品質を確保した開発が行える

エンジニアとしての経験が豊富な方だからこそ、マネジメントスキルを身につけることにより「プロジェクトをうまく進めるポイント」をメンバーに提示でき、成功に導けるわけです。
より良い開発手法を検討できる点も、メリットの1つ。この点も、マネジメントスキルを身につけるメリットに挙げられます。



組織の意思決定が早くなる

#3 組織の意思決定が早くなる

組織の上長は、さまざまなタイプに分けられます。一例として「技術を知っているかどうか」という尺度で分けてみると、以下の2通りが考えられます。

  • 技術を知らない方がマネジメントする組織
  • 技術も知っている方がマネジメントする組織

技術も知っている方がマネジメントするほうがスピーディー、かつ正確な判断を行えます。それは、以下のメリットがあるためです。

  • 技術に関する知識を持っているため、自ら判断を下せる
  • エンジニアに対して、的確な指示が可能。実務経験に基づくアドバイスも行える

このためIT企業やIT部門ならば、エンジニア自身がマネジメントスキルを身につけ、リーダーとなったほうが良いわけです。



2)IT部門におけるマネージャーの役割

マネジメントスキルが求められる代表的な職種の1つに、マネージャーがあります。マネージャーに求められる業務はさまざまですが、代表的な業務には以下の3つが挙げられます。

  • プロジェクトの進捗管理
  • メンバーの目標管理と評価
  • 勤務環境の整備/制度設計

いずれも組織運営において、重要な業務。それぞれについて、順に確認していきましょう。





プロジェクトの進捗管理

#その1 プロジェクトの進捗管理

プロジェクトの進捗管理は、代表的な業務の1つ。
WBSなどを用いてタスクを分解し、スケジュールを立てて予実管理をすることは重要ですが、あくまでも進捗管理業務の一部に過ぎません。
システム開発プロジェクトにおいては、以下に挙げる事象が発生するケースもよくあります。

  • 要員の不足や交代
  • 機能の追加要望
  • トラブルなどによる遅延

上記に挙げる事象が発生した場合でも、可能な限り求められる機能をスケジュール通り、かつ予算の範囲内に収めてプロジェクトを完遂させることが求められます。

もっとも追加要望を受けると、スケジュールの範囲に収まらなくなる場合も少なくありません。その場合は顧客と交渉を行うことも、マネージャーの重要な役割です。



メンバーの目標管理と評価

#その2 メンバーの目標管理と評価

メンバーの目標管理や評価も、マネージャーに課せられる重要な役割です。
定期的に目標設定を行い、達成の度合いに応じて賞与や給与を決める運用を行う企業も多いことでしょう。

このためマネージャーには、以下の姿勢が求められます。メンバーと話し合い、納得の上で進めるべきことは言うまでもありません。

  • キャリアプランに沿った育成を行う
  • メンバーの成長につながる、適切な目標を設定する
  • 可能な限り、担当している業務との調和を図る
  • 評価は適正に行う

特に評価は賞与や給与だけでなく、今後のモチベーションにも直結します。恣意的またはいいかげんな評価をすると、転職などにより人材が流出する結果につながりかねません。このため、公正中立な評価が重要です。



勤務環境の整備/制度設計

#その3 勤務環境の整備/制度設計

働きやすさは勤務環境により、大きく左右されるもの。これらの整備も、マネージャーの重要な役割です。代表的な例として、以下の項目が挙げられます。

  • 高速なパソコンを支給する
  • 複数のディスプレイを支給し、能率を上げる
  • 作業しやすい机や椅子を用意する
  • 相談しやすい環境や雰囲気をつくる
  • テレワークで働くための機器を支給。またコミュニケーション手段も整備し、気軽に相談できる仕組みをつくる

これらの取り組みにより、モチベーションを高める効果が期待できます。

またマネージャーは組織を統括する役割として、経営陣に対してより働きやすい職場となるよう意見を述べられる場合もあります。制度設計に関われる場合があることも、ポイントの1つに挙げられます。



3)エンジニアの増加など により、マネージャーの需要も高まっていく

マネージャーイメージ

今後はマネージャーなど、マネジメントスキルを持つITエンジニアの需要は高まることが見込まれます。主な要因には、以下の2つが挙げられます。

  • ITエンジニアの総数が増加し続ける
  • アジャイル開発の普及などにより、小規模な開発プロジェクトが増加する

みずほ情報総研は経済産業省委託事業として2019年3月に公表した「IT 人材需給に関する調査 調査報告書」において、2030年までのIT人材数を推計しています。

以下の通り2018年から2030年までの12年間で、ITエンジニアは10%程度増加すると見込んでいます。

IT人材数
2018年 1,031,538人
2030年 1,133,049人

参考:アイティメディア「ウオーターフォールはまだまだ強いが……、ガートナーが企業のアプリ開発手法を調査

また今後は、大量のプロジェクトメンバーを抱えて開発を行う「ウォーターフォール型開発」の減少が見込まれています。2019年にガートナージャパンが公表したデータによると、15%の企業でウォーターフォール型開発を縮小する予定と回答。一方で少人数かつ短期間での開発に使われる「アジャイル型開発」は13%の企業が採用予定としており、増加が見込まれています。

プロジェクトが増えれば、リーダーやマネージャーも多く求められます。このため、マネージャーの需要も高まると考えられます。





4)ITエンジニアのマネージャーに必要なスキルとは

システム開発においてますます求められる、ITエンジニアのマネージャー。求められるスキルには、以下の4点が挙げられます。

  • タレントマネジメントスキル(メンバーの強みを引き出す)
  • コミュニケーションスキル
  • テクニカルスキル
  • 概念的思考力(仕組み化をしていくスキル)

いずれもマネージャー業務を遂行する上で、欠かせないスキルです。それぞれ必要な理由を、順に確認していきましょう。





タレントマネジメントスキル(メンバーの強みを引き出す)

#その1 タレントマネジメントスキル

タレントマネジメントとは、それぞれの社員が持つ「能力・資質・才能やスキル、経験値」などを理解し、適切な人事配置や人材開発を行うことです。

つまり、部下の強みやポテンシャルを把握し、適材適所に配置してパフォーマンスを発揮してもらうということです。

これらはITエンジニアのマネジメントにおいて、特に重要な項目です。高い成果を出すマネージャーは、このスキルに長けていることは見逃せないポイントです。

皆さまのなかには、「優秀な方を探して採用し、部門に所属してもらえばそれで良い」とお考えの方もいるかもしれません。しかし優秀な方は貴社の他部門だけでなく、他社からも声がかかるものです。
獲得が難しいだけでなく、条件が悪ければ簡単に離職されるかもしれません。

ここで評価がいまいちのメンバーでも強みを発見し、優秀なエンジニアに育て上げられれば、他の部門や他社にまねができないノウハウとなるわけです。メンバーはやる気が増し、競争にも有利となるでしょう。
この点でタレントマネジメントスキルは、組織の発展を左右する重要なポイントです。



コミュニケーションスキル

#その2 コミュニケーションスキル

マネージャーには、コミュニケーションスキルも重要です。プロジェクトをスムーズに進めるためには、以下のポイントをクリアしておくことが欠かせません。

  • 悪い情報だからこそ、スピーディーかつ正確な報告が上がる
  • マネージャーの意思を、メンバーに対して正確に伝える
  • メンバーの意思をくみ取る
  • 顧客や他部門と交渉すべき点は、しっかり行う

重要なことは相互理解と、ベストを尽くすためにはどのようにすればよいかという前向きな姿勢。単に「部下は自分の指示に従うもの」という考えや細々と口うるさくしていると重要な情報が入ってこなくなり、プロジェクトの失敗に直結しかねません。

また、「頻繁に飲み会を行っているから」といって、コミュニケーションが万全とはいえない 点にも注意しましょう。



テクニカルスキル

#その3 テクニカルスキル

プロジェクトをマネジメントするためには、技術的な内容を知っておかなければ正しい判断ができません。
技術面、またスケジュール面で実現不可能な依頼を承諾してしまうことは、ぜひとも防ぐ必要があります。

この点で、「技術面はメンバーがなんとかしてくれる」と考えることは禁物です。マネージャーだからこそ、最新の技術動向をしっかり理解しておく必要があります。

把握すべき範囲は広範囲にわたります。代表的なテクニカルスキルを、以下に示しました。

  • システム開発に関する技術
  • ネットワーク
  • データベース
  • セキュリティ
  • クラウド及びクラウドを活用したサービス

幸いにも、最新情報の多くはインターネットで取得できる時代です。
専門誌の購読も、よい方法です。積極的に新しい情報を入手できるよう、努めましょう。



概念的思考力(仕組み化をしていくスキル)

#その4 概念的思考力

マネージャーには、概念的思考力も重要です。

概念的思考力とは

一見するとあまり関係がないように思えるような事象の間にある、共通する意味・関係を把握したり、ある事象から連想的に別の新しい概念を見いだしたりすることで、新しい考え方やモデル、独自の理論をつくりあげていく力

参考:「自分の強みを見つける:概念的思考力 | 就活総研

このスキルは、単に経験した事柄や発生した問題に対して、「これは、こういうことだったのだ」と解釈するだけではありません。
根本的な原因を突き詰めて再発しないようにしたり、成功した要素を調べて再現性を高めたりをできるようにするものです。

そこで得た気づき・概念は「仕組み化」へと進めることができます。
仕組み化により失敗を避け成功を繰り返せるようになったり、初めて行う方でも効率よく業務遂行ができ、チームのパフォーマンスをアップさせることができます。

もし概念的思考力が不足していると、次々と発生する問題に対してその都度対処する方法しか取れません。
顧客からの信頼も失ったり問題解決に追われる日々が続いたりといったことにもなりやすく、チームも疲弊してしまいかねません。



5)マネジメントスキルを磨くための3つのポイント

マネージャーにはさまざまなスキルが必要ですが、多くの方はすべてを備えてはいないものです。
そのため、マネジメントスキルを磨く必要があります。重要なポイントを、以下の3点にまとめました。

  • 仕事・組織に対しての「中長期的な視点・視野」を養う
  • メンバーとのコミュニケーションの機会を多く持つ
  • 目標をメンバーと共有し、PDCAを回していく

それぞれのポイントについて、確認していきましょう。





仕事・組織に対しての「中長期的な視点・視野」を養う

POINT1 仕事・組織に対しての「中長期的な視点・視野」を養う

仕事を進める、あるいは組織運営を行う上で、マネージャーが意識すべきポイントは多岐にわたります。
以下に挙げる点は、代表的な項目といえるでしょう。

  • 今の業務を納期通りに、高い品質で納品できるか
  • 組織の収益は確保可能か
  • 組織のメンバー構成は、このままでよいか
  • メンバーのスキルは、想定通りに伸びてくれるか
  • より良いサービスや、価値の高いサービスを提供する方法はないか
  • 中長期的に見て、我々の強みは継続できるか。また足りないスキルはないか

これらに対して、マネージャーという立場だけで見ると本質を見つけにくい場合もあります。

それぞれの業務は、さまざまな役割の方が関わるものです。多角的な視点で見るとともに将来にも目を向け、中長期的な視点や視野でチェックする必要があります。



メンバーとのコミュニケーションの機会を多く持つ

POINT2 メンバーとのコミュニケーションの機会を多く持つ

どのプロジェクトにおいても、マネージャー1人が頑張るだけでは成功できません。
メンバーが役割をしっかり果たしてこそ、成功への扉が開かれます。

このためマネージャーはメンバーにとって話しやすく、相談しやすい存在であることが必要です。コミュニケーションの機会を多く持つよう工夫することが求められます。

「定期的にメンバーと顔を合わせているから大丈夫」「困ったときは、メンバーから申し出ることが義務」などと考えず、自ら率先してメンバーを気にかけることが成功のコツです。

もしメンバーが話しかけてきたときは、何らかの相談したいことがあるサインです。可能な限り時間を作って、話を聞きましょう。加えて、良い雰囲気で仕事ができる環境づくりに尽力することも重要です。





目標をメンバーと共有し、PDCAを回していく

POINT3 目標をメンバーと共有し、PDCAを回していく

マネージャーが任される仕事は、メンバーとともに成し遂げるべきものです。決して1人でやればよいものではありません。

このためどの項目をどのレベルまで目指すか、メンバーとしっかり共有することが重要です。その過程で計画から評価、次のアクションまでを行う「PDCAサイクル」も回すことになるでしょう。

人は目標があれば、それに向かって努力できるものです。意欲につなげるためにも、できるだけ目標を具体的に示すことが重要です。

また常により良い方法がないか、改善に取り組むことも重要です。効率的に進めることで時間を省け、より重要な業務に時間をかけられるようになります。



まとめ)マネジメントスキルを伸ばすことで仕事の幅が広がり、さらなる活躍が期待できる

マネジメントイメージ

マネジメントスキルはマネージャーになるために欠かせないスキルですが、それにとどまりません。
仕事を効率的かつ効果的に進めるためのノウハウが詰まったスキルです。またプロジェクトは、複数人で行う場合も多いものです。

今後マネージャーを目指す方はもちろん、スペシャリストを目指す方にとってもマネジメントスキルを身につけることで、ご自身の価値向上につながります。

マネジメントスキルを発揮することで、より大規模な仕事をこなせることも大きなメリットの1つです。

仕事の幅が広がり、ご自身のさらなる活躍につながることでしょう。「対人関係は苦手」という方も多いと思いますが、将来の可能性を広げるためにも、ぜひマネジメントスキルの習得にチャレンジしてみてください。



参考文献

【1)ITエンジニアがマネジメントスキルを持つメリット・求められる理由】

アクロビジョン「エンジニアがマネジメントをする理由とは?仕事内容10個を紹介
パソナテック「エンジニアのマネジメントとは?必要なスキル、学習方法を解説



【2)IT部門におけるマネージャーの役割 】

パソナテック「エンジニアは管理職を目指すべき?管理職が求められる理由やメリット、専門職との違い
エッジテクノロジー「エンジニアリングマネージャー(EM)とは?仕事・スキル・キャリアパス・将来性



【3)エンジニアの増加など により、マネージャーの需要も高まっていく】

エッジテクノロジー「エンジニアリングマネージャー(EM)とは?仕事・スキル・キャリアパス・将来性
みずほ情報総研「IT 人材需給に関する調査 調査報告書
アイティメディア「ウオーターフォールはまだまだ強いが……、ガートナーが企業のアプリ開発手法を調査
Red Hat「アジャイル手法とは



【4)ITエンジニアのマネージャーに必要なスキルとは】

プラスアルファ・コンサルティング「【解説】タレントマネジメントの意味と必要性とは?実践のための方法を解説
スタメン「タレントマネジメントは目的が全て。進め方や事例、システム導入のポイント
日経BP「追悼 故・野村克也氏が最後に語った「再生」と「自信」
アクロビジョン「エンジニアがマネジメントをする理由とは?仕事内容10個を紹介
エフエム東京「日本全国サラリーマン実態調査 Q555 職場の飲み会、好きですか?嫌いですか?
パソナテック「エンジニアのマネジメントとは?必要なスキル、学習方法を解説
パソナテック「エンジニアは管理職を目指すべき?管理職が求められる理由やメリット、専門職との違い
スタディーハッカー「STUDY HACKER 「概念化」の意味とは? 概念化能力のトレーニング法3選
PMstyle「第258回(2011.07.15) 失敗を重ねるプロマネに欠落する「概念的思考力」
グロービス「「モデル化」して考えるとはどういうことか?



【5)マネジメントスキルを磨くための3つのポイント】

もくもくプロダクトマネジメント( @Nunerm )「プロダクトマネージャーは「組織の視力」を把握しよう
note「リーダー・マネージャーが知るべき視座と視野とは?〜マネプロ#3
Hajimari「エンジニアがマネジメント業務をする際に欠かせない最強のスキル5選
エッジテクノロジー「エンジニアリングマネージャー(EM)とは?仕事・スキル・キャリアパス・将来性