20代フリーターが正社員になるために意識したいポイントと具体的な方法
[最終更新日]2021/04/12

現在、20代の転職市場はとても活性しています。
いわゆる「第二新卒」「既卒」をターゲットに、あらゆる業界の企業が求人を出しています。
業界によっては、人手不足が深刻になっているところもあります。
──つまりは、20代の既卒・フリーターの方々、派遣社員の方にとっても、これまで以上に正社員採用、正規雇用への道が広がってきているのです。
目次
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1)20代から正社員を目指すうえで、意識したいポイント

正社員を目指すなら、一日でも早く行動を!
現在フリーターの20代の方が正社員を目指す際に、いちばん大切なことは「一日も早く行動する」ことです。
ここで言う行動とは、具体的に以下の点を指します。
- ①自身の「キャリアプラン」を考える
正社員として、どんな業種・職種で、どんな働き方をしたいかイメージする - ②求められる知識・スキルを知る
①で挙がったイメージを実現するために必要となる知識・スキルは何かを明確にする - ③知識・スキルを習得する
②で挙がった知識・スキルを習得するための行動を取る - ④就職活動(転職活動)を行う
上記①~④のステップで、①~③の準備をせずに④「就職活動(転職活動)」を行ったとしても、当然上手くいくものではありません。
また、①で自身の目指すキャリアの方向性を見出した時に、業種・職種によっては②~③の準備期間が相応にかかることもあるでしょう。
注意したいのは、②~③の準備期間は、年齢が上がるとともに更に多く求められるということです。
なぜかというと、国内の多くの企業では、就職者・転職者の採用に対して以下の意識が働いているからです。
- 「未経験」で採用する場合は、柔軟に物事を吸収できる若い世代に越したことはない
- 20代の若手社員は、30代以降と比べて年収コストもかけずに採用が可能。
- 現在、若手人材の恒久的な不足が発生している。
つまり、フリーターから正社員への転職は、年齢が上がるほど難しくなるということです。
日本では今後の少子高齢化に伴い、「若手人材不足」は今後2040年頃まで促進するといいます。そのため、現在多くの企業が若手人材の獲得に勤しんでいるのです。
──結果として、多くの企業で若手人材の正社員雇用受け入れ体制を広く設置し、その対象はフリーター、非正規雇用の方も例外ではありません。
つまり、この傾向は20代フリーターの方にとっては「チャンスの時期」と捉えるべきでしょう。
また、早いタイミングでの正社員化は、その後の人生設計にもポジティブな影響を与えやすいです。
正社員を目指すのであれば、そうした「チャンス」の時期を見逃さず、一日でも早い行動を起こすことが得策です。
どんな職種・業種で正社員になりたいのかを明確にしておこう
正社員に向けて具体的な行動を取る際は、先にも述べた通り「どんな業種・職種で、どんな働き方をしたいのか」をあらかじめ定めておくことが大切です。
新卒もしくは実務経験ありの求職者しか受け付けていない企業・業界もありますが、20代のフリーター・未経験からの応募を歓迎するところも多くあります。
ここで意識したいのは、それぞれの業種・職種によって正社員化に向けての準備する内容やその難易度も変わってくることです。
そのため、正社員に向けての準備を適切に行っていくうえでも、目指す業種・職種を早いタイミングで明確にしておくことをおすすめします。
参考:20代フリーターから正社員として就職しやすい業種・職種
業種・職種 | 求人の特徴 |
---|---|
営業職 |
求められる人物像: 相手としっかりコミュニケーションを取れる、人と接することが好きなど |
事務職 |
求められる人物像: 基本的なパソコンスキル、コミュニケーション能力など。 |
IT業界(エンジニア・クリエイター・ディレクター) |
求められる人物像: IT分野への興味があり学ぶ意欲がある、物事を論理的に考えることができるなど。 |
製造業 |
求められる人物像: 「意欲的に取り組むことができる」「責任感がある」など。 |
販売職 |
求められる人物像: 「人とコミュニケーションを取ることが好き」、「対人スキルに自信がある」など。 |
飲食業 |
求められる人物像: 「人とコミュニケーションを取ることが好き」「対人スキルに自信がある」など。 |
介護職 |
求められる人物像: 「相手の立場になって物事を考えられる」「人とコミュニケーションを取ることが好き」など。 |
建設業(土木) |
求められる人物像: 「体力に自信がある」「外で働いて仕事をしたい」など。 |
警備・清掃業 |
求められる人物像: 「責任感がある」「当たり前のことを当たり前にできる」など。 |
ここで挙げたおすすめの仕事だけでも、かなり幅広い仕事があります。
他にもご自身が興味を持っている職種があれば、求人サイトで「未経験」などのワードで絞り込んでから検索してみると良いでしょう。
さて、ご自身が就きたい仕事について考えてみたところで、次章以降では「正社員になるための方法」について、以下3つに分けてご説明していきます。
自分に合った方法はどれなのか、考えながら見てみてください。
2)20代フリーターが「直接正社員を目指す」際のポイント(ルート1)
正社員として新しい職場を探したいという方は、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントは、求人の紹介をはじめ、必要書類の添削や面接対策など、転職活動に必要なサポートを行ってくれます。

もちろん、求人サイトを利用してご自身だけで転職活動を進めることも可能です。
ですが、その場合は基本的にインターネットや求人情報誌に載っている情報だけで転職先を探すことになります。
転職エージェントを利用すれば、前述したようなサポートの他にも、担当のアドバイザーから企業の内情だったり、一般に公開していない企業も紹介してもらうことができます。
転職後のミスマッチを避けるためにも、転職先の情報は入念に調べておくに越したことはありませんよね。
ご自身がより納得できる転職活動ができて、理想的な転職先を見つけるためにも、転職エージェントの活用を考えてみると良いでしょう。
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ただ、国内には多くの転職エージェントが存在していて、それぞれ得意としている分野も異なっています。
そこで、「20代フリーターが正社員を目指す際におすすめの転職エージェント7つ」をご紹介していきます。
転職エージェントによっては、人によって「合う合わない」が出てくることもありますので、最初の段階で複数の転職エージェントに登録しておくことをおすすめします。

参考:20代で正社員を目指す際の、おすすめの転職エージェント
転職エージェント | 特徴 |
---|---|
![]() JAIC(ジェイック) |
|
![]() WORKPORT(ワークポート) |
|
![]() 就職Shop |
|
![]() ハタラクティブ |
|
![]() DYM就職 |
|
![]() かいご畑 |
|
![]() doda |
|
![]() マイナビエージェント |
|
上記の表を参考にしながら、よりご自身に合いそうな転職エージェントを探してみてください。
ただ、その際に注意しておきたいのは、エージェントとのやり取りは担当のキャリアアドバイザーを通して行われるので、前述したような担当者との「不一致」の問題が出てくるかもしれないということです。
そうした事態を避けるためにも、先にお伝えした通りなるべく最初のうちに複数の転職エージェントに登録して、自分に合った担当者を見出していくことをおすすめします。
参考:担当キャリアアドバイザーとの「相性」見極めポイント

担当キャリアアドバイザーとの相性を見極めるポイントは、「相談に親身に乗ってくれるか」、「紹介する求人について、その理由、なぜおすすめなのかをきちんと説明してくれるか」、「求人紹介やその後の連絡のペースは適切か(あなたに合わせてくれるか)」の3点です。
転職エージェント利用時は、ぜひ意識してみてください。
3)20代フリーターが実務経験を積みながら正社員を目指す際のポイント(ルート2)

20代フリーターの方が正社員を目指す方法として、「正社員以外の雇用形態で働いて、その後に正社員として登用される」という選択肢もあります。
つまり、実務経験を積みながら正社員を目指していくことになります。
例えば、目指す業種・職種において、「正社員として求められる知識・スキル、経験」があり、あなたがまだその域に達していない、という場合に有効でしょう。
具体的な方法としては、以下の2つが挙げられます。
- 「紹介予定派遣」を利用する
- 「アルバイト」からの正社員登用を目指す
「紹介予定派遣」を活用する

紹介予定派遣とは、最初に派遣会社から派遣社員として一定期間勤務したのち、ご自身と派遣先が合意した上で正社員になれるという仕組みのことです。
この仕組みの一番のポイントは、「入社後のミスマッチの確率を限りなく減らすことができる」ということです。
派遣社員として働くことで、「自分はこの会社に合うのか」や「会社の環境」を事前にチェックすることができます。
フリーターは転職活動の際に「未経験OK」の求人以外での採用が難しくなることが少なくありませんが、紹介予定派遣では、派遣社員として働く期間にスキル・経験を培っていくことができるのです。
つまり、派遣期間中にしっかりとパフォーマンスを発揮する、またはポテンシャルを見せることができれば、正社員として採用される可能性を高めることができます。
20代で「紹介型派遣」を目指す際の、おすすめの人材紹介会社
転職エージェント | 特徴 |
---|---|
![]() Adeco(アデコ) |
|
![]() テンプスタッフ |
|
![]() スタッフサービス |
|
「アルバイト」からの正社員登用を目指す

企業によっては、アルバイトとして雇用された後に、正社員に登用される制度が用意されているところもあります。
実際、厚生労働省が発表している「労働経済動向調査(2020年2月)の概況」では、調査対象企業のうち、正社員登用制度がある企業は73%というデータが出ています。
正社員登用制度あり | 正社員登用実績あり | |
---|---|---|
調査産業全体 | 73% | 51% |
医療・福祉 | 75% | 60% |
不動産・物品賃貸業 | 72% | 53% |
製造業 | 73% | 52% |
宿泊業・飲食サービス業 | 80% | 42% |
制度自体はあるものの、実際に「正社員登用の実績」があるのは、そのうちの半数程度のようです。
もし、ご自身の中に「この会社に入りたい」「正社員の募集はあまりないけど、○○業界で働きたい」という明確なビジョンがあれば、正社員登用制度がある企業にアルバイトとして働くのもありでしょう。
実際に、大手の上場会社にアルバイトとして入社し、その後正社員としてのキャリアアップを果たしたという人も少なくありません。
ただし、ここで注意しておきたいのは、「必ずしも正社員になれるわけではない」ということです。
正社員になるまでに時間がかかる場合もあれば、なれないケースもあります。
この点においては、制度自体が形がい化しているところも少なからずあるので、「実際にその企業で正社員登用された社員がいるのか」を面接などの段階で聞いてみると良いでしょう。
いずれにしても、アルバイトから正社員登用されるためには「ご自身での相当な努力」と「会社との信頼関係を築いていけるか」がポイントになるでしょう。
4)20代フリーターで、スキルアップしてから正社員を目指す際のポイント(ルート3)

「正社員にはなりたいけど、今の自分のスキルでは就職できるか不安」という方は、まずはご自身のスキルアップを図るのも一つの手です。
例えば、ハローワークの「職業訓練」では、基本的なパソコン操作から「簿記・会計」、「Web関連」、「プログラミング」、「CAD」、「宅建」、「ファイナンシャルプランナー」など、様々なコースを受け受講することができます。
そのほか、ITエンジニアでの正社員を目指す人は、プログラミングスクールに通うのもおすすめです。
ハローワークの「職業訓練」を活用する
ハローワークの職業訓練は、スキルアップを果たしてから就職したい方におすすめの公共サービスです。
国が行っている支援ということもあり、原則として「無料」で利用することができます。
訓練内容としては、主に以下の種類があります。
※他にも様々なコースがありますが、ここでは人気のコースのみ抜粋しています。
- WEB制作
- パソコン・オフィス
- プログラミング
- 宅建不動産
- 金融FP
- 医療事務
- 介護
それぞれ「基礎コース」と「実践コース」に分かれていて、期間はどちらも3ヶ月から6ヶ月です。
どのコースも、「手に職をつけることができる」ものが多いので、就職活動を進める際にもアピールポイントになるでしょう。
加えて、収入制限などの一定の条件付きではありますが、月額10万円の給付を受けながら職業訓練を行うことができます。
※詳しくは「職業訓練受講給付金(求職者支援制度)」厚生労働省にて、ご確認下さい。
また、ハローワークでは、職業訓練に加えて「求人の紹介」も行っていますので、こちらも併せて利用することができます。
ハローワークはそれぞれの地域に出張所を構えているということもあり、求人は近隣が勤務地となっているものが多いため、お住いの近くで就職したい方にとっては良い方法です。
一方で、都市部にあるような「大企業」や「待遇が良い企業」などの求人は豊富に扱っているとは言えず、質が低い求人を紹介されることもあるので、注意が必要です。
「選択肢を広く持つ」という意味でも、同時に転職エージェントの利用を検討してみると良いでしょう。
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ITエンジニアを目指す人は、「エンジニアスクール」がおすすめ
経済産業省が2019年3月に発表した「IT人材需給に関する調査」では、IT人材の不足が深刻な状態であることを示しています。
つまり、経験者だけでなく、未経験としてITエンジニアを目指す方への需要は現在も高く、今後もさらに高まっていくでしょう。
そうした背景から、20代フリーターの方も未経験からITエンジニアを目指すことは十分に可能なのです。
ITエンジニアを目指すうえでは、「エンジニアスクール」を活用してスキルや知識の習得をした後に、転職活動を始めるがおすすめです。
なぜなら、完全に未経験・無知識のままITエンジニアとして働き始めるよりも、しっかりとした準備をしたうえで仕事に臨むことができるからです。
ただし、こちらはおおよそ10万円~25万円ほどの費用がかかってきます。
その分、ハローワークの職業訓練で学ぶよりも短期間で知識・スキルを習得することができます。
加えて、スクールによっては、ITエンジニアとしての知識やスキルを指導するだけでなく、その後のキャリア支援も行ってくれるところもあります。
参考:正社員としてITエンジニアを目指す際の、おすすめのエンジニアスクール
エンジニアスクール | 特徴 |
---|---|
![]() コードキャンプゲート |
|
![]() DMM WEBCAMP |
|
![]() Tech Academy(テックアカデミー) |
|
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まとめ)一日も早く行動を、そして自身に合う正社員への道を見つけよう!

20代フリーターから正社員を目指したいと思っている方は、今すぐにでも行動しましょう。
月日が経過するごとに、正社員への道は少しづつ狭まってきてしまいます。
今回は、「20代フリーターの方が正社員になる方法」を5つご紹介しました。
- 転職エージェントの活用
- 紹介予定派遣の活用
- アルバイトから正社員登用を目指す
- ハローワークの「職業訓練」の活用
- 「エンジニアスクール」の活用
ご自身に合いそうな方法は見つかりましたか?
20代はまだまだ若い年齢なので、ご自身の可能性を切り開いていくためには行動あるのみです。
就職・転職活動が成功することを、心より願っています。